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シナリオ詳細

<Phantom Night2020>輝け! ゲーミングハロウィンパレード

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●お菓子をくれないと光らせる!?
 今年も、ハロウィンの季節がやってきた。
 収穫の喜びと子供たちの成長を祝うという祭りである。
 この3日館は、世界に魔法がかかり、なりたい姿になれるという。

「トリック・オア・トリート!」

 子供たちはその合言葉で思い思いの姿に仮装し、お菓子をせしめるのである。
 このとき、大人たちを脅すということで、お化けの姿に変装するのだが、最近はお化けたちの間には一種の流行がある。
 それがゲーミング仕様である――。
 アドレサブルRGBで1680万色を発色し、レインボー、ウェーブ、クロス、ドロップなどの多様な発光パターンで光るのだ。

「みんなもゲーミングになろうぜ!」

 豊穣の妖怪、小天狗は言う。

「高性能のグラボを用意して、ファンをビッカビカに光らせて、リフレッシュレートも高めにするんだよ!」

 よくわからないが、カラフルに光って付加価値を上げ、ベンチマークで60fps以上を叩き出してアピールする格好をすることらしい。また、あえて光らないという選択もゲーミングらしい。高性能なパーツを強化ガラスやアクリル板で見せつけるのもアリなのだ。

「豊穣の妖怪じゃ、かっこいいゲーミング装束が流行なんだぜ? みんなも光ったらいいんじゃないの?」

 小天狗は、さっそくゲーミング隠れ蓑で身を隠しながら光ってみせた。
 隠れる能力を持っているのに、光って自己主張することにどんな意味があるのか? その点は不明である。
 しかし、個性と主張を発信するには光るのが一番だ。小天狗としては光るのは高性能と余裕のアピールらしい。
 せっかくの祭りである、お化けたちのトレンドを取り入れて、ゲーミング化するのもいかがであろうか?

●集まれ、ゲーミング仮装行列
「時代は、ゲーミングなのです!」

 ギルド・ローレットの『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)は、みずからも光りながらそう主張した。ローレットでも、勇者王と魔女の受け答えに由来するハロウィンの催しを盛り上げるべく、積極的に参加するという。

「ゲーミング装束も、豊穣の依頼をこなすために用意したジャンク品があるので貸し出せるのです」

 発光ダイオードを仕込んだアクセサリやその他ゲーミングパーツが用意され、試しにつけたユリーカもピカピカ光っている。
 ちょっと楽しそうである。

「もちろん、ゲーミングパーツは自前で用意してもいいし、スキルやアイテム、ギフトを駆使しても良いし、なんならハロウィン一晩の魔法で個性を光らせても良い。

「妖怪を自称する方々も、今回のハロウィンに参加するらしいので、皆さんもlet's ゲーミングなのです!」

 ユリーカも、一層ピカピカ光った。
 キミもこのハロウィンで、ピカリと光る個性を発揮しないか?

GMコメント

■このシナリオについて
 皆さんこんちわ、解谷アキラです。
 というわけで、ゲーミングハロウィンです。
 ハロウィンの魔法で思い思いの姿となって祭りを盛り上げましょう。
 やることと言ったら行列して「トリック・オア・トリート!」を合言葉にゲーミングな主張をするだけです。
 特に飲食店を目指して美味しい料理もごちそうしてもらおうという目論見もあるようです。

▼ゲーミングについて
 ゲーミングとは何か? を語りだすと長くなるので割愛しますが、この流行を伝えた通称ゲーミング小天狗は、派手に光って主張することだと思っています。
 実際、、皆さんがどうするかは、お任せします。
 これぞゲーミングという主張があれば、そうしてもらって構いません。
 なお、ユリーカが用意したのは前の依頼で余った妖扮装セットとジャンク品やバルク品のゲーミングパーツですが、自前で用意するなら使わなくても問題ありません。
 情報は、以上となります。それでは、どーんといらしてください。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

  • <Phantom Night2020>輝け! ゲーミングハロウィンパレード完了
  • GM名解谷アキラ
  • 種別イベント
  • 難易度VERYEASY
  • 冒険終了日時2020年11月19日 22時00分
  • 参加人数4/∞人
  • 相談7日
  • 参加費50RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

ヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤ(p3p001837)
願いの星
マリア・レイシス(p3p006685)
雷光殲姫
フラン・ヴィラネル(p3p006816)
ノームの愛娘
アイザック(p3p009200)
空に輝くは星

リプレイ

●今宵はゲーミング!!
 混沌世界には、伝説がある――。
 10月31日の夜から、11月3日の日が変わるまで、この三日間にがとっておきの魔法がかかるという。
 その時の豊穣と、子どもたちの健やかなる成長を祝う収穫祭の間、人々は思い思いの姿に仮想する。
 この風習の由来は、幻想の建国王の逸話に由来するという。
 建国王がまだ勇者と呼ばれていた頃、魔女とのやり取りのあれやこれやに由来するらしいが、祭りに参加する人々は、この素敵な魔法がかかっている間、なりたい姿なって練り歩くことを楽しみにしている。
 まあ、それはそれとして。
 昨今、ゲーミングというブームが広がりつつある。
 ゲーミングの定義については様々にある。
 曰く、高性能なPCで快適にゲームを楽しむこと。
 曰く、パーツを光らせて主張すること。
 曰く、ブランドが付加価値をつけているだけなこと。
 何がゲーミングなのかは、それぞれが決めればいいが、このファントムナイトの仮装行列にもこの流行の波がやってきていた。

「豊穣の妖怪の間じゃ、かっこいいゲーミング装束が流行なんだぜ?」

 一部で、“ゲーミング小天狗”と呼ばれる少年が、虹色に輝く発行ダイオードを身にまとってこの仮装行列に参加している。
 赤、青、黄、この色が混ざり合って様々に発色し、一際目立って個性を主張していた。

「これぞ、高性能の証さ!」

 ゲーミングは性能が高く、高いリフレッシュレートと高fps環境を叩き出すという。
 ゲーミング小天狗に率いられた豊穣の妖怪たちも、色とりどりに輝いていた。

「お? みんな見てみなよ! ありゃあどこの神様の格好だぜ!」

 ゲーミング小天狗が指差す先には、一組の夫婦神に紛争した者たちがいた。マリア・レイシスとヴァレーリヤ=ダニーロヴナ=マヤコフスカヤである。
 この夫婦神というのは、イザナギ神とイザナミ神で、国産みの神として祀られているという。
 ふたりともうやうやしく七色に輝く後光を背負い、天沼矛をふたりで仲良く構えている。
 ちなみに、マリアが男神のイザナギ神、マリィが女神のイザナミ神を担当している。衣装は、豊穣の神話時代にまとわれたという古代衣装の貫頭衣だ

「ふふっ! 豊穣でゲーミングパレードってなんだか可笑しいよね!」
「ええ、行きましょう!ほらほら、神様のお通りでしてよー!」

 国産みの夫婦神のお通りとあっては、妖怪たちも道を譲らざるを得ない。

「仮装、とっても似合ってる……綺麗だよヴァリューシャ♪」
「ふふー、ありがとう。マリィの仮装もとっても素敵でしてよ!」

 兄と妹として国産みの神事を行なったイザナギ神とイザナミ神であるが、後にカグツチ神を生んだイザナミ神は産褥によって亡くなり、黄泉の国へと行ってしまう。
 悲しんだイザナミ神は妻に会うために黄泉の国に黄泉平坂を下る黄泉路くだりの神話がある。
 ヴァリューシャは、このエピソードにあやかって死化粧をしている。
 ファントムナイトの趣旨とも相まって、なかなか雰囲気がある。

「普段太陽みたいに明るい君が、黄泉の国に縁深い神様の仮装っていうのもなんだか不思議な感じ!」
「愛する人のために決して足を踏み入れてはならない場所まで向かった神様の仮装、優しくて愛情深い貴女にとても良く合っているかと」

 ふたりして、惚気合っているのは神様の演技なのか素なのか判別がつかない。

「そ、それに……夫婦神っていうの、なんだか照れるね……」
「できるだけ長く一緒にいて、楽しい思い出を作りましょうね?」

 にこりと微笑むヴァリューシャに、思わずドキッとするマリアであった。

「っとそろそろだね! 行こう!」

 そんなわけで、ふたりは行列に加わっていった。

「ゲーミング! ぴかーってなって眩しいんだね!」

 フラン・ヴィラネルもゲーミングに魅せられてこの行列にやってきた。

「いいなぁこれ、希望ヶ浜ノーブルズで野球やる時もゲーミングユニフォームとか駄目かなぁ。ピッチャーの目をぐわー! ってできそう」

 彼女は、希望ヶ浜ノーブルズのキャッチャーである。
 打席に立ったとき、RGBに輝いたら敵ピッチャーを幻惑できるのではないかと考えた。まあ、反則であろう。
 ともかく、まずはカボチャの被り物を頭に被り、身体中に電飾を巻く。

「うーん、これだけじゃつまらないよね。もっとこうインパクトが……そうだ!」

 インパクト不足を補う名案が浮かんだフランであった。
 野球場で使う強力なライトを持ってきて、オン・オフできるようにしてみた。

「光や空気の精霊さんたちにも手伝ってもらって、周りをぴかぴか照らしてもらって……準備おっけー!」

 バッテリー、準備よし。
 方向、準備よし。
 焦点距離、準備よし。

「トリック・オア・トリート!」

 胸に備えたスイッチに触れ、スイッチオン!
 強烈な光が、周囲を白昼のように照らした。

「ぐわああああああ!? 目がぁ!? 目がぁっ!!」
「あれは光らせちゃいけない光なんだぁぁぁぁっ!!」
「光が……広がっていく……」」

 光が直撃した人々は、口々にお決まりのセリフを吐いた。
 目も眩まんばかりの光の奔流である。
 まるで人類が積み重ねてきた悪徳を浄化するかのごとくだ。

「みてみて、ビーム! すごいでしょー!」

 すごい、すごすぎる。
 これを照射されたくない家庭は、進んでフランに菓子を差し出している。

「虹色に光るのは僕の十八番みたいなものだよ。混沌来る前からこの外見だからね」

 アイザックは、頭部がプリズム状のプリズム男だ。
 日没から、彼の頭部はシャープな角度によって光を屈折させ、虹色に輝くのである。

「言うなれば、生まれながらのゲーミングだよ。多分」

 そう、ゲーミングには自信があった。
 自然で多彩な輝きなら、誰にも負けない。

「でもせっかくだから、こちらのゲーミング機材も借りて虹色ぴかぴか度合いアップさせようか」

 そういうわけで、ローレットの貸し出し品を身にまとって輝きのパターンで彩っている。首辺りに設置し、頭部のプリズムに反射させる。

「おお、すげえな!」
「頭がピカピカ光っているとかイカす!」

 アイザックがゲーミング的に輝いて主張すると、まずゲーミング小天狗のゲーミング妖怪一行と、子どもたちがさっそく反応した。

「今夜の都市伝説はお休みだ、パレードのひとつとして光って盛り上げよう」

 今回、都市伝説的なものは置いておいて、ゲーミング装備によって、ファントムナイトのパレードを盛り上げるのがアイザックが自身に定めた法則(ルール)である。

「そっちにも照射するよー!」

 フランの強力なライトが、アイザックのプリズムにも照射された。

「見て、虹だ……!」

 アイザックの頭部は、強い光を可視できる七色に分けて鮮やかな虹を映し出す。
 夜空に浮かぶゲーミングレインボーは、この祭りを盛り上げるに相応しい演出となった。

           *           *           *

「さあ、これからどうする?」
「そうですわねー。できれば、豊穣の名物を食べてみたいかも?」
「でも、黄泉の国の食べ物を食べると帰れなくなるって」

 空を飛んだり、ドリームシアターを駆使してゲーミングを演出したヴァレーリヤとマリアであった。
  楽しかったゲーミングパレードも、日付が変わるとともに終わりがやってくる。
 そこで持ち上がった黄泉戸喫(よもつへぐい)の伝説は、黄泉の国の食べ物を食べてしまったばかりに帰ることができないと言ったイザナミに由来する。
 もちろん、豊穣の食べ物を食べたからと言って帰れなくなる、なんてことはない。

「出店、まだ出てるよー!」
「さて、まだ食べ物が残っているかな?」

 フランとアイザックも、まだ店じまいをする前ので店に並んでいた。焼きそば、綿あめ、焼き鳥、フランクフルトにじゃがバター。
 まだまだ祭りを楽しめる。
 だが、あんまり美味しいと、お祭り気分から帰りたくなくなってしまう……のかもしれない。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

<Phantom Night2020>ゲーミングハロウィンパレード、無事に終わりました!
なんとなく日本神話とハロウィンと、混沌世界が渾然一体となったお祭りとなってしまいました。
それとゲーミングです。
カラフルな輝きとお祭りな雰囲気を感じていただけたらさいわいです。
それと、お祭りの食べ物なんかも食べられたらいいなと。
今日は焼きそばとか作ってみようと思いました。
それでは、またのシナリオでお会いしましょう。お疲れさまでした!

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