新たなる陽の下に

オープニング

●新たなる陽の下に
　海洋王国の一角に広がるフェデリア島。
　その近海においては、既に過去の物となってしまった壮絶な戦いの痕跡が海底に眠るのだが……海上においてはその影も無く、極々平穏な海が広がっていた。
「しっかし新年早々仕事とは……俺達も忙しいよなぁ……！？」
「ああ。まぁ新年早々なら人も少ねぇし、俺達の仕事もやりやすい、ってな訳だ！　という訳でお前等、漕ぎ出すぜ！」
『おおーっ！！』
　と、フェデリア島より新年早々から船を漕ぎ出す船員達。
　……彼等はこの海域に眠る、戦いの結果こぼれ落ちた様々な船のお宝を我が物にしようと、人の少ない新年の刻を狙い、小振りの船で出航。
　そして数日の航路を進み、深夜の刻に辿り着くと。
『よし。お前等いいか！　海底に眠るお宝を洗いざらい浚うんだ！　それを売りさばけば、暫く遊んで暮らせる位の金を手に入れられるからな！！』
『うっしゃー！！』
　と声を上げ、潜水装備に身を包み始めた……その時。
『……ウォォォ……』
　と、遠くから聞こえてきたのは、身を劈く様な……悲痛な声。
『ん……何だ？』
　と水平線に視線を配すと……遠くより近づきつつある、一艘の船。
　しかし良く見るとその船の幌はボロボロで、船体に穴も開いており……航海しているのが不思議、と言わざるを得ない。
　そして船の甲板には、骨に大きな剣を持った骸骨達が、こちらに向けて呻き声を上げていて。
『ひぃ……ゆ、幽霊船だ！！』
　叫び声を上げるが、幽霊船はそれが呼び水の如く更に近づき……次々と飛び込み、船員達を斬殺していくのであった。

●
「さて、と……イレギュラーズの皆、ちょっと聞いて貰ってもいいかい？」
　と『黒猫の』ショウ（p3n000005）は、依頼を受けに集まったイレギュラーズに声を掛ける。
　そして、早速。
「新年早々で申し訳無いんだが、今回皆には海洋王国へと向かって欲しいんだわ。皆も知っての通り、ここはリヴァイアサンが封印されているんだが、その戦いの結果、色んな船が海底へと沈んでいるって訳なんだわ。勿論そんな船の中には金品財宝の類いも一緒に、な」
「そしてこの金品を狙いにゴロツキ共が船を仕立て、それを略奪しよう……ってのが後を断たなくてな？　……今回もそのご多分に漏れず、略奪船が巻き込まれた事故、って言う訳なのさ」
「正直財産を奪う海賊達には同情の余地は無いんだが、巻き込まれた事故ってのがいわゆる幽霊船……って言う奴だ。恐らくこの海の下に沈んだ船に眠る怨念達が、具現化した様な……そんな存在なんだろう」
「だがこの幽霊船が現れたって事は、この海域を航海する船が無差別に襲われかねないって事になる訳さ。という訳で……イレギュラーズの皆に、こいつを倒してきて欲しい……って訳になるのさ」
「幽霊船がこうして現れるって事は、この海の底にはまだまだ浮かばれない者達が沢山居る……って事なんだろう。出来ればでいいが、幽霊船を倒した後には祈りでもささげてやってくれ。んじゃ、宜しく頼むな？」
　と、手を振り送り出した。

参加者 : 8 人

冒険が終了しました！　リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧（8人）

リプレイ

●海の叫び
　海洋王国、フェデリア島近海。
　過去に激しい戦いが行われたのもいまは過去。
　既にその戦痕の見る影も無く、どこか平穏な海原が広がっている。
　その戦いを思い浮かべる様に、『性別：美少年』セレマ オード クロウリー（p3p007790）が。
「あの戦いか……よく覚えてるよ。大嵐に高波、竜の血で染まる海、魔種の使役する氷像の群れ、砕ける船……死なないボクですら死ぬ可能性を垣間見たんだ。思い出したくもないね」
　と瞑目するのに対し『揺蕩う老魚』海音寺 潮（p3p001498）は。
「うむ……あちらさんの中ではまだ戦いが終わっとらんのじゃろうな」
「だろうね……まぁ、それがどうして今更になって死霊の群れが現れたのだろう？」
　と首を傾げるセレマ。
　二人の言う通り……今回も、過去の戦域となった海上にまたも現れた、幽霊船の話。
「はぁ……深夜にしか出て来ない幽霊船をどうにかして来い、と言う事ですか？」
「そうだな。やれやれ、またかい……つい最近も似たような幽霊船を沈めたところだってのに……どうにもこの手の依頼は後を絶たねぇモンだな」
　『泳げベーク君』ベーク・シー・ドリーム（p3p000209）のぼやきに、空を見上げて溜息を吐くのは『幻蒼海龍』十夜 縁（p3p000099）。
　更にこくり、と『白い死神』白夜 希（p3p009099）も。
「そうね……一般の船は襲わない……なんて都合良くはいかないのがこの世界だから」
　と、悲しげに呟く。
　無論、悲しくともこの自体を放置しておく訳には行かない……更なる被害が出てしまうかも知れないから。
　とは言え今回の話の発端は、遺物を浚うサルベージ船が襲われたからこそであり……サルベージ船以外にも被害が出ないと限らない訳である。
「そうッス！　財宝を根こそぎ……というのは褒められたものではないですが、それはそれ、これはこれ。罪も無い人々がいつ襲われるかわかりませんからね！　ここでしっかりと解決しておきましょう！」
　と『蒼騎雷電』イルミナ・ガードルーン（p3p001475）が声を上げると、それにベークも。
「まぁ……海が荒らされるのは本意ではありませんし、やれと言われれば当然否やはありませんが、いくらか日数を食うとなると、なんかこう……寝る時間を上手いことやんないとまずいですよね？　大変ですよねぇ……」
　ぼやくベークに、縁も。
「そうだな……ま、ぼやいてても始まらねぇし、今回もサクッと片付けて、旨い酒を飲みに行くとしようかね？」
　と言うと、『特異運命座標』ルリ・メイフィールド（p3p007928）も。
「そうなのです。さっさと終わらせるのです」
　と頷く。
　……そして、海に向けて『風読禽』カイト・シャルラハ（p3p000684）が、呟くように、祈るように。
「水竜様、ちょっとだけ騒がしくするけど許してくれよな。アイツらも、ちょっと眠らせてやらないといけないからな」
　そんな言葉を捧げ、潮も。
「そうじゃな。もう戦わなくてもいいんじゃよ、ゆっくり休みなさい」
　弔いの言葉を捧げ、海中に眠る者達へ弔いを捧げながら……幽霊船の出る海域へと急ぐのであった。

●恨みの底
　そして、幽霊船の海域を航海するイレギュラーズ。
　幽霊船は深夜の刻、灯りを灯している船には絶対に姿を現わさない……との事で。
「取りあえず灯りを落として、と……皆も準備、大丈夫か？」
　と、カイトが確認する。
　それに応じる様、希は篝火を船尾に組み立て、激しい波に揉まれても大丈夫な様に木材で補強。
　一方縁とカイト、イルミナの三人はマストや船頭、船横等を暗視の能力をフルに活用して巡視。
「不意打ちされたりはノーセンキューッスからね！　という訳で潮さん、操舵は宜しく頼むッスよ！」
「ん？　ああ、分かったのじゃよ」
　イルミナの言葉に頷き、操舵輪を潮が握り、灯りの無い海原を静かに進み始めるイレギュラーズの船。
　……そんなイレギュラーズ達の船は暗闇を切り裂く様に、海原を進んでいく。
　その一方で、ベークとセレマは船の中に隠れつつも、いつ敵が来ても良い様に準備を整える。
　……ただ一夜ですぐに現れる、という事は無く、朝日が登ってしまう。
「取りあえず今日は現れなかった様なのです。それじゃ皆さんはちょっと休んでおくのですよ」
　ルリが操舵の交代を提案し、ルリ、イルミナの二人が交代で操舵。
　ただ操舵する、と言っても、波に流されない様、その場から大きく外れない様にする事を軸に、夜は夜で不意打ちを受けない様にする為の分担作業。
　そして、イレギュラーズ達が海域を航海して、数夜後。
　周りの波が、少し落ち着いてきた様な感じになる。
　ちょっといつもと違う感じに気付いたカイトは、マストの上から水平線を見渡して。
「ほんと、今日の海は静かだなぁ……幽霊船日和ってやつだな」
　と呟くカイト。
　周囲に目を凝らし、潮の操舵に身を任せて航海……すると、遠い水平線に、ぼんやりと影を現わす船。
　……遠目からは船の形に見えるものの、何か……存在感が希薄。
　その船が、更に段々と近づいてくると……幌は傷ついているし、船体も見るにボロボロ。
　そして船の甲板には……次々と骸骨の幽霊船員達が湧き出し始める。
　そんな船の接近を視界に入れた縁が。
「そら、おいでなすったようだぜ、奴さん方。１２時の方向からお出ましだ」
　と声を上げ、それにイルミナとカイトも頷き、船の中に居る仲間達へ。
「おい、寝てるんじゃねーぞ！　来たぞ！！」
　と、仲間達をたたき起す。
　そして仲間達が起きて甲板に出て来た所に、希が組み立てた篝火に、松明に火をつける。
　しかし……真っ直ぐにこちらへと向かってきている海賊船。
　正面衝突する……という位の勢いで航海してくる両船……だが、それをじっと待ち構えた縁。
　助走を付けてジャンプ出来る距離にまで近づいた所で、船の操舵を逸らせつつ、縁が先陣切って幽霊船に乗り移る。
　そして、すぐさま縁は攻撃集中をしつつ、青刀『ワダツミ』を振るう。
　その一閃に巻き込まれた幽霊船員達は、当然ながら縁をメインターゲットにし、接近してくる。
　そんな縁の先陣、かつ注意を惹きつける行動に、更にセレマが自船位置から『微笑は人を狂わす砂糖菓子』にて、更に敵に怒りを付与。
　怒りを付与為たセレマに続き、カイトは空を飛行士、緋色の大翼で己の存在をアピールする事で、また怒りの方向を別の方向へと誘導。
　つまりは縁、カイト、セレマの三人が怒りで敵のターゲットをコントロールしつつ、分散。
　更にカイトは敵船の上をぐるりと回った後、自船の逆方向に飛んで行くことで、敵を自船に引き込むような動きを取る。
　その結果、敵の船は速度を落とし、船に横付けする様な位置に停泊。
　流石に縁一人で敵を全て抑える事は難しいので、一端縁も自船へと乗り移り、包囲網を取る。
　そして敵が乗り込んできた所へ、潮がシェルピアで己が発光し、篝火と共に灯りを確保。
「それじゃ、始めましょうか」
　とベークが魔神黙示録で自己強化を付与する一方で、イルミナは。
「Ready、テネムラス・トライキェン！」
　と『テネムラス・トライキェンⅡ』を発動……そのから段の骨が幾つか折れていく。
「数は多いですが、一体一体確実に倒していきましょう！　とは言え動きを止められないように、立ち位置には注意ッスよ！」
　と、仲間達に注意喚起、そして希が敵の前に身を翻し、至近距離にて必殺の骸刃を一閃。
　そして希の行動の後に、敵が怒濤の如く攻撃開始。
　３０体の幽霊船員達の行動は。
「グゥゥ……」
　と、心底を冷やすよう、響くような呻き声が、様々な所から上がり、ブレイクや不運、呪いの効果を次々と発生させる。
　更に一部の幽霊船員達が、巨大なバスターソードをぐわっ、と全力で振り上げ、ぐるん、と振り回す。
　流石にその一撃を食らえば、かなりのダメージ……だが、最後の最後に行動するルリが。
「危なかったのです。取りあえず、頑張るのですよ」
　後衛より、即座にハイ・ヒールを飛ばして体力を回復する。
　次の刻、一番速く動くセレマが。
「ほら、こっちに来てみなよ？　まぁ、どうせボクは死なないし、傷も付かないんだけどね」
　と、更なる挑発の言葉を追加し、敵を怒らせる。
　イレギュラーズ達を殺そうと、更に苦しみの呻き声が強くなる。
　更にカイトも上空から。
「そんなカッカするなって。緋色の翼が羨ましいからってさ！」
　と言いながら、更に緋色の翼を展開。
　そんな二人の挑発で、ほぼ全ての敵が怒り効果に支配される。
「よーし。それじゃあ一匹ずつ、確実に仕留めていきますか」
　ベークはヴァルハラ・スタンディオンを纏うのだが、無意識にも出てしまう甘い匂いで、期せずに敵を誘い込んでしまう。
「あれ？　……死んでもお腹減るんですかね？」
　首を傾げるベーク……本当にお腹が空いたのかどうかは、分からない。
　と、怒り付与のフェーズはそこまで。
　潮が神子饗宴で仲間達を強化した所で、イレギュラーズ達は攻撃へとシフト。
「それでは、始めるッス！」
　とイルミナが攻撃集中と共に、再度テネムラス・トライキェンIIで攻撃。
　追加行動が発動為た時には、更にAKAを副行動で発動した上での、再度のテネムラス・トライキェンII。
　それら攻撃を一匹に集中砲火……流石に骨がバラバラになり、倒れる。
「取りあえず一体目、それじゃ次の敵ッス！」
　と、イルミナに続く順の希は。
「……彼らは一体、何を呪っているんだろう……？　何を望んでいるんだろう？　……それを知らずに殺しても、祈っても、意味は無い……」
　と、先程の幽霊船員達の怨嗟の声を聞いた上で、どうすればいいのか……と考える。
　ただ、彼等は呻き声を上げるがのみで、何か意味ある言葉を吐く事もない。
　だからこそ、敵に接近すると共に、闇の暴走を副行動で使用しつつ、彼自身も不殺の黒針で攻撃し、最接近した時の怨嗟の声で、どう感じているのか、どういう無念があるのか……を判断しようと動く。
　ただ……やはりその声だけでは、判断するのは難しい。
　そして潮は、敵の怨嗟の声に対し。
「おぬしらが恨んでしまう気持ちもわからんでもない。だが、まだわしらにはやる事があるから、ここで怯んでしまうわけにはいかんのじゃ」
　と、強い意志を心で対抗して耐えつつ、怒りで攻撃集中しているカイトに回復。
　続けて縁は、バーンアウトライトで纏めて攻撃し、敵を削っていく。
　そして、敵の怨嗟の声を聞いた後に、最後のルリは仲間の体力状況を見据えた上で、そこまで問題無い、という状態であればチェインライトニングによる範囲攻撃。
　怒りで敵の動きを制限し、かつ逃げないように仕向ける。
　更に、敵を全体的に削るのと、一匹ずつ仕留めるのをそれぞれが行い、敵の数を暫時へらしていく。
　そして船が接舷してから、十数分。
「いくら数が多くとも、イルミナ達の敵ではないッスよね！　有象無象、って奴ッスよ！　さぁ、蹴散らしましょう！」
　と、イルミナが嬉々とした声を上げ、それに頷き猛攻を嗾けるイレギュラーズ。
　とうとう、大量に居た海賊船員達も、残るは２体。
　……でも、海賊船員達が逃げるような事は無く、全力のバスタード・ソードの一閃と、怨嗟の声を奏で続ける。
　その声に決して惑わされない様に、着実に一匹を仕留める。
　そして、残るは一体。
「まったく、幽霊船には事欠きませんね。沈んだのなら、せめて底でひっそりしていてもらいたいものです」
　と、ベークは一言。
　そしてルリ。
「それでは、これで最後にするのです」
　神気閃光にて、敵を神聖なる光に包み込む。
『グゥォォオ……』
　と、苦しげな方向を上げた幽霊船員へ。
「それじゃぁな……ゆっくり、休め」
　暗殺術『キス・オブ・ストーク』を放ち……その一閃の中に、最後の幽霊船員も、崩れ墜ちていった。

●眠る影に
　そして、全ての幽霊船員を倒したイレギュラーズ。
　彼等が乗り込んでいたはずの船は、最後の敵が倒れて消え失せると……まるで先ほど迄の戦いは夢の如く消え失せてしまう。
　……そんな幽霊船の儚い崩落の光景を。
「……」
　しばし、静かに見つめ続ける希。
　幽霊船員達は、果たしてこれでよかったのだろうか……という気持ちが胸に去来する。
「ま、何だ……海のヤツは海で眠れ、ってな……」
　と、その横でカイトが、倒した敵の唯一の痕跡である、骨をその手に集めて、それを海へと流す。
「……水竜様、騒がしい奴らも一緒にいるかもしれないが、ちょっとの間、一緒にリヴァイアサン様と微睡んでくれると嬉しい……骨のあいつらも、俺と同じ、海のヤツだからな」
　水竜様へ捧げる、弔いの願い。
　そんなカイトの願いを聞いた縁も。
「そうだな……お前さん方も突かれたろ。後のことは俺達に任せて、いい加減ゆっくり眠っちまいないよ」
　と弔いの言葉を捧げる。
　と、仲間達が弔いを捧げているのを見た希は。
「……」
　無言で、船に積んできた酒入りの樽を海へと流す。
　そして海中に眠りし幽霊船の船員、船長に向けて霊魂疎通、幽霊船に向けての無機疎通を活用する事で、眠りし幽霊達の無念と共に、ここをどうして欲しいのか……を問い掛ける。
　最初の内は、霊魂達の声は希を引きこまんと声を上げるが……それに耐えつつ、貴方達の話を聞きたい……希望を、できる限り叶えてあげたい……と心の中に念じ、伝え続ける。
　……そんな希に、恨み辛みの声の中から僅かに聞こえ始める、救いを求める声。
『もう、放っておいて欲しい』
『静かにして欲しい……もう、眠りたいんだ』
　……そんな幽霊達からの、ささやかなる死後の願い。
「……分かりました」
　と、静かに希が頷く。
「どうだったのです？」
　とルリが問うと、希は。
「……静かにして欲しい……と。この海を荒らして欲しくない……と言う事を訴えてきた……」
　代弁者として、しっかりと幽霊達の解を伝える。
　それにルリとカイトが。
「ん……やっぱりなのです。でも、ボク達からすれば、幽霊船が現れたとなれば、退治しに来なければならない立場なので、なかなか難しいのです」
「そうだな……その為には、戦死者の遺産をサルベージする悪い輩達が居なくなる他に無いか……」
　殺された船がある、と聞いても……金のためなら、と漕ぎ出す者達はまだまだ多い。
　そういった輩達は、御触書が出ていたとしても……その禁を破るのは常套手段。
「まぁ、仕方ないじゃろう。わしらが一つ一つ対処していく他に、今の所解決策は無さそうじゃからな……」
　と潮は仲間達の言葉に頷くと共に……眠る霊魂達へ、しっかりとした慰霊の儀式を捧げ、鎮まる様に願う。
　そして……。
「では、静かに帰るとするかの。眠る者達を起こさぬ様にな」
　と再び潮は操舵輪を握る。
　そして、眠る霊魂達を起こさぬ様、静かにその海域を離れていくのであった。

成否

成功

ＭＶＰ

なし

状態異常

なし

あとがき

フェデリア島の幽霊船討伐依頼に参加頂き、ありがとうございました。
幽霊達は、きっとゆっくり休みたいのでしょうが……それを妨げる海賊船。
幽霊達の平穏を妨げるのは、人間達のエゴ、なのかもしれません。
そんな幽霊達の平穏を、皆様の手で是非とも魔も折っていって頂ければ、と思います。