シナリオ詳細
オラでっけぇぺぇぺぇがほしいぞ!
オープニング
●ぺぇぺぇがてぇてぇ!
マリア・オムネナイ・レイシス (p3p006685)は風吹く河原の土手におひざを抱えて座っていた。
秋だからかな。この胸にふく寂しい風は。
それとも――。
「ぺぇぺぇがないからじゃないですか? ムネナシムネアリネコネコ」
ワイシャツの胸元ボタンを二つくらいあけて前屈みになる『経口補水液のしたたる女』すずな (p3p005307)。
「駄肉犬ッ!」
キシャーっていいながら立ちあがり飛びかかるが、胸を張ったすずなによる謎の弾力によって押し返され、目をバッテンにして土手を転げ落ちてしまった。
草をあたまにくっつけたまま丸くなり、マリア・オムネホシイ・レイシスはつぶやいた。
「うう……私にもぺぇぺぇがあれば……」
時を同じくしてベ卿の館ことベルフラウ・ヴァン・ローゼンイスタフ (p3p007867)の屋敷にて、炎堂 焔 (p3p004727)は梅干しみてぇな顔をしてしてプルプル震えていた。
「よく来てくれた、我が友焔」
胸元のばっくり開いたドレス姿で出迎えるベルフラウ。
長く赤い絨毯の左右にはメイドがずらりと並び、そのすべてのぺぇぺぇがでっけかった。
チラリと自分の胸元を見下ろす焔。
『格差社会』という言葉がここまで似合う風景もない。
「うう……ボクにもぺぇぺぇがあれば……」
全く別の場所で全く同じ願いを口にしたねこ(ねこじゃない)たち。その言葉は奇しくも近くを通りかかった高位精霊によって聞き届けられた。
そう、まるで流れ星に願った乙女の朝のごとくに……。
朝。
鏡の前にて。
「「ぺぇぺぇがでっけくなってる!!!!!!!!」」
●捨てる神あれば拾う神あり、つける神あればもぐ神あり。
っつうわけである日の昼下がり。幻想王都の公園にて。
公園のベンチの上にお靴を脱いで立ち上がったマリアを焔は、両手を腰に当ててエッヘンと胸を張った。
その動作だけでぺぇぺぇがたゆんと縦に揺れ、足下には大きな影が出来た。
「なんと」
「奇跡が」
ベルフラウとすずなはそんな二人を見上げ(?)、一夜の奇跡に驚きを隠せないという様子である。
これまで各社社会に悩まされ続けた焔もこの大逆転劇にケモ耳ぱったぱったである。
マリアもマリアですずなにぺぇぺぇで勝った(かもしれない)事実に虎の限りを尽くしていた。むしろ頭に虎のってた。
二人は『いやー肩が凝っちゃうなー』とか言いながら肩をトントンし、そのたびにぺぇぺぇを斜めにゆらし、ショルダーバッグをかけて紐んところをくいくいやったりとにかくぺぇぺぇを満喫しているようだ。
「もうずーっとこのままならいいのにね!」
「本当だね! 肩が凝ったりおなかが見づらかったりするけどこれはこれでね!」
焔とマリアが心の底からわかり合い、『ねー!』といって頭を傾け合っている……と。
内心うぎぎっていたすずながマリアの胸へと顔を近づけた。
「あの……」
「え、なに」
困惑するマリアの胸元に、すずながそーっと指をさす。
「縮んでませんか」
「――!?」
言われるまま胸元をみると、たしかに……そう確かにぺぇぺぇが縮んでいる!
まるで風船から空気が抜けていくかのように少しずつしおしおと、元のサイズへと戻っていくではないか。
「やはりそうでしたか。所詮一夜の夢。シンデレラだって12時までなのにそう長く夢を見られるわけが……」
すずなが今度こそ胸を張ってぺぇぺぇを縦揺れさせはじめ……つつ、ベルフラウを振り返った。
「お、おい」
ベルフラウのぺぇぺぇがしぼんでいた。
なんか焔チャンと同サイズくらいになっていた。
だがベルフラウの顔に広がる驚きは自らの胸ではなく、すずなの胸に向けられている。
おそるおそる下を見ると……。
「し、しぼんでるーーーーーー!」
マリアと同格(意味深)になったすずなは胸元に手を当て震えた。
いかなる悪夢。いかなる災害であろうか。
そうこれはぺぇぺぇ災害である。
とか思っていると。
『説明しましょう』
すぐ近くの小さい泉からぺぇぺぇに恵まれてそうな高位精霊が浮きあがり、急に語り始めた。なんだこいつ疎通もなしに一方的に話しかけてきたなと思っていると、精霊はすっとある方向を指さした。
「私はこの日に限り、あなたがたにぺぇぺぇの魔法をかけました。
それは『魔神に近ければ近いほどぺぇぺぇが膨らむ』という魔法です」
魔神という不穏な単語に、しかしベルフラウたちは疑問をもたなかった。
なぜなら。
『ムキャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!』
禍々しき漆黒の呪詛に包まれし魔神マガツリリファが陸上短距離選手のごときスプリントでこちらへ近づいてくるではないか!
そして、マガツリリファとの距離が近づけば近づくほどすずなやマリアたちのぺぇぺぇは膨らみ始める。
「間違いない、あれが魔神……!」
「説明を受けなくてもわかります。『ぺぇぺぇをもぐ』という強烈な信念が……!」
「もがれたら終わりだよ、皆逃げよう!」
って、いいながら、マリアはその場でずっとラジオ体操をしていた。
「…………」
「いや、その、急な運動は身体をいためるからね? ね?」
「幻想王都の町中なら地の利がある! ボクたちの足なら逃げ切れるよ!」
って、いいながら、靴紐を結んだり解いたりを繰り返す焔。
「えっいやその」
ぺぇぺぇをでっけくしたい女たち。
しかしもがれたくもない女たち。
そんなジレンマの中、魔神マガツリリファとの逃走劇が幕を開けたのであった!
- オラでっけぇぺぇぺぇがほしいぞ!完了
- GM名黒筆墨汁
- 種別リクエスト
- 難易度-
- 冒険終了日時2020年12月08日 22時10分
- 参加人数4/4人
- 相談8日
- 参加費250RC
参加者 : 4 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(4人)
リプレイ
●今のうちに正常な文字をみといてね
「私としては別に胸は小さくなってもよいのだがな。小さい方がほら、すずな……卿とこんなに近づける」
縦に編み込まれたセーターの『金獅子』ベルフラウ・ヴァン・ローゼンイスタフ(p3p007867)がTシャツ一枚の『血雨斬り』すずな(p3p005307)の両手を自分の両手に組むようにして引き寄せると互いの胸を押し付け合い潰すようにしながら顔を近づ――。
「ムキャアアアアアアアアアアア!!!!」
二人のぺぇぺぇを両手でガッシーやってからのベリィである。
具体的にどういう理屈なのかわかんないけど一瞬にして二人の片ぺぇぺぇをもぎ取ったマガツリリファは両手にぺぇぺぇを握ったままムキャムキャと笑った。
「ぺぇぺぇ、モグ、ぺぇぺぇ、クウ」
およそ人間とは思えねえ口語と内容を話しながら両手のぺぇぺぇをムシャムシャむさぼり食うと、ドン引きしているすずなとベルフラウの残ぺぇぺぇをももぎとった。
「グワーーーー!?」
「ベ卿ーーーー!」
「みずなチャーーーーン!」
「みじゃねーんですよ!」
一度謎の衝撃で吹っ飛んだすずなだがすぐに起き上がり、焔をビッと指出した。
たぶんだけどこのやりとり本当にしたのってここだ初めてなんじゃなかろうか。
同じく謎の吹っ飛びによって公園のベンチを粉砕しながら転がったベ卿。
すっくと立ち上がり尻と胸元についた土を払い落とすと、『なるほどなるほど』とつぶやいて小刻みに頷いた。
「どうやらマガツリリファは対象のぺぇぺぇをこぶとりじいさんメソッドでもぎ取ろうとしているようだな」
「説明がついたみたいに言ってるけど全然説明になってないからね?」
スンとした顔で答える『炎の御子』炎堂 焔(p3p004727)。
未だに靴紐を結んでは解き結んでは解きを繰り返していた。なんか途中から飽きてきたのか、普通じゃやんないような複雑な結び方をいちからやり始める始末である。
「まって、だとしたらおかしいよ」
『白虎護』マリア・レイシス(p3p006685)がいつまでも屈伸運動をしながら(そしてぺぇぺぇを縦揺れさせながら)ハッとした顔をした。
「こぶとりじいさんメソッドなら今頃マガツリリファくんのぺぇぺぇは駄肉犬の二倍にはなってるはず!」
「いまなんていいましたムネナシネコ」
「いまはあるんだよ! 君こそなくなってるじゃないか!」
話を急速に遮ったみずなじゃなくてすずなへ、マリアは超電磁振り向き&超電磁ダブルフィンガースナップですずなの両ぺぇぺぇを指さした。言われて気づくが確かにすずなのぺぇぺぇはキャベツが上手に千切りできそうなくらいに真っ平らだった。
「はっ! 言われてみれば……!」
「ムネナシイヌ!」
「難ですって駄肉猫ォ!」
グルルといってジト目になったすずながマリアの膝っていうかふとももをちっちゃい蠅叩きでもって高速ぺちぺちしはじめた。
「や、やめてー! やめっ、やめろー!」
「わかるよそれキツいよね」
靴紐に飽き足らず自分の髪まで編み込み始めた焔。
読者諸兄はそろそろ気づいてるころだとおもうけどこのお話はしつこいくらいに脱線を繰り返すから覚悟してね。
そして本題に戻すね。
焔は三つ編みちゃんになったところでやっと顔を上げた。
「はっ、分かったよ! こぶとりじいさんメソッドでマガツリリファちゃんのぺぇぺぇが膨らまないのは……」
カッと劇画調になる焔。
「マガツリリファのバストサイズは虚数だからだよ!」
「「な、なんだってーーーー!?」」
一緒に劇画調になるマリア、ベルフラウ、すずな(眼鏡)。
「確かに虚数のぺぇぺぇ略して虚ぺぇぺぇにいくら数を足しても膨らむはずがな――グワーーーー!?」
「ムキャキャキャキャキャー!」
これまで黙って四人のいちゃこらを見ていたマガツリリファが思い出したようにマリアのぺぇぺぇをもぎ取って喰らった。
「うわー! マリアちゃーん! ま、まずいよまだこのリプレイ半分も来てないのに全員のぺぇぺぇがもがれたら全員マリアちゃんサイズのまま戦うことになっちゃう」
「いまなんて!?」
「けど安心して」
焔が今日イチ優しい顔になって微笑んだ。
これだけでTOPピンになるくらい優しい笑顔だった。
「今後はボクが巨ぺぇぺぇキャラとして皆の分まで生きていくかr――」
「ムッキャアアアア!」
「グワーーーーー!?」
後ろから羽交い締めにするすずな。高く天に振り上げた両手をまっすぐ振り下ろすかんじでぺぇぺぇをもぎとるマガツリリファ。
かくして全員のぺぇぺぇが零担ったところで第一章完!
彼女たちのぺぇぺぇは戻るのか! それとも虚ぺぇぺぇのかなたに吸われたままなのか!
「ネタバレ。【治癒】スキルで急速に元に戻ります☆」
泉から顔だけ出したぺぇぺぇの女神(?)がにっこり笑ってからまた泉に戻っていった。
●このなかで治癒スキルもってるの焔だけじゃん
「私がいる限り卿らに手出しはさせない! さあ、今のうちに倒すんグワーーーーー!?」
ベルフラウがくの字になって吹っ飛んでいった。
今日やたら吹っ飛ぶベルフラウである。
樹木を2~3本へし折ってからピンボールみたいにバウンドし草地の上を転がるベルフラウ。
「馬鹿な! ハイ・ウォール持ちもといパイ・ウォール持ちの私をもってしても魔神マガツリリファを抑えることはできないというのか!?」
「ムキャ……ムキャ……」
マガツリリファはその黒い霧のような身体を左右にゆうらりゆらりとしながら近づいてくる。
魔神の力ゆえか、ベルフラウのぺぇぺぇはもぎ取られすごいまないたになったにも関わらず、今やお茶碗程度にはふくらみを取り戻していた。
立ち上がろうと戦旗の柄を地に突き立てるベルフラウ。
わらう膝を拳で叩き、歯を食いしばって立ち上がる。
そんなベルフラウに手を伸ばそうとするマガツリリファ……の前に!
「やめて!」
焔が両腕を広げて立ち塞がった。
「焔! なぜ私を庇う!?」
「そんなの、決まってるよ……」
振り返る焔の目尻には僅かに涙が浮かび、そしてぺぇぺぇはビーチボールくらいあった。
「…………」
「…………」
無駄に上下にばるんってはずむ焔ぺぇぺぇ。
「卿ォ! 単にぺぇぺぇ回復させたかっただけか卿ォォオオ!」
「いやまってちがうの『これはもうずすなちゃんやベルフラウちゃん以上なんじゃないかなえへへ』って思って自分だけ回復してたわけじゃないのほらボク回避98もあるから本気出せば魔神のもぎとりくらい回避できギャーーーーーー!?」
「ムキャアッ!」
突然天狗の面を装着したマガツリリファが焔ぺぇぺぇを平手打ちしてその勢いでもぎ取った。
両手をクロスさせてぺぇぺぇを押さえうずくまる焔。
そこへすずなが激しいスライディングでかけつけた。
「焔さん! 一人では無理です! ここはベルフラウさんに任せましょう!」
「本音は?」
「二人にデカい胸――もとい、デカい顔させたくないですね」
マリアはスッとさりげなくすずなの足下にバナナの皮を置いた。
ピキュウといってスピンしながら転倒するすずな転倒したすずな。すかさずもいでいくマガツリリファ。
「おっと危ないねすずな君。きっと立派なゴリラがこのへんに生息してるんだろうね」
やれやれ、といいながらマリアはゆっくりと首をふり、後ろからすずなによって羽交い締めにされた。
「ウワーーーーーーーー!!」
「あなたたちそんな事やってると普段慣れない重量の変化で転びますよ?」
「うるさいよ! 君だって重しがなくなって転びそうじゃないk――痛ぁっ!?」
互いの胸もとい足を引っ張り合うガールズ。彼女たちが一致団結して魔神マガツリリファと戦うことはできるのかいできないのかいどっちなーんだい!
●団結せよぺぇぺぇガールズ
常にお互いのぺぇぺぇもとい足をひっぱりあってぺぇぺぇをもがれ続けているガールズ。
ベルフラウはヴェロキラプトルの集団をなだめるときのポーズをとった。
「まった。まつんだ卿! 卿らが協力し合わなければこの窮地を脱することはできないぞ! ぺぇぺぇのことは一旦忘れて、まずは目の前の魔神を倒すことに集中しないか!?」
「たしかに……ベルフラウ君の言うとおりだよ」
もぎにもがれたせいか涙目ではひーはひーっていってたマリアが公園の芝生の上でむっくりと身体を起こした。
目の前ではぺぇぺぇが自然回復(?)するのを待ってマガツリリファがチチモギダンスを踊っている。どんなダンスかって言われても禍々しい動きとしか言いようがないので誰かpantubeで上げてくれないかな。
うつ伏せのままびろーんと伸びていた焔が顔を上げる。
「ボクもさんせー。これ以上はつらいよ……いろんな意味で……」
マガツリリファが近づけばぺぇぺぇがふくらむ。しかしマガツリリファを放置すればぺぇぺぇはもがれる。
ここから導き出される答えは、膨らみ続けるぺぇぺぇを永遠にもがれ続けるただの地獄だった。
もしかしたらそういう地獄があるかもしれないってくらいリアルに地獄だった。
経口補水液のボトルをパキって開いたすずなが、一口飲み干してから目を瞑る。
喉を抜ける冷たい感覚が、ぺぇぺぇをもがれ続けなんだかんだ公園まで逃げてきた身体の熱をさまし、そして渇いた心と体にしみわたる。
ぷはあと息をついてから、キャップを閉じてベンチへと置いた。
「そうですね。私も本当は真面目に対応したいと思っていたんですよ。思っていたんですけど……」
無言で振り返ってくるマリアと焔。目があってから、すずなはコホンと咳払いした。
「とにかく、今回のことは魔神を倒してから考えましょう!」
ここにきてやっと刀をとり、鞘からすらりと刀身を抜き出す。
それに応じたようにベルフラウも旗を畳み槍形態とすると、それを守りに徹した形に構えた。
同じく槍を、こちらは攻撃に特化した形に構える焔。先端からボッと炎があがり、彼女の闘志を表すかのように膨らんでいく。
マリアもまた拳を構え、いつでも飛びかかれる姿勢をとった。バチバチとはじける紅の雷がこれもまた彼女の闘志そのものであるかのように膨れ上がった。
「さあ、いくよ――皆!」
誰よりも素早く飛び出したのはマリアだった。
バク転の動きで後方に作り出した電磁反発壁に両足をつけると、力強く蹴ることで弾丸の如くまっすぐにマガツリリファへと飛び出した。
超高速で繰り出されたパンチを、しかしマガツリリファは『ムキャ!』ていいながら残像を残したサイドスウェーで回避。
それを予期していたマリアは追加で作り出した電磁反発壁へ空中前転の動きでクイックターン。更に身をひねり斜めに跳ね返ると、横回転を併せた膝蹴りを打ち込んだ。
今度こそ回避できなかったマガツリリファは『ムキャア!』とか言いながら両手の平を重ねマリアの膝蹴りを受け止め、肘のクッションで衝撃を吸収――した所へ狙い澄ましたように組んだ両手をハンマーのように振り上げたマリア。全身をバネにした引き戻し力でマガツリリファの頭部にハンマーアタックを浴びせる。
無論ただの打撃ではない。彼女の放つ雷がそのまま爆発および推進力となった人力レールガンである。
常人の頭はこれで吹き飛ばせる……かもしれないが、マガツリリファは常人ならぬ魔神である。
『ムウキャア』と低く唸ると、打撃によってやや前屈みになった姿勢からぎろりと顔をあげた。
はたと気づく。そう、マリアのぺぇぺぇが既に大人の手に収まらぬほどにふくらみきっていたことに。
「うわああしまっ、し、しずまりたまえ!
さぞかし名のある(けど胸はない)禍津神と見うけたが、なぜそのようにあらぶるのか!?
しかし私もかつては胸部装甲はすかすかだったし君のあらぶる気持ち分からなくもない!
今ならこのすずな君を生贄に捧げてもいい!」
「ちょっと!?」
あわてるすずなを余所に自己保身にはしるマリア。
だが伸びたマガツリリファの手がマリアのぺぇぺぇをぺぇぺぇブレイクすることはなかった。
触れるその十センチ手前で、ベルフラウによって手首を捕まれていたからである。
「教えてやろう。ローゼンイスタフの騎士は、花を抱くように味方を守るのだ」
たたき込まれたマーシャルアーツによってマガツリリファの手首をひねりもう一方の手で襟をもつかみ、強引に投げ落とす。
『ムギャア』といって顔面から転落したマガツリリファだがそこは魔神。
頭を軸にした反転スピンキックを即座に繰り出してきた。
マリアを突き飛ばすように遠ざけつつ、自らも飛び退き距離を取るベルフラウ。
「これ以上――共のぺぇぺぇをもがせはせん! 『ローゼンハイリガ』!」
開いた手を伸ばせば土に突き立っていた槍がまるで磁力に吸い寄せられるかのように高速で飛び、彼女の手へと収まった。
体勢を戻したマガツリリファが追撃の連続突きを繰り出してくるも槍を巧みに回転または反転させることですべての打撃を防御。
一発また一発と突きを防ぐたびにベルフラウのぺぇぺぇは膨らみを増していった。
そしふくらみが増せば増すほどマガツリリファの禍々しき気はその鋭さを増し、ついにはベルフラウに強烈な虚空リリファ突きを打ち込んできた。
その圧倒的なむなしさと大人になってもスポーツブラ付け続けるのかなっていう将来への寒々しさはベルフラウのもつ鉄壁の防御すらも打ち抜き、彼女を地面と水平に吹き飛ばし公園の時計柱へと叩きつけた。こいついつも吹き飛んでんな!
「くっ、しまった……逃げろ焔、みずな!」
「みじゃねーんですよ!」
みずなは、じゃなかったすずなは今逃げても意味はないと判断したのか刀に風を心に嵐を纏い、自らを突風へと変えた。
風は水を切り炎を払い土を削る。マガツリリファが防御のために展開した瘴気の槍が次々に地面からつき上がるが、まるで花弁が風に乗って飛ぶかのごとくひらりひらりとすべてを突破しすずなの剣はマガツリリファへと到達。
研ぎ澄まされた刃がマガツリリファの腕を切断した。
『ムキャアアアアアアアア!?』という悲鳴にもにた声があがりマガツリリファが身体をのけぞらせる。
すずなはその横を駆け抜け剣を振り抜く。が、忘れてはならない。風はまた別の風を引き連れるということを。小さな無数の刃となった真空がマガツリリファへ殺到し、次々と吹き抜けていく。
「今です、焔さん!」
「任せて!」
焔(巨ぺぇぺぇ)は槍を構えてぴょーんって垂直にじゃんぷした。
着地のあとを引くように上下にバウンドするぺぇぺぇ。
「ボクが!」
きゅっと腰をひねって槍を構え直す焔。
遠心力に導かれるように横揺れしたのち元の位置へ戻ろうと揺れ続けるぺぇぺぇ。
「この魔神を!」
槍を無駄に胸元に抱えるみたいにしてぎゅってする焔。
谷に柱が添えられたことで形がくっきりと浮かび上がりそしてわずかに押しつけられたことへ抵抗するように張るぺぇぺぇ。
「倒――うわあああ!?」
「ムキャアアアア!」
両手を花のように組み合わせサイコをクラッシャーする動きですっ飛んでくるマガツリリファ。
いつもの癖でのけぞり回避をしそうになって焔がやっべと思ってそのまま地面にべたーんって仰向けになってマガツリリファを回避すると、槍を抱きしめたままローリング。
素早く起き上がって後方のベンチを粉砕したマガツリリファへと構え直す。
「こたえて、『カグツチ天火』!」
神々の力で創られたという槍により一層の炎が宿り、焔はまっすぐな突撃によってマガツリリファへと槍を打ち込んだ。
いわばこれは最強の矛である。マガツリリファが展開した防壁を難なく貫通し、マガツリリファの肉体(?)までもを貫通。後ろの瓦礫へと縫い付けた。
「トドメだ!」
うおーといって走り出すベルフラウ。すずなのまた剣を大上段に振りかざし飛び込――んだところで。
「まってー!」
焔が二人の両足首をつかんだ。当然二人は顔から倒れる。
「今倒したらボクのぺぇぺぇはどうなるの!? しぼむの!?」
「それ今ですか!?」
「重要なことだよ!?」
「ムキャア」
叫び会うぺぇぺぇガールズに、マガツリリファの影が被る。
ギャーという悲鳴が重なった。あと一人でそっと逃げようとしたマリアも捕まった。
●経口補水液のCMを挟みそびれたよ!
ぺぇぺぇをもぎにもがれたガールズ。ベルフラウは膝をつき、にじりよるマガツリリファを見上げた。
だがそれをまっすぐに見据え、ベルフラウは叫ぶ。
「精霊よ、聞こえるか! 焔やマリアがぺぇぺぇに恵まれなかったのは事実。若き日に『これから育つもん』と言いながらスポブラしたが成人し軽く絶望しながらティーンの頃のスポブラをまだつけている彼女たちは確かに悲しいが、今はいい!
それよりも……目の前の虚ぺぇぺぇをもつ魔神を救ってはくれまいか!
彼女に一瞬でもいい。希望を……ぺぇぺぇの奇跡を!」
その時奇跡がおきた。
マガツリリファのぺぇぺぇがスイカみてーにふくらんだのである。
『アリガ……トウ……』
悲願が叶ったからか尺がもうないからか、マガツリリファはファーっていう光と共に消えていく。
そう、ぺぇぺぇを巡る事件は、幕を閉じたのだ。
成否
成功
MVP
なし
状態異常
なし
あとがき
マガツリリファは成仏(?)し、ぺぇぺぇガールズたちは解放されました。
彼女たちのぺぇぺぇはすっかり元に戻っていたそうです。
GMコメント
■オーダー?
魔神マガツリリファから逃げたり逃げなかったりしましょう
マガツリリファに近づかれるとぺぇぺぇがでっけくなり、遠ざかるとちっせくなります
クリア条件? そんなもんはねえよ!
・魔神マガツリリファ
ぺぇぺぇのでっけえ奴が憎いという呪詛が凝り固まって生まれた悪しき精霊です。
実在の人物団体ムキャリストとは一切関係ないって言っておいた方が俺たちの身のためだ。
彼女はでっけぇぺぇぺぇを見るとムキャムキャ吼えながら突進しぺぇぺぇをもぎます。
ぺぇぺぇをもがれるとすっごい痛いですが回復は可能です。ペェドラを消費することでペェペェ復活をすることもできるでしょう。
戦闘力がどうとかいう次元ではないので倒せるかどうかもよくわっかんねーですが戦うかどうかは皆さん次第であります。
それはそれとして戦闘中に急にぺぇぺぇが揺れるアニメっていいよね。
もうこのシナリオ自体が四人専用の遊び場なので好きなことを好き放題やってください。全力で応えちゃる。
■スペシャルサンクス
茶零四SDにリクエスト文を見せてリリファ貸してとお願いしたら快く貸してくださいました。ありがとう茶零四SD! ありがとうリリファ! 牛乳飲もうね!
●情報精度
このシナリオの情報精度はPです。
ぺぇぺぇのことならわかる。
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