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シナリオ詳細

リリファ・ローレンツに殺されない為の10の条件

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング


 俺の名前は月原・亮。何の因果か特異運命座標とか言うのになって混沌世界っていう異世界に召喚されたんだ!
 ――ってのからもう早くも三年!
 結構この世界に慣れたはず……なんだけどさ、最近の問題は……。

「月原さん、分かってますね?」
 そう、こいつ! リリファ・ローレンツだ!

 今まで度重なる――

「俺は巨乳の方が好きだな」
「何ですって?」
「ぐわーー!」

 度重なる――

「男装に合いそうだよな。アルテナと違って工夫が必要ないし」
「何ですって?」
「ぐわーー!」

 度重なる……――

「リリファ、これやるよ」
「何ですか?」
「なんか拾ったヤツ。お前みたいなヤツでも良い出会いが――待って何でそんなに怒ってぎゃーー!?」

 ――失敗を繰り返して死にかけた!
 此れを反省して、俺はこの研究に挑もうと思う!

『リリファ・ローレンツに殺されない為の10の条件』!


 練達の研究室にて――『ゲーム研究室主任』紅宵・満月 (p3n000155)は悪ふざけを行った。
「イレギュラーズ達の戦闘データをサンプリングしてロボットを作り模擬戦を行いたいと思ったけど、皆さんの成長速度が速すぎるので丁度良い位置に居たからリリファ・ローレンツ (p3n000042)のロボットを作っちゃった!」らしいのだ。
 このロボットだが、どうしたことか憤怒している。

「ふんぬーーっ!」

 憤怒している!

『月原サン、月原サン、ドコデスカ。コロシマス』
「はぁ、はぁ。あれがメカリリファ……本体よりは狂暴じゃないのが幸いだな……!」
 ――なんて言いました? そんな言葉が天から聞こえてきた気がしたが、気のせいだろう。
 どうしたことか「はは、リリファにそっくりのまな板」とか揶揄った亮はメカリリファに襲われていた。
 此の儘ではローレットの冒険者として『イロイロ』楽しいことがある前に死んでしまう!
 助けてミチルエモンと叫んだところ、満月はローレットに助っ人を募集してくれたらしい。到着まであと少し……あと少し耐えきれば……きっと一介の情報屋兼冒険者のリリファを倒すことを歴戦のイレギュラーズなら造作も無いはずなのだ……!

『あ、忘れてました。月原さーん!』
「何!?」
『ふ、巫山戯て10個くらいギミック仕込んだんですよ! それに、何を仕込んだか忘れてて……もうメカリリファは暴走状態です!』
「はあ!?!?」
『あ、一個だけ覚えてます! メカリリファをとにかく喜ばしてあげる事だったかなあ』
「曖昧ーーー!?」
 ……助けて、イレギュラーズ! 此の儘だとリリファに殺される!

GMコメント

 夏あかねです。お茶さんとキャッキャした結果のOP!
 シナリオ画像もお茶さんが作ってくれました。奥になんかいる!!!!

●成功条件
 月原・亮 (p3n000006)と無事にメカリリファを沈静化させる。

●メカリリファ
 どう見てもリリファ・ローレンツ。紅宵・満月作成ロボット。
 悪ふざけで10個の特殊能力が付与されています。通称メカギミック。
 憤怒してます。貧乳であることに触れるとヒートアップします。
 巨乳に対して怒ります。男性陣、巨乳派ですか? 死にますよ!?
 月原くんとは喧嘩友達です。そんなところまでメカに入れなくてもぉ……。

●メカギミック
 10個あります! リリファの10個のギミックをクリアして『頭頂部のあほ毛は関係なく、肩甲骨の間の背中の丁度真ん中』にある停止ボタンを押せ!

 1、脚がめっちゃ早い(ニガサナイの強い意志)
 2、胸からロケットが発射される(遠距離物理攻撃)
 3、物理&神秘のバリアーが存在する(4で無効にできるぞ!)
 4、『気に食わないことを言われる』と攻撃力がUPする。障壁が消える。(言った対象に対して『怒り』付与状態で襲い来る)
 5、平手打ちが鋭すぎる(近接攻撃)
 6、口からビームが出る(遠距離神秘攻撃)
 7、巨乳に対して攻撃力が劇的に上がる瞬間がある(自付与扱い)
 8、貧乳に対して慈悲を見せる(1T行動しない)
 9、ミルクを飲んでHPとAP(2のロケット)を回復させる事がある
 10、とっても喜ぶと数ターンは静かになる(反動のようにその後強化される)

●月原・亮
 リリファの喧嘩友達。打たれ強いです。『4』に対しての潜在的なリリファ煽り能力が凄い!デコイにでもどうぞ。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

●でんじゃー
 当シナリオにはパンドラ残量に拠らない『心』の死亡判定が有り得ます。
 おむねないないのひとはりりふぁとくるしもうね……。

  • リリファ・ローレンツに殺されない為の10の条件完了
  • GM名夏あかね
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2020年10月06日 22時15分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

サイズ(p3p000319)
カースド妖精鎌
郷田 貴道(p3p000401)
喰鋭の拳
フラン・ヴィラネル(p3p006816)
ノームの愛娘
タイム(p3p007854)
この手を貴女に
笹木 花丸(p3p008689)
竜交
ジョーイ・ガ・ジョイ(p3p008783)
良い夢見ろよ!
ジュリエット・フォン・イーリス(p3p008823)
シロツメクサの花冠
ビスコ(p3p008926)
軽快なネイキッド

リプレイ


 助けて、の声に駆けつけた八人のイレギュラーズが見たのはムキャるリリファルゴン(メカ)に追いかけ回される月原・亮の姿であった。幾ら精巧なできばえと言えども『リリファそっくりのまな板』と揶揄えばプログラミング:リリファルゴンだって暴走する。そして、『平らな胸族』フラン・ヴィラネル(p3p006816)だって梅干し顔をして「オゲエ」と鳴くのだ。
「まな板……月原先輩、あたしのこと勇ましいって思ってるんだっけ?
 増えるわかめが好きなんだよね、そのお口に詰め込んで牛乳流し込むからね」
 敵が一人増えた亮。だがそれを「自業自得って言うんだ」と『カースド妖精鎌』サイズ(p3p000319)は何の感情を浮かべることなく逃げ惑う亮に対して呟いた。
「月原さん!」
 慌てて現場に急行したのは『揺蕩』タイム(p3p007854)。両手には可愛らしいエコバッグが二つ。どうやら中身はフランが「此れを用意しておけばバッチリ!」と教えた増えるわかめらしい。
「…あっ、はじめまして」
「はじめまして!」
 走りながらの亮へと丁寧にタイムは挨拶を一つ。ぴたりと一度動きを止めたメカリリファはイレギュラーズに気付いたのかどこか気恥ずかしそうに一瞬動きを止めた。僅かなクールタイム。憤怒しながら周囲を確認し自身の弱点である『頭頂部のあほ毛は関係なく、肩甲骨の間の背中の丁度真ん中』にある停止ボタンを押されぬようにと怒りを滾らせる。
「……で、月原さん! どーして怒らせちゃうんですか!?
 彼女だって丁重に扱えばきっと大人しく…って聞いてます?」
 頷くリリファとは関係なく「わー、皆来てくれたのか。ありがてー、やっぱ持つべきは友達だなー」とタイムの言葉をガンスルーして『煌希の拳』郷田 貴道(p3p000401)へと語りかける亮。
「……増えるわかめ追加してもいいかな?」
「……ムキャ」
 リリファルゴンの怒りが少しばかり分かった気になったタイムちゃんであった。
「あれが噂に聞くリリファ殿をモチーフにしたロボットでありますか……」
 一部始終を眺めて居た『おかえりなさいませご主人様』ジョーイ・ガ・ジョイ(p3p008783)は慄いた。特異運命座標として活動する中でリリファや亮から依頼内容を聞くことがあっても彼女たちがこれほどまでに大騒ぎしているのは中々お目にかかれない。
「……なんというか……すごいでありますな……」
 それはジョーイの心からの感想であった。頷いたのはジュリエット・フォン・イーリス(p3p008823)。虹色の変化する髪を揺らしたイーリス国第一王女にとって中々お目にかかれない怪獣(?)がそこには立っていたのだ。
「……とても強そうなリリファさんですね。メカというのは――え? 本物ではないのですか?
 と、言いますか、その……とても、怒っていらっしゃる風にお見受けするのですが……」
 どうした事情が其処にはあるのだろうと戸惑うジュリエット。貴道は「不運にも言葉選びを間違えたらしいぜ」と若干言葉を濁らせ、『おかわり百杯』笹木 花丸(p3p008689)は「全ては亮さんが悪いんだよ!」と力説する。
「亮さん謝って!」
 迫真の一言!
「なんで!?」
 だが月原には伝わらない。
「なんで!? リリファさんに殺されない為の10の条件を覚えたとしても、それを活かせないと意味がないんだよ?
 そんなだからメカリリファさんがふんぬーして、月原・亮を殺す為の10のギミックになってこうして襲い掛かって来てるんだよっ!?」
「これはふんぬーなさっている、と言うことなのですね」
 ジュリエット姫に良からぬ知識が植え付けられる!
 地を踏み締めてから『アデプト・ニューアイドル!』ビスコ(p3p008926)は堂々と叫んだ。

 \躍進! ビスコちゃんねる~/

 混乱を来す現場ではあるがビスコは『視聴者が大喜びの解決方法』を提案してみせると亮とメカリリファをびしりと指さした。
「もう月原先輩はローレンツ先輩と付き合った方がいいと思うんですよ、これ。私だってキャーキャー砂糖吐きたいんですよ!!(※個人の見解です)」
「付き合ッ――!?」
 ぎょっとした亮はメカリリファを指さして「これと!?」と叫ぶ。その顔が赤くなっていても関係ない。『これ』と言われた側は「これとはなんですかー!」とムキャり始めているのだから。
「……ともあれ暴走は止めねばまずいですな、ここは月原殿の頑張りでロボリリファを引き付けてもらいましょうぞ!
 その隙に戦闘不能に持ち込めばいけるいけるですぞ! というわけで、月原殿のちょっといいとこみってみたいー! ガンバッテー!」


「助けてえええ!?」
 走り続ける亮を只管に追いかけるメカリリファ。彼女の特徴その1、脚がめっちゃ早いのだ。
「成程……」とサイズは頷いた。リリファ本人とは知り合いではある、知り合いであるが故に目の前に存在しているのが当人ではなくメカで有ることを痛感する。
「リリファさんはこんなにも素早く走らない……筈だ。それに、精巧な見た目(悪口では無い)でリリファさんにそっくりだが……何か違和感があるな……」
「胸に!?」
「そうやって直ぐに油を注ぐ!」
 花丸に非難される亮に向けて突如として飛び込んだのは特徴その2、胸からロケットが発射される――と言うことで攻撃である。
「リリファさんは胸からロケットはハッされないし……やはりメカ故に無機質なオーラが見える……?」
 知り合いを攻撃するのは戸惑うな、とサイズは『本体』を握りながらそう呟いた。サイズ自身は武器である。彼である彼女であるか、そんな物さえ気にしないほどに、妖精の体も自身の製造者をもしただけで発達桑意なんてなんら気にしていない。
「HAHAHAHA! 流石だぜ、リリファルゴン! いや、メカリリファルゴン!
 リリファルゴンの次はメカリリファか、なら今度はスペースリリファルゴンだな! いや、リリファルゴンVSメカリリファの方が先かな?」
「あ、そんな感じの映画があると伺ったことがあります」
 微笑むジュリエットに貴道は「グッドなムービーだぜ!」とからりと笑う。普段であれば前線で拳を打ち付け敵を倒す貴道だが、今日は亮を全面的にデコイにして倒れるまで走り続けさせることを目的としていた。
 亮が花丸に「謝って!」と言われるような大変な言葉を口にすればするほどにメカリリファの特徴その3である『物理&神秘のバリアーが存在する』を消去する特徴その4『『気に食わないことを言われる』と攻撃力がUPする。障壁が消える』を利用できると考えた。度言う背なら攻撃も全て受けてその体に鞭を打っておけば良いだろう。何、死にはしない。地獄は見るかも知れないが。
「とりあえず月原くん、責任とってアサルトしなHAHAHA!」
「貴道さん助けて!? ほら、リリファ、巨乳が居る!! 巨乳!?」
「ミー!?」
 巨乳判定チェック――そう! 何の因果かビスコ(と貴道)以外は胸元のボリュームがやや少なめの人材が集結していたのだ。
「え?! デカかったらなんでもいいのかい? ま、まあ、そんなことねえよな、ミーのは脂肪じゃなくて筋肉だし?」
「でも、リリファより柔らかそう」
 ――亮を追いかけるスピードがアップした。因みにだが本物のリリファに判定させれば「男性じゃ無いですか、何を言ってるんですか」と笑ってくれる。メカリリファはその辺り適当なのだ!


 作戦:つきはら ぎせいに!

 フランは『ばいんばいん』のビスコと貴道で煽りながら自分とタイムが説得するぞと意気込んだ。ジュリエットと花丸、ジョーイにサイズについては『平らな胸族』では無い為に、サポートに回って欲しい――あ、これは自虐じゃないですよ。
「喜ばせて囲んで殴る! ――ヨシ!」
 何もヨシではないがフランは自身にマナを練った淡い光の種を宿してギュッとなった魔力をンヌッ! と使うために花丸の背後に隠れようとした亮を前線へとそぉいした。
「フランさんなんで!?」
「月原先輩は一度反省した方が良いよ! わかめ食べる!?」
 飛び込んでくる『おむねロケット』。羨ましいと唇から飛び出しかけたその言葉を飲み込んで無理矢理「あぶなーい!」に変換する。
「どーん! ぐわー! ムキャー! よしよし、みんなでどーん! って感じね。おっけー行ける気がする!」
 大体合っている戦況である。タイムはよしよしと大きく頷いた。神秘的な力を扱う本能を覚醒させ闘いに挑む準備はバッチリ。タクトを振るうタイムはメカリリファの特徴その9であるミルクを飲んでHPとAP(2のロケット)を回復させる事があるを行う様子を見てふと、呟いた。
「けど、ああいうミサイルってないすなばでーの人がやるイメージだったけど……」
 リリファが此方を見る。
「あっごめんなさい撃たないで!?」
 慌てて自身を庇う様に構えたが――来ない。亮は思い出したように「メカリリファの特徴の8個目がさ、貧乳に対して慈悲を見せるだったかな」
 攻撃されなかったことは嬉しい。けど、心が痛んだのは何故なのだろうか……。
 取り敢えず八つ当たりのように「早く月原さんビンタされてきて!」とタイムはそう言った。
「タイムさん一緒にリリファ先輩を止めよー! 服の上からでもあたしはわかるよ、同志でしょ?」
「フランさん!? あ、や、わたしはBはある筈なので『そっち側』じゃないのでお構いなk……」
 フランとリリファが冷めた瞳でタイムを見詰めていた。
「やだ待ってリリファさんどうしてそんな眼差しでこっちを見てるの?
 胸元すっごい締め付けてフラットにしてる隠れ巨乳の可能性だってあるのよ?シュレディンガーのお胸だよ! ちょっと! 更に慈悲深い目にならないで???」
 その様子に亮が「どんぐり」とぽそりと呟いた。花丸は逃げ果せてきた亮の肩をぽんっと叩いて微笑む。
「今日の作戦を亮さんにも教えておくね。亮さんは犠せ……じゃなくて肉のかb……ううん、と、兎も角! 暫くの間はメカリリファを引き寄せて貰って、その間に花丸ちゃんたちが何とかするって作戦です!」
「花丸、聞いて欲しいことがあるって言うと怒る?」
「ううん? 何かな?」
「死ぬと思う」
 まあ、大変とジュリエットが口元を押さえた。まあ、大変……どころじゃなさそうなのが現状だ。
「え、死んじゃうって? 大丈夫大丈夫っ! いざって時には花丸ちゃんが亮さんを守るからっ!」
「だったら最初から守ってくれよ」
「えっ!?」

 \突然の難聴っ!/

「花丸ちゃん亮さんが何を言ってるか全然聞こえなーいっ!」
 護られないのだ。しかし、此処で慈悲深きジョーイはそっと目を伏せた。
「月原殿一人でデコイをするのはなかなかに大変そうゆえ……
 吾輩戦いの前にもう一つのデコイを用意しておくでありますぞ!
 ぬぬぬぬ! 唸れ! 吾輩のいまじねーーーしょん! ドリームシアター!」
 嫌な予感がすると亮は呟いた。その言葉にビスコは「さあ、何が来るかな?」とワクワクした調子だ。
「でてこーい! 巨乳になって胸を見せびらかしてる月原殿のまぼろしー!」
 パァンッ! と鋭すぎる音がした。それこそがメカリリファの特徴その5である『平手打ちが鋭すぎる』だった――


「月島先輩! メカ先輩に後ろから抱きついて! そうすることで喜ばない女っていないんですよ!!」
 どこぞの顎が長そうな男のような事をビスコは言った。そっと抱き締めると言われるが抱き締める事ができる両手は生憎持ち合わせていない! 抱き締めたら死んでしまうからだ!
 しかし、ビスコが言うから試してみようと亮の視線はビスコの(ヒミツ)に向いていたがリリファをそっと抱き締めようとして――ビームに焼かれた。それはメカリリファ特徴6である『口からビームが出る』だっただろうか。
「あれっ? おかしいな……なんで止まらないんだろ? それにこっちを見てる……?」
 ――因みに、一番の巨乳であるビスコも狙われていた。メカリリファに搭載された自身を強化する特徴その7『巨乳に対して攻撃力が劇的に上がる瞬間がある』に恐れるように息を潜める。
「ぼ、暴力反対! 顔、顔は止めてー!」
 回復を行いながら勝負下着をチラ見せして、アデプトアイドルはお胸をゆっさゆっさと揺らしながら圧倒的な声援で亮をサポートし続ける。別に煽る目的では無い。だって、勝手に揺れるのだから。
「がんばれ。がんばれ」
 語尾にハートマークを連発しながら応援するビスコ。「ムキャアアアア」と叫び声を上げてメカリリファがビスコへと迫り来る。
「い、いけません、此の儘ではビスコさんが……! 月原さん、とても大変心苦しいのですが、リリファさんを怒らせる事を言って下さい!」
 こうなればジュリエット姫までも容赦はしなかった。祈るようにそう言ったジュリエットの雷撃がメカリリファに降り注ぐ。その眸にうっすらと涙を浮かべ「ごめんなさい、お怒りの最中に……」と謝罪も含めている。
(リリファさん……私には攻撃して下さいません。どうし――)
 胸元を見たジュリエットはしょんぼりと俯いた。花丸は「大丈夫だよ、ね!」と懸命に励ましてくれている。
「……でもお胸は見た目の一部に過ぎませんし、気になさらない方も居ます。リリファさんには大変可愛らしい容姿があるでは無いですか」
 ぴたり、とリリファの動きが止まった。ジュリエットの心からの言葉だ。お世辞では無く、どうしてお怒りなのですかとその眸が真摯に告げている。
「きゃー! リリファ殿せくすぃー! びっじーん!
 気分を盛り上げるためにないすばでーなリリファ殿のまぼろしもドリームシアターでだしちゃいますぞー! ひゅーひゅー! すってきー!」
 ジョーイのおだては逆効果だ! ノーモーションでリリファを弾き飛ばして「ソーシャルディスタンスですぞ!」と頷いた。ないすばでーなリリファとメカリリファの胸部装甲の差にムキャらずには居られないと地団駄を踏み続ける。
「花丸! 助けてくれ!」
 亮の叫び――結果:無視。
「メカリリファさん、正気に戻って! お菓子をあげるから!」
「プレゼントか。そうだ、月原さん。鉄のインゴットを加工して作ったアクセサリーがあるからリリファさんにプレゼントしてくれ……口は開かない方が良いらしい?」
 サイズのアドバイスに亮は腕輪を握るが生憎近寄れない。因みに、ビスコを庇い続けるサイズは「どうして狙われているんだ?」と問い掛けた。「やっぱり、ビスコちゃんが最近のトレンドに則っているからですかね? 最近のトレンドは巨乳ですよ、きょ! にゅ! う!」
 曰く、貧乳はウケない。その証拠にグラビア雑誌の表紙に貧乳は居ない。だが、お洒落をしたいなら胸で合わない服が多数有ると悲しげにビスコは言った。
「胸のないお前に胸のある私の気持ちが分かるかー! というかメカにこの生身の肉の良さなんて分かるわけないんですよ。胸は母性の象徴。そう、おっぱいは正義なのです!」
 心の痛むタイムとフランだった。心のパンドラがガリガリ削れているのである。
「ミーの出番か!? やぁみんな、郷田ズブートキャンプの時間だ!」
 その言葉にリリファが「ムキャ……?」と首を傾いだ。
「ヘイガール、郷田ズブートキャンプを知っているかい?
 郷田ズブートキャンプをやれば、誰もが羨むナイスバディが手に入る!」
 数名がそっと自身の胸に手を遣った。もしかして――きっと……。
「従来のブートキャンプとは異なり、郷田ズブートキャンプは受講者の身長、体格、全て不問だ。身長は伸ばせるし、バストアップも思いのまま、個々人に合わせたオリジナルプログラムを達成することで思い浮かべた理想のプロポーションが手に入る! 大事なのは気合いと努力だけだ! さぁ、キミもレッツブートキャンプ!」
 宣伝を行っている貴道。尚、郷田ズブートキャンプは歴戦のイレギュラーズでも泣きながら逃げ惑う地獄の再現であるがそれを平たい胸族が知るよしは無い。
 シュレディンガーのお胸ことタイムはメカリリファと亮をびしりと指さした。これ以上は亮が死ぬ。ならば、この際はっきりさせておこう。
「この際だから言うけど、わたしはこのサイズが大好きで堪らないからこの大きさなの!
 リリファさんだってきっとそうでしょう? だから胸を張って! ほら月原さんも何か言うの!」
「無い胸張っ――ギャッ」
「あの……おモテになりたいのだと噂で聞きました。
 でしたら女性のコンプレックスを揶揄するよりも、優しい言葉をかけてあげて下さい。
 その方がきっと喜ばれます。何事も紳士的に、ですよ?」
 姫のその言葉に亮はビスコを見る。ビスコは「視聴者が求めてること叫んで!」と看板をばしりと出した。
「リリファアッ! お前って結構可愛いぞ!」
 ――煮え切らない! だからお前はモテないんだ!
 だが、今が好機である。ビスコは叫ぶ。
「今だー! 停止スイッチを押せー!!」
「かわいい! ぷりちー! 覚悟しろリリファ先輩! ふんぬー!」

 ――そして、静寂が訪れる。
 胸を撫で下ろしたサイズはバストサイズと聞いてから首を傾げ、そっと自身の胸を撫でた。
「月原先輩、生きてるー? まぁ重傷でも5日で治るしね!」
 にんまりと微笑むフラン……イレギュラーズって無慈悲だ!

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

 リリファ専属デコイになった気分でした。

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