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シナリオ詳細

【夢世界】レディー・ネクロマンス

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

 いくつもの墓標が置かれた平原。その墓標に刻まれた名前はすべての夢世界にて死んだ者たちの名前である。ここは【夢世界】における墓地、《アンデッド・グレイブヤード》だ。この夢世界の主であるレディー・コーストはあることを危惧していた。
「それにしても……他の世界では夢魔の出現をよく聞くのに、この世界には来ないね……もしかして、ここの幽霊に、おびえている?」
 コーストが危惧していたことはある意味正解である。この夢世界に住んでいるものの多くは他の夢世界で死んだ者たちの幽霊ともいえる人物である。数多くある夢世界の死者がこの地に集まっていると考えると、流石の夢魔の軍勢でも攻め込むことはためらわれるだろう。
 だが夢魔側も、ためらうことなく攻め込めるほどの軍勢を持ち始めたら話は別になるが……

 平和な日々が続いたある日、ついに夢魔の軍勢が動き出した。夢魔の動きを感じたコーストは護衛の幽霊を連れて墓標が数多くある平原に向かったのだが……
「うそ……まさか、こんなことが……」
 コーストが見た光景は、墓標から死体が現れていくものだ。それもほとんどの墓標から。また、墓標から現れた死体から感じる気配は、別に控えている悍ましい動物の姿をした夢魔と同じものであった。
「あらあら、死者の身体を夢魔に変える能力を持つこの私を知らなかったのかしら?」
 声が聞こえた。声自体に悍ましさは感じないが、その声は夢魔が発したものだと直感で分かった。
「もしや……伝説の最上位夢魔まで現れているの……」
 死体の身体を夢魔に変える能力、その能力をコーストは聞いたことがあった。しかし、その能力を持つ夢魔は古の時代に封印されたと聞いていた。まさか、長い年月を経て封印が……コーストは戦慄した。伝説の存在がついに牙をむき始め、本格的に夢世界と夢魔との戦いが始まることを肌で感じていた。
 こうして、夢魔の中でも強力な存在である最上位夢魔との戦いが、この夢世界最大の墓地にて幕を開けた。


 さて、夢世界でも伝説上の存在であった最上位夢魔が現れたわけだが……っと、自己紹介が遅れたね。僕は【案内人】ウォーカー・フェアリーテイル。夢世界に関することを担当している境界案内人だ。
 だが、こう悠長に話している時間もないようだ。これから君たちにやってほしいことは二つ。まずは夢魔の大軍を蹴散らして幽霊たちを戦いやすくすること。そして、最上位夢魔の一体ネクロマンス・ドレアムを倒すことだ。ただし、最上位夢魔はそのほとんどが君たちが束にならないと勝てないような相手だから、十分注意して戦ってほしい。
 じゃあ君たちの無事を、【案内人】として祈らせてもらうよ。

NMコメント

はぁい、桃山シュヴァリエです。今回は久々の【夢世界】ですが……なんと、境界案内人がつき、新章突入です!伝説と謳われた最上位夢魔を相手に、イレギュラーズはどう戦っていくのでしょうか!

今回の目的
 今回の目的は最上位夢魔ネクロマンス・ドレアムを撃破することです。ただし、倒すためには大量にいる夢魔やゾンビ夢魔を倒し、そのうえで複数人でかかる必要があります。なお、夢世界の主のコーストは自身がそれなりの戦闘力を持っており、また幽霊が守ってくれるため、夢魔を減らしさえすれば主の心配はしなくても大丈夫です。
なお、毎回のことながらサンプルプレイングは載せませんが、実戦に近いプレイング練習のつもりで来ていただいて構わないです。

エネミーデータ
 【最上位夢魔】ネクロマンス・ドレアム
  夢世界において伝説とされていた最上位夢魔の一体。通常の人間とほぼほぼ似た姿をしている。死体をゾンビ夢魔に変える能力を持っており、死体が多くある《アンデッド・グレイブヤード》においてはかなり厄介な敵となる。また、単体での戦闘力もかなりの物であり、戦闘の際には強力な神秘攻撃を放っていく。
 ゾンビ夢魔
  ネクロマンス・ドレアムによって生み出される特殊な夢魔。戦闘力は通常の夢魔と変わらないが、通常の夢魔と合わせてかなりの数になる。そのため、強力な範囲攻撃も必須になるだろう。ちなみに、ゾンビ夢魔はスキルやエスプリのアンデッド判定に適用される。
 夢魔
  【夢世界】シリーズおなじみの敵。悍ましい姿をした獣。今回はゾンビ夢魔と合わせてかなりの数になる模様。

登場NPCについて
 レディー・コースト
  夢世界《アンデッド・グレイブヤード》の主。これまでの夢世界の主とは違って戦闘力は高く、イレギュラーズと共に戦います。神秘攻撃で応戦します。
 幽霊たち
  レディー・コースト率いる幽霊です。神秘攻撃で戦います。なお、幽霊ですが物理攻撃は有効です。出来れば巻き込まないようご注意ください。

  • 【夢世界】レディー・ネクロマンス完了
  • NM名桃山シュヴァリエ
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2020年12月09日 22時10分
  • 参加人数4/4人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

ロザリエル・インヘルト(p3p000015)
至高の薔薇
オーガスト・ステラ・シャーリー(p3p004716)
石柱の魔女
アーマデル・アル・アマル(p3p008599)
灰想繰切
星影 昼顔(p3p009259)
陽の宝物

リプレイ


 夢世界《アンデッド・グレイブヤード》にやってきた四人のイレギュラーズたちだが、あまりの夢魔の数に驚いていた。
「夢世界という所には初めて来たけど、いきなりピンチになっているみたいだ……けど、戦わないという選択肢はない、よね」
 『探求の冒険者』星影 昼顔(p3p009259)は愛刀の黎明恵風を抜いて、繋がりを感じさせる風を吹かせた。
「敵がゾンビ系で味方が幽霊系か……故郷では屍人を退治するのが表の顔だったからな。しかし、ここでも肉体は器でうつろうもの、なのだろうか……」
 アーマデル・アル・アマル(p3p008599)のほうはこの夢世界の、ネクロマンス・ドレアムの能力に少し興味があるようだ。
「伝説に名を残すといわれる最上位夢魔を相手にして足がすくまないのは魔女としても少しは成長した証でしょうか。サポートは私が請け負いますので前衛の方はカッコよくキメちゃってください」
 『石柱の魔女』オーガスト・ステラ・シャーリー(p3p004716)は夢魔の群れを前にしても、おびえずに立ち向かおうとしている。
「ゾンビの類って大抵まずいから最上位夢魔を倒したいんだけど……この集まり具合だとそう簡単には見つかりそうにないわね」
 『至高の薔薇』ロザリエル・インヘルト(p3p000015)はあまりの夢魔の数ゆえか目当ての最上位夢魔の姿が見えずがっくりしていた。
「皆さん、来ていただきありがとうございます……まずは、夢魔の撃退を手伝ってくださるとうれしいです……」
「そうですね。多勢に無勢、まずは夢魔とゾンビ夢魔の対処をしましょう」
「だね。取り敢えず、敵の数を減らしたほうがいいかな」
 コーストの依頼もあって、イレギュラーズが最初に行ったことは夢魔やゾンビ夢魔の掃討であった。


 まず大量の夢魔を倒すため、イレギュラーズたちは広範囲にわたる攻撃で夢魔を掃討していった。
「すみませんが幽霊の方々は私たちの近くには来ないようお願いします。攻撃の巻き添えにならないようご協力をお願いしますね」
 オーガストは幽霊たちに自分たちの攻撃の巻き添えにならないよう指示をしていく。幽霊のほうも指示に応じて後方に回り、コーストと共に魔法による神秘攻撃でイレギュラーズを援護していく。
「それじゃあ、いくよ!」
 昼顔のほうは味方を巻き込まない場所に移動してバーンアウトライトを放つ。爆裂する一撃は昼顔の周囲一帯を燃やしていく。
「へえ、死体相手に炎の攻撃とはな。火葬のつもりか?っと」
 それを見たアーマデルは冗談を言いながらも、昼顔にあたらないように英霊残響:怨嗟や捩れた一翼の蛇の吐息を使って敵の行動を封じていく。また、弱らせていった敵は彼のシャマダハルピストルから放たれる銃弾で追い打ちがかけられる。
「本当ならさっさとボスをつぶすのが手っ取り早いんだけど、こうも多いんじゃしょうがないわね……って、ほかにも人間の姿の夢魔がいるじゃない!」
 最上位夢魔らしき人影が見つからないロザリエルが目をつけたのは、人によく似た姿をした上位夢魔であった。それらもまた、最上位ほどではないがかなりの強さを持った敵である。ロザリエルはそんな上位夢魔を倒すべく妖掌・炎花一輪で通常の夢魔を倒し、ましな食事を求めて上位夢魔へ近づいていくのであった。
「さて、前線の方々にまかせっきりもよくないですからね。私も行きましょうか」
 オーガストは大蛇の泥人形を生み出して、石化の呪詛を込めた魔砲を敵に向けて放つ。このようにイレギュラーズはそれぞれの方法で夢魔を殲滅していき、ついに最上位夢魔の姿が現したのであった。


「はあ、厄介な邪魔者が来たかと思ったらここまでやられるなんて……仕方がないです。私が出てくるしかないですね!」
 最上位夢魔ネクロマンス・ドレアムは、イレギュラーズの攻勢を目の前にして、ついに姿を現した。
「さてと、まずは小手調べです」
 そう言ってネクロマンス・ドレアムは右手に魔力を集中させ、そこから強力な砲撃を放った。その砲撃はオーガストが生み出した大蛇の泥人形を破壊し、勢いそのままでオーガストやコースト、幽霊達がいる後方まで迫ってきたが……

 巨大な魔力の壁がオーガストや幽霊たちを守った。

「コースト!?」
 オーガストは魔力の使い過ぎで倒れたコーストを抱きかかえる。
「私は、大丈夫だよ……それより、幽霊達に攻撃の指示を、してくれるかな……」
「わかったわ……全員、あの最上位夢魔と残りの夢魔相手に攻撃を仕掛けるわよ!」
 本来なら幽霊の類は苦手なオーガストであったが、コーストに頼まれて勇気を振り絞って幽霊たちに指示を出す。幽霊たちもそれに応えて前線へ向かっていく。
「それじゃあ、拙者は幽霊たちと一緒に夢魔の殲滅をするよ!」
「任せたぞ、昼顔殿!俺たちはあの最上位夢魔を討つ!」
「そうですね。それと、私には大事な泥人形の一体を破壊された借りがありますから、とどめは頂かせていただきます!」
「悪いけど、とどめは私がもらうわ。他の夢魔はあんまりいい味がしなかったし、あれぐらいなのよね。美味しそうなの」
 四人のイレギュラーズは最上位夢魔を相手にそれぞれの役割を再確認し、戦いに向かう。封印された伝説の存在と異世界からの使者。勝つのはどちらだろうか……


「まずは弱らせていかないとな。くらえ、最上位夢魔!」
 アーマデルは夢魔の群れの時と同様、英霊残響などでネクロマンス・ドレアムを追い詰めていく。彼の攻撃で敵は行動に支障をきたしていく。
「これはさっき壊された人形の分です!その身を持って苦しみなさい!」
 オーガストもまた、メデューサの邪眼でネクロマンス・ドレアムを石化させていく。また、前線で傷ついた者たちには大天使の祝福で回復を行い戦闘継続を促していた。
「ちょこまかと厄介な方々です!ですがこれで……」
「悪いけど、私を忘れちゃ困るわよ!」
 ネクロマンス・ドレアムは再度魔力による砲撃を放とうとしたが、それはロザリエルの外三光で中断された。
「うん、これなら、だいじょうぶそうだね……」
「そうだよ、拙者らは強い。だから、安心して任せてくれ。っと、反撃ぐらいはさせてほしいね」
 三人と一体の戦いが繰り広げられている中、昼顔とコースト、幽霊たちは残りの夢魔の殲滅にあたっていた。幽霊たちの指揮を二人で行い、そのうえで昼顔は黎明恵風を振るい、魔力砲撃の防御で疲弊したコーストの護衛も同時にしていた。戦いは、そろそろ終盤へと向かっていく。


「だいたいねぇ死んだ奴が生き残っておる奴より強いわけないでしょう」
 ネクロマンス・ドレアムを倒すべく積極的に前に出ているのはロザリエルだ。
「そんなもんに頼ろうって思考が情弱!虚弱!意識が低い!せいぜい私の食事になるといいわ!」
 ロザリエルは敵を自身の蔦で捕まえて拘束する。
「では、これでとどめです!」
「ああ、これで決めるぞ!」
 オーガストとアーマデルもとどめにかかっていく。アーマデルはアルファルドを構えて撃ちぬき、オーガストはシャロウグレイヴでアーマデルとは別の個所を撃ちぬく。二人の呪殺がのった攻撃はネクロマンス・ドレアムを大いに苦しめ、絶命へと近づけていく。そして、ロザリエルの落首山茶花によって首を断ち切られ、死霊による悪夢は終わりを告げるのであった。


 場所は大きく変わり、ここはとある夢世界。ロザリエルのギフト、フラワーギフトが届いた先はこの場所であった。
「あら、こんなところに花束が届いているわ」
「おかしいですね。この場所には私たち以外の人物は入れないはずなのですが……」
 その場所にいるのは二人の女性。最上位夢魔の中でもトップに君臨する存在、マスター・ナイトメアとその従者サーヴァント・ドレアムだ。
「従者ちゃんのサプライズ……ってわけでもなさそうね。それにこの花、誰かを思い出すわね」
「おそらくはネクロマンス・ドレアムでしょう。彼女はこの花が好きでしたからね」
「そう……まあ、花が届こうが、ネクロマンス・ドレアムがどうなっていようがどうでもいいわ。そろそろ『あっち』も準備ができたようだしね」
「そうですね。さて、彼女たちは私たちでも御しきれなかったアレをどうするつもりでしょうか……」
 二つの大きな悪夢は、赤い世界との邂逅を、秘かにもくろんでいた……

成否

成功

状態異常

なし

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