シナリオ詳細
にゃんにゃんばとる!
オープニング
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幻想のとある街道沿いの街セイケトル。
元々、住民達は幻想内を移動する貴族や騎士、各地を巡る行商人や冒険者などを相手に商売を行い、酒場や宿を提供して栄えた場所だった。
そんな街はこの1年で大きく様変わりし、現在、200匹程の猫達が街の住民達と同居している。
元々はこの猫達は我が物顔で街を襲撃してきたのだが、ローレットから派遣されたイレギュラーズ達が猫達のボスである赤い瞳のメインクーン、たこやきを懲らしめたことで、猫達は裏路地に固まって街に居ついたのだ。
その後、セイケトルは猫が住む街として少しずつ注目され始め、街の人々は観光客の相手で手いっぱいとなってしまう。
猫の世話ができなくなってしまった住民と、裏路地の環境が劣悪な状況となって不機嫌になってしまった猫達。
一時は関係がギクシャクしてしまった両者だったが、ここでもローレットイレギュラーズ達が動く。
イレギュラーズは猫用トイレの設置など裏路地の環境を改善させただけでなく、猫と過ごすホテルの建設、猫達の案内所などを設けてこの街に新たな雇用を生み出し、街の人々の負担を軽減。人と猫との関係を改善してみせた。
それから数か月。
「「ようこそ、セイケトルへ!!」」
街の入り口では元々の住民だけでなく、この数か月で移住してきた人々が観光客を歓迎する。
猫の住む町『セイケトル』には、幻想だけでなく各地から猫好きが集まっていた。
住民達はセイケトルを訪れる人々の相手で忙しない日々を過ごしてはいたが、その傍らでしっかりと猫の面倒も見てくれている。
「にゃふん」
猫の中でも非常に特徴的な赤い瞳のメインクーン、たこやきは堂々たる態度でこの街の裏ボスとして君臨している。
たこやきだけでなく、やんちゃな猫達や人懐っこい猫達。
可愛らしい猫達はさらに人が人を呼んで、セイケトルの人々に富をもたらしてくれていた。
だが、そんな街へと注目していたのは猫好きの人間だけではなく。
空、地上、そして地中から現れる多数の魔物達。
それらは互いに協力し合い、人と触れ合う猫達へと目を光らせていたのである。
●
幻想、ローレット。
様々な依頼が飛び交う中、イレギュラーズが注目したのはとある魔物討伐依頼。
「協力していただけますか? 良かったです」
『穏やかな心』アクアベル・カルローネ (p3n000045)は、耳を傾けるイレギュラーズ達に笑顔を浮かべ、話を始める。
幻想国内の街道上にあるセイケトルは今、猫達と共存する街として知名度を上げている。
それは、猫好きの人々だけでなく、どうやら魔物達も呼び寄せているようで……。
「少しずつ魔物が集まっていて、街の猫達に狙いを定めているようなのです」
猫にとっては天敵とも言えるカラスや蛇、コヨーテといった生物が魔物化した存在が集まり、セイケトルの周囲に集まってきているというのだ。
これに猫達はもちろん、人間もまた集う魔物達に怯え始めている。
「ただ、猫達は恩義を感じてどうにかしたいと思っているようです」
猫達の中でも、抜きんでた力を持つたこやきを中心に、やんちゃな猫達等はセイケトルを……自分達の住む街を守る為に戦おうと考えているようだ。
イレギュラーズとして街を守る為に戦いたいのはもちろんだが、そうした猫達の力を借りつつ……、一緒に戦ってあげたい。
「魔物に立ち向かえる猫はそう多くはありません。ですが、皆さんのフォローがあれば……」
アタックオーダー、ヒールオーダーなどで猫達をうまく導くことで、一緒に戦うことができる。戦うことができずとも、ファミリアーとして使役すれば、敵の動向をチェックすることだってできる。
「一緒に、セイケトルの為、戦ってあげてください」
まだ少し、猫が怖い海種のアクアベルだが、その愛らしさに少しずつ理解を示し、イレギュラーズ達に魔物の群れの撃退を願うのだった。
- にゃんにゃんばとる!完了
- GM名なちゅい
- 種別EX
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2020年11月06日 22時11分
- 参加人数10/10人
- 相談6日
- 参加費150RC
参加者 : 10 人
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参加者一覧(10人)
リプレイ
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幻想、街道沿いの街セイケトルに、ローレットから派遣されたイレギュラーズ達がやってきて。
「幻想にはこんな街もあるんだな。……うーん、かわいいな」
街に到着した『深緑の狩人』ミヅハ・ソレイユ(p3p008648)は、あちらこちらを歩く可愛らしい猫の姿を目にする。
特徴的なのは、その猫達と街の人達とが仲良く交流していること。街の人達が声をかけると猫は人懐っこそうに歩み寄って頬ずりしていた。
「私の第二の故郷といえるセイケトルの、私の友である猫たちに危機が迫っていると聞き、私は三度帰ってきた」
男装した色黒な生体アンドロイドの女性、『黒猫バーテンダー』モカ・ビアンキーニ(p3p007999)もそのほっこりとする光景を見回していたが、街の人々も猫達も些か不安そうにしているのが見て取れた。
「ねこちゃんと人の楽園を襲うだなんて、なんて悪い子達なのかしら」
ゆるりふわふわな幻想種、『にゃんこツアーコンダクター』レスト・リゾート(p3p003959)も今回の意見には思うことがある様子。
それもそのはず、セイケトルに猫が住み着いたことを知った多数の魔物がこの街を狙い、集ってきているというのだ。
「折角、環境改善がうまくいったのに、今度は魔物の襲撃だなんて!」
青く長い髪を揺らす冒険者の少女、『すべてはにゃんこさんの為に!』シャルレィス・スクァリオ(p3p000332)は前回、この街で起きていた人と猫との確執を取り除くべく、仲間と事態の解決に努めていた。
おかげで、この街の人と猫はいい関係を築いていたようだ。
「せっかく皆で仲良く平和に暮らしていけるようになったのに、猫さん達を狙って来るなんて!」
同じく、前に依頼に参加していた半神半人の少女、『炎の御子』炎堂 焔(p3p004727)。自分達が苦心していい方向へと導いた街ということもあり、彼女もまた猫を護りたいという気持ちは人一倍強い。
そんな街だからこそ、イレギュラーズ達も皆強い意欲を持ってこの依頼に当たっていて。
「なーん、みゃぅ!」
さらに、全長3mもある巨大猫、『じゃいあんとねこ』陰陽丸(p3p007356)が言うには……。
『色々な問題を乗り越えて猫と人がやっと楽しく過ごせるようになったのに、お邪魔者がやってきましたね!』
……とのこと。彼もこの街のことを猫の立場で気にかけていたのだ。
「街の人との共存関係も良好そうだし、こんな素敵な街をめちゃくちゃになんてさせねぇよ」
初めてセイケトルを訪れたミヅハもすぐこの街の魅力を感じ、街を護る為に尽力する構えを見せる。
「別に犬派でも猫派でもどっちでもないけど、仲良くやってるのを取って食おうっていうならお引取り願うかな」
普段はやや不運でポンコツな印象も抱かせる幻想種の金髪少女、『初日吊り候補』セリア=ファンベル(p3p004040)だが、今回は猫達のやる気もあってか、手伝えるだけ手伝うと真剣に身構える。
「まぁ、猫、可愛くて好きだし……頬を押すな押すな」
凛とした赤髪の幻想種、『紅擁』ワルツ・アストリア(p3p000042)は連れていた聖天使癒姫猫のみゃーこに頬をぐいぐい押されたことで、やる気を感じて。
「せっかく出来た猫と人との共存関係を、魔物に荒らさせたりなんかしないわ!」
「街の人の為にもにゃんこさんの為にも! 見過ごす訳にはいかないね!」
初めて来たメンバーでもそうなのだから、シャルレィス等は一層その気概はひとしおだろう。
「にゃーぉ、ふみゃん!」
陰陽丸も気合を入れ、『獲物がたくさんいればそれを狙うものも現れるのが野生の世界ですが、どっこいボク達猫族はそう簡単にはやられません!』とのこと。
「弱肉強食は世の常だけど、集団で襲おうとはふてぇ奴等にゃ」
可愛らしい人形に意志が宿った『リグレットドール』シュリエ(p3p004298)も野生生物の在り方こそ認めはするが、自らの翼の為に結託する魔物達に憤りを感じていたようだ。
「猫の底力を思い知らせて二度と襲わないようにしてやるにゃ!」
シュリエの言葉に応じ、そこでメンバー達が一際大きく気合いを入れて。
「立ち上がってくれたにゃんこさん達と一緒に、絶対に街を守り切ろう!」
「街の人達のためにも、それに猫さんたちのためにも頑張るよ!」
「みんなでビシバシお仕置きして、にゃんにゃんぱらだいすを守りましょう~」
シャルレィス、焔が意気込みを見せ、さらにレストが緩いながらも戦いに臨む仲間達を鼓舞し、猫達が住む楽園の防衛を誓うのである。
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魔物達は徐々に侵攻準備を進めているが、それが始まるまでの短い間で、イレギュラーズ達もできる限りの迎撃態勢を整える。
水色の髪から機械の猫耳を突き出した『(((´・ω・`)))』ヨハン=レーム(p3p001117)は仲間から一足早く離れて。
「お久しぶりです。あー、あー、聴こえてます?」
少しずつ集うセイケトルの猫達の番長、灰色の毛並みをした赤い瞳のメインクーンのたこやき(ヨハン命名)と動物疎通で対話していて。
大規模な戦いになるということで、彼は急遽ネコ語を練習したとのことだが。
「ある程度ぼくも陣頭指揮を執りますが、細かい伝達はたこやきも手伝ってくださいね」
「にゃふん」
とりあえず、たこやきが任せろと胸を張ったのはヨハンにもわかったようだ。
「なーぅ、みゃぉ!」
そこで、体格が数周り大きい陰陽丸も声を上げる。
「たこやき親分以下セイケトル組と頼もしいお兄さんお姉さん達と一緒に見事返り討ちにしてみせましょう!!」
「にゃふふん」
当然とたこやきが鳴くと、終結してきたセイケトルの猫達は一斉に鳴き出し、自分達の住処を提供してくれたこの地の住民達への恩義に応えようと奮起する。
その猫達はたこやきを介してヨハンの要望通りに小隊を作るが、気になる猫へとメンバー達は個別に声をかけて。
「ボクと一緒に戦ってくれる?」
動物疎通スキルのない焔だが、なんとなく雰囲気で伝わらないかなと声をかけると、赤毛の猫が近寄ってくる。
「ありがとう、よろしく!」
焔は笑顔でその猫に手を差し伸べ、ギフト:神の使いを使って一時的に使い魔としていた。
シュリエもまたファミリアーとして根についた猫へと声をかける。
「よーし、お前の名前はたまにゃ! 頼りにしてるにゃ!」
別の名前はあったようだが、今回ばかりはシュリエの使い魔たまとしてその猫は気合いを入れる。
さて、すでに空や地上に魔物の影が見えている状況の中、メンバー達は敵襲に備えて。
「すぐ後ろに街の入り口……か」
ミヅハは後ろを振り返り、セイケトルの人々が不安げにこちらを見つめているのを視認する。普段は人懐っこく甘える猫達が魔物に立ち向かおうとしているのだ。気になるのも仕方ないことだろう。
「このまま街道上で待ち伏せるのね」
ワルツは仲間達が分散気味に布陣する状況を確認する。これは襲撃への対応力を高める為だ。
なお、ワルツ自身は遠距離レンジ専門と言うこともあり、後方へと位置取る。
「敵は確か……ヘビとコヨーテとカラスだっけ」
魔物は大きく3種現れることが分かっている。カラスと言うことは空からと判断したミヅハも、射程が長い自身が対応した方がいいと判断して後ろへと下がっていたようだ。
「にゃんこさんとの連携バトルだー!」
その最中、シャルレィスは動物疎通を使い、何やらお願いをしていて。
「にゃにゃにゃにゃにゃー! ……わかる?」
思いっきりひっかくジェスチャーを交え、シャルレィスは分かり易く伝えるように努力していて。
説明するシャルレィスの言葉に、猫達は揃って首を傾げていたのだが。
「「にゃにゃーん」」
彼女の言いたいことを理解してくれたかどうかは、実戦で証明されることだろう。
「コヨーテイッパイ、スネークイッパイ、クロウスクナメ……」
ヨハンがここで改めて布陣について、たこやきを介して猫達へと事前情報を踏まえて小隊を作る。
まずは猫の天敵をベースとしたハームフルコヨーテ30頭に対して、3倍の戦力猫90匹を当てる。
続き、2つの頭を持つ蛇、ツインスネーク20体に猫60匹を、そして死肉を啄むクライクロウは猫には有効手段が少ないと判断し、ヨハンは最低限の戦力として50匹を向かわせる。
徐々に迫りくる魔物達。ヨハンはギリギリまでたこやきと共に自らの考えと誓い配分になるよう編成を続ける。帳尻合わせはたこやきのリーダーシップに託す形だ。
「うなぁん、ふみゃぅ」
それに陰陽丸も陣地構築を行うことで手を入れ、街の入り口付近にちょっとした安全地帯を作っているところで、魔物達がすぐそこまで迫ってきていた。
「んなーん」
陰陽丸はお兄さん、お姉さんと呼ぶ仲間達とある程度分散していることを確認し、魔物達の迎撃へと移っていく。
「猫たちに被害を出すわけにはいかない。返り討ちにするぞ!」
モカの一言が戦いの口火となり、迫りくる魔物とイレギュラーズが衝突を開始するのである。
●
現状、視認できるのはクライクロウとハームフルコヨーテ。
ツインスネークも最初は確認できたが、すぐに地面へと潜ってしまい、姿が見えなくなってしまう。
そちらも気にはなるが、素早く飛来するカラスとコヨーテの方を先に対処せねばならない状況だ。
真っ先に飛び出していく焔は一直線に駆けてくるコヨーテ達を迎え撃つ。
アオオン、アオオオオオオオン!!
身構えて「ニャーニャー」と牽制の鳴き声を上げる猫達だが、さすがにコヨーテ達には通用しない。
「えいっ!!」
突っ込んでくるコヨーテ達目がけ、焔は炎で出来た爆弾を投げ込んでいく。
直後に大きな爆発が巻き起こり、コヨーテ達は爆炎、爆風に煽られていたが、それだけで倒れる個体はいなかったようで、なおもこちらへと疾走してくる。
「ここは猫様の縄張りにゃー! かえれかえれー! ふしゃー!」
猫達と一緒に魔物を威嚇するシュリエもまた、コヨーテ達が近づく前にと大きな津波を巻き起こす。
街道で呼び寄せる津波は水辺には及ばないものの、魔物達の群れを洗い流す勢いで押し寄せていく。
魔物達は態勢を崩しながらも、立ち上がって近づいて来ようとする。
ヨハンの近くにはたこやきが控えており、一緒になって突撃していく。
相手するコヨーテは牙や爪を武器としており、こちらに血を流させて弱らせようと考える。しかも、数で攻めてくるので危険な相手だ。
「出血……流血くらいまでは想定しないとですね」
自身の異常回復を頭に入れるヨハンだが、彼はまず用意してきた支援効果のあるものを片っ端から働かせる。
まず、ヨハンは自らのエスプリ、クェーサードクトリンで強化だけでなく、自らの統率能力も高めていく。
そして、指揮杖『タクト・オブ・グレイゴースト』で猫達へと倒すべき敵を指し示す。
「どっしりと戦いましょう」
さらにヨハンはスキルを行使する。自らの生命力を犠牲とすることで、周囲にいる猫達が潜在的な力を発揮できるように支援する。
「「にゃにゃああん!!」」
ダッシュして立ち向かう猫達は予めシャルレィスが言っていたように、1匹の魔物に対して多人数で襲い掛かる。
まだ敵と味方がはっきりと区別できる状況であれば、それも容易。猫達も仲間と連携をとってタイマン勝負や2体以上の魔物に襲われぬようにと意識して戦ってくれていたようだ。
大半のセイケトルの猫はごく普通の猫である。ヨハンも回復が必要かどうかを見定めながら、支援を続けていたようだった。
「みゃっにゃぅ。なーぉ(指示を出しますね。作戦はボクが突っ込むので脇のカバーとかトドメをお願いします)」
自ら突っ込んでいく陰陽丸もまた、ギフトでの疎通、指示を続ける。
前方から攻め来るコヨーテ達へと陰陽丸は『ツェアシュテーラー』を装着した上で猫ぱんちを叩きつけていく。
広範囲へと叩きつけられる強い衝撃に数体のコヨーテが身を竦めれば、両サイドから猫達が一気に襲い掛かる。
「なーん、にゃー!(あ、必ず敵1体に複数で襲ってください。数は力だとお兄さん達が言ってました!)」
陰陽丸もまた多対一の戦いをするよう伝達すれば、猫達も天敵とも言える相手へと容赦なく爪で引っかき、猫ぱんちを叩きつけていく。
陰陽丸も目の前のコヨーテが崩れ落ちるのにうんうんと頷きながらも、次なる敵へと肉球を振り上げていた。
レストも目視やファミリアーを使う仲間の情報を元にして敵が多い場所を目指し、身を張って攻撃の引き付けに当たる。
「も~、そっち行っちゃめぇでしょ~」
随時レストは移動を続け、最優先で束縛のリボンを伸ばしてコヨーテをくるくると集めていく。
散開していることもあり、敵が合間をすり抜ける可能性は否めない。レストは街の方へと突破されぬように、そして、猫達が一方的に攻撃されてしまわぬようにと気を付ける。
「今日のおばさんは、ねこちゃんを守るナイトなのよ、えっへん!」
襲い来るコヨーテ……気づけば上空へと群がるクライクロウ……カラス達もまたレストへと近づいてくる。
コヨーテの爪や牙、カラスのクチバシや爪を旅行鞄で防ぎつつ、レストは魔物の数を自身へと集めて。
「さあ、みんな~やっつけちゃって~」
「「にゃにゃ~~ん!!」」
了解と言わんばかりに、猫達は一気に飛び掛かって魔物を押さえつけ、攻め落とす。
「猫さんたち、私のそばにいると危険だぞ。離れていてくれ」
対して、モカはレストと傍で戦いつつ、彼女の引き付けた敵へと纏めて攻撃を仕掛ける。
そちらが数で攻め立ててくるなら、モカにとって望むところ。
モカは残像が見える程に高速で敵集団の中を動き回り、頭、眼、腕、脚、それ以外にも急所と思しき心臓やみぞおち、関節部などへと蹴突を叩き込む。なお、仲間達を巻き込まぬよう位置取る事も彼女は忘れない。
アオォォォ……ン。
グワアアァッ、グワアアアッ……!
連撃を浴びたコヨーテやカラスは苦しみ悶える。そうして、モカは一気に魔物達を弱体化、あわよくばそのまま叩き伏せてしまう。
シャルレィスも手にする片手半剣『蒼魔神風』を振るい、群がる敵へと嵐の如き斬撃を浴びせかけていく。
コヨーテもカラスも魔物とはいえ赤き血の通った生物。瞬時に周囲は紅い旋風が吹きすさぶ。
ただ、魔物達もなかなかにしぶとく、息も絶え絶えで起き上がるモノもいて。
「今だよ!」
「にゃにゃああん!!」
シャルレィスが事前に猫達へと伝えていたのは、弱った敵へと追撃、そしてトドメ。
アオォォォォ…………ン。
アアアァァオォ……。
早くも白目をむき、魔物達が倒れていく。
なおも、メンバー達は敵を密集する場所を狙って。
「これ以上、地上に近づかれる前に……」
黒く群がるカラス達へと、セリアは激しく瞬く神聖の光を浴びせかけていく。
死肉を狙っていたそいつらは、光に灼かれて地面へと落下していった。
「トドメをお願いできるかな」
セリアは動物と疎通する代わりに精霊に伝達する。
猫が何か不思議なものが見えるという話を耳にしていたセリアは、精霊に翻訳してもらうよう頼んでいたのだ。
「「にゃにゃあううん!!」」
セリアの要望に応えたのか、精霊の言葉を耳にしたのか、それとも周囲の仲間がやっているからなのか、猫達は一気に地面へと落ちたカラスへと食らいつく。
そして、カラスどもは自ら死肉と成り果ててしまう。
距離をとっていたこともあって、少し後手に回ったワルツだったが、赤き血潮を体内に巡らせてから愛銃『Cauterize』からマジックミサイルを発砲し、カラスを撃ち落としていく。
魔物を狙う猫達に使い魔として働いてもらうよう依頼していたワルツはそのまま、アタックオーダーを使って。
「皆、やる気十分ね、任せたわよ!」
まだまだ元気な猫達は張り切っており、やんちゃさをここぞと見せつけてカラスを二度と飛び上がらせない。
「他の魔物と違って猫も手を出せねーだろうし、数も多いから手早くいかないとどこかしらに被害が出るな……」
空から攻めてくる魔物の存在を危険視していたミヅハもまた、カラスの対応へと回っていた。
「まあ、こうみえて俺も狩人だからな。獲物が飛んでようと問題ないぜ」
魔物とはいえ、相手は鳥だ。
ミヅハはレーダーでその位置の把握に努める。
味方で飛ぶ者がいない以上、浮遊している存在は全て魔物とミヅハは判断して、継ぎ矢とも呼ばれる矢を連射し、カラスをしっかりと仕留めていく。
順調にイレギュラーズ、猫連合部隊は攻め立てているように見えたが、地中からは猫達を食らおうと迫りくる複数の影があったのだった。
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散開したまま、襲い来る魔物達との交戦を続けるイレギュラーズと200匹もの猫達。
交戦する彼らは土を掘り進む物音に気付いて。
「地面から何か来るぞ!」
モカが声を上げるが、気づいたのは彼女だけではない。
シュリエは超聴力で気づいて周りの猫達に備えさせていて、一鳴きさせることで地中からの攻撃に備えさせる。
「後方まで抜けてきて、突然『ばぁ!』されるのが怖いんだけど」
後方にいるからこそ、ワルツはさらに後方……街側から襲われることを警戒していたのだ。
ただ、彼女は事前にその対策を打っており、戦い前に自然会話によって街道の草花や木々へと地中の振動を伝えてくれるよう交渉していたのだ。
「ヤバイわよ!」
シャアアアアアアアアアアアアアアッ!!
危険を察知したワルツが叫ぶと同時に、あちらこちらの地中からツインスネーク達が次々に現れる。
(いっそ猫を投擲して攻撃……いや、さすがに危ないな)
傍にはミヅハがいたが、彼も近距離の対応は難しいとどうすべきか策を巡らせていて。
「ヘビなんかから俺を守ってくれるとやり易いな」
2人はしばし猫達に守りを頼み、街へと近づいてきていたカラスやヘビを相手にしていた。
ヘビ達の現れる場所はバラバラであり、どうやら猫達を狙って襲ってきていたようだ。
「そちらからくるわよ~」
前線はレストが出来る限り仲間達へと蛇の現れる位置を伝え、不意打ちを防ぐ。
ただ、モカの近くへと数体が集まっており、彼女は対処が遅れてしまったようだ。
立て続けに地中から現れ、真下から突き上げてくる攻撃に耐えることができない。
しかし、モカはパンドラに頼って意識を強く保ち、ヘビの2つの頭を強く踏みしめてから拳と蹴りの剣戟で狙ったヘビを始末していた。
魔物達は街も狙ってはいたようだが、それも猫がいてこそ。
戦場に餌があるならば、喜んで食らおうと大きく口を開いて身を躍らせてくる。
「こっちよ~」
まだ周囲にはコヨーテやカラスも残ってはいるが、レストはさらに名乗りを上げてヘビも引き付けに当たる。
エネミースキャンを働かせていたシャルレィスだったが、さすがにツインスネークの位置までは把握できなかったようだ。
「これ以上はやらせないよ! 身を挺してでも守ってみせる!」
それでも、奇襲を受けぬようにと気を回していた彼女はにゃんこさんに攻撃させぬよう、名乗りを上げてレストと共に多数の魔物どもを引き付けに当たり、猫へとその毒牙を向けさせない。
「イレギュラーズ? うるせぇ、パンドラ使ってろ!」
……と事前に冗談交じりに言っていたシュリエではあったが、さすがに実際パンドラを使ったモカ、引き付け役となるレストやシャルレィスへと使役するたまをヒールオーダーとして向かわせる。
「身を張る皆を癒してほしいのにゃ」
ぺろぺろ、ぺろぺろ。
猫の一舐めはとてつもない癒し効果をもたらし、前線を支えるメンバー達の傷を塞いでいく。
「なーぉ、にゃーん」
陰陽丸も皆が防戦状態になっていることを悟り、イモータリティを使って自身の怪我を治す。
数で押し寄せられて乱戦状態となってしまえば、メンバー達も防戦を余儀なくされてしまう。
「なーん、みゃみゃぅ!」
「「みゃみゃーん!」」
それもあり、陰陽丸は猫ぱんちを叩きつけ、猫達と共に魔物の数減らしへと注力していた。
「ニャーニャー! 耐えていれば、必ず他の部隊が合流するニャ!」
たこ焼きの傍で戦うヨハンは立て直しの為の号令を発し、苦しい戦いの最中にある猫達を鼓舞する。
「オールハンデッド!!」
さらに、彼は支援の為にと大声で告げたのは名も無き兵士を英雄に変える全軍銃帯の号令だが、なにも対象となるのは人だけではない。
「「ふみゃみゃあうん!!」」
力を持たぬ猫達だって、強力な戦力となる。
それがイレギュラーズをも苦しめたたこやきならなおのこと。
「にゃふうううん!」
全長1mのメインクーン、たこやきは魔物に負けぬほどの存在感を示し、不吉な鳴き声を上げて魔物達の動きを鈍らせる。
敵にすると厄介なたこやきだが、味方にすると実に頼もしい猫である。
コヨーテも狙いを定めて爪を薙ぎ払うが、たこやきはそれ以上の速さで相手を翻弄し、猫キックを叩き込んで倒していた。
そんなたこやきの活躍を目にしつつ、猫達のキズを気にかけるヨハンは天使の歌声を響かせて回復にも当たっていた。
乱戦模様となれば、猫達がとかく狙われる。
焔はそんな猫達をサポートすべく、振るう槍『カグツチ天火』から炎の斬撃を刻み込んでコヨーテやヘビを纏めて切り裂いていく。
多少討ち漏らしても、神の使いで使役する猫がしっかりと仕留めてくれる。なんとも頼もしいと、焔はその猫に微笑んで見せていた。
序盤はカラスの相手をしていたセリアだが、地中から現れるヘビに危険を感じてそちらへと神気を放つ。
光に灼かれてもがく魔物達の中、1体が素早く猫達へと牙をむく。
「今、助けるよ」
セリアはそいつ目がけて弾丸と変えた精神力をぶつけていき、胴体を穿つ。
さらに、周囲の猫達が束になって仕留めてくれる。
「「にゃにゃっ!」」
動かなくなった魔物を見下ろし、得意げになる猫達にセリアは笑みを浮かべつつまだまだ残る魔物達を見回す。
気づけば、頭上にいたはずのカラス達がかなり減っていたことにセリアは気づく。
それもそのはず、ミヅハとワルツがヘビを相手にしつつカラスも撃ち落としていたのだ。
『天穿つアーカーシャ』を引くミヅハは破壊力を重視した一矢で魔物のみを穿って猫達へと被害を最小限に食い止めようとしていたし、ワルツも仲間や猫を射線から外して全身の力を魔力へと変えた一発を撃ち、纏めて魔物を撃ち抜いていた。
「あらあら~、さすがね~」
カラスの相手も考えていたレストであったが、その分2人のガードを頑張ってくれている猫達に天使の歌を歌い聞かせて。
「お歌でみんな元気にしましょうね」
猫達が持ち直したのを見たところで、レストは残り少なくなってきていたコヨーテと、にじり寄ってくるヘビの抑えを続けるのだった。
●
猫達の頑張りもあり、魔物達の数は減っていく。
しかしながら、猫達とてただではすまない。
いくら支援強化をしているとはいえ、大多数は普通の猫なのだ。とりわけ中衛から後衛でツインスネークの相手をしていた猫達は苦しく、倒れる者も出てしまっていた。
「深い傷を負った猫は後退! 決して孤立するな! 密集して互いに助け合って戦うんだ!」
――1匹たりとも死なせはしない!!
猫達を心配するヨハンは力の限り声を張り上げ、退避を促す。
「んなーぅ、ふみゃん(怪我をしたら、安全地帯まで下がってください)」
「にゃ、にゃ……」
陰陽丸もまた下がるよう願うと、自主的に下がる猫が出始める。
それを視認したセリアはすぐにその猫の首根っこを掴み、街へと連れ帰る。
「ありがとう、あとはボク達に任せて休んでて、絶対に皆の事は守って見せるから」
後方へと下がる猫達に、焔が礼を告げる。
「にゃうん……」
あとはよろしくと小さく鳴き、その猫達は仲間達に連れられて行くのを焔は見送り、すぐに敵へと向き直っていた。
街の入り口付近からは住民達がこの戦いを見守っている。セリアは彼らにその猫の救護を託し、再び戦場へと戻っていく。
また、いつの間にか姿を現していたセリアの関係者、女怪盗のナハン=カンナは内に秘める猛虎魂からなのか、なんとなく抱く猫への親しみもあり、危険な状態へと陥った猫を数匹抱え、同じく街へと連れ帰って治療できる獣医へと預けていた。
戦場に戻ったセリアは残るクライクロウを確実に狙う為、または気力の節約の為に契約した妖精を向かわせる。
その妖精は鋭い刃でカラスへと切りかかり、地へと落としていた。
カラスもほとんどいなくなっていたが、ハームフルコヨーテももう全滅が近い状況になっていて。
シュリエは前方、敵しかいない所へと雷を迸らせ、ヘビもろともコヨーテを撃ち貫いて。
後ろからはミヅハが連射した矢でヘビを貫いて倒してくれる。
奥のコヨーテには、シュリエがアタックオーダーで猫達に追撃を頼むが、さすがに勢いは弱まってきており、トドメには至らない。
「わんころごときが猫様を舐めるんじゃねーのにゃ!」
ここはシュリエ自身が前に出て、霊力を纏わせた拳を振り上げる。
「必殺、猫ぱんちなのにゃ!」
その拳に張り倒され、コヨーテは目を回して倒れていく。
残っているのはもうヘビばかり。それらは地中に逃げ帰ることもなく、やぶれかぶれになって猫へと牙をむく。
疲れて動けなくなってきている猫を庇うように焔が飛び出し、槍を振るうと同時に火柱を立ち上らせてそのヘビを黒焦げにしてしまう。
残る魔物も少ない。ワルツはまだ残るタフなやんちゃ猫の力を借り、援護射撃を行いつつヘビの首を貫いて撃退する。
下がろうとした敵はセリアが見逃さず、向かわせた妖精にとどめを刺させていた。
魔物の戦線もかなり下がっていき、残るはイレギュラーズと猫の前線で戦うツインスネークのみ。
仲間の回復によって持ち直したモカは残る力を振り絞り、残るヘビを纏めて捉え、頭や腹へと拳と蹴りを叩き込む。
シャアアアアアォォ……。
大きく仰け反る敵へ、前線へと上がってきたたこ焼きが猫達へと一斉攻撃を命じる。
「にゃふふん!」
「「みゃみゃああ!!」」
イレギュラーズ達へと残る力を示すべく、猫達は一気に煌めかせた爪でひっかり、ヘビの身体へとのしかかり、猫キック。
さらに正面から猫ぱんちを叩き込み、ヘビどもに口すら開かせる暇すら与えない。
「あらあら~、ねこちゃん上手に出来たわね~」
もう防御する必要がなくなったと旅行鞄を降ろしたレストは、複数のヘビを倒した猫達の活躍を絶賛しつつ天使の歌を響かせていた。
シャアアァァ…………。
猫達の攻撃にたまらず、逃げ帰ろうとしたヘビにシャルレィスは『蒼魔神風』を構えて。
「食らえー! 疾風にゃん! ……じゃなかった、疾風斬!」
振るった刃から刃の如き風を飛ばし、彼女はヘビの体を真っ二つに切り裂いてみせたのだった。
●
魔物達を撃退したイレギュラーズとセイケトルの猫達。
さすがに猫達も無傷とはいかず、イレギュラーズ達が癒しに当たる。
「お疲れ様、よく頑張ったね!」
焔は傷つく猫へと労いの言葉をかけつつ、一言断ってからちょっとだけもふもふさせてもらいつつ、毛並みを整えていたようだ。
猫の救護をしていたセリア、関係者であるナハンも猫を助けてはいたようだったが、既に姿はなくなっていてカードが残されていた。どうやら、後日助けた10匹ほどの猫の分をセイケトルに見返りを……とのことだが、果たして何を要求するのだろうか。
「面倒だけど街道近くだしにゃー。お前らもう一働きにゃー」
シュリエは元気な猫にヒールオーダーで傷つく猫を回復させつつ、魔物達の死骸の片づけを行わせる。
「長く激しい戦いだったわね……」
「みゃみゃみゃーん」
ワルツは周囲に頼りすぎただろうかと考えつつも、自身の肩に乗る不思議な聖天使癒姫猫『ホーリーエンジェルみゃーこ』もセイケトルの猫達の健闘を讃えてくれるのを目にする。
「やっぱり、猫は偉大で敵わないわ……」
周囲にいた猫を覚えていたワルツは、自分を守ってくれたり、剣となってくれたりしたお猫様達に深い感謝の意を表していた。
イレギュラーズ達はセイケトルの人々と共に、猫達と祝勝会を比較ことに。
「折角、みんなでがんばったんだもん。勝利を称えてお祝いしたいよね!」
――たこやきさんばんざーい! にゃんこさんばんざーい!
彼女は街の人や猫達と一緒になり、楽しげに万歳三唱してみせる。
「ほらほら、お腹空いたでしょ? 美味しいおやつを持ってきたからみんなでいっぱい食べてね♪」
そして、シャルレィスは持ってきたおやつを、街の人達と一緒に配っていく。
「みんな格好良かったよ!」
「本当にありがとうな!」
猫達が危険を呼び込んだとも言える状況ではあったが、シャルレィスや街の人の感謝と労いの言葉に、「当然ニャ」とか、「疲れたニャ」とかマイペースな態度をとっているのが実に猫らしい。
その労いを受けていたたこやきはてくてくと歩き、ヨハンやレストの元に。
2人は優しくたこやきの頭や背を撫で、気苦労も多かったであろう猫のリーダーを労う。
そこへ、見知った顔の住民を見たレストがたこやきを撫でる手を止めずにこう問いかける。
「そういえば、ホテルのお名前ってどうなったのかしら~?」
彼らはレスト監修のホテルのスタッフ達。久々にレストの姿を認め、無事にホテルがオープンしたことを告げる。
「街の名前から文字って、『にゃんけとる』と名付けました!」
「あら~、おめでとう。後で見に行ってもいいかしら~?」
建設やスタッフ指導に当たっていたレストはホテルが無事オープンしたことを知る。
オープンに立ち会うことができなかったことを残念がってはいたが、レストは嬉しそうにスタッフからの報告を聞いていた。
仲間や住民、猫達の交流をミヅハが微笑ましげに見つめる傍で、陰陽丸は猫達を集めてこう告げる。
『にゃにゃーん!(撃退した後はまたのんびりゴロゴロする毎日を過ごすのです。無理は駄目ですよ!)』
「「にゃにゃあん!!」」
戦闘の後だというのに、猫達は元気よく返事をしていた。
「料理を用意したぞ。我々の勝利を祝って、皆で食べよう!」
そこで、モカが住民と共に猫も人も共に食べられる料理を用意する。
猫にとっては人の料理だと味付けが濃すぎる為、猫ベースで作った上で人用にはドレッシングやマヨネーズといったものを使って好みの味へと仕上げる形だ。
同じ釜の飯を食べるというのは猫と人との距離を近づける行為とのこと。別々に作るよりも原材料費や手間も減る事もあって効率的になってメリットだらけなのだとか。
「これからもこの街の人達と仲良く暮らしていってよね」
皆がそれらの料理を口にしながら、ワルツは猫達へと人との交流を続けてほしいと願って。
「機会があったら、また一緒に遊びましょう! ふふっ」
「「にゃにゃあん!!」」
ワルツの呼びかけに、セイケトルの猫達は一斉に鳴き声を上げたのだった。
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
リプレイ、公開です。
MVPは大所帯のメイン盾役として身を張っていた貴方へ。
セイケトル関連は一区切りの予定ですが、何かあったり、要望があったりしましたらまた運営したいと考えております。
今回はご参加、ありがとうございました!
GMコメント
イレギュラーズの皆様、こんにちは。GMのなちゅいです。
幻想内の街道上にある猫と同居する街セイケトルに魔物の群れが侵攻中とのことです。
どうやら、魔物どもは猫を餌として見ており、襲撃のチャンスをはかっていたようです。
街のピンチを猫達と共に救ってください!
なお、当シナリオは拙作「にゃんにゃんぱにっく!」、「にゃんにゃんへるぷ!」の続編に当たりますが、OPで簡単にそちらのシナリオの説明をしておりますので、読まずとも今作のみで参加ができます。お気軽にご参加くださいませ。
●目的
セイケトルを魔物から守る!
●敵……魔物の群れ
3種で構成されており、それぞれが猫達の集まるセイケトルへと目を光らせていたようです。
〇クライクロウ……30羽
全長1~1.5mほどある大声で叫びたてる魔物ガラスの群れです。
死肉をついばむほか、小動物を襲う習性があり、集団であれば、人を襲ってくることもあります。
頭上から羽ばたいてそのクチバシや爪で攻撃を仕掛けてきます。
〇ツインスネーク……20匹
全長1.5mほどある二股の頭を持つ、地中に生息する蛇です。
毒の牙を持ち、弱らせた相手へとのしかかり、2つの首で食らってしまうようです。
〇ハームフルコヨーテ……30頭
全長1m狼よりやや小型の動物です。
別世界の北米における猫の天敵で小規模集団で活動しますが、混沌のコヨーテは群れることを覚えたようです。
牙や爪で相手を深く傷つけ、血を流して弱らせようとしてくるようです。
●NPC
○猫……200匹ほど
全長1mほどある灰色の毛並みをした赤い瞳のメインクーン(オス、たこやきと名付けられています)を始め、様々な種類の猫がいます。
強さはピンキリですが、基本的には普通の猫達がほとんどです。
ただ、ファミリアーやアタックオーダーなどで使役することで、強力な攻撃を仕掛けてくれるはずです!
●状況
セイケトルの周囲は街道となっていて、平地での戦いとなります。
多数の魔物達が展開しており、簡単にではありますが、連携をとって街を奇襲しようとしてきます。
まず素早いコヨーテ達が疾走し、空と地中、上下からカラスと蛇が襲ってきますので、上手く抑えて街に魔物を立ち入らせぬように願います。
●情報精度
このシナリオの情報精度はAです。
想定外の事態は絶対に起こりません。
それでは、よろしくお願いいたします。
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