PandoraPartyProject

シナリオ詳細

ぱんつ売りの少女

完了

参加者 : 10 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●パンツデフレ
「ぱんつ、ぱんつはいりませんか。どなたかぱんつは……」
 夜の王都を歩く少女が、手にぱんつを掲げていた。
 道行く人々はまるで石ころでも見るようにして目をそむけ、通り過ぎていった。
「だめだわ……このままじゃ工場がつぶれちゃう……」
 少女は深いため息をついた。
 道ばたの泥水が、馬車の車輪ではねてゆく。

「この前くまさんのぱんつがバーゲンセールしてたのです」
 『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)はポップコーンをつまつましながらそんな世間話をした。
「最近、ラサの辺りから闇市キャラバンが流れてきたじゃないですか。
 葉っぱから高品質武器までなんでも取りそろえてるかわったキャラバンですけど、そこで手に入ったぱんつを売る人たちが続出しているんだそうです」
 売られた中古ぱんつは市場に出回り、価格は下落の一方をたどっているという。
 中古とはいえ未使用の準新品ぱんつばかりなので、どうやら新品ぱんつを買う人々がそっちに流れてぱんつ業者は大打撃を受けているという。
 ここまで何回ぱんつって言ったかな。
「とは言っても、幻想の商人さんもしたたかですから、なんだかんだで生き残ると思うのです。
 つらいのは、この機に乗じてわるだくみをする人たちなのです!」

 さあ、ここで問題の現場をご覧頂こう。
「待ってください。集金は来年まとめて行なう筈じゃあ……」
「予定が変わったんですよ旦那さん。金が用意できないなら工場を引き払ってもらうしかないなあ」
 サングラスをかけ、それぞれ武器を装備した借金取りの男たちがあるガレージの入り口に集まっていた。
 ガレージの上には『ねこさん印のぱんつ工場』とある。
 裁縫機械やその他様々な機械と人員を使って沢山ぱんつを作る工場だ。ここだけの話じゃあないが、世のぱんつと下半身は彼らのようなぱんつクリエイターによって支えられているといっても過言では無いかもしれない。
 だが今のガレージはがらんとしていた。作業員も通っておらず、機械も止まったままだ。
 それも、ガレージの奥にひたすら積み上げられた在庫の山が原因である。
「どうやら、ぱんつも売れてないらしいじゃないの」
「い、今だけです。たまたま売れない時期なだけで……」
「工場、畳んだ方がいいんじゃないかなあ」
「そ、そんなの認めません」
「イエスって言って欲しいなあ。畳まなきゃいけないくらい壊れれば、言ってくれるかなあ」
 パチンと指を鳴らすサングラス。
 周りの男たちがハンマーやドリルを手にとり、ガレージへと進んでいく。
「「ちょっとまった!!」」
 そこへ現われる、10の影!
 そう、それこそがギルド・ローレット――『あなた』たちだ!

 時遡ること暫し。
 ひとりの乙女がローレットの門を叩いた。
「お父さんの工場を守ってください! 私聞いたんです! 借金取りの人たちが、乱暴なことをするって……」
 冬を耐えしのぐ草のごとき工場だ。ローレットのイレギュラーズたちを雇える報酬できるのかどうか。そんな疑いのまなざしに、乙女はぎゅっと目を閉じた。
「報酬なら……ここに」
 乙女は一枚のぱんつを握りしめ、掲げて見せた。
「工場に詰めかけてる人たちを追い払ってくれるだけで……それだけでいいんです……。あとは、なんとかしますから……」
 差し出された報酬を、『あなた』は……。

GMコメント

 ちまたでぱんつの売却量が凄まじいことになっていると聞いたんですが、聞き間違いですかね。

 王都の商人が輸入ものの準新品パンツを大量に市場へ流した結果工場がアレしてコレしてウナーンな感じになりました。
 余談ですがイレギュラーズたちがぱんつを100枚そこら売ったところで市場は対して変わらないので、安心してバンバン売却してください。

【オーダー】
 最低成功条件:工場を破壊しようとする男たちを追い払う
 オプション:???

 状況的にはOPの通りです。
 乙女に(ぱんつで)依頼されたローレットのイレギュラーズたちはとりま今すぐ行ける人たちでチームを組んで工場へと駆けつけました。
 工場を壊して悪巧みしようとしている借金取りが男たちをけしかけてくると思うので、彼らをやっつけましょう。

 クラス不明。武器はハンマーやバールのようなものといった解体道具です。メインの借金取りだけ拳銃で武装しています。
 人数は軽く20人くらいいますが、戦闘力は低いゴロツキたちなので、集中攻撃でわっしょいわっしょいされないようにだけ注意すればきっと大丈夫でしょう。

 彼らを戦闘で倒せばズラかるはずなので、最低成功条件は満たせます。
 ここから先は『オプション』となっております。
 書くだけなら自由、くらいの気持ちでプレイングを書いてみてください。相談で連携できればグッド。相談で着地点まで決めて行ければベリーグッドです。

 なお、報酬のぱんつは一度換金して均等に配られます。表示される報酬ゴールドを見て『ぱんつの値段かあ』としみじみ感じてください。

【アドリブ度】
 ロールプレイをよりお楽しみいただくため、リプレイにはキャラクターのアドリブ描写を用いることがございます。
 プレイングやステータスシートに『アドリブ歓迎』『アドリブなし』といった形でお書きくだされば、度合いに応じて対応いたします。ぜひぜひご利用くださいませ。
 あとシナリオの都合上めっちゃ『ぱんつ』って言います。すごく言います。お嫌でしたらプレイングに『パンツNG』とか書いて置いて頂ければ描写をカットいたします。

  • ぱんつ売りの少女完了
  • GM名黒筆墨汁
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2018年05月27日 21時05分
  • 参加人数10/10人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 10 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(10人)

レンジー(p3p000130)
帽子の中に夢が詰まってる
セアラ・シズ・ラファティ(p3p000390)
flawless Diva
四矢・らむね(p3p000399)
永遠の17歳
巡離 リンネ(p3p000412)
魂の牧童
アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)
灰雪に舞う翼
ムスティスラーフ・バイルシュタイン(p3p001619)
黒武護
セティア・レイス(p3p002263)
妖精騎士
コゼット(p3p002755)
ひだまりうさぎ
悪鬼・鈴鹿(p3p004538)
ぱんつコレクター
竜胆 碧(p3p004580)
叛逆の風

リプレイ

●『ぱんつ』てめっちゃ言う依頼
 べべん。
 三味線の弦と扇子の音。台を叩く扇子の音。
「時は戦国ぱんつの時代。闇市襲来風雲急を告げる幻想都にぱんつの嵐。押しも押されぬぱんつバブルのただ中に――」
 広げた扇子を再び閉じて、『大賢者』レンジー(p3p000130)がきりりと目を光らせた。
「イレギュラーズが、ぱんつを救う」

「これまでのあらすじ☆」
 片足上げて横ピースした『永遠の17歳』四矢・らむね(p3p000399)が背景に沢山星を散らしながらウィンクした。
「枕営業を申しつけられたらむね17歳(永遠)は――」
「どこから語るつもりなんですかこの人は」
 ただでさえパンツ工場を救ったうえパンツを売れと言われている『叛逆の風』竜胆 碧(p3p004580)は困惑顔を更に深くした。
「それに私より年上ですよね。もういい年なんですから、年齢を偽――」
「ぶっとばすぞ☆」
「コホン――しかし、可能性の根を摘み取ろうとする輩には鉄槌、でありますよ。そうですね。そう思いましょう。工場主のために」
 強制的に話を本筋に戻す碧。
 『魂の牧童』巡離 リンネ(p3p000412)が何かをぐびぐびしながらぼやいていた。
「ぱんつバブルの襲来だよ。ぱんつ一枚5000G。貧乏人は悪いことしてる暇があったらぱんつを売るのだ。そんな時代がたってきた。これやひどい。ともあれちょっと値が崩れてる感じだけど、まずは暴徒を片付けるとしようねー。そのあとぱんつを売って豊かな暮らし、だねー」
「はあ……ぱんつを売るのですか……」
 小さく首を傾げる『flawless Diva』セアラ・シズ・ラファティ(p3p000390)。
「すみません。はいたことがなくて」
「「『はいたことがなくて』!?」」
「ノーパン主義者とは見込みがあるの」
 『色欲憤怒の三つ目怨鬼』悪鬼・鈴鹿(p3p004538)がなんだか妖艶な笑みを浮かべて、指の上でパンツをくるくるやっていた。
 かえしてわたしのぱんつかえしてと腕をぶんぶん振る『妖精騎士』セティア・レイス(p3p002263)。
「それにあの依頼主のパンツ……『パンツ脱がすの術』を極めた鈴鹿をも唸らせる一品なの。『覚悟』を感じたの」
「言ってる言葉がひとつも理解できないんですが」
「大丈夫わたしもだよ」
 頷き会うレンジーと碧。
「とにかく、工場を狙う悪徳金融は許せないよね」
 『空歌う笛の音』アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)がキリッとした顔で振り返った。
 『髭の人』ムスティスラーフ・バイルシュタイン(p3p001619)が怪しく目を光らせて黙っていた。
 何考えてるのかちょっとよく分からなかったので、視線を戻す。
 かわりに応えた『孤兎』コゼット(p3p002755)が報酬のぱんつを握りしめていた。
「うん、報酬、たしかに、確認した、よ。報酬に見合うよう、がんばらなきゃ、だね」
「義(ぱんつ)によって助太刀するよー!」
「「おーっ!」」
「悪い人は、当分の間、パンツ履けないように、してくる、よ」
 最後にコゼットの不安な言葉を残し、一行はぱんつ工場へと横一列に並んでなんか格好良く歩いて行ったのだった。両手で二つのパンツをくるくる回す鈴鹿を中心にして。
「かえして。ぱんつ、かえして」

●ぱんつをかけたたたかい
「スッゾコラー!」
「ナンオラー!」
「ザッケンナコラー!」
 サングラスをかけた借金取りと愉快な仲間たちが工場へと押しかけようとしたその時。
 どこからともなくライフルの銃声。
 ぱぱーん! ハッとして振り返ったサングラスに反射し映ったのは、木の上からライフルを構えて立つアクセルの姿だった。
「そこまでだよ。娘さんの依頼で、助けに来たよ」
「ナンオ――アイッター!?」
 額に銃撃をくらって、もんどりうって倒れるサングラス。砕け散るサングラス。
 命より大切なサングラスが砕けたからか、サングラスは泡を吹いて気絶した。
「馬鹿な、タケシがこんなにたやすく!?」
「囲んじまえ! ワッショイフォーメーションだ!」
 木に駆け寄るサングラスたち。
 が、幹のうしろからゆらりと現われる碧。
 漆黒の刀身が鞘より滑り出て、サングラスたちを一瞬たじろがせた。
 が、その一瞬が命取り。既にため込まれていたエネルギーが放出され、碧は豪快な横一文字斬りを繰り出したのだ。
「「アイッター!?」」
 まとめて吹き飛んでいくサングラスたち。
「やぁやぁやぁ! ねこさん印のぱんつ工場さんを壊そうとしている不届き者は君たちだね! 成敗成敗!」
 印籠代わりにパンツを翳して現われるレンジー。
「リンネさん、17歳、やってしまいなさい」
「かしこま☆」
 横ピースするらむね17歳。援護射撃だよとばかりにリンネがひたっすらにマギシュートをシュートしていく。
「アイッター!?」
「畜生こいつら傭兵雇いやがった!」
「ナンオラー!?」
「まとめてやっちまうぞ、まずはこの無理してる女か――」
「勧善懲悪超絶美少女天使らむね姫様17歳パンチ!」
「アイッター!?」
 サングラスの顔面を割る勧善懲悪超絶美少女天使らむね姫様17歳パンチ。
「勧善懲悪超絶美少女天使らむね姫様17歳キック!」
「アイッター!?」
 サングラスの腹をえぐる勧善懲悪超絶美少女天使らむね姫様17歳キック。
「勧善懲悪超絶美少女天使らむね姫様17歳コンクリブロック!」
「アイッター!?」
 サッカーの盛んな国で人気チームが負けた時しか見ないようなコンクリ大遠投がサングラスを粉砕した。
 そんなサングラスの背後にヌッと現われてすげーぞっとすることをいうムスティスラーフ。
 らむね17歳がびしっと指を突きつけた。
「ぱんつ工場を襲う程ぱんつ好きなんですか!? なら私のぱんつあげるので帰ってもらえませんか!」
「いらねえよオラー!」
「スッゾコラー!」
「正気を疑いますね……あっ、もしかして、社会的少数の方なんでしょうか。ならばあちらのリンネちゃんとかムスティさんとかどうでしょうかね!」
「えっ」
「えっ」
「隙ありなの」
 鈴鹿がサングラスたちの間をジグザグに駆け抜け、両手の五指全てにパンツをつり下げていた。
「つまらないパンツを脱がしてしまったの」
「「ぱんつかえしてー!」」
 悲鳴をあげながらなんかしらないけど爆発するサングラスたち。
「お兄さん達、パンツ工場を壊すなんてやめてほしいの。やめてくれたら……鈴鹿がイイ事してあげるの」
 胸の谷間からするっと出したパンツをくるくる回す鈴鹿。
「あの、すーすーするから返してくれないかな」
「ええい、ハニートラップにはひっかからぬわ! 者どもであえであえー!」
 キャラの激しくブレた借金取りが銃を構えると、周囲のサングラスたちが新たなサングラスをかけて立ち上がった。
 立ち上がったところで、その全てにカカカッと何かの金属片が突き刺さる。
 セアラが歌いながらゆっくりと歩いてきたがためだ。
 プリティ★プリンセス2ndDVDに収録されているエンディングテーマである。なんでもいいけど。
「「アイッター!?」」
 サングラスが砕けたことで心も砕けたのか血を吹いて倒れるサングラスたち。
「けっ使えねえ野郎だぜ! だがこっちにはチャカがあるんだよー! こわいよなー! おびえろよなー!」
 ジャパンのヤンキーみたいなことを言い出す借金取りに、コゼットが超高速で接近した。
 慌てて射撃するが、コゼットは止まりもしない。
 二発三発と発砲するも手応え無し。至近距離まで近づかれた所で、コゼットの左手に全ての弾頭が収まっていたのが分かった。
「しばらく、パンツを履けないように」
 からの、ローキック。
「アイッター!」
 銃を振り回そうとする腕をかがんでかわして――からのロー。
「アイッター!?」
 相手のおでこをつんってやってからのロー。
 顔色を観察してからのロー。
 とくに前置きもなくロー。
 足がっくがくになった借金取りにもう一回ローを入れてやると、内股でぷるぷるしながら借金取りが逃げ出した。
「お、おぼえていやが――」
「すーぱーセティア斬り」
「ぎゃああああああああ!!」
 出番の遅れたセティアが逃げようとした借金取りにローを入れた。
 ローっていうか下段斬りだった。
 ぷすぷす頭から煙を噴いて倒れた借金取りを台車に乗せてゴミステーション(?)にポイすると、セティアは剣を手に腰をくねってやるポーズをとった。
「工場はつぶさせない。わたし、聖剣騎士だから」
「終わってから言うんだそれ」
「工場はつぶさせない。わたし、トータルパンツコンサルタントだから」
「終わってから言――なんて?」
 レンジーはセティアを二度見した。
 二度見してから、『やぁやぁ』以外やってないことに気づいて軽く借金取りにマジックロープしておいた。

●プロフェッショナルぱんつ
 トータルパンツコンサルタントの朝は早い。
「まずはアイディアをシェアする。スキームのフィックスで無敵のアライアンスを得る。ターゲットをフィフティーにしてしまうボトルネック解消を狙って、男性用ぱんつも売る。さらに乙女が手売りするというマンパワーでカスタマーのマインドを刺激して写真の同封によるフレッシュなユーザ体験をイノベートする」
「なんて?」
 首を傾げるリンネたちに、らむね17歳が元気よく手を上げた。
「私知ってるそれブルセ――」
 せぇいといって口を塞ぐリンネ。
 真面目な路線に戻ってきたのを察した碧が咳払いをした。
「我は宣伝をしてくるであります。試作品ができたらそれを数枚ほど持って、町を回ってみましょうか」
 はいはーいと両手を挙げるムスティスラーフ。
「じゃあ僕売り方を工夫するね。おじいちゃんに可愛い下着を吐かせて脱がせるのが好きなひとに売ってくる」
「えっいるのかな……零ではないとは思うけど……」
 アクセルはなんとか会話について行こうとして手を上げた。
「じゃ、じゃあ、オイラは商売の知識があるから、そこをサポートしながら……あっ、多種族用パンツの製造を提案してみるね。しっぽのある人には穴のあけられるパンツがあればいいし、羽毛がもふもふでも守り切れないお腹をカバーしたりとか……!」
「確かに……こうしてみるとお腹が温かくなりますね」
 初めて知ったとばかりに下腹部のあたりを撫でるセアラ。
「なら鈴鹿はコネを使って販売相手を見つけてくるの。特異運命座標御用達って宣伝すれば付加価値も上がるの」
 鈴鹿は手の上でパンツをこねこねしながら語った。
「あの、まだはいたばかりなので返してもらってもいいですか?」
「パンツだけじゃなくてブラも売りましょうよブルァ! セット販売ですよ」
 急に巻き舌になったらむね17歳がブラをくるくるやった。
「あたしは、ブラって使わないん、だけど……おんなじ柄の、あると、いいんじゃない、かな」
「なるほど、みんないいアイデアだね」
 うんうんと頷くレンジー。
「けど……」
 それほとんど最初にセティアが言ったな、と思ったけど空気がいいのでだまっておくことにした。
「それじゃあみんな!」
 アクセルは手をグーにして高く突き上げた。
「がんばろう!」

 別に今更なことではないのかもしれないが、混沌世界には複数の種族が同居している。翼のあるもの、水棲生物に変わるもの、獣が混じったもの、機械が混じったもの、花はえてるひと。その他諸々の異世界由来の住人たち。
 彼らも何かしらのノーパン主義をもっていない限りはパンツくらい履いているはずなので、ここは一つ特殊体系に合わせたパンツを開発しよう……。
 と、乗り出したのがアクセルたちである。
「羽毛があるから油断していた私もこんなにお腹が温かく!」
 キャッチコピーをあえて口に出して叫ぶアクセル。それをなんともいえないまなざしで見つめる碧。
「これに加えて特異運命座標御用達って書くの。付加価値なの」
 鈴鹿は指の上でパンツをくるくるやりながら語った。
 町中へいきなりパンツ一丁で飛び出すわけにはいかないので、マネキン(?)に実物を取り付けたディスプレイ宣伝を行なうのである。
 加えて、翼のある人でも安心のクロスベルト式のブラジャーや防水性の高い下着を作り『天使のぱんつ』『人魚のぱんつ』として上下セットで売り出した。
 ニヤリと笑うらむね17歳。
「らむねさんのイチオシはブルーの縞パンですよ。おそろいですよ!」
 謎の圧をかけてくるらむね17歳をスルーして飾り付けを行なうコゼット。ブラは近隣の工場で作られたもので、いわゆるコラボ商品である。
「なにかを作る人って、とっても、生きてる、感じがして、いい、よね。あたし、そういうの、見てるの、好き、だな」
 とかやってるとムスティスラーフがなにかやり遂げた顔で裏路地から戻ってきた。
「ふう……」
「あれ、なんだろう」
「深くは触れないでおこうか」
 レンジーはさっと切り替え、マネキンを抱えて街角へと繰り出した。
 街角にたち、歌い始めるセアラ。
 『初めてぱんつ履いたけど思った以上に暖かい』的な気持ちを込めて歌った。
 どう聞いても事象17歳のアイドルソングだったけどみんなあえてそのままゴーした。セアラはセアラで言われれば何でもやる子だったので、軽いアイドルライブ状態になっていた。
 この手の町では歌で人を集めて宣伝するのはかなり理にかなっていたようで、レンジーがぱんつを手に木箱の上へと飛び乗った。
「ねこさん印のしろねこさんぱんつはわたしのお気に入りだからね! なくなったら困るんだ、だから……」
 レンジーは両手にぱんつとブラを持ち、民衆に語り始めた。
「毎度おなじみねこさん印のぱんつだよ! ぱんつといえばやっぱりねこさん! ねこさん印のぱんつが一番! ねこさんが本当に可愛いんだよ! ぱんつを買ってくれた人にはいい香りのポプリのお試し品をつけよう!」
 その後ろでリンネが補強するようなアピールをしていたが、思えばそんなに医学的なアピールしてなかった気もした。『人はお腹すくか寝てないか寒いかが揃うと必ず体調を壊す』っていう話くらいはしたような気がした。レンジー的には(ぱんつの元コストもあいまって)理想的なぱんつ構造ではないのだが、ねこさんのワンポイントが可愛いという一点突破でめっちゃ宣伝していた。
「ぱんつ、買う?」
 そしてとどめの手渡し販売である。
 セティアはパッケージされたパンツとブラを手渡しで王都の女性たちにがんがん売っていった。
 もういざとなれば自分が下着をはいてる写真を(目の所を手で隠して)一緒に販売するところまで考えたが、工場長が『女の子がそこまでしちゃだめだよ』って真剣な顔で言うのでやめておいた。
 ともあれ、かくして、すったもんだで。
 工場に大量に余っていた在庫は売れていき、ローンもいい具合になんとかなりそうな雰囲気だった。
 イレギュラーズたちは最後にお礼としてねこさん印のぱんつ(ブラセット)を貰って、帰って行ったのだった。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

 借金取りを追い払い、ぱんつの在庫を売り払うことができました。
 一番意識高かったセティアさんにMVP(more valid Pantu)を差し上げようかとおもいましたが最近ちょっとMVP出過ぎなので、むしろあんまり差し上げてこなかったスペシャル称号『トータルパンツコンサルタント』を差し上げます。

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