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シナリオ詳細

<マジ卍文化祭2020>覗きは犯罪!

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●希望ヶ浜学園祭――マジ卍祭!
「本当、なんでこんな名前になったんでしょうね……なまじ凄く盛り上がっているから余計に……」
 学園祭、所謂「マジ卍祭」当日。『蒼ノ鶫』ドロッセル=グリュンバウム (p3n000119)は希望ヶ浜学園制服に身を包み、学園内を散策していた。
 つい先日までヴィーザルで血と硝煙とクソウサギが友達みたいな状況だった彼女だが、考えてみれば年頃美少女である。胸は控え目だが。そして彼女は、本質的に戦闘向きではない。
 息抜きというか人手不足というか。兎に角、この度希望ヶ浜での『始末屋』として派遣されるコトになったのである。
 『再現性東京(アデプト・トーキョー)』内でも特に不可思議な事態を遠ざけようとするこの2010街・希望ヶ浜では可能な限り秘密裏に『悪性怪異:夜妖<ヨル>』を処理せねばならない。
 それは学園祭でも例外ではない。彼女が呼び出された理由も実はそのギフトにこそある。
「――ン、っ……!」
 と、チョコバナナを食べ終えた彼女の頭部に鋭い痛みが走る。
 これは「センサー」が反応した兆候だ。「空気を読んでセンシティブな事案を避ける」程度のソレが、明確に痛覚を伴って発現した。その意味は明らかに「やべぇ位センシティブな事態が近くで進行中」ということになる。
 やれお化け屋敷で驚かすのにかこつけて悪戯か? ミスコン衣装か? セクハラ会話か? 否だ。
 こんなこともあろうかと取得していたハイセンスが火を噴く(火事になるから勘弁して欲しい)!
「なるほど、これが私のセンサーに引っかかったんですか……」
 ドロッセルは『それ』を人目に付かぬ場所で撮影してから処理すると、aPhoneを取り出し手近なイレギュラーズ達へと連絡を取った。

●夜妖憑き・出歯多目(デバダメ)
「ア゛……っ痛ぅ……! 誰だよ、俺の『目』を潰しやがったのは……!」
 その頃、第2写真部部室、文化祭の出し物から衝立ひとつ隔てた裏。第2写真部部長兼唯一の部員である目多羅瞠眇(まだら・どうびょう)は抑えていた右目から一筋の血を流して絶叫した。
 出し物を見に来ていた者達はいぶかしげに衝立の方を見たが、正直な話、校舎の空き教室を勝手に占拠し、尚且つ表沙汰に公表するにはアレにすぎる写真展をやっているものを見に来るような者達が、目多羅の奇行に今更驚く事も無い。
 彼は言ってしまえば出歯亀だ。学園内のスキャンダルや隠し撮りの類を売りさばき(多くは取るに足らないレベルの噂に至るきっかけや危険すぎない隠し撮りだ)、彼の名を知っていればまあ間違いなく汚物を見る視線を投げかけるか賞賛と崇敬の目で見るかの何れか。
 だが最近、彼の『作品』はぼちぼち法に触れかねないセンシティブ事案を連発していたのだ。今回の『写真展』も、隠し隠しやってはいるが発覚すれば潰されておかしくないわけで。おおっぴらには公表せず、口の堅い者から口の堅い者へと伝搬する形でひっそりと公開していたのである。
「大丈夫なんだろうなあ、『俺達』の目は万能なんだからなあ……一つや二つ、潰された程度でもう退けねえ。これからミスコンだって水泳部のシフト交代だってあるんだ、お宝が一杯なんだぜ……?」
 そして目多羅瞠眇は夜妖憑きである。つい最近拾ったカメラに憑いていたそれが彼に移り、「複数のカメラの目を持つ小型生物をバラ撒く能力」と「一日一枚『ヤバい写真(え)』を確保する」という契約でその力をあやつっているのである。
 彼は正直気付いていないが……地味に夜妖に精神を侵食されつつある彼は、より危険でセンシティブな写真を抑えに行こうとしている。
 なんとしてもここで止めねば、学園祭終了後にアレな写真が出回るコトになるぞ!

GMコメント

 かなり土壇場になってドロッセルの希望ヶ浜全身図を使う機会が欲しいなと思っていたらギフトのかみ合わせでドエレー“夜妖(モン)”を生み出しちまったなぁ……!?

 !?

●達成条件
 希望ヶ浜学園内に散らばった『瞠眇の目』の全撤去
 第2写真部の部室を突き止め、目多羅瞠眇を確保し出し物を撤去する
 (オプション)達成までの間、怪しまれず学園祭を満喫している風を装いそれらしき場所の探索

●瞠眇の目×すげえ沢山
 悪性夜妖<ヨル>がカメラを介し目多羅瞠眇に取り憑いた結果発生したもの。多足類の節足とカメラ状の目を持つ。大きさは拳大~某乳酸菌飲料サイズ。
 気配消失・逃走・暗視など盗撮向けとしか思えぬスキルを持ち戦闘能力はありません。
 ……が数が多いです。めっちゃ多い。
 スキャンダルが起きそう、センシティブ事案の温床になりそうなところ(男女問わずの更衣室、ミスコン会場、お化け屋敷、etc...)には確実に現れます。
 そうでなくても「いそう」ってだけで大体いるかも知れません。
 なおOPの通り「ハイセンス(聴力は特に)」やドロッセルのような特化型の察知ギフトは偽装出来ないようです。
 あ、言わずもがなだが異性の更衣室に入っちゃダメだゾ。女性が男子更衣室に乗り込んで男の娘のアレな着替えシーン覗いたらどうするんだよ! 分かってんだろうな!!!

●目多羅瞠眇
 第2写真部部長――を勝手に名乗っている出歯亀野郎です。
 普段は写真を売りさばくなどしている小悪党ですが、夜妖憑きになってから悪事度合いが一気に上がりました。生かしちゃおけねえ(殺さないで下さい)。
 部室は『そうと知っていなければ辿り着けない』巧妙な偽装がされており、情報源も口が堅い者揃い。どう口を割らせるか、そもそもそれは誰なのかを探る必要性があります。
(虱潰しで探しても「そもそも入り口を見つけられない」事態になるため、「こいつが怪しい!」と生徒や教師をでっち上げて尋問するくらいでトントンです)
 なお本人の戦闘能力は高く無いですが、「瞠眇の目」を量産して目くらましにしたりカメラのフラッシュ(神超扇・低ダメージ、行動不能系BS複合)で足止めして逃げようとします。
 夜妖の本体はカメラ。

●ドロッセル=グリュンバウム
 生徒として紛れ込んでいます。
 本来、彼女の「センシティブセンサー」は「あ、今センシティブな話題しました?」程度の感知能力なのですが今回はめっちゃセンシティブ事案だった為たまたま感知が鋭くなっています。
 多分このシナリオ以降そんなことは無いと思います。無いってば。
 ハイセンスと前述のギフトで感知に優れ、見つけ次第容赦なく潰す『覚悟』があります。人手を分けるときは感知系の薄い面子に混ぜると上手くいくかも。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はE(rotic)です。
 見ないほうがよかった事態が起きたり現場に踏み込んだ時に想定外の被害を理不尽に受ける可能性があるし参加者次第では二次被害も想定されます。
 写真はけせないぞ。繰り返すが写真はけせない。

  • <マジ卍文化祭2020>覗きは犯罪!完了
  • GM名ふみの
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2020年10月13日 22時10分
  • 参加人数8/8人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

オリヴィア・ローゼンタール(p3p001467)
鋼の拳
ボルカノ=マルゴット(p3p001688)
ぽやぽや竜人
錫蘭 ルフナ(p3p004350)
澱の森の仔
ルチア・アフラニア・水月(p3p006865)
鏡花の癒し
メイ=ルゥ(p3p007582)
シティガール
ブレンダ・スカーレット・アレクサンデル(p3p008017)
薄明を見る者
しにゃこ(p3p008456)
可愛いもの好き
溝隠 瑠璃(p3p009137)
ラド・バウD級闘士

リプレイ

●健全第一
「はい! 我輩清い男子として主張します! 盗撮! だめ! ぜったい!! えっちなものは合法的に!!」
「アレな写真なんぞ残してたまるか!!! 皆が楽しんでいる文化祭でそのような不埒な真似を許すわけにはいかん!」
 『ぽやぽや竜人』ボルカノ=マルゴット(p3p001688)はマスク越しのくぐもった声で、高らかに主張する。フードやマフラー、マスクに手袋と徹底的に露出を低減した格好は不審者そのものだが、彼は至って善人枠だ。女子の評価を下げたくない、と言うのもあるんだろうが。
 他方、教師姿の『ミス・トワイライト』ブレンダ・スカーレット・アレクサンデル(p3p008017)は即座に排除できるように気を張りつつ、その魅力的なパンツスーツ姿で事に当たっている。醸し出す雰囲気が完全にデキる教師なので周囲への溶け込みぶりが凄い。
「大体盗撮なんて普通に犯罪だゾ! 全く……ちゃんと許可をとって合法的に撮らないと駄目だゾ!」
「誰だって色んな欲求を持っているのは知っているから、『そういう』欲望を持つ人がいてもおかしくはないのでしょうけれど……。全くもって卑怯だわ。せめて、直接尋ねればいいのに」
 なお、学生服姿の溝隠 瑠璃(p3p009137)と『「Concordia」船長』ルチア・アフラニア(p3p006865)の2人はボルカノ達と異なり「許可があればOK」派らしい。いっそ潔いといえるが、自分に自信のある証拠なのだろうか? センシティブな部位の差をまじまじと感じる『蒼ノ鶫』ドロッセル=グリュンバウム (p3n000119)の表情が曇ったので瞠眇の目の命運はこの時点で既に尽きていると言えた。
「あちこちで能力が使われている気配がするのである……学園は広いけどレーダーの範囲も広いので絞りにくいであるな」
「出し物は珍しいし気になるけど、先に近くのトイレを回っておきたいかな。下手に動き回るより近くを探った方が早いし」
 ボルカノのレーダー能力には、数多の能力使用の痕跡が伝わってくる。カバー範囲の広さのあまり、場所を絞り込むのは容易ではない。ルチアの提案は実際妥当であり、一同はひとまず男女に分かれてトイレの調査に乗り出した。男、ボルカノだけだけど。

「希望ヶ浜で活動する時、人間種のフリしないと愉快なコスプレ坊やみたいな扱い受けるのが不愉快なんだよね」
「しにゃは滅茶苦茶写真可愛くとって頂けるならいくらでも! って感じなんですけど! あんまりえっちなのは、ちょっと、事務所通していただかないと! 無いですけど!」
 耳に白と灰の市松模様のカバーをつけた『森の善き友』錫蘭 ルフナ(p3p004350)と、ごく一般的な学生姿でaPhone10を操る『可愛いもの好き』しにゃこ(p3p008456)は、メイド喫茶風の出し物のテーブルを囲んでいた。耳カバーについてしにゃこが聞くと、ルフナは「こうしてるだけで見えない扱いになるんだってさ」と返した。何ヶ月前のネタだそれ。
「パフェ、サイズは最大でお願いします」
「カフェは制覇したからあとはお化け屋敷行ったりー、露店で食べ物買ったりー、普通に学園祭楽しむのですよ!」
 一緒に卓を囲んでいる『鋼の拳』オリヴィア・ローゼンタール(p3p001467)と『シティガール』メイ=ルゥ(p3p007582)の2人は完全にエンジョイモードに入っている。まあ変に勘ぐられるよりはずっといい。そして、魅力をダダ漏れにしているオリヴィアは何食わぬ顔で瞠眇の目を踏みつぶしていた。あっさりと躊躇なく。
「……気持ち悪い感触ですね」
「温度差で丸わかり……とまではいきませんが結構あからさまですねえ。極端に温度が低いので人が多いところだと一目瞭然ですよ」
「写真とかでドロッセルさんのセンサーが反応あるのですかね? 関係なく写真は撮りますが!」
 顔を顰めたオリヴィアの足元を見たしにゃこは、明らかな温度差を示す瞠眇の目を怪訝な様子で見つめる。人が多い場所なら、逆に丸わかりになる。が、人気のない場所や温度が低いのがデフォだと分かりづらいか。
 メイはSNSにアップするべくオリヴィアのパフェや自分の料理などを写真に納めまくる。センシティブなメイド達もだ。
「次は何処にいこうか。売り物やってる部活とか? それとも、お化け屋敷?」
 アイスティーを啜りながらルフナが問うと、3人は口々にバラバラな意見を述べた。しばらくの沈黙の後、凄絶なじゃんけん勝負が始まったのは言うまでもない。

(aPhoneにメールが届いたである)
 ボルカノは身振り手振りと念話でそう伝えると、同じくaPhoneを持ち込んだ仲間達にそれぞれ確認するように促す。無論、ドロッセルも然り。
(撮られている写真は確かにかなりセンシティブだとは思いますが、写真越しに感知は厳しいですね……そこまで万能でもないので)
 出し物捜索に出向いた面々からの連絡は、彼女のギフトが写真越しに通じるかどうか試す意味合いも含む。が、成果としては「こんな些細なものもセンシティブなのだと気付く程度」である。自他の魅力に鈍くなっている一同にとってはそれもまた情報源ではあるが。
(お互いに連絡取り合ってるから鉢合わせにはなってないけど、お互いかなりの数を仕留めてるわね?)
(トイレを一通りとボイラー室、体育倉庫も回ったであるからな。我輩のセンサーの反応は大分薄れてきたであるが)
 ルチアが自分の撮った写真と送られてきたものとを見比べる。ボルカノは探索した場所を指折り数え、殊更センシティブ度が高い所をだいぶ潰せてきたことを確信した。の、だが。
「君たちの中にいやらしい写真を撮られたことのある者はいないか? もしくはその関係者でもいい。知っていたら教えてくれ」
「……先生なら、秘密にしてくれますよね……?」
「当然だとも、約束する」
「先生……!」
 ブレンダが女生徒を捕まえてめっちゃイケボで籠絡している様子が実に百合ん百合んしており、酸っぱいものを口に含んだような表情でそれを指差すドロッセル、それを見てダッシュで周囲に湧いた瞠眇の目を潰しにかかるボルカノ、瑠璃、ルチアの3名が「チョコバナナ食ってる場合じゃねえ!」って顔してるの本当に笑う。真剣な姿勢を笑うな。

●霞の向こうに
「ノリで変な本、買っちゃった。しかもこれ成人男性の。えっこれを学生が。ふぅん……」
「あの辺(文化部棟)は何故かコスプレの人が多かったのですよ。その分、目もそこら中に散らばってたのです」
 ルフナは漫研で確保した「変な本」、カムイグラにいそうなというか今まさに敵として退治していそうな古風な男共がくんずほぐれつしている本を購入してしまっていた。希望ヶ浜の倫理はボドボドダ。っていうかむしろこれ天義の同人誌じゃねえか。アドラステイアといいどうなってんだ。
 その流れに合わせて、という訳でも無かろうがメイ等残りのメンバー達は、漫研の紅一点とかその他文化部で客引きをする男女の周辺にこっそり現われた瞠眇の目を潰して回っていた。客引きで扇情的な格好をするのが女だけだと誰が言った? 漢もだよ。
 で、確保に際してはしにゃこの持つ野生の反射神経も多少ながら役に立っていた。別に盗撮が不意打ちってワケじゃないが、彼女の勘も馬鹿には出来ないものがある。
「もう少し探したいところですが……ミスコンの時間もそろそろですね」
 オリヴィアは学内の時計を確認し、エントリー期限が迫っているのに気づく。この機会を見逃す筈はないと見定めた彼女は、仲間を連れて一路イベント会場へ向かう……その際、イベント放送で屋上の惨劇が放送された気がしたし、同じイレギュラーズが惨劇に巻き込まれていたっぽいのだがそれはさておき。
「……あら」
「おっと、考えることは一緒だったみたいだゾ!」
 オリヴィアが無事エントリーして控え室兼更衣室に足を運ぶと、そこには既に着替える素振りを見せつつどこか艶めかしい格好を繰り広げる瑠璃の姿があった。
 オリヴィアはミスコンへ赴くために、瑠璃は単純に更衣室で瞠眇の目を引きつけるために。両者ともに他者を魅了し、誘惑することを重視した結果である。当然ながら、両者の溢れん限りの女性としての魅力があれらを引きつけぬ道理はなく。
 結果として、2人があちこちに密かに現われた瞠眇の目を当たるを幸いに潰していったのだから、更衣室の惨状は推して知るべし、である。
 なお両者の暴挙で更衣室使用者がその時間帯だけ激減したとかミスコン参加者の表情に恐怖が張り付いていたとかそういう一幕があったが大勢には影響なかったらしい。マジで?
「そこの御仁、なにやらそわそわした様子であるな? もしや……第二写真部のことをご存知なのでは……?」
「ハァッ!? しゃ、写真部に第一も第二もないだろ! 希望ヶ浜でそんなの聞いたことないぞ!」
 その頃のボルカノ達は、更衣室周辺でいかにも怪しい挙動をした者達を見つけては詰問していた。ドロッセルのギフトは嘘を感知は出来ないが、感情の機微や『空気』の変化には殊の外敏感だ。
「……おや、少々不快に思われました? ボルカノさん、この方」
「クロであるな! 引っ立てぃ!」
 そしてボルカノは、そうでなくてもリーディングで心理戦を仕掛けにいくのだから堪ったものではない。ブレンダと(合流した)ルフナに両脇を抱えられ、男は物陰に引きずられていった。
「今の第2写真部はやってることが度を越しているのですよ、今のうちに止めるのに協力してくれないと……利用してる皆さんも巻き添えになってしまうのですよ?」
「コレ分かります? 最新機種ですよ? あなたを撮って拡散すると解像度が凄いので、後はもうおわかりですね?」
 メイとしにゃこはこんな調子で説得(脅し)に余念がない。厳つい女教師に連行された時点でアレなのだが、追加で女子生徒2人にこう詰められ……おっとこれはー? 新手のご褒美枠かー?

 なお男はゲロった。

●突貫、粉砕、そして玉砕
 目多羅瞠眇は余裕を顔に貼り付け、荒い息を吐きながら壁にもたれかかっていた。最初こそショックで目から血が溢れたが、何十回、何百回と刺激を受ければその痛打の程度が実に小さく、そして面倒くさいことを思い知る。我慢はできる。絶え間なさ過ぎるというだけで。
「クク、これだけ収益をあげれば当面は困るまい……これでもっと沢山の写真を、男も女も撮り潰してヤル……!」
「ようやく見つけたわ。観念なさい、これで終わ」
 ゴッ。
 瞠眇の怪しげな宣言に被せるようにルチアが最後通牒を告げようとしたのに被せてメイがジェットパックで部室内に突っ込んでいく。偽装していた壁ごと、そしてその場にいた見学者数名を蹴散らして懲罰者のエントリーだ!
「あいたたたた……じ、自分の欲の為に盗撮するなんて、許せないのですよ!」
 NGテイクを強引にOKテイクにしたぞこの娘。
「チッ、誰だか知らないが相手になってやる! 来いお前ら、出番――」
「夜妖の仮初の力に頼るな! というか覗きは犯罪だ!!!」
 最後まで言わせずブレンダが放った音が彼をカメラごとブチ抜き、転倒させる。だがカメラは……まだ少しだけ無事だ!
「か、カメラ……これだけはダメだ、俺の野望が」
「お前はやりすぎた、である。さあ鉄拳制裁したい女性の皆さんどうぞ!」
 またボルカノに言葉尻を奪われ行く手を阻まれる。迫る女性陣、そしてボルカノの分厚い胸板!
「あ、あ、あ……!」
 アッー! というまに瞠眇はボコボコにされたしカメラは完全にブチ壊された。よかったね!

「そういうのが撮りたいって欲望があるのは理解できるから僕がモデルに立候補してあげる」
「……え?」
「直接訊ねればいいのよそういうのは」
「いや」
 瑠璃とルチアの言葉に前が見えないほどボコボコになった瞠眇はおもわず聞き返す。なんて? って感じだ。聞けばいいのにとはいったが了承するとは言ってないぞ。目を覚ませ。
「しかしあちこち走り回ったからブラウスが汗でびしょびしょだ……写真は撮られていないよな? 撮るなよ?」
「あ、いえそちらは別に」
「あ゛?」
 なおブレンダはこんな調子だったので追撃して危うく瞠眇を〇しかけた。
「そうですね……カフェでケーキはどうです? もちろん、サイズは最大で」
「ルフナ殿、オリヴィア殿ってさっき送ってきたパフェを食べたのであるよな?」
「そうだね。でもあそこに寄るのは御免だけどね僕は。変態趣味を持った愉快なお子様扱いされるから」
 いけしゃあしゃあとケーキを要望するオリヴィアの姿に顔を見合わせるボルカノとルフナ。尚、ルフナの評判について「自業自得では?」とドロッセルは思ったが言わぬが花とだまっていたとか居ないとか。

成否

成功

MVP

ボルカノ=マルゴット(p3p001688)
ぽやぽや竜人

状態異常

オリヴィア・ローゼンタール(p3p001467)[重傷]
鋼の拳
錫蘭 ルフナ(p3p004350)[重傷]
澱の森の仔
溝隠 瑠璃(p3p009137)[重傷]
ラド・バウD級闘士

あとがき

 重傷はパンドラ減ってませんが「一時的に写真が出回ったり変な評判で希望ヶ浜での社会的パンドラが減少したため」です。別にアレソレが悪いとは思いませんでした寧ろご褒美だよ。体に気を付けてね。
 MVPは非戦のバリエーションや行動等々、バランスがよかったと思ったためです。

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