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シナリオ詳細

子鬼と肉腫のマリアージュ

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●失敗が続く子鬼討伐
 豊穣は巫女姫や天香長胤らによる支配を脱し、霞帝の統治の元再建の道を歩み始めようとしていた。だが、巫女姫らの一派が駆逐されたことにより、蠢きだした者達がいる。それが、『羅刹十鬼衆』なる魔種の集団である。
 『羅刹十鬼衆』はそれぞれ八地獄と三善道に因んだ名を持っているが、その中でも『餓鬼道』の名を持つ我流魔が放った子鬼は、大陸におけるゴブリンと同じく小柄で凶暴であり、繁殖能力が高いと言うこともあって地方においては重大な脅威と化していた。

「ギィーギャッ!」
「ギャッ! ギャッギャッ!」
 ここ高縄の地においてもそれは例外ではなく、子鬼の集団が村々を襲い略奪を繰り返している。領主は討伐の兵を出したが、成功することはなかった。何故なら――。
「ぐわっ! おい、貴様、一体何を――ぎゃああああっ!」
 子鬼との戦闘の最中、一部の兵が乱心して同士討ちを起こしたからだ。そうして討伐失敗が繰り返される度に村々を滅ぼされた上、動かせる兵力を磨り減らされた領主は、ローレットにこの子鬼の一団を退治することになった。

●乱心の裏側
「そう言うわけで、子鬼退治の依頼がローレットに回ってきました。
 皆さんにはですね、この子鬼どもの退治をお願いしたいのです」
 ギルド・ローレット。『真昼のランタン』羽田羅 勘蔵(p3n000126)は、目の前に集まったイレギュラーズに向けて告げた。
「それはいいが、何でまたそんな子鬼共に都合良く兵が乱心するんだ?」
 勘蔵の話を聞いていたイレギュラーズの一人が、疑問を口にする。
「それですが、どうやらこの子鬼どもが肉腫に感染しているようでして、乱心した兵士は子鬼から肉腫に感染したと見られています」
 「肉腫」の単語がでると、ざわざわ、と場が騒がしくなった。これまで、豊穣において肉腫と戦ったことのあるイレギュラーズは少なくない。また肉腫絡みの事件か、と言う空気が漂っていく。
「……なので、この子鬼共には肉腫となった兵士達が同行していることが予想されます。
 兵士達については、助けられるなら助けて欲しいが、無理ならばやむを得ない、と言うことで依頼主からは了承をもらっています。
 依頼があったこともそうなのですが、この集団を放っておくとどんなことになるかわかったものではありません。
 不測の事態を防ぐためにも、どうか依頼を成功させて下さい。よろしくお願いします」
 イレギュラーズ達に向けて、勘蔵は深く頭を下げるのだった。

GMコメント

 こんにちは、緑城雄山です。
 今回は、豊穣で肉腫に感染した子鬼の集団の退治をお願いします。

●成功条件
 肉腫を全滅させる(兵士の生死は不問)

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

●ロケーション
 高縄のとある村。周囲の村々はことごとく襲われて滅んでおり、次はこの村が狙われると予想されています。
 村の中に子鬼を引き入れて戦うも、村の外で子鬼を迎え撃つも、皆さんの判断次第です。
 村の中で戦う場合は建物が遮蔽となり、村の外で迎え撃つ場合は開けた平原となります。
 時間は夜半、天候は晴天。暗視が無い場合、命中と回避に若干のペナルティーが入ります。

●子鬼 ✕約30
 今回の討伐対象です。OPにも記述しているとおり、複製肉腫です。
 本来の実力は普通のゴブリンと大差ありませんが、肉腫となっていることにより多少のバフがかかっている可能性はあります。
 そしてこの数ですから、決して油断はできないでしょう。
 ただでさえ好戦的な上に肉腫に感染していることもあり、その性質は極めて凶暴です。
 武装は短刀と投斧で、投斧のストックが尽きない限り遠距離攻撃も可能です。
 また、武器には毒が塗られているのが確認されています。

●兵士 ✕約10
 子鬼討伐の際に肉腫に感染してしまった兵士です。討伐失敗の度に、この数が増えては減っていきました。
 本来の実力はゴブリンよりは強い程度ですが、肉腫となっていることにより多少のバフがかかっている可能性はあります。
 武器は刀と弓で、やはり毒が塗られています。
 一応、【不殺】のある攻撃で戦闘不能にすれば、肉腫から解放させて救出することが出来ます。

 それでは、皆さんのご参加をお待ちしております。

  • 子鬼と肉腫のマリアージュ完了
  • GM名緑城雄山
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2021年02月26日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

鬼城・桜華(p3p007211)
子鬼殺し
鹿ノ子(p3p007279)
琥珀のとなり
黒影 鬼灯(p3p007949)
やさしき愛妻家
フリークライ(p3p008595)
水月花の墓守
笹木 花丸(p3p008689)
堅牢彩華
八重 慧(p3p008813)
歪角ノ夜叉
金枝 繁茂(p3p008917)
善悪の彼岸
微睡 雷華(p3p009303)
雷刃白狐

リプレイ

●迎撃の準備
 子鬼退治の依頼を受けたイレギュラーズ達は、子鬼の襲撃が予想される高縄の村に到着すると、村で子鬼を迎え撃つべく準備を始めた。
 まず、戦闘で被害が出ないよう住民達を退避させる。これは、住民達を戦闘に巻き込まないという目的はもちろんではあるが、それに加えて複製肉腫が相手である以上住民達が感染するのを避けるという意味合いもあった。

「ただの子鬼討伐なら楽だったのに……」
 住民の避難が完了した後、『雷刃白狐』微睡 雷華(p3p009303)は、家屋が全島の巻き添えで破壊されないよう保護結界を展開しながら、独り言ちた。相手が子鬼だけならまとめて殲滅すれば話が早いのだが、子鬼から人々を護るべく戦った兵士を見殺しにすることは、雷華には出来なかった。助けられる人は、可能な限り助けたいと雷華は願う。
 そして日が沈んで夜になると、村の中心部、広場のように開けている場所で、『祝福を授けし者』金枝 繁茂(p3p008917)、『はなまるぱんち』笹木 花丸(p3p008689)、『零れぬ希望』黒影 鬼灯(p3p007949)、『水月花の墓守』フリークライ(p3p008595)が篝火を焚きはじめた。子鬼の注意を引きつつ、戦闘時の視認性を上げる光源とするためだ。
「複製肉腫、いまだにこの国を蝕んでいるなんて許せない。
 みんなが安心して暮らせるよう絶対に肉腫を絶滅させなきゃ!」
「うんうん。肉腫が豊穣でまだ猛威を振るっているなら、花丸ちゃん達が頑張らないとだよねっ!」
 繁茂の憤りに、花丸が頷きながら応じる。二人は意気投合しつつ、来たるべき戦いに備えて士気を高めていった。
(豊穣の地には本当に子鬼が多いな……言葉が交わせるならば棲み分けも出来るかもしれんが……)
 だが、子鬼共がこの地を荒らすだけであれば、鬼灯としてはただ屠るのみであった。
「小鬼さん達また悪さして! めっ! なのだわ!」
 鬼灯が妻としている人形『章姫』は、そんな鬼灯の内心を知ってか知らずか、可愛らしくぷりぷりと怒っている。
(敵 数 多イ。不殺 必要 加減要。長期戦 必須。
 ン。フリック 仲間 継戦 支エル。常時 万全 全力行動可能 維持!)
 フリークライが考えているとおり敵の総勢は約四十と多く、しかもそのうち十ほどいる兵士達は叶うことなら殺さずに救い出したい。となれば、短期で決着が付くはずはなく長期戦は避けようがなかった。だが、それならば全力で仲間の継戦能力を支えるだけであり、フリークライにはそれだけの力と自信があった。
(まだまだ豊穣には複製肉腫が残っているッスね……。
 大きな戦いは終わったッスけど、戦後処理をしっかりやっていかないと!)
 『琥珀の約束』鹿ノ子(p3p007279)は、自らの卓越した感覚と暗視能力を頼みに、索敵に出ていた。鹿ノ子が考えているように、巫女姫と天香・長胤による豊穣の治政の壟断は終焉を迎えたものの、それで豊穣の混乱が全て収まったわけではなかった。肉腫をはじめとした混乱の種は、まだまだ少なからず豊穣に存在している。淡い恋心を抱く相手のためにも、鹿ノ子としては少しずつでもそれらを片付けておきたいところであった。

(『餓鬼道』我流魔による爪痕……複製肉腫による脅威もそうだが子鬼の奴等のこのような所業、許せるはずもなし。
 子鬼殺しとして、無辜の民を守る為……全力で子鬼共を滅殺する!)
 『子鬼殺し』鬼城・桜華(p3p007211)は、鹿ノ子が子鬼達を篝火の方へ誘導してくるのを待ち続けている。子鬼共が現れれば、桜華は子鬼達から目の敵にされ集中して狙われるだろう。だが、桜華としてはそれで為すべき事が変わるわけではない。ましてや、今回は頼もしい壁役が側にいるのだ。桜華は、ちらりと側にいる盾役の男に視線を向けた。
(残ってる問題はまだ多いっすね。兵士さんらは、この地を守りたくて戦ってたんでしょう。
 俺だって地元守りたくてアレコレしてましたし、今もその延長線上っす。
 一方的な同族意識っすが、出来る限り助けたいっすね)
 その視線の先にいる『歪角ノ夜叉』八重 慧(p3p008813)は、桜華とは対照的に主に兵士達の救出に意識を置いていたが、ふと桜華の視線に気づくと安心させるように声をかけた。
「大丈夫っすよ。桜華さんは俺が護るっす」

●戦端は開かれた
「ギャウッ! ギャッギャッギャッ!」
「ギイィ! ギイーエエッ!」
 篝火の方へと鹿ノ子が誘導してきた子鬼達は、桜華が予想したとおり、桜華を発見すると不倶戴天の敵を見つけたとばかりに敵意を込めた視線を桜華に向けて騒ぎはじめた。もっとも、桜華からすればいつものことだ。
「来たっすね。桜華さんには指一本触れさせないっすよ」
 慧はその様子を確認すると、真剣な表情になって桜華を庇うべく、英霊の鎧を纏ってからその前に立った。子鬼共が慧もろともに桜華へと殺到せんと迫ったその時、繁茂が動いた。
「かかってきなさい畜生共、道理を教えてあ・げ・る☆」
 桜華に子鬼が集中しすぎるのを避けるべく、子鬼共の横合いから挑発をかけた。ウィンクを交えながらの挑発は子鬼共の半分以上の敵意を、桜華から繁茂へと移した。迫る子鬼共を迎え撃つべく、繁茂はファイティングポーズを取る。
「我が名は鬼城桜華! 貴様等子鬼共を滅殺する者なり! さあ、かかってこい!」
 桜華は名乗りを上げて気合いを入れると共に、自らに迫らんとする子鬼達を次々と斬っていく。肉腫となったことで強化されているのか、子鬼共は一閃だけでは倒れはしないのだが、ならば倒れるまで斬るのみとさらに桜華は攻勢を続けた。
「我が『子鬼殺し』は子鬼の血に飢えてるわ。さあ、次はどいつが我が愛刀の錆になりたいかしら?」
 子鬼数匹を地に伏せさせたところで、八相に構え直しながら、桜華は見得を切った。
「――さて、小鬼共。貴殿らを屠りに『鬼の灯り』がやってきたぞ」
「悪い子達! めっ!」
 鬼灯は繁茂に殺到せんとする子鬼共を、掌に浮かべた闇の月の光で照らす。『章姫』が、夫の攻撃に合わせるように子鬼共に叱責の声を浴びせた。
 闇の月の光を浴びて凶兆に囚われた子鬼共は、苦しげな様子を見せながら、その足を鈍らせる。
「いくッスよ! 『月の型「狂禍酔月」』!」
 鹿ノ子は桜花の周囲の子鬼を狙い、『黒蝶』で斬りつける。否、ただ斬りつけるだけではない。子鬼に刻んだ傷を狙い、二度、三度と執拗に斬撃を繰り出していく。
 子鬼はたまらず、狂ったようにのたうち回りながら、バタリと倒れ伏した。
「花丸ちゃんが、纏めて一気に打ち貫くよっ!」
 桜華に押し寄せる子鬼共を狙い、花丸は正拳突きを繰り出した。その拳からは真っ直ぐに衝撃波が放たれ、直線上にいる子鬼共を次々と殴り飛ばしていく。
(繁茂さんが攻撃されすぎないように、少しでも数を削っておこう)
 雷華は繁茂に迫る子鬼達の中心めがけて爆弾を投げると、さらに雷を纏った暗器を投げることで起爆し、子鬼達を爆発に巻き込んでいく。既に闇の月に照らされて凶兆に囚われた子鬼の内、運の悪い数匹がまともに爆風を浴び、身体を黒く焦がして倒れていった。
 子鬼共は半ばは桜華を狙い、半ばは繁茂に殺到した。桜華を狙った子鬼と兵士の攻撃は全て慧が受け止め、繁茂は何度かは攻撃を回避したものの子鬼共の短刀や兵士の刀を次々とその身に受けることになった。
「繁茂 癒ヤス。倒サセナイ」
「ありがとね、フリックちゃん!」
 フリークライはより傷が深い繁茂を癒やすべく、調和の力を癒やしの力に換えて治癒を施す。繁茂の傷は全ては癒やされなかったものの、ある程度は塞がった。繁茂は感謝を込めて、フリークライに礼を述べた。

●兵士達を救うべく
 保護結界を展開しながら雷華が独り言ちたように、ただ子鬼を討伐するだけと比べてこの戦いは楽ではなかった。
 イレギュラーズ達は皆肉腫となった兵士達を救いたいと願っており、そうするためには間違いなく命までは奪わぬ攻撃で兵士達を昏倒させねばならない。となれば、兵士達の傷が深くなってくればくるほど攻撃手段を選ばねばならなくなってくる。まして、盾役となっている慧も繁茂も自身への攻撃には相応の反撃を返すため、攻撃手段を選ぶタイミングの判断には余裕を見なければならなかった。
 そして、兵士達を殺めまいと攻撃手段を選んでいる間、敵の殲滅速度は落ちていく。さらに、昏倒した兵士達が子鬼や肉腫の支配から脱していない兵士に攻撃されて止めを刺されるなどと言うことにならないよう、庇ったり戦場から移動させたりする必要もあった。そうしている間は、当然攻撃の手も止まる。
 故にフリークライが予想したとおり、この戦いは長期戦となった。そして、敵を思うように減らせないままに戦いが長引けば、それだけ慧と繁茂の負う傷は重く深くなっていく。フリークライの必死の回復を以てしてもその速度は緩められても止めることは出来ず、繁茂に至ってはパンドラを費やす寸前まで追い込まれ、フリークライは繁茂を護るべくその巨体で盾役を兼ねることとなった。
 だが、それも無限に続くわけではない。兵士を全員昏倒させて安全圏まで退避させれば、後は容赦なく子鬼共を殲滅するだけだ。イレギュラーズ達は、これまでの分を返すと言わんばかりに全力で反撃を開始した。

●子鬼、総て斃る
「そろそろ、終わりっすかね」
「ン。油断 デキナイ。デモ 間違イナイ」
 その子鬼共の攻撃を桜華の盾となって全て受け止めきった慧は、ふぅ、と一息ついた。残る子鬼はあと六体となっており、いずれもその傷は深い。フリークライは慧の傷を癒やしつつ、その見立てに同意する。
「そうッスね! そろそろ、終わらせるッスよ!」
 鹿ノ子も慧の見立てを肯定し、自らの手で戦いの終わりをさらに近づけるべく、『黒蝶』で立て続けに子鬼を斬った。三度ほど『黒蝶』の刃を受けた子鬼は、断末魔の叫びを上げて死んでいった。
「あと一踏ん張りだねっ! 花丸ちゃんも続くよっ!」
 鹿ノ子に続いて、花丸は残る気力を全て注いで子鬼に向けて正拳突きを放った。拳から放たれた衝撃波に殴り飛ばされた子鬼は、地面に倒れたまま動かなくなる。
 この時点で、凶暴性よりも生存本能が勝ったのか逃走を図ろうとする子鬼だったが、イレギュラーズ達がそれを許すはずが無い。
「今までの分、返してあげるよっ☆」
 繁茂はこれまで攻撃され続けた分の憎悪を込めて、満面の笑顔で子鬼の腕を強く掴み、力任せにその顔面に何度も拳を叩き付ける。顔の形が歪むまで殴りつけられた子鬼は、繁茂に腕を掴まれたままダランと身体から力を失い、事切れた。
「複製肉腫だけあって、普通の子鬼よりは手応えがあった。だが……相手が悪かったな」
 視認が困難な魔糸『暦』を子鬼の首に巻き付かせた鬼灯は、勢いよく両手で『暦』を引いた。特殊な魔力の篭もった細い糸は瞬く間に子鬼の首の奥深くへと食い込み、その頭部を跳ね飛ばした。何が自分の身に起こったか理解出来ないまま、首だけとなった子鬼は死んだ。
「面倒な戦いだっだね……逃がさないよ」
 残る子鬼は二体。雷華はそのうちの片方を足技のコンビネーションで攻め立てる。ただ目の前の攻撃から身を守るだけになった子鬼の隙を、雷華は見逃さない。ボディに向けられた蹴りをガードしようと子鬼が腕を下げたところで、コンバットナイフ『コントラクター』で首筋をピッと斬る。子鬼は首筋から血を噴き出しながら、どう、と倒れた。
「……子鬼は、一匹とて生かして帰さないのだわ」
 背を向けた子鬼の背中を、勢いよく振り下ろされた桜華の『子鬼殺し』が縦に大きく斬り裂いていく。最後の子鬼は、スローモーのように前のめりに体勢を崩し、うつ伏せに地に伏した。

●戦いの後、夜が明けるまで
 子鬼共を倒しても、イレギュラーズ達のすべきことはそこで終わったわけではない。まだ、後始末が残っていた。
 まずは、死体となった子鬼やその武器の処分である。これには桜華、慧、鹿ノ子、鬼灯があたった。村から離れたところまで子鬼の死体を運び、残らず焼いて灰と骨にする。そして地面深くまで穴を掘り、武器と共に灰と骨を土の下に埋めた。戦闘の後に穴掘りは重労働ではあったが、これ以上この件で肉腫に感染する者を出さないようにするためにはそうも言っていられなかった。
 一方、昏倒した兵士達の解放にはフリークライ、花丸、繁茂、雷華があたった。到底尽きるとは思えない気力からもたらされるフリークライの癒やしは、兵士達をすぐに回復させた。肉腫の支配から脱して困惑する兵士達を、花丸、繁茂、雷華が事情を話して落ち着かせて、しばらく安静にするように勧める。兵士達は、自分達が助かったことを喜び、四人に感謝を述べた。
 そうして一通りの後始末が終わった頃には、空が白みはじめていた。夜を徹して戦闘と後始末を行い、睡魔に苛まれはじめたイレギュラーズ達にとってその光は眩しすぎるものであったが、一方で依頼を達成した満足感や達成感もあって、ひときわ美しく感じられるものでもあった。

成否

成功

MVP

フリークライ(p3p008595)
水月花の墓守

状態異常

フリークライ(p3p008595)[重傷]
水月花の墓守
八重 慧(p3p008813)[重傷]
歪角ノ夜叉
金枝 繁茂(p3p008917)[重傷]
善悪の彼岸

あとがき

 シナリオへのご参加、ありがとうございました。皆さんのおかげで子鬼共は残らず殲滅され、兵士達は全員無事に救出されました。

 MVPは、盾役となった慧さん、繁茂さんを癒やし、後半からは自らも盾役となって「仲間 継戦 支エ」たフリークライさんにお送りします。
 フリークライさんによる回復がなければ、盾役が倒れてイレギュラーズ達の被害が拡大したか、イレギュラーズ達の被害を抑えるために兵士達を見殺しにせざるを得なくなるかのどちらかは避けられなかったでしょう。

 それでは、お疲れ様でした!

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