【幻想世界アーレイベルク】リーシェ村

オープニング

●境界案内人ミヤコ
「やあ、諸君。よく来てくれたね」
　イレギュラーズを迎えたのは境界案内人のミヤコ。今イレギュラーズがいる書斎の主だ。
　彼女は怪異の類を基にしたライブノベルを扱っているが……。
「や、そう警戒しないでくれ。今回は違うんだ。」
「違う？」
　首をかしげる一同。
「そう、これは自己紹介を兼ねてのお誘いなんだ」
　聞けば軽くは自己紹介は既にしてあるが、その時は急ぎの依頼があったためまともにできていなかった。それゆえ改めて自己紹介を兼ねて交流会をしよう、という事らしい。
「それでは改めまして。私はここ、境界図書館で働いている境界案内人のミヤコという者だ。主にこの書斎を担当している」
　趣味は本とお酒、なんだそうだ。
「君達イレギュラーズと知り合いになれて光栄に思っている。これからも諸君に依頼を出すからその時はよろしく頼むよ」
　もちろん、何もなくても遊びに来ていいんだからね？と付け足すミヤコだった。

●幻想世界アーレイベルク
　それでなんだけど、と机の上にあった本――ライブノベルを手に取る。
「これは『幻想世界アーレイベルク』。私の出身世界でもある」
　そのアーレイベルクにミヤコが生まれ育った場所、リーシェ村がある。
「何もない村なんだけどね？のんびり過ごすにはちょうどいい場所だと思う」
　畑や牧場、養鶏場。学校に教会。更には小さいが図書館だってある。他にも探せば何かあるかもしれない。
　子供達は村中をはしゃぎながら走り回り、大人達も仕事をしっかりしているとはいえのんびりした雰囲気がある。実にのどかな風景である。
　村を出て少し行ったところに森があり、そこには湖だってあるという。年中温暖な気候の為、泳げだってするし、二人きりで過ごす事だってできるだろう。
「だからね？皆で遊びに来てくれると皆喜んでくれると思うんだ」
　もちろん私もすごく嬉しい、と期待に満ちた視線を送ってくるミヤコ。そのお誘いに、さてイレギュラーズの面々は――。

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第2章

第2章 第1節

　昼。
　村の大人達は仕事を一旦中断して休憩に入ります。もちろんその後は仕事に入りますが。
　子供達も学校で勉強していたり遊んでいだりしています。
　とはいえ、イレギュラーズの皆様が何をするも自由です。
　皆様のプレイングを心よりお待ちしております。

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第2章 第2節

　お昼時。朝から畑やら牧場やらで仕事の手伝いをしていた『蒼穹の翼』青燕（p3p009554）。さすがに動きっぱなしでお腹が空いた。疲れもある。ここいらで昼飯にしようかと思ったが、一考。畑がある、という事は作物を狙う害獣もいる、という事だろう。ならば昼飯を兼ねて一狩りしに行こう。
　森の中へ出かけ、上空飛行。全感覚を研ぎ澄まし狙いをつけ狙撃。これを幾度か繰り返す。
「悪いなー俺こう見えても肉食系だからよ！」
　数も充分に撮れた燕は仕留めた獲物の一部を解体、調理していく。手慣れた感じの作業。火をおこして焼き、塩胡椒をふってかぶりつく。
「うっっま！！」
　仕留めた獲物はうまかった。が、自分が仕留めたコイツらにはなんら罪はない。だが、放置しておけば村人が困るのもまた事実。だから数を減らす目的もなかったわけではないが――ごめんな、と呟く。
　残った肉は手土産に村へ持って帰ればいいだろう。干し肉にでもすれば保存は効く。その後は再び仕事へ戻るとしようか。

成否

成功

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第2章 第3節

　さて。ガキンチョどももこの良い陽気でおねむだし、何してようかなー。『新たな可能性』郷田 京（p3p009529）は子供達がすっかり寝入ってしまったので暇を持て余していた。子供達の遊び場になるぐらいこの湖は安全な場所ではあるとは聞いているが、所詮は森の中。果たしてそれがどこまで信用できるか分かったものではない。
「……そういえばお腹すいてるわ、アタシ」
　村へ戻ったところで大衆食堂のような店はなさそうだし、どうしたものか。それはもう決まっている。
　ここは湖。そしてその辺のおっちゃんから借りてきた釣り竿がある。ならば釣りをするしかないだろう。
　幸いにも魚は沢山泳いでいる。本当なら岩の一つでも蹴飛ばし、魚が驚いて浮かんできたところを捕らえた方が早い。早いのだが……それをするとさすがに怒られそうなのでやめておく。
「たのむよー、これ釣れなかったらお昼ご飯抜きなんだからなー？」
　それだけは避けたい。ついでに子供達も遊びまくってて腹の一つも空かしているだろう。ならば、と釣り竿を振るが、京の運命はいかに――！？

成否

成功

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第2章 第4節

　お昼時。農家の人々は昼食を取るべく休憩に入った。『内気な探究心』アム・ハーバーランド（p3p009564）は農作業を含め、農家との交流を楽しんでいた。でもせっかくこの村に来たのだから他の場所も見てみたい。
「・・そう言えば、この村図書館があるんだっけ」
　小さいが図書館があるとは聞いていた。この世界の本はどんなものがあるのか。
　さっそく図書館へ。受付の女性に声をかけ、中に。なるほど、話に聞いていた通り小さい。本も新しいものでも発行されてからそれなりに時間が経っているものばかりのようだ。辺鄙なところにある図書館ゆえ新しい本の仕入れが難しいのだろうか。
　国の事、経済の事、種族の事。その他諸々。中には小説などの創作物もあるようだ。
　それでもこの村で。この世界でしか読めないようなものばかりである。異世界から来た本好きなら目を輝かせる事間違いなしだろう。
　――きっとアムがいい本と出会えますように。

成否

成功

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第2章 第5節

「ハ、こんな村に来てまでイロイロ仕事たあ、イレギュラーズの連中も生真面目だねェ」
　『山賊』グドルフ・ボイデル（p3p000694）はリーシェ村まで来たはいいが、見渡せばイレギュラーズはあちこちで働いている。狩りに農作業、牧畜。なんともまあ、生真面目な連中だ。こちとら日々の『仕事』で疲れているのだ。『真面目』に働く気になどなれない。
「ここは一丁、羽伸ばしてタップリ休息取らせてもらおうかい！」
　この村にはいい酒があると聞いている。村の名を冠する地酒『リーシェ』。働いている連中を横目に真っ昼間から酒をイッパイやるのも乙なものである。それに酒がうまければ他の酒を飲むのも悪くはないだろう。あとはまあ、適当にアテも用意して。
「オラオラ、おれさまのかわりに働きやがれ！」
　ゲハハハッ！と豪快に笑うグドルフは酒を一気に飲み干すのだった。

成否

成功

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第2章 第6節

「ふむ、リーシェ村か。見た感じ、人間ばっかりの村か？」
　自分は吸血鬼ゆえの尖った耳を気にする『蒼の楔』レイチェル＝ヨハンナ＝ベルンシュタイン（p3p000394）。様々な種族が住んでいる世界なので吸血鬼は珍しくはないかもしれない。が、吸血鬼がどのような立場にあるかわからない以上、目立ちたくはない。なので銀糸の髪を整え、更に外套のフードを目深に被った。傍から見れば別の意味で目立っているかもしれない。
　さて、何をするかと問われれば。
　元々自分は医者をやっていた身。それに今は昼間だ。皆活発に活動している時間。仕事に遊び盛りの子供達。怪我人もひょっとしたら出てくるかもしれない。ならば診療所にお邪魔して手伝いをしよう。
　多少の切り傷、火傷、打撲。多少の知識と技術はある。来る者は拒まず、来た者は何でも診ようではないか。

成否

成功

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第2章 第7節

　村でゆっくり、とか言われても。裕福ではないと聞いたら何かしてあげたくなってしまう。
「ミヤコさんもほら狩り行きましょうよ、ほら」　『心臓もさもさらしいわ！？』ヨハン＝レーム(p3p001117)はミヤコの背中をぐいぐいと押す。
「お、おいおい。わかったからそう押さないでくれよ」
　困ったな、という顔をするミヤコ。だが、村の為に何かしてくれるなら付き合わない訳にはいかないし、何より嬉しいのだ。
　というわけで。森へやって来た二人。
「支援(ばくげき)しますのでミヤコさんも何かいい感じに仕留めてくださいね！」
「ばくげきって何！？」
　実際はただの神気閃光なわけだが。思わずツッコミを入れるミヤコ。
　ミヤコもミヤコで動物に関する知識は持っているし、何よりこの村で生まれ育った人間だ。狩りの一つや二つ。シカの群れを見つけた二人。
これがヤルダバオトの力……！
「ヨハァァァァアアアアン！サァァァァンシャアアアアアアアアアアアイィン！！！！！」
　強烈に輝く光の爆発がシカの群れを飲み込む！
「とどめを刺すのはよろしく！ミヤコさん！！」
　ヤルダバオト。偽の神の名前である。が、そっちじゃないよね、ヨハン君。
　というかただのシカ相手に大げさじゃないかなあ！？
「あ、ああ……」
　呆気にとられるミヤコ。その後、持ち帰ったシカの肉の解体も手伝ったヨハン。元々苦手だったらしいが、必要だからと覚えたそれは丁寧な作業だったという。

成否

成功

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第2章 第8節

朝から引き続き思い思いに
それぞれの場で過ごす一同。
そして時は流れ
時は夕方・夜。