シナリオ詳細
再現性東京2010:おまえもエロ同人にしてやろうか!!!!
オープニング
●してやろうかァ!?
リアは激怒した。必ず、かの卑猥同人の主を除かねばならぬと決意した。リアには同人がわからぬ。リアは、学園の実習生である。英語を教え、生徒と遊んで暮らして来た。けれども性躰降臨に対しては、人一倍に敏感であった。
この教科書に載るくらい古典的な文学作品のパロディをもう一行つづけてもいいが、世間のニーズに応えて派手なシーンに移ろう。派手といってもつい先月ごろ挿絵になった短いスカートのなめ撮り画像のことではない。たしかにあのパンツは二十歳の乙女が纏うにはスケベに過ぎるかもしれないし両端がガチの紐式というのもヤバすぎるし第一生徒がミニスカの横から黒い紐だして歩いてる先生なんかを夜の町中でみつけようものなら性癖がむこう数十年にわたってねじ切れること間違いないよねそもそも孤児院でもきっと同じように思春期の――
「黙れァッ!!」
性躰降臨(物理)。もといシスタードロップキックがスチール扉を破壊。
吹き飛ぶ扉にぶつかった炎堂 焔 (p3p004727)は派手にビルとビルの間にある狭いスペースに転倒するが、素早く足下におちたものを拾い上げて走り出した。
「待ちなさい焔ァ!」
目から殺人的な光を放ちながらダッシュで追いかけてくるリア・クォーツ (p3p004937)を見れば、誰だって逃げる。
焔はヒイと叫んで走るも、ビルに囲まれた一坪程度のスペースへと追い込まれてしまった。
逃げ場がないことを悟り、振り返る。
薄暗い都会の影より現れたのはそう、教育実習中の理愛先生……もといリアであった。
彼女の掲げた手には、一冊の同人誌。その名も『リアさんに土下座してパンツ見せて貰う本』
「希望ヶ浜の生徒がこれを持っていたわ。横流しをしたのは……あなたね、焔」
「ま、まって違うの!」
リアリア波の構えをとろうとしていたリアに手を突き出し首を振る焔。『Yeah right!(和訳:そうだねぷろていんだね)』って殺意満点の笑みでいたリアだが、しかし……焔の胸に抱えられたものを目にしたことでその表情と構えが解けた。
そうそれは同人誌。タイトルは『焔ちゃんが泣くまで触手に弄られる本』。
「焔……まさか……あなたも……」
「性た、リアちゃん……」
このとき、二人はリアは確信したのだ!
希望ヶ浜学園に潜む、暴くべき闇の存在を……!
●暴かれし同人誌伝説
ここは練達の一区画である再現性東京2010希望ヶ浜学園校内。
突然だがあなた――あなたの同人誌がいつの間にか校内に出回っていたことが判明した。
昨年のイレギュラーズオンリー混沌同人誌即売会『pants panty project』かその後に発行されたイレギュラーズの同人誌だとわかったが、その出所は不明。
希望ヶ浜に持ち込んだ人間とそれをさばいてる人間が同一だというところまではつかめたが、それが誰で、そしてどこに潜伏し、更に言えばどこで取引されているのかはわからない。
それ以上のことは今から調べるしかないのだ。
何よりこれが公然と広まってしまえば校内で『えっあのひと……(ひそひそ)』ってされるのは必至。一刻も早く見つけ出し犯人を捕まえ、同人誌の供給を断たねばならない。
今ここに、負けられない戦いが始まったのだ。
- 再現性東京2010:おまえもエロ同人にしてやろうか!!!!完了
- GM名黒筆墨汁
- 種別リクエスト
- 難易度-
- 冒険終了日時2020年11月29日 22時05分
- 参加人数6/6人
- 相談8日
- 参加費150RC
参加者 : 6 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(6人)
リプレイ
●まってブラウザバックしないで
くぅっ、まさか炎が効かない触手なんて……
捕まった時に武器も落としちゃったけど、何とかして抜け出さないと
それにしてもこの触手ぬるぬるしてて気持ちわるひゃうっ!
ふ、服の中に入って、あっ、んぅっ、な、なんだかぞわぞわして
ひゃっ! だ、だめ! そっちは、そんなところにまで入ってきたら
「な、なにーーー!?」
闇同人バイヤーがふと気がつくと『炎の御子』炎堂 焔(p3p004727)が目の前であぐらかいてラーメン啜っていた。
「こ、これは!? 今まで描写されていたエロ同人は?」
「これが真の現実だよ闇同人バイヤーとやら。ボクは最初からこうしてこの場を一歩も動かずラーメンを食べていただけ。
つまり君はボクの生み出した幻の同人誌の中でボクの卑猥なシーンを必至に想像していたんだよ!」
「グ、グワーーーーー!?」
同人誌を抱えたまま着火される闇同人バイヤー。
ここに至るまでの戦いを、僕らは知らねばならない……!
●同人探偵HOMURA&RIA
時は現代、再現性東京2010。希望ヶ浜学園では空前のエロ同人誌ブームが巻き起こっていた。どこがどんなふうにエロいのかについてはお子様も見てるここじゃあ教えらんねーが焔が激怒して即燃やしたくらいなのは確かである。
「うぅ、ちょっと気になってどんな内容か確認してみたら……こんな本絶対流通させちゃだめだよ! けど闇ルートなんてどうやって見つければ……」
「手はあるわ、焔さん」
「その声は!」
振り返ると、『願いの先』リア・クォーツ(p3p004937)が腕組みをして扉の淵に寄りかかっていた。別名『話は聞かせて貰ったぜのポーズ』である。
「性た、リアちゃん!」
「いまなんて呼ぼうとした?」
リアは同人誌を素手でメリィって引き裂くと暗黙の圧をかけてきた。
「伯爵が再現性東京グルメに興味を持たないわけがなかった……スマホから『いいお店を知りませんか』っていうイイ声がしたときは驚きのあまりスマホを地面に投げつけるところだったけど……もし今の段階でここに来られれば最悪例の同人誌が露見する。早くこの事件を片付けて無事に伯爵とデー……ご案内を成功させるのよ!」
メギュウって同人誌を握りつぶすリア。
「す、すごい。リアちゃんが過去イチやる気を出してる……けど『手がある』っていうのは?」
焔は思った。
弟と裸で添い寝するという噂のこのナチュラルボーンエロシスターがもしや裏ルートに直接通じているのではないかと。
しかし、リアの口から聞かされたのは意外な真相であった。
その答えとは……。
「東京の街を歩きながら、わたしに変な旋律を向けてくる奴を片っ端から人気のない所に連れて行って、事情聴取(物理)よ!」
(刑事ドラマの盛り上がるとこでかかるテーマを適当に想像してください)
そして二人の捜索は始まった。
ミニスカ履いて夜のシティをうろうろするリアと焔。そんな二人を両目かっぴらいてガン見してくる奴らを片っ端から裏路地にイラッシャイしては聞き込みにかかる。
「ちょっとそこの貴方。今、ちょっといいですか?」
美人局を疑うくらいの美女にこんな風に声をかけられたら大抵のひとは警戒するが、『リアさんに土下座してパンツみせてもらう本』をかざしながら言われたなら事情が違う。
少しでも動揺を見せたボーイにはさらなる圧が待っている。
そう例えば……。
「スゥ――」
鋭く呼吸した井みたいな形したウォーカーはその場に美しく土下座した。
「お、おい、やめろやめろ!」
「新刊五部ください」
「ねえよ!」
オラァといって井を蹴りつけるとリアは腕ひしぎをしかけた。
すごい今更言うけどリアが腕ひしぎすると十中八九相手の手首を谷間に挟むよね。なにかの谷間に。
「オラ! 大人しくどこで見たか吐け!」
「吐く! 吐くからやめないで!」
「なんだと!?」
「ホラァ!」
そんなボーイの頭の近くへ瓦割り風のパンチをお見舞いする焔。アスファルトの地面がボゴッていった。
ついでに相手の開いてる手を地面に押しつけると、持ってたボールペンで指の間を高速でカンカン突きまくるやつをはじめた。笑顔で。
「はやく吐かないとスピードが上がるよ」
「吐く! 吐くからスピードを上げて!」
「なんで!?」
こうして二人は見事闇同人バイヤーを見つけ出し、そのアジトへ物理的に『ふぁっきゅー』したことで壊滅に成功したのだった。
だが二人はこのときまだ気づいていない。
新たなる闇同人バイヤーが、ここ希望ヶ浜で動き出していたことに……。
●アリシア奇譚
「そもそもよ。一般特異点の私の同人誌って需要あるの?」
日の差す昼間のカフェテラス。
カップを置いた『紅蓮纏う黒薔薇』アリシア・アンジェ・ネイリヴォーム(p3p000669)の前に、一冊の同人誌が置かれている。
「『にゃりしあ本』」
テーブルの向かいに座った全身黒ずくめかつタートルネックかつニット帽で鼻から上まで襟で隠したどうかしてる男が語り始めた。
「練達のとある海沿いの研究施設にて手伝いの依頼中を引き受けたアリシア。別の研究者の失敗で爆発事故に巻き込まれた影響で海に放り出された挙げ句記憶喪失+猫耳と尻尾が生えていて!?
漂流の果て辿り着いたのは海洋の辺境、迷う内に海洋貴族に拾われ仕える事になったアリシアの運命は!
『笑い有り涙有りのドタバタラブロマンス』此処に開幕!
――という本だ。心当たりは?」
すんげえ早口で粗筋を語られたアリシアは、しかし冷静に顎へ指を当てた。
「去年の同人誌祭りに多くのローレット本が出品されたのは知ってるけど、私の同人誌はそのあと練達のブログサイト経由で受注販売された本だったはず。
当時の知り合いサークルから打診があったから間違いないわ」
「しかし、そのサイトは閉鎖されている。それにこの本についた価格は……」
男がスマホからネットに繋ぎ、オークションサイトを表示した。
にゃりしあ本で検索すると出てくるいくつかの出品記録にはそれぞれ元値の十倍をゆうに超えるプレミア価格がついていた。
「これは……由々しき自体ね」
一般流通する書籍であっても絶版となればプレミアがつくことがある。
それが同人誌となればなおのこと、需要に対して品数が少なくなればそれだけ末端取引価格が高騰するものだ。
ネットオークションが日常的に行われているここ希望ヶ浜においてをや。
そんなアリシアが最初に接触したのはローレット内にも広い個人コネクションを持つ『ファンドマネージャ』新田 寛治(p3p005073)。
前回のローレットオンリー同人イベントを主催した人物というだけに多くの者から第一の疑いがかかった人物である。
が、しかし。
「これは私の取り扱った品ではありませんね。私なら、そもそもこのように正体の露見するような取引方法をとりません」
「そうよね。私も、これは違うと思ってた……」
「では、なぜ私に接触を?」
スマホを返す新田に、アリシアは『わかるでしょ』と言わんばかりに肩をすくめた。
対する新田は薄く笑い、眼鏡のブリッジにゆびを当てる。
「分かりました。では、各所にあたってみましょう」
はたして、調査の結末やいかに……。
●メカクレの気配!
「誰が買うんすかこれ。私の魅力とかはこの皆の中じゃ一番ない事くらい知っているっすし」
美容に無頓着でぼさぼさの髪で目が隠れてて機械いじりが好きでラフなシャツ姿でうろつき無防備に男性に接する22歳の後輩気質女子という、属性の塊みたいな『ザ・ハンマーの弟子』リサ・ディーラング(p3p008016)がそんなことをゆーていた。
「それそれとしてぶっ潰すっす! さっきちらって見てみたっすけどとんでもない事ばっかり描きやがって!
熱い機械触れる以上はしゃーなしっすし、元の世界でも色々言われたんでそこらの身支度はしっかりしているつもりっす! 気にしているんすよ!」
「ヌッ……」
鼻の上までタートルネックの黒づくめ情報屋はリサのそんな発言にスゥっとネック部分を首元までおろし顔をむきだしにした。
「え、え? なんすかその反応?」
「気にするな」
「まあいいっすけど……あっ、この描写とかどういうことっすか! 臭そうとかむわぁとか、こんなの誰が喜ぶっていうんすか! 私へのあてつけっすか!?」
校舎裏。地面にあぐらをかき、両手を地について身を乗り出してくるリサ。
「ヌッ……!」
タートルネック男が突如としてネックを筋肉でビリィって引き裂き胸板を露出させた。
「え、え!?」
「気にするな」
「と、とにかく情報どうもっす。早速探りを入れて見るっす!」
リサは同人誌『汗と工具と後輩と』を掴んで走り出した。
ここは使われなくなった希望ヶ浜体育倉庫。
ドアをノックした生徒は内側から聞こえる『メカクレ』の言葉に『後輩』と返した。
ゆっくりと開く扉。
裸電球に照らされた室内では、『汗と工具と後輩と』の違法コピー同人誌が積み上げられている。
「へえ、こいつが新刊か……コピーとはいえ上等なブツだ」
1ページだけめくってから、生徒は懐に手を入れ紙幣を――。
「そこまでっすーーーーー!!」
デスペラード姿勢でロケラン発射するリサ。
爆発し吹っ飛ぶ生徒たち。
燃えるコピー本たち。
炎と煙と陽炎のむこうで立ち上がるリサは……ひらひらと舞い降りてきた紙片を無言でキャッチした。
紙片にはこうある。
『■■■■■PPP.Ltd』
●たぶん一番歴史の深いジャンルのうえに立ってるにゃ
謎の同人誌ばらまき事件!
突如6人の同人誌が出回っているとの報告が!私たちの明日はどうなっちゃうの!? 犯人を捕まえるべく本人たちが立ち上がる!
次回! 黒幕はオマエにゃ!
――乞うご期待!
「ていうか今回いる女子のうち、一番エッチじゃないのは誰からどう見てもこの私にゃ……」
脳内テロップを突き破り、ゆっくりとふりかえる猫耳。
「ということは私が一番ダメージが少ないのでは! ラッキー!」
いえーいといってダブルピースジャンプする『ニャー!』秋野 雪見(p3p008507)。
彼女のエロ同人がそれはもうがっつんがっつんに出てる事実に喜ぶべきなのかどうかわからないが、どうやら江戸時代から続く萌ジャンルの真上に立ってる自覚はなかったらしい。
しかも黒幕であった猫耳研究部の人達も一人一人必殺のネックハンキングツリー(よくアニメの悪役とかが首掴んでつり上げるアレ)でシメたのでお仕事は終わったも同然であった。
「どうやらここが正解だったようですね」
「黒幕(新田)さん!」
入り口のドアをゆっくりと開いて入ってくる新田に、雪見はたすかったにゃ! と招き猫ポーズで振り返った。
机の上に積み上げられた『雪見にゃんhshs本』と『俺の名は新田催』から一枚ずつとり、新田は小刻みに頷いた。
「どうやらこれらはネット上で結成された闇サークルによって作成されたもののようですね。希望ヶ浜に特待生としてやってくる数多くのローレット・イレギュラーズとその注目度を需要とみたのでしょう。わるくない発想です」
「ジュヨーってなに? よくわかんないけど新田さんのおかげで手早く見つかったにゃ。感謝感謝!」
「例には及びません」
新田は眼鏡をキラリと光らせ、同人誌をテーブルへと置くと、ねくたいをゆっくりと解きながら雪見へと歩み寄った。
「ただ、『取引』のさえ守って頂ければ」
つい壁際へ追い詰められた雪見は、頬を赤く染めて自らの胸襟にゆびをかけた。
「うん……やくそく、だもんね……」
そして。
●ここからが本番だぜ!
「同人誌即売会in希望ヶ浜にゃーーーーーー!!」
でっかい看板を掲げ、希望ヶ浜制服に身を包んだ雪見が学園食堂前でぴょんぴょん跳ねまくっていた。
その名も雄々しき『表即売会』。
はずむ上下のエトセトラ。
――私の同人誌をさばいてる闇バイヤーを見つけるのを手伝って貰う代わりに新田さんの即売会も手伝う約束をした私。これじゃあ完全にコス売り子にゃ! 私これからどうなっちゃうのー!?
「みたいな?」
脳内テロップをまた自分で流しつつ、『ヒャッハー同人誌だー!』といって駆け寄るモヒカン生徒や鼻上タートルネックたちを中へ案内していく。
扉を抜ければそこはバライソ。
拡大されたポスターにはめくるめくエロ同人イラストが描き出され、「アリシア猫耳メイド本」「リサ裸オーバーオール」「JK雪見」「リア嫌パン2」「焔触手まとめ本」「眼鏡と首輪」といった脳味噌ゲーミングカラーになっちゃうようなラインナップが並んでいた。
額に『ファンド』の文字をいれた三角頭巾にローブ姿の秘密結社『ファンド部』の面々が長机を並べ行列を整理し在庫を開き金を数えるそこはまさに即売会。
即売会のドンとして君臨するのはファンド部裏部長もとい特別顧問の新田寛治である。
「同人誌は夢です」
玉座に腰掛けていた新田は叫び、そして立ち上がった。
「人は夢を見て、夢を作り、そして夢を受け継ぎ繋いでいく。
当人に許可をとらず裏ルートで同人誌を売買した闇バイヤーたちの裏即売会は潰えましたが、同人誌を求める魂たちは死んでいません。
闇に手を染めねば流通できなかった者たちの無念を右手に、おかずを奪われて寂しく空虚を掴んだ魂たちを左手に――今、『表即売会』が開催されたのです!」
「「YEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!!」」
鳴り響く拍手と歓声。拳を突き上げた男達に、新田は両手をゆるやかに掲げた。
「ファンドをあがめよ」
「「F・A・N・D! F・A・N・D!」」
両手を組み合わせFの字にして掲げる男達。
そんな彼らの魂に応えるかのように、さらなる新刊広告が空のくす玉から舞い散った。
そのラインナップたるや――
背中猫たまきち
グラマーゴリラ
褐色金髪ロリ
性別バレ女子
白サキュバス
祭司長姉妹百合
姫騎士兄妹
羽付き水泳部
腋魅せ黒髪眼鏡
空軍メカ娘
百合死神
零アニ純愛
半夢魔
あーきなっ
へべれけ女教師
新婚の蝶
破壊神オンリー本
ハピネスキスR18
秘宝種シスター
機動魔法少女
普段からほぼ裸
ココロない本
紫電百合
必殺未亡人
寄生吸血鬼娘
清楚()
星影のステラ
エルパン
競泳水着水泳部長
支○ノイズ新刊
エーゲ海の女
我儘娘躾本
屈辱の虚栄
そして天井から垂れ下がる巨大スクロールポスターには、こうある。
『御嬢様えっちっち』
歓声はなりやまず祭りは最高潮を迎えた。
「私が企画し私が編集。私が刷って私が捌く。
――この同人に憐れみを(キリエ・エロイホン)」
「「キリエ・エロイホン!」」
パーティーはいつまでも続く。
夢物語とエロ同人は売れ続けるのだ。
「って、させるかァーーーーーーーーーーーーー!!」
に゛ゃーといって扉ごと吹っ飛ばされた雪見をまたいで、釘バットやチェーンソーを振りかざした黒ずくめの謎の人々(本当に謎の人々)が突如として会場へと乱入した。
「なんでまとめ本なんて作るの! 燃えちゃえ!」
灯油スプラッシュからの火炎放射器で汚物を消毒する謎の人。
「純愛物は許可したけどこれは許可してないわ」
チェーンソーで机事切り刻んでいく謎の人。
「売人は叩き潰す。裏も表も関係ねーっすよー!」
スチームガトリングガンをデスペラード持ちして乱射する謎の人。
たちまち火の海となり破壊されていく同人誌即売会の会場。くずれゆく楽園と倒れた玉座を前に、新田は頭を抱えて膝を突いた。
「なぜ……なぜこんなことが。私はハイルールに守られているはず……!」
「ふぁっきゅーーーーーッ!!」
謎の人のドリルスクリュードロップキックが炸裂し、新田はギャーといって壁にめりこんだ。
「私たちはローレットとかイレギュラーズとかに一切関係の無い謎の秘密結社『新田燃やす会』! てめぇの行いを悔いながら、逝け!」
「ばかな! なぜ理想を理解しない! 人類の夢を――!」
「聞く耳持たん、情報屋ァ!」
「はい。今まで名乗りませんでしたが一津上之男坂・成尾です。会場は燃やします」
さっきまで被ってた三角頭巾をしれっと脱ぎ捨て性た――謎の人の軍門に降った一津上之男坂が鼻の上までタートルネックをひきあげてから散らした同人誌の山にガソリンを撒き始めた。
「こんなものは流通させない。今までも、これからも」
マッチをすった謎の人は山へとそれを投げ、崩れ落ちる新田を背に会場を後にしたのだった。
めっちゃ余談だが、このことはガス漏れによる火災事故として処理され、休日ゆえに誰も食堂棟に近づいていなかった(ことになった)のでおとがめなしとなったそうな。
めでたしめでたし。
成否
成功
MVP
なし
状態異常
あとがき
めでたしめでたし!!
GMコメント
■オーダー?
あなたはあなたを題材にしたエロ同人誌を作られしかも希望ヶ浜学園校内でごく少数ながら出回ってしまっています。
もう一回いいます。あなたの同人誌です。
あなたを題材にあーんなことやこーんなことする同人誌があろうことか作られていたようです。
これ自体が許せるかどうかはさておいて、取引する売人は捕まえなければなりません。
舞台は希望ヶ浜学園校内だ!
■探索とヒント?
このシナリオが一行目からもうギャグだってことは全人類が気づいてくれてるとおもうが、そのうえでシナリオの大部分が探索パートでできていることをお知らせしておきたい。
といいますのも、誰が犯人でどうやって売ってるかなんで現時点でなーんにも決めてないし今書いてる人もバナナが切れたゴリラみたいな顔をしているからです。
探索スキルギフトテクニックな~んにもいりません。あなたが自分のエロ同人作られてどんな気持ちなのか書けばいいしそれをあなたならどうやって探そうとするのかというロールプレイをプレイングに示して頂ければおけまる水産おまかせ商事。するするとリプレイができあがり気づいたときには売人がみつかったり名乗り出たりしているという寸法だぜアミーゴ。
あとは挿絵ピンナップの内容を考えるなり同人誌のアイテムアイコンを発注するなりお気に召すままメスシリンダ。関係ないけどメスシリンダーってこの流れで書くと卑猥な単語に聞こえませんか。
■解説
●再現性東京2010街『希望ヶ浜』
練達には、再現性東京(アデプト・トーキョー)と呼ばれる地区がある。
主に地球、日本地域出身の旅人や、彼らに興味を抱く者たちが作り上げた、練達内に存在する、日本の都市、『東京』を模した特殊地区。
ここは『希望ヶ浜』。東京西部の小さな都市を模した地域だ。
希望ヶ浜の人々は世界の在り方を受け入れていない。目を瞑り耳を塞ぎ、かつての世界を再現したつもりで生きている。
練達はここに国内を脅かすモンスター(悪性怪異と呼ばれています)を討伐するための人材を育成する機関『希望ヶ浜学園』を設立した。
そこでローレットのイレギュラーズが、モンスター退治の専門家として招かれたのである。
それも『学園の生徒や職員』という形で……。
●希望ヶ浜学園
再現性東京2010街『希望ヶ浜』に設立された学校。
夜妖<ヨル>と呼ばれる存在と戦う学生を育成するマンモス校。
幼稚舎から大学まで一貫した教育を行っており、希望ヶ浜地区では『由緒正しき学園』という認識をされいる裏側では怪異と戦う者達の育成を行っている。
ローレットのイレギュラーズの皆さんは入学、編入、講師として参入することができます。
入学/編入学年や講師としての受け持ち科目はご自分で決定していただくことが出来ます。
ライトな学園伝奇をお楽しみいただけます。
●情報精度
このシナリオの情報精度はHです
このへっち><
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