PandoraPartyProject

シナリオ詳細

ましろとももいろ

完了

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オープニング

●触れて、感じて
 ひらり、ふわり。
 ふわり、ひらり。
 目の前に舞い降るのは淡くも薄い”桃色”と”白色”。
 花開く様に降るそれらは違うところがあった。
 ”桃色”のそれは触れてもなくならず、手元に残る桜の花弁。
 ”白色”のそれは触れてすぐに消える、手元に残らない粉雪。
 本来、桜の花弁は春に。
 粉雪は冬に見れるものだが、この世界ではたまに見れる光景らしく、特段珍しいことではない。
 周りを見渡せば、楽しそうに遊ぶ子連れの家族や、ふたりで仲良く話をする恋人、その光景に感動し立ち竦む人など、それぞれの時間を過ごしていた。
 どの人にも言えることといえば、みんな””桃色”と”白色”の風景に楽しんでいるということ。
 また、この世界にはひとつだけ不思議な効果があるらしい。
 ここでしばし時を過ごすというなら、この場はいずれ”桃色”と”白色”が織りなすカーペットになる。
 その光景は鮮明に記憶に残り、またとある記憶が思い出されるらしい。
 そして、桃色と白色のカーペットを見たものは口を揃えてこう言う。
 ――温かい気分になった、と。

●先に見えたもの
「とても幻想的で、綺麗な世界らしい。
 桜と雪が同時に見れるなんて、滅多にないことだからね」
 本をなぞるように触る境界人カストル・ジェミニは、君たちに視線を移すと語り始めた。
「この世界で出来ることは無限大だ。君たちの好きに捉えていい。
 例えば、桜と雪を見ながら想いを馳せたり、遊ぶのだって問題はない。勿論、カーペットが出来るまで待ち、温かい気持ちになってもいい」
 温かい気持ちってなんだろう?
 疑問に思うローレットもいるだろう。
 その思いを汲み取るように、カストルは言葉を続ける。
「――それで、温かい気持ちについてなんだけど。
 この世界を体験した人によれば、温かい記憶が少し思い出せるらしい」
 人によって記憶は様々、本人にとって温かい記憶というのが該当するらしい。
 一通りの説明が終わった後、君に最終的な意思確認の質問をする。
「思い出したい記憶がある人は、一度行ってみたらどう?」
 

NMコメント

 どうも。また書きたくなったのでやってきました、ぶいです。
 初めましての人は初めまして。覚えてくれていた方はお久しぶりです。
 一章完結シナリオで、ゆっくりマイペースに書いていこうと思います。
 心情メインになるかと思いますが、どうぞよろしくお願い致します。

●世界感
 桜と雪が混在する世界で、一時を過ごしませんか?
 ほのぼのとした日常系のシナリオになっています。

●達成目標
 桜と雪の世界を楽しむ!

●やれること
 ・桜と雪と戯れる(遊ぶ)
 ・桜と雪を見ながら、想いを馳せる
 ・桜と雪でできたカーペットを見て、温かい気持ちを思い出す

  • ましろとももいろ完了
  • NM名ぶい
  • 種別ラリー(LN)
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2021年02月05日 19時00分
  • 章数1章
  • 総採用数2人
  • 参加費50RC

第1章

第1章 第1節

フリークライ(p3p008595)
水月花の墓守

●色褪せない笑顔
 白と桃色のカーペットが出来上がろうとしている中、『水月花の墓守』フリークライ(p3p008595)は何も差さずに、白と桃に埋もるように染まる。
 緑に色が足されたように、白と桃色が混ざり合うフリークライはとても綺麗だった。
 人々が見つめる中、主と慕っていた少女のことを思い出していた。
「……」
 春の日も冬の日も、主と共に見上げていた。
 桜も雪もそれ以外の光景も。
 ふたりはいつも一緒だったけれど、この光景は見たことなかった。
「……主」
 もしも見れたら、綺麗だねって言うだろう。
 もしも知ったら、羨ましいって言うだろう。
 もしもまだ、傍に居れたら――。
『フリック』
 眸を閉じれば思い出せる。主の声が姿が、あの頃のままで。
 くるりくるりと主は舞い、いつもの笑顔で微笑みかけて。
『――それが縁だよ、フリック』
 自然と心が温かくなるのを感じた。
 目に見えないだけで、フリークライの心の中で主は生きてる。
「日常ダッタ笑顔 見タ気ガシタ」
 そっと眸を開けば、たくさんの雪と桜が降り積もり、白と桃色のカーペットが出来ていた。
「ウン。主 笑ウ」
 それが緑だって。
 あの頃と同じように、主が傍にいるように空を見上げる。
「アア。雪 桜 トテモ 綺麗」
 今はひとりでも、心はあの頃のままで。
 

成否

成功


第1章 第2節

バク=エルナンデス(p3p009253)
未だ遅くない英雄譚


 ぎゅ、ぎゅ。
 粉雪と桜でできた床を確かめるように踏み歩く『新たな可能性』バク=エルナンデス(p3p009253)は、空を見上げ。
「雪に桜、どちらも時が合えば互いに交わる事もあろうが、思い返せば雪解けてからか」
 ほぅっと白い吐息が漏れ、視界に煙ったい白が混ざる。
 この白も雪と桜と同じように、すぐに現れては消えゆく。
 雪と桜でさえ、降っては消えていく儚きものなのに、こんなに儚いものが同時に見れるのは不思議だとバクは思う。
「ある種終わりを告げる場面としてはとても映えよう」
 今まで通った道を振り返ると、白と桃色の道の上を歩いてきた証として、バクの足跡が残されていた。
 そして、その足跡を埋めるように、白と桃色が再び被さることだろう。
「なるほど、また懐かしき物を思い返してくれる」
 かつての地で、子らと触れ合いを過ごした記憶が過る。
 そして、その中で知り合った一人の子が伴侶を連れてきた時のことを。

 ――バクさん、俺の嫁さんを紹介するな。

 どこか照れたように、幸せそうに見えた笑顔。
 あの泣き面を晒した子ももう大きくなったのかと驚きと同時に、仕事を果たした身としては感慨深さを。
「儂ももう歳かもしれんな」
 呟く声には僅かに懐かしさと嬉しさが滲んでいたが、想いに耽たのも一瞬、すぐに足を進める。
 助ける求める者へと向かうために歩み続ける。
「我が使命、絶える事無き」
 彼は決して止まることはないだろう。

成否

成功


第1章 第3節


 

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