シナリオ詳細
再現性東京2010:夏の終わりに咲いた花
オープニング
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夜の公園に風が強く吹けば、木々の葉がカサカサと音を鳴らす。
切れかけの電灯がチカチカと影を落とした。
電灯と地面の境目から花が一輪咲いている。小さな花だ。
「ねぇ、ねぇ。気付いて」
耳を澄ませば小さな花からそんな声が聞こえてくる。
「だあれ? 誰かいるの?」
その小さな花に答えたのは可愛らしい女の子。
電灯と地面の境目から咲く花の元へやってきて、ころりと首を傾けた。
女の子――金森真心(かなもりまごころ)は不思議な声を発する花に話しかける。
「あなたはどうして喋れるの?」
まんまるの目に言葉を話す花が映り込んだ。
「私は花の怪異。人々のそこにあったら良いなという思いが形になったもの」
「ふうん? わかんない」
難しい話は分からないと困った顔をしてみせる少女。
「……あなた、ちょっとおバカなの? まあ、いいわ。私にあなたの身体をちょうだいな」
「身体をあげるの? 良いよ」
「そうでしょうとも簡単に身体なんて……いや、待ちなさいよ。良く無いでしょう!」
小さな身体で精一杯のツッコミを入れる花。
「良いよ……」
呟かれた声は覇気が感じられない。諦めたように溜息をついた真心の目には光が無かった。
よく見れば口元や腕には殴られたような痣と煙草のあと。
「あなた。悲しいのね。諦めてしまったのね」
生きる事を諦めた。抗うことを諦めてしまった目。
「可哀想な子。大丈夫、私と一緒に行きましょう。今日からあなたは私」
捨てられた子供と寄る辺の無い花はこうして混ざり合った。
夜妖憑きと呼ばれるものになった。
――――
――
ねんねんころりよ。おころりよ。
坊やはよい子だ。ねんねしな。
花は歌う。傷を癒やす揺り籠の中。すやすや眠る少女のために。
●
カフェ・ローレットの照明の下、音呂木・ひよのはaPhoneを片手に操作しながらイレギュラーズの方を向いた。
「すみません。資料を纏めていました。今回、皆さんにお願いしたいのは夜妖憑きの退治です」
夜妖の中には人や物に憑依する存在も居る。
今回の敵はそういったものたち『夜妖憑き』の退治を行うのだとひよのは説明した。
「夜妖憑きの場合は、退治というより祓うといったほうが正しいかもしれません。憑依した夜妖を引き剥がして元に戻します。それと寄ってくる他の夜妖の退治が今回のお仕事です」
ひよのはaPhoneを操作し、グループメッセージを作り、敵の現れる場所をイレギュラーズと共有する。
「手元の端末に表示された場所に夜妖憑き『真心花』が居ます」
夜の公園に目撃情報が寄せられているらしい。重大な被害は報告されていないが、子供の姿をしている夜妖憑きを祓い親元に帰すのはイレギュラーズの仕事の内だ。
それに花の香りに寄ってくる夜妖も厄介だろう。
「ただ、その夜妖憑きに似た子供の捜索願いは今のところ出されていないそうです」
イレギュラーズは心痛な面持ちで溜息を吐く。
つまり、親はその子供を探していないということなのだ。
「親元に帰せなければ学園で預かる事もできると思います。なので……」
帰る場所の無い子供を救ってほしいのだとひよのはイレギュラーズに頭を下げた。
- 再現性東京2010:夏の終わりに咲いた花完了
- GM名桜田ポーチュラカ
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2020年09月29日 22時20分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
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参加者一覧(8人)
リプレイ
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切れかけの電灯がチカチカと視界に入ってくる。
ポツンとベンチに座った小さな女の子とその周りに集まる夜妖の群れ。
「一人ぼっちの女の子を放っておけないのですよ!」
『シティガール』メイ=ルゥ(p3p007582)の声が公園の中に響いた。
「メイ達が助けてあげて、もう寂しくない様にしてあげたいのですよ!
帰る場所が無いなら、メイ達が作ってあげるのですよ!」
頼もしい声に真心花はイレギュラーズの方へ顔を上げる。
「……なるほど」
ぽつりと呟いた『夜明け前の風』黎明院・ゼフィラ(p3p002101)は溜息を吐いた。
カフェ・ローレットで話を聞いた時から分かっていたことだが、現代日本社会の嫌な部分まで、この街はしっかりと再現しているようだと口の中に含む。
「いや、こういう言い方はこの街を維持しようとしている人々に失礼だな。どうも子供のことになると過敏になりがちだ」
ふうと息を吐いて心を落ち着かせたゼフィラはキっと敵を睨み付けた。
「さて、まずは夜妖を祓うとしよう」
ざらざらと砂に足音が混ざる。
「口先だけで彼女を守る、と言うのは容易いけれど」
その前に自分達の実力を示さないとと『遺言代行』赤羽・大地(p3p004151)は拳を握る。
夜妖憑きでも、そうでなくても。戦う力の無い者が攻撃を受けてしまうのは間違いなく危険だろう。
「そうじゃねぇト、花の怪異モ、俺達を信用なんかできねぇシ、信用できねぇ俺達なんかニ、真心を任せてくれる筈もなイ」
赤羽は手を上げて夜妖へと挑発する。
「さァ、かかってこいよ有象無象どモ」
ブンブンとハチドリの羽ばたきが聞こえてきた。
居場所のない子供の気持ちが分かると『Go To HeLL!』伊達 千尋(p3p007569)が向かってくる敵を睨み付ける。世の中に必要とされてない、自分が何かも分からない。
「そんな中で逃げるな、なんて無責任な事は言えねえし、生きてりゃ良いことあるなんて事も言えねえ」
でも。と千尋はぐっと拳を握りしめる。
「それでも助けたいじゃあねえか」
この世界は少女が知っているより、もう少しだけ優しいと思うから。
「虐待とはな」
どんな世界でもよくある事とはいえいい気分ではないと『特異運命座標』ドミニクス・マルタン(p3p008632)は首を振った。
「生きてりゃ良い事があるなんて言うつもりは無ぇが流石に死ぬには早すぎるわな」
ドミニクスの溜息に『アデプト・ニューアイドル!』ビスコ(p3p008926)も苦い顔をする。
「虐待に育児放棄……考えたことなかったな……同じ世界に生きてるのにどうしてこんなことが起こるんだろう……?」
両親や兄姉に愛して貰っていたビスコにとって真心花の存在は青天の霹靂だっただろう。
「私、あまりに世界を知らなさすぎる……」
何一つ不自由の無い世界に生きて居たことは幸運だったのかと、それがあたかも悪い事のように思えてビスコは少しだけ悲しくなった。
「ギフトは使用の余地ないかな……ちょっと配信やるような状況じゃない……。個人のプライバシーもあるのでNGです」
「という訳だ、とっとと目を覚ましなお嬢ちゃん。帰りたく無いってんなら帰る必要は無ぇからよ」
ゆらゆらと猫尻尾が揺れる。
『猫神様の気まぐれ』バスティス・ナイア(p3p008666)は悲しい目をする。
「生きる希望を失ってしまった少女……夜妖も取り憑いた後びっくりしただろうね」
少女がそんな事になっているなんて。
「でも、も絶望したまま命を終えるのは寂しいからね。だから、助けさせて貰うよ」
死は逃げ場所ではない。人生を謳歌してからたどり着くものだから。
「その前に、甘い花の香りに誘われた無粋者たちを舞台から退場させなくちゃ、ね」
バスティスの声に「そうだね」と『貴方の為の王子様』ラクロス・サン・アントワーヌ(p3p009067)が返事をする。
「ああ、可哀想なお姫様」
アントワーヌは手を真心花に向けた。
「親に愛して貰えず夜妖に抱かれ眠っているんだなんて。
茨の揺籃は心地良いだろう。安らかだろう、でもそろそろ目覚める時だよ」
擦れて閉ざされた真心の内側にある『たすけて』という声が聞こえているから。
「もう大丈夫だよ。お姫様」
●
ゼフィラは誰よりも速く動き出す。
「真心花には戦闘能力は無いようなので、先に他の夜妖を片付けよう」
狙いはハチドリの群れ。狙いを定めて義手の指先をパチリと鳴らした。
共鳴した空気が震え、時間さえ置き去りにする光弾が視界を覆う。
爆風が公園の中に響いた。
戦場はまだ混乱している。バスティスは真っ先に真心花の前に走り込んだ。
傷ついた仲間と真心花を守る為に身体を広げる。
真心花を守るように陣取るのはバスティスだけではない。
「痛って!? 痛ってぇ! くっそ! このジャケット一張羅なんだぞ!」
ハチドリに刺されながら、千尋も加勢していた。
「甘い香りに誘われてやってきたのかな? わかるとも、でも行かせてあげないよ。君達の相手はこの私、ラクロス・サン・アントワーヌだ!」
リジェネレートで強化した身体を敵の前に翻すアントワーヌ。
アントワーヌに誘われてわらわらと敵が集まってくる。
攻撃を受けてボロボロになったジャケットを振って、相手の動きを阻害する千尋。
「ちょこまかと面倒だなコラ!おとなしくしとけ!!」
隙を見て拳を叩き込んだハチドリはギュイと声を上げてぼとりとおちた。
バスティスの天使の歌が戦場を駆け抜ければ、アントワーヌと千尋の傷が綺麗に消えて行く。
ミツスイは大地の前に飛び出した。
色鮮やかなアネモネの幻影が咲き誇り、それが枯れて行く悪夢を見せつけられたミツスイは苦しげに藻掻いている。
「お花のポーズなのですよ!」
ビシッと決めたメイはミツスイを挑発した。
「蜜を吸いに行きたいならまずはメイを倒してからいくのですよ!」
メイは真心花を助けたい。だからこそ、夜妖を倒さねばならないのだ。
「狙いを定めて……ロケッ都会羊さんを点火してビューンと突撃なのですよ!」
飛び回るメイはドカンとミツスイに攻撃を重ねていく。
ミツスイと距離を保ちながら移動していくドミニクスは丁度、味方を巻き込まない射線を見出した。
「より多くを巻き込めるように、だ」
蜂の集中攻撃を思わせるような強烈な弾幕攻撃がミツスイに落ちていく。
憑依した夜妖を祓うのは仲間に任せるとして。
「俺はこっちに集中するぜ」
50口径の徹甲榴弾が戦場に降り注いだ。
「死んだら終わりだよ! それに人が死ぬのはカッコ悪いよ……。人の闇を照らして希望を繋ぐのがアイドルの生き様なのです」
仲間を回復しながらビスコは大声で叫んだ。
動画を配信していなくとも、アイドルとしての矜持がビスコを動かす。
――――
――
戦場は最終局面を迎えた。
ミツスイの猛攻にドミニクスが倒れるも、彼が最後に放った攻撃は一体を蹴散らした。
残る戦力は二体のみ。
「メイのとっておきをくらえなのです!」
蒼き彗星が流れていく。速力を攻撃に変えてメイのツインストライクが炸裂する。
その間を縫って、アントワーヌのステップが舞った。
「ハッピーエンドにたどり着く前のクライマックスだよ」
打ち込まれる狂熱的なダンスにミツスイがたじろぐ。
夜妖は真心花で回復しようとするが、ゼフィラによって進路を防がれた。
「その遅さで、通れるとおもったのか?」
ゼフィラが放った光弾はミツスイの命を奪う。
「さあて、残りは一体だ! いくぞ!」
千尋の声に仲間の士気が上がった。
相手をこの世に繋ぐ鎖から解き放つ、魔性の一撃。
打ち込まれたハチドリは致命傷を負いながらも向かってくる。
「これで終わりだ」
大地の声は戦場に響いた。
悪夢の牡丹一華はハチドリをとらえ、夢の中で散っていく。
●
夜妖は消え、後に残ったのは真心花のみ。
逃げたり動揺せずに静かにその場に立っている。
「俺達は、彼女を、金森真心を迎えに来た」
大地が一歩前に出る。
「とはいエ、コイツをロクでもねぇ環境に帰す訳じゃねェ」
「あら、あなたも一つの身体に二つなのね。同じ、ね」
真心花が放った言葉は『同じ』という事で大地に揺さぶりを掛けたのだ。
このような事で動揺したりする者であれば、渡すわけには行かないのだという意思を大地は感じ取った。
「そうやって、今この時まで、真心を守っていてくれた事には、本当に感謝する。彼女も、きっと心から安らげた事だろう」
「けド、次にさっきみてぇな事があったラ、きっとアンタはコイツを守れなイ。身に沁みて分かったロ?」
「……そう、ね」
大地の肩にゼフィラの手が乗る。
「キミが対して人に害さないのは知っているが、その子を放って置くことは出来ない。
ま、信用ならないかも知れないが、少なくとも彼女をただ元の場所に返すようなことはしないさ」
ゆっくり視線を合わせ、真心の手を取るゼフィラ。
「必要なら、練達で働く知人にも掛け合って、真心クンの問題は解決する。
だから、後は任せてくれないか?」
ゼフィラに握られた手を真心花は解こうとはしない。ここで振りほどけば、事態は少女にとって悪い方向へ向かうと分かっているのだ。
この状況においても少女の未来における最善を引き出そうとしているのだろう。
千尋は自分の後頭部を手で擦りながら一言礼を言うかと前にでた。
「お前はこの子を癒してやってくれてたんだよな。夜妖としての本能だかかもしれねえけどよ、それでも、この子に一番早く寄り添ったのはお前なんだ」
照れくさい程の焦燥感を押し込めて。千尋は素直な気持ちで言葉を放つ。
「ありがとよ。お陰で、俺達が間に合った。生まれ変わりってのがあるかわかんねえけどよ。次会ったら仲良くやろうや」
「どうか、この先は、俺達にこの子を守らせてはくれないか?」
真摯なイレギュラーズの言葉に真心花は小さく頷いた。
バスティスは大地と協力して痛みの無いように真心花を祓う。
「真心ちゃんを気遣ってあげてたよね。わかるよ。でも、ゴメンね……」
「ええ。大丈夫、私は気にしてない。こうなる運命だったのよ」
千尋が言っていた通り、あの晩、真心を繋ぎ止めたのも、この瞬間に到達する為のものだったのだ。
「だから、この子をお願いね」
真心花の最期の願い。大地とバスティスはしっかりと頷く。
「任せて」
「ありがとう――」
「大丈夫、物語は必ずハッピーエンドで終わるから。
さあ、お姫様。眠りから覚めて、可愛い顔をよく見せて」
アントワーヌの声に、ぱちりと瞬きをして金森真心は目を覚ました。
多くの大人に囲まれてビクビクと怖がる。
「辛いよね……頑張ったよね……もう大丈夫だよ」
ビスコが起きたばかりの真心を抱きしめた。
彼女の身体には生々しい傷跡と煙草を押しつけられた痕がある。
ビスコは唇を噛みしめた。
虐待の痕はメガ・ヒールで治るのだろか。専門機関に見て貰った方がいいのだろうか。
心のケアを第一に関係機関にはお願いしたいと頭の中に沢山の考えが流れる。
十六の小娘に出来るのはここまでだから。
「奇妙で楽しい日々へようこそ。そして、貴女に祝福を」
バスティスは真心の頭をそっと撫でたあと、学園とひよのに連絡を入れる為にその場を離れる。
「大人に囲まれるのは怖いかも知れないが、キミの味方さ。
ゆっくりでいい。キミのことを教えてくれないか?」
手を握っていたゼフィラが優しく微笑み掛けた。
「現実には辛いことが沢山あるけれど、それを乗り越えられるくらい素敵なことも沢山あるから」
真心を抱きしめているビスコごと、アントワーヌは自分の腕の中に包み込む。
「人の温もりは暖かいものなんだよ、心君。ね?」
「あったかい」
僅かに表情を変えた真心にイレギュラーズは安心した。
「よう、真心ちゃん……だよな?」
千尋が真心と視線を合わせてかがむ。
「あ、えっと……はい」
「俺は迷える子供の味方、『悠久ーUQー』の伊達千尋だ。よろしく」
よろしくおねがいしますと頭をさげる真心。
「いい学校があるんだけどよ。一緒に来ねえか?
きっと、楽しいぜ。生きててよかったと思うくらいにはよ」
一緒に来ないかという言葉に真心は心を高鳴らせる。
「一人ぼっちが寂しかったのですか? それならメイがお友達になるのですよ!」
メイが可愛らしい文字でメールアドレスを書いた紙を真心に渡した。
「寂しくなったら、いつでも連絡してほしいのですよ。そんな時はメイと一緒に遊ぶのですよ!!
シティガールは遊ぶのもとても得意なのですよ!」
メイの声で騒がしくなった公園に真心の小さな笑みがこぼれる。
イレギュラーズの温かいぬくもりが真心を包みこんでいた。
成否
成功
MVP
状態異常
あとがき
イレギュラーズの皆さん、お疲れ様でした。
楽しんで頂けたら幸いです。
MVPは真心花の心に一番響いた方にお送りします。
それでは、またのご縁をお待ちしております。
GMコメント
初めまして。桜田ポーチュラカです。よろしくお願いします!
■依頼達成条件
夜妖憑きを祓い、他の夜妖を退治する
■フィールド
夜の公園です。広いです。電灯がありますので、視界に特に問題は在りません。
夜妖憑き『真心花』は公園のベンチで座っています。
問題は花の香りに誘われてやってくる他の夜妖たちです。
真心花を吸おうと既に彼女を取り囲んでいます。
■夜妖憑き『真心花』
捨てられた少女と寄る辺の無い花の怪異が混ざった夜妖憑きです。
見た目は頭に花を飾った少女です。
少女の意識は殆ど無く眠っています。夜妖の方が表層に出てきています。
花は人の生気を僅かに吸って生きています。吸われた人は少し眠くなる程度です。
逆に花の蜜を吸われるとダメージを受けます。
戦闘能力はほとんどありません。戦闘不能にすれば夜妖を剥がす事が出来ます。
■夜妖『ハチドリ』5体
飛行型の夜妖です。
・突く:物至単の攻撃【猛毒】
・翼で打つ:物近列の攻撃
・蜜吸:夜妖憑き『真心花』の蜜を吸います。HP回復。真心花にダメージ。
■夜妖『ミツスイ』5体
・体当たり:物至単の攻撃【流血】
・舌で打つ:物遠単の攻撃
・蜜吸:夜妖憑き『真心花』の蜜を吸います。HP回復。真心花にダメージ。
●再現性東京2010街『希望ヶ浜』
練達には、再現性東京(アデプト・トーキョー)と呼ばれる地区がある。
主に地球、日本地域出身の旅人や、彼らに興味を抱く者たちが作り上げた、練達内に存在する、日本の都市、『東京』を模した特殊地区。
ここは『希望ヶ浜』。東京西部の小さな都市を模した地域だ。
希望ヶ浜の人々は世界の在り方を受け入れていない。目を瞑り耳を塞ぎ、かつての世界を再現したつもりで生きている。
練達はここに国内を脅かすモンスター(悪性怪異と呼ばれています)を討伐するための人材を育成する機関『希望ヶ浜学園』を設立した。
そこでローレットのイレギュラーズが、モンスター退治の専門家として招かれたのである。
それも『学園の生徒や職員』という形で……。
●希望ヶ浜学園
再現性東京2010街『希望ヶ浜』に設立された学校。
夜妖<ヨル>と呼ばれる存在と戦う学生を育成するマンモス校。
幼稚舎から大学まで一貫した教育を行っており、希望ヶ浜地区では『由緒正しき学園』という認識をされいる裏側では怪異と戦う者達の育成を行っている。
ローレットのイレギュラーズの皆さんは入学、編入、講師として参入することができます。
入学/編入学年や講師としての受け持ち科目はご自分で決定していただくことが出来ます。
ライトな学園伝奇をお楽しみいただけます。
●夜妖<ヨル>
都市伝説やモンスターの総称。
科学文明の中に生きる再現性東京の住民達にとって存在してはいけないファンタジー生物。
関わりたくないものです。
完全な人型で無い旅人や種族は再現性東京『希望ヶ浜地区』では恐れられる程度に、この地区では『非日常』は許容されません。(ただし、非日常を認めないため変わったファッションだなと思われる程度に済みます)
●情報精度
このシナリオの情報精度はAです。
想定外の事態は絶対に起こりません。
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