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シナリオ詳細

<FarbeReise>五色の扉

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●正しき扉を選び続けよ
 ファルベライズ。ラサにある遺跡群であり、その遺跡にはそれぞれファルグメントと呼ばれる願いを叶える秘宝――一つ一つの力は微々たるものだが――眠っているとされる。
 ファルグメントの悪用を恐れたラサ傭兵商会連合は、ファルグメントをラサ首都ネフェルストで管理すると決定するとともに、ファルグメントを確保してネフェルストに届けた者には金一封を出すと商人や冒険者、傭兵達に向けて通達した。
 それと同時に、ラサ傭兵商会連合はローレットに向けてファルベライズ探索の依頼を出す。通達は出したものの、それを無視してファルグメントを持ち逃げする輩が出る可能性は否定出来ない。であれば、ローレットがファルグメントを確保する事が一番「間違いが無い」のだ。

 かくして依頼を受けたイレギュラーズ達は、ファルベライズの遺跡の一つを探索していく。様々なトラップやモンスターを潜り抜け奥へ奥へと進んでいったイレギュラーズは、螺旋階段を降りて円形の部屋へと出た。
 円形の部屋の中央にはイレギュラーズ達が降りてきた螺旋階段があり、壁には均等な間隔で、青、赤、黄、白、黒の色をした扉がある。
 一通り部屋を見回したところで、イレギュラーズ達の精神に声が直接語りかけてきた。

「何れかの扉より入りて、試しの証を持ち帰るべし。
その後は正しき扉を選びて入り、試しの証を得るべし。
 正しき扉を選べば、遂には求むる宝に至らん。
 誤りし扉を選べば、試しに退けられよう」

 どうやら、扉の奥には何らかの試練があるらしく、その試練を潜り抜ければ証である何かが得られるらしい。そして次には正しい扉を選んで入り、やはり試練を受けた証を持ち帰ればいいようだ。
 そうして正しい扉を選び続ければファルグメントに至れるが、間違った扉を選ぶと中の試練に阻まれてしまう、と言うことだろう。
 ではどの扉から入ろうか、イレギュラーズ達は相談を始めるのだった。

GMコメント

 こんにちは、緑城雄山です。今回は<FarbeReise>のうちの一本をお送りします。正しい扉を選んで試練の証を得て、ファルグメントを確保して下さい。
 ファルベライズは前人未踏の遺跡であるため、以下はOPで描写したものを除き全てプレイヤー情報となります。

●成功条件
 ファルグメントの確保

●情報精度
 このシナリオの情報精度はB相当です。
 敵(試し)の能力がほぼ不明ですが、それ以外の要因による不測の事態は絶対に起きません。

●重要事項
 このシナリオでは、扉に挑む順番によって難易度が大きく変わってきます。そのため、プレイングの1行目に、どの順番で五色の扉に挑んでいくかを「●→●→●→●→●」で記入して下さい。
 イレギュラーズの間でこれが割れた場合は多数決で、最多の順番が同数だった場合はGMの独断で最多のうちのどれかに順番を決定します。

●五色の扉
 青、赤、黄、白、黒の色をした扉です。
 その先には「試し」と呼ばれる試練が待っており、この試練を乗り越えれば扉の色の証が得られます。
 ある色の証は別の色の「試し」に対して有利に、また別の色の「試し」に対して不利に働きます。

●試し ✕1 ✕5
 扉の先の試練です。扉の色が象徴する属性をまとった鳥獣が現れます。これに勝てば証を手に入れられます。
 「試し」に対して有利になる色の証を持っていればイレギュラーズ側の能力に補正が入り、不利になる色の証を持っていれば「試し」の能力に補正が入ります。有利になる色、不利になる色の証を両方持っている場合は、双方が打ち消し合って何も起きません。
 能力や攻撃手段はその鳥獣によります。

●描写について
 今回は戦闘回数が多いため、5戦共にダイジェスト風にするか、最初の試しと別のどれかとの戦闘を描写してあとは軽く流すかのどちらかにする予定です。予めご了承下さい。

 それでは、皆様のご参加をお待ちしております。

  • <FarbeReise>五色の扉完了
  • GM名緑城雄山
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2020年10月29日 22時25分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧 (8人)

日向 葵(p3p000366)
紅眼のエースストライカー
アト・サイン(p3p001394)
観光客
ムスティスラーフ・バイルシュタイン(p3p001619)
柔らかく、そして硬い
ミルヴィ=カーソン(p3p005047)
暁の剣姫
ルチア・アフラニア(p3p006865)
「Concordia」船長
アウローラ=エレットローネ(p3p007207)
電子の海の精霊
カイロ・コールド(p3p008306)
無益なる浪費こそ最大の贅
観音打 至東(p3p008495)
破竜一番槍

リプレイ

●五行を示す扉
「なるほど、五つの扉を正しい順番で……っスか。
 つっても、色以外に特にヒントがあるわけでもねぇのが何ともな。
 勘で行っても悪くは無いんだろうが、外れ引きまくるのは流石に勘弁したいっスね」
 頭の中に響いた声を受けて、『紅眼のエースストライカー』日向 葵(p3p000366)はううむ、と腕を組んで考え込んだ。とは言え、葵の言うように色だけをヒントに正答を導き出すのは、難しそうに思われた。
「順番とか試しとか、よくわからんっ!」
 一方、清々しいまでに堂々と言い放ったのは、『清楚にして不埒』ミルヴィ=カーソン(p3p005047)だ。
「けれど、色宝らしいダンジョンだね! よーし! 頑張るよ!」
 遺跡の「お宝」であるファルグメントは、何かしら一つの色に染まっている故に「色宝」と呼ばれる。扉の色の謎には早々にギブアップしてしまったメルヴィだったが、その「色宝」が眠る遺跡の試練が色をモチーフにしていることは面白いと思っていたし、扉の先の「試し」相手には全力で当たるつもりでいた。
(前といい今回といい、さすがに願いを叶える宝石と言うべきなのかしらね。遺跡の構造が複雑……というか特殊よね。
 盗掘者への対策ってことなのだろうけれど……作った人も、よく考えたものだわ)
 『「Concordia」船長』ルチア・アフラニア(p3p006865)の言う「前」の遺跡では、闇の中に孤立させられて自分の偽物と戦わされた。今度の遺跡では、正しい順番で扉の先に進めと言う。ルチアは半ば感心しながら、扉の色が何を示すのかを考え始めた。
「色が五色……四大元素ではないわね」
 まず、一つ目の答えを切り捨てる。だが、ルチアはすぐに別の答えに思い当たった。
「……もとの世界にいた時に、東方出身の商人に似たようなものを聞いた覚えがあるわ。
 確か五行だったかしら」
「奇遇だね。五行なら僕も聞いたことがあるよ。僕の場合は、カムイグラで耳にしたんだけどさ」
 ルチアが導き出した答えに、『ムスティおじーちゃん』ムスティスラーフ・バイルシュタイン(p3p001619)も至っており、うんうんと深く頷いてみせる。
 五行――万物は木、火、土、金、水の五つの元素からなると言う説である。扉の色はこの五行に対応しているというのがルチアとムスティスラーフの解であり、実のところそれは当たっていた。
「五行でござるか。拙者の元いた世界にも同じ知識体系があるのでござるが、なんでござろうなコレ。
 収斂進化? シンクロニシティ?」
 『破竜一番槍』観音打 至東(p3p008495)は、ルチアの元の世界、豊穣、かつて自身のいた世界がそれぞれ全く別でありながら、そのどれにも五行が存在することに首を捻る。だが。
「ままま、謎解きはお宝のあとでまたやるでござるヨ」
 その謎の解明を、後の自分へと放り投げた。往々にしてこう言う場合、謎が忘れ去られてしまうことの方が多かったりするのだが、至東がそれを覚えていられたかは、天のみぞ知るところであろう。
(五行、ですか。よく分かりませんねぇ。ま、詳しそうな方々に合わせておくのが最も確実でしょう)
 自身が詳しくない以上、詳しそうな者の判断を頼りにする。『果てのなき欲望』カイロ・コールド(p3p008306)の判断は明快であった。五行と言うものを軸に話がまとまりそうであるなら、わからないところに下手に口を出すこともない。カイロとしては、最終的に色宝を目にして、その形状への好奇心を満たせればいいのだ。
「……まあ、つまり?
 五行だっけ、青、赤、黄、白、黒の順に木、火、土、金、水へと対応するってのは。
 青は黄に強く、黄は黒に強く、黒は赤に強く、赤は白に強く、白は青に強いって対比か。
 となると、察するに各色が木、火、土、金、水に対応した状態異常で苦しめてくる、と」
 『観光客』アト・サイン(p3p001394)は、五色の扉が五行に対応していると聞いて、そう予想してみせた。そして、自信満々と言った風で、不敵に笑う。
「まあ、任せておいてくれ。ダンジョンで長期的に活動するのに、僕は向いてるんだ」
 アトの自信には、根拠があった。事実、アトの傷は時間に応じて自然と治癒するし、費やした気力も回復する。「試し」の間に時間を置くことさえ出来れば、アトは新しい「試し」に対して万全の状態で挑むことが出来るのだ。

「お宝探しって何だかドキドキするよねー。綺麗なのかなー?」
 青色の扉の前で、カイロの、肉体の魔力の流れを効率良くする強化を受けながら、『電子の海の精霊』アウローラ=エレットローネ(p3p007207)はファルグメントの発見が楽しみで仕方ないという風に、にこにことしていた。
「試しがどれだけ厄介かは分からないけど、邪魔する場合は壊しちゃっていいんだよね?」
「いいと思いますよ。その場合、邪魔する試しを壊せば証が出てくるのでしょう」
 アウローラの問いに、カイロが答える。なるほどー、と返すアウローラ。
「準備はいいっスか? 行くっスよ?」
 葵の問いに、残る全員が頷く。それを確認した葵は、バン! と青色の扉を開いた。

●最初に選びし扉の奥
 青色の扉の先は、広い森であった。空は雷雲に覆われ、今にも雷が落ちそうである。そして、イレギュラーズ達の眼前には、雷を纏わせた青い龍――青龍の姿があった。
「アウローラちゃんの言霊は、雷より速いんだから! 『貫け』!」
「――かげろうは ひづちにまろぶ ひのひかり」
「証が別にある、と言うわけではなさそうっスね。なら、オレのシュートを受けてもらうっスよ!」
 青龍が雷撃を放とうとするが、それよりも速くアウローラ、至東、葵が動いた。
 瞬く間に青龍との距離を詰めたアウローラが言霊を発すると、突然青竜の腹が穿たれ、その身を深く抉り取っていく。あたかも、不可視のドリルが青竜の腹に押し当てられているかのように。そして不可視の先端は、青龍の背にまで届いていた。
 アウローラの言霊よりほんの数瞬遅れて、青龍に駆け寄りつつ高く跳躍した至東の、楠切村正『首忌み』『物憂い』の二振りが、青龍の首をスパッ、スパッと斬り裂いていく。
「よく斬れるでござるね。ムスティスラーフ殿の予想は当たっていたでござるか」
 試しが扉の色に象徴される属性を纏うのであれば、青色の扉の試しは木の属性を纏うことになる。そして、五行において木の属性は金の属性に弱い。故に、金属武器は青色の扉の試しに対して有利に働くのではと言うのが、ムスティスラーフの予想だ。であれば、初戦を有利に運べるため、イレギュラーズ達は最初に青色の扉を選んだというわけである。
 腹を穿たれ、首を斬りつけられた青龍であるが、それに反応を返すよりも速く、頭部にサッカーボールを叩き込まれた。葵の蹴った、無回転シュートである。青竜の頭が、大きく後ろへと仰け反った。
 立て続けにイレギュラーズ達からの攻撃を受けた青龍だったが、体勢を立て直すと、アウローラに雷を放とうとする。だが、アウローラの前にカイロが割って入り、盾となった。
(雷は白の試しかと思いましたが、ここでしたか。何にせよ、問題ありません。
 私は痺れることはありませんし、ダメージは返してやるだけです)
 強烈な雷撃が、轟く雷鳴を伴い、カイロに降り注ぐ。だが、その大半を『大神官の聖杖』で受け止めたカイロは、多少のダメージは受けたものの平然としている。そして、すかさず雷を纏った『大神官の聖杖』を青龍に強かに叩き付けた。
「さすがに、雷は聞きませんか」
 雷が青龍に効いた様子がないのはやや残念だったが、確りと反撃を浴びせたことでカイロは良しとした。
(イイねイイね。僕の予想は正しかったみたいだ。これで、自信を持って進めるよ!)
 至東の刀の斬れ味を見て、ムスティスラーフは間違いなく扉の色が五行に対応していると確信を得た。そして、大きく口を開けながら口内に貯め込んでいた緑色の光を、一気に吐き出した。
 極太の緑の光線が、葵のシュートの衝撃から完全には立ち直っていない青龍の頭部に直撃する。光の中に消え去るかと思われた青竜の頭部はまだ残ってはいたものの、その鱗や身はかなりの部分が削がれており、ダメージの大きさ故か目に見えて動きが鈍りだしていた。
(……木は植物由来で毒かと見てたんだけど、違うんだね)
 予想が外れたことに多少の無念を感じながらも、アトは青龍へと駆けていく。確かに予想を外したのは残念ではあるが、それをアトはいつまでも引きずったりはしない。後悔などの感情に引きずられることなく目前の事態に正確に対応出来なければ、迷宮では生き残れないのだ。
 ちなみに、木属性から雷を連想すると言うのは、五行と八卦の関連を知らなければほぼ無理であると言っていい。アトが予想を外してしまったのは、仕方のないところであった。
(ともかく、だ。これで動きを止める!)
 疾走の勢いを乗せつつ、アトは『波間に没したる国の剣』を青竜の喉元に深々と突き刺した。傷口からピキピキピキ、と氷が青竜を覆い、その動きを封じていく。
「皆の攻撃は、かなり効いているわ。動きの止まったこの隙に、押し切るわよ!」
 前に出たアウローラ、至東、カイロ、アトに届くように、ルチアは号令を放つ。四人は、ルチアの号令に奮い立ち、意気を高めた。
 さらにルチアは、自らの調和の力を以てカイロを回復する。カイロの受けていた傷は、多少軽いものが残る程度にまで癒えていった。
「わかったわ、ルチア! どんどん行くわよ!」
 ミルヴィは、あり得たかも知れないもう一人の自分『殺人鬼ミリー』の姿を己の身体に纏わせる。そして、瞳の色を昏い黒と赤へと変えたミルヴィは、数多の剣の嵐の幻で青龍を斬り裂いていく。誰よりも強く、誰も傷つかずに済む力を求める心の現れである幻は、幻でありながらも無数の斬り傷を青龍へと刻みつけていった。

 初手で大きく痛めつけられ、動きを封じられた上に、元より刀や剣を弱点とする青龍は、程なくしてイレギュラーズ達に倒された。ふっ、と青龍の姿がかき消えると、トサッ、と地面に青い龍の姿の、片手で持てるほどの大きさの像が落ちた。
「これが、証だね?」
 青龍の像を拾い上げたアウローラは、高く掲げて他のイレギュラーズ達に見せるのだった。

●全ての試しの証を得て
 イレギュラーズ達が青色の扉の次に挑むのは、黄色の扉だった。だが、至東の提案によりその前にリフレッシュのための時間が入る。
「時間制限、おそらく今回は全くnoでござるからな。くひひ」
 簡単な料理や茶を振る舞いながら笑う至東であったが、実際の所その言は当たっていた。十分な休息によって傷を癒やし気力を回復したイレギュラーズ達は、続いて黄色の扉の奥へと入る。
 黄色の扉の奥で待っていたのは、黄色い馬に似た生き物――麒麟だった。麒麟は地震を起こしたり石礫を飛ばしたりして攻撃してきたが、青龍の像から放たれた青い光に包まれたイレギュラーズ達の前には敵ではなかった。
 イレギュラーズ達は、黄色い麒麟の像を入手すると、同じ要領で黒の扉の奥で黒い亀の玄武、赤の扉の奥に待つ緋色の鳥である朱雀を倒し、証であるそれぞれの像を手に入れていった。

「青龍の像、置いてっても良いかな?」
「確かに、それを置いていけば間違いなく楽に戦えそうですが……」
 白色の扉を開く前に、そう提案したのはムスティスラーフだ。これまでは前の証から放たれた光が試しとの戦闘を有利に運んだが、今度は朱雀の像から放たれる光を青龍の像が打ち消してしまいかねないという危惧がある。
 面倒事が好きではなく、楽に戦えるなら嬉しいと言うカイロだったが、さすがに首を捻った。白色の扉の試しと戦っている際に、誰かがこの場に来る可能性が皆無とは言えない。それに、一度手に入れた証を一時的にとは言え手放すのも躊躇われた。
「んー……一応、持って行っておかないっスか? ここに置きっぱは怖いっス」
「そうねー……最初の試しにもけっこう余裕で勝てたし、持っていっていいんじゃない?」
 葵とミルヴィの意見に、ムスティスラーフもけっきょくは青龍の像を持っていくことにした。

 白色の扉の奥に進んだイレギュラーズ達は、広々とした空と鋼のような地面が延々と広がっている場所に出た。その前に待ち受けているのは、白い虎――白虎だ。
 白虎が現れると同時に、朱雀の像から赤い光が、青龍の像から青い光が放たれてイレギュラーズ達を包み込もうとする。だが、麒麟の像からの黄色い光と、玄武の像からの黒い光が青龍の像からの青い光を中和して、イレギュラーズ達を包んだのは赤い光のみとなった。
「ここでも楽させてもらえるみたいだね。それじゃ、行くよー!」
 アウローラは、白虎に向けて掌を突き出して、全身の魔力を掌に収束させていく。そして収束しきった魔力を、砲弾のように撃ち出した。白虎は赤い光を纏った魔力の砲弾を避け損ね、その胴体に大きな穴を穿たれる。
「もう、出し惜しみは不要でござるね。音速の暗殺剣、受けるでござるよ」
 そう言っている間に、至東は白虎との距離を詰め、楠切村正『首忌み』『物憂い』の二閃を首に浴びせ終えていた。その傷はかなり深いが、白虎はまだ倒れることなく立ち続けている。
「そうっスね。オレも全力で行くっスよ」
 至東に同意する葵も、瞬く間にその姿を消しており、次の瞬間には真紅のガントレット『ルインブラッドCB』を白虎の顎に叩き込んでいた。ボキボキボキ、と骨が砕ける音がして、白虎の顎が砕け散り、だらんと下顎がだらしなく垂れ下がる。
「楽なのはいいんですが、ちょこまかと動かれると厄介ですからね」
 白虎ともなれば、俊敏性も高く自在に動き回って暴れ回るだろう。それで後衛を衝かれたりしたら、たまったものではない。故に、カイロは白虎の前に壁となって立ちはだかった。
「あと一息よ! しっかり、決めてしまって!」
 ルチアはイレギュラーズ達の中心で、全員を鼓舞すべく号令を放つ。白虎の傷はかなり深いとは言え、倒してしまうまで油断は出来ないし、倒してしまわねば証は手に入らないのだ。
(もう深手を負っているとは言え、白虎は一番厄介だと思う……恐らくであるが、白虎が使ってくるのは魅了だ。
 特に、高攻撃力範囲薙ぎ払いのムッチが魅了されたらシャレにならない。そうなる前に、押し込もう)
 最悪の事態を避けるべく、アトは疾風の如く白虎へと駆け、音速の突きを繰り出す。『波間に没したる国の剣』の刀身が、白虎の首に深く突き刺さる。だが、虫の息ながらも白虎は消滅せずに留まっている。
「タフねえ……でも、これで終わり!」
「オーバーキルかもしれないけど、行くよ!」
 とは言え、白虎にはわずかに時間が残されたに過ぎなかった。『あり得たもう一人の自分』を纏ったミルヴィの剣の嵐の幻と、大きく口を開いて緑色の光をチャージしたムスティスラーフの極太の光線が、白虎に止めを刺すべく同時に放たれる。
 まず、数多の剣の幻が、白虎の身体をこれ以上なくズタズタに斬り裂いていく。それを緑の光線が覆い隠した。光線が止むと、白虎はもうそこにはおらず、ただ白虎の像だけが残されていた。

 白虎の像を手に入れたイレギュラーズ達は、元の部屋へと戻っていった。すると、五体の像からそれそれの色の光が天井の中央へと放たれる。五色の光を受けた天井は、紫色の光を放ち、その光を床へと降ろしていく。紫の光の中には、紫の龍――紫龍の像が浮かんでいた。
「これで、色宝をゲットでござるな」
「わぁい! やったね!」
 嬉々として紫の柱の中に手を入れ、紫龍の像を手にする至東。アウローラも笑顔で、パン! と至東とハイタッチをする。
「なるほど、今回は龍の形なんですね。しかし、どうして紫色なんでしょう?」
「カムイグラでは紫色が最も尊い色だと効いたことがあるから、それじゃないかな?」
 色宝の形状を確認して好奇心を満たしたカイロだったが、ふと湧き起こった疑問を口にする。それに対し、ムスティスラーフは推測混じりながら答えた。
「これが五行って言うんだねー? それぞれの部屋、もっと詳しく調べてみたいね」
「私も興味あるわ。一緒にどう?」
 ミルヴィは、これまで入ってきた五色の扉の奥に興味津々だ。ルチアもミルヴィの言葉に便乗して、二人はそれぞれの扉の奥をあれこれと調べていく。
「思い返すと、まるでゲームみてぇな遺跡だったっスね」
 葵は、今回の順番と相性を振り返り記録しておくことにしたようだ。
「そうだね、面白い遺跡だったよ。それにしても、この像は色法とは違いそうだから持ち帰っていいのかな?」
 葵に相槌をうちながら、アトは五色の扉の中で得た五色の像をあれこれと手に取りながら、そんな疑問を口にするのだった。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

 シナリオへのご参加、ありがとうございました。今回の遺跡に関しましては、見事に言い当てられましたとおり、五行がベースでした。
 なお、ムスティスラーフさんのプレイングを見て、「あっ……(汗)」となりましたのは、ここだけの秘密です(苦笑)
 ともあれ、皆さんは無事に色宝ゲットです。お疲れ様でした。

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