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シナリオ詳細

波と船と旅びより

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●船旅と商人
 海洋王国の港には無数の船。
 無数の船からは無数の人がおり、無数の人がいるならば無数の店がたつものである。
 港町は沢山の露天で賑わい、客引きの声や大道芸人の歌や踊りで溢れていた。
 そんな町の一角で、このお話は始まるのだ。
「君らローレットに依頼したいのはコン=モスカ島への船旅さ。といっても、物資の輸送が目的だがよ」
 貴族派閥の商人ボニファーツィオは、帽子を脱いでそう語った。

 地図の端っこが『絶望の海』と呼ばれなくなってしばし。静寂の海は文字通りの新天地を海洋王国にもたらした。
 文句なしの領海拡大に国は活気づき商人達もこのビッグウェーブに次々と乗ったわけだが……まだこれが明確な利益になるかは分からない。
 なぜならば、豊穣郷へと続く航路の安全を確保し中継地点であるコンモスカ、アクエリア、フェデリアの拠点を固め途中に現れる狂王種などのシーモンスター排除がいまだ必須であるためだ。
「……とはいっても、そう肩に力を入れるこたあないぜ。
 なにも海洋王国から豊穣郷まで一発で行けってんじゃあないんだ。
 その途中、一番近い中継地点にあるコンモスカまで物資を運んでくれりゃあいい」
 手で船の形を作り、ヒューンと口で音を出しながら海を渡るジェスチャーをしてみせる。
 が、ほんとうにそれだけならローレットの手をわざわざ借りる必要もあるまい。
 それなりに武装したメンバーを選んでまでこの依頼をしたことには、もちろん理由はあるだろう。
「おっと、そこ気になっちゃうか? まあ、そうだよなあ。
 コンモスカまでの道のりはそれなりに長いもんだ。
 その間サンドイッチを入れたバスケット一個でもつわけがねえ。ぼーっと海だけ見つめて過ごしたら気分も滅入るだろうし、毎日出てくるメシが焼いただけの魚だったら嫌だよな?
 あんたらにゃあ海に出てくるモンスターを倒して進むだけじゃあなく、なが~い船旅をタフにハッピーに乗りこなすテクも求めてるってわけさ」
 確かに彼の言うとおり、ただ船に乗ればつく場所じゃあない。
 途中に現れるモンスター退治もさることながら、美味しい料理を作ったり娯楽を仲間に提供したり、数日だけとはいえ生活空間を快適なものに変えたりといった工夫が少なからず必要になるだろう。
 それはもちろん料理や娯楽の技術のみならず。旅の物資を安く買い付ける交渉術や船が遠回りしてしまわないための航海術なども欲しいところだ。
 そして忘れてはならないのが、『工夫をすべき』というポイントである。
 専門技術のあるなしに関わらず、自分にできることを探して船旅をよりよいものにしていくのだ。
「準備ができたら言ってくれ。物資を運ぶデカい船と準備金は用意してあるが……そっからは自力で頼むぜ? それができるからこその、ローレットなんだしさ」

GMコメント

■オーダー
 海を越え、数泊ぶんの船旅をして物資を届けます。
 そのためこのシナリオには『船旅パート』と『戦闘パート』の二つが存在します。

■船旅パート
 オープニングでも述べたとおり、船旅を快適なものにすべく力を合わせましょう。
 相談の際に『〇〇ができるよ!』『〇〇が得意!』と戦闘ポジションのごとく宣言してみるとスムーズにいくのでお勧めです。

 船旅に使用する船はデフォルトで用意されている輸送船を含め大体3~4隻くらいまで投入可能です。
 もし投入したい船があるなら、アイテムとして装備しておいてください。
 (そのうえであえてどの船に乗っておくとか決めないのがお勧めです。船旅の間でちょいちょい船をうつったりするでしょうから)

■戦闘パート
 航路上には『ワンダージャッカルの幽霊船』が出現します。
 骸骨でできたアンデッド船員たちによる海賊船で、通りかかる船を襲って物資を奪います。
 主には船VS船の戦いになるでしょう。
 相手の船に乗り込んだり、船から遠距離攻撃を仕掛けたりといった具合です。
 この際あまり広さや足場といったものに制約をつけないので、かっこよさ重視で戦ってください。

  • 波と船と旅びより完了
  • GM名黒筆墨汁
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2020年09月25日 22時15分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

エイヴァン=フルブス=グラキオール(p3p000072)
波濤の盾
十夜 縁(p3p000099)
幻蒼海龍
ジョージ・キングマン(p3p007332)
絶海
ウィズィ ニャ ラァム(p3p007371)
私の航海誌
モカ・ビアンキーニ(p3p007999)
Pantera Nera
長月・イナリ(p3p008096)
狐です
リディア・T・レオンハート(p3p008325)
勇往邁進
クリスティアン=ベーレ(p3p008423)
夢想神威

リプレイ


 海は生きている。港は生きている。国は生きている。
 海洋王国がここまでの平和的発展をした理由のひとつに、海運技術の発達があるだろう。
 他国を大幅に上回る海洋知識航海術船舶建造技術といった諸々が無数の海路をつくり、富と文明をもたらした。海賊問題が私掠船問題に発展するほどに。
 そんなネオフロンティア海洋王国はいま、文字通りの『新天地(ネオフロンティア)』を発見したことで沸きに沸いていた。島三つを経由してやっと到達する新天地カムイグラへの安定貿易を獲得するため、今日も国自慢の海運力をつかって物資の移動を続けていた。
 この旅は、そんな新時代に船を漕ぐ者たちの旅路である。
「静寂の海も長閑ばかりじゃいられない、か。よし、私達に任せて下さいよ!」
 おりゃーと叫びながら船のデッキで拳を掲げる『私の航海誌』ウィズィ ニャ ラァム(p3p007371)。
 ふつうの町娘と呼ぶにはあまりに多くの戦歴を、そして歴史を残してしまった彼女は海洋王国でも人気者である。
「みて、ウィズィよ!」
「つよれずのウィズィだ!」
「リヴァイアサンぶった切ったってほんとかな」
「船乗ってる! 船!」
「紫苑丸って言うらしいぜ。恋人にちなんでんだきっと」
 港から浴びせられる歓声に、ついつい顔を赤くするウィズィニャラァムである。
「俺たちも歓迎されたもんだな……」
 海洋王国における悲願達成がいかなるものか、身をもって知る『絶海武闘』ジョージ・キングマン(p3p007332)である。
 今回用意された輸送船は最低限のクルーによってまわっている船で、特に防衛人員に欠けているらしい。
 ジョージたちはいわゆる用心棒としての追加船員というわけだ。
 水夫長の男に煙草をすすめられ、ジョージはニヒルに笑ってそれを受け取った。
「この海も、賑やかになってきたものだ。
 豊穣は未だきな臭いが、いずれ、この海路にも名がつくような交易路になるのだろうな」
「そう願うよ。この人手不足のお祭り騒ぎも、そう思えば苦じゃないよな」
「ああ、今回の船旅もしっかりと果たして、次へ繋げていくとしよう」

 海洋王国の有名人といえば、『幻蒼海龍』十夜 縁(p3p000099)と『戦気昂揚』エイヴァン=フルブス=グラキオール(p3p000072)も忘れてはならない面々だろう。
 空白だらけの海図を開き、重要なポイントにマーカーをうっていく十夜。それをのぞき込んでエイヴァンはあたまをかいている。
「物資の輸送がてらの船旅とは、随分と楽な依頼だとは思ったが、ま、そう旨い話があるわけねぇわな」
「長旅でサボれると思ったんだがなあ」
「強い酒でもひっかけて寝てりゃぁ着く……って距離でもねぇんなら、仕方ねぇ、精々無ぇ頭を捻るとしようかね」
 一通りの整理を終えると、十夜はロープをつかんで船の手すりに脚をかけた。
「どこへ行く気だ?」
「買い出し……いや、買い付けだ。船旅じゃあ魚料理が出まくるんだろうが、俺ぁ未だにあれが苦手でね」
 海種に一定数いるという『魚を食べない主義』の人々。ベジタリアンと並べるのは少々乱暴だが、似たような宗教的思想的理由のため配慮されることも多い。
 が、今回のように人手不足の旅だと少数派故に軽視されることもまた多い要素だった。
 そこを自分でフォローするのだから、できた男である。
「あんたも変わったな。前ならそれこそ理由をつけてサボったろうに」
「どうだかな。本音を言やぁ、今でも酒飲んで寝てたいぜ」
 十夜がぴょんと船から飛び降りてロープ移動していく一方で、『夢想神威』クリスティアン=ベーレ(p3p008423)は手すりから身を乗り出して無限にも思える地平線に目をキラキラさせていた。
「わぁ、すごい、海だ! 海はあまり見た事が無いから……結構楽しいかもしれない」
 広い世界を知らなかった彼にとって、海はそれだけすさまじい風景なのだろう。水の精霊が海に驚くというのも、なかなかしゃれた話だが。
「新天地への航路を支える船旅……ロマンですね!」
 『勇往邁進』リディア・T・レオンハート(p3p008325)も大きな木箱を肩に担いで船の倉庫にどかどか運び込んでいた。
「実は私、ちょっと憧れてたんですよ、こういうの!
 お仕事ではありますが、今回は楽しませて頂きましょうかね!」
「わかるわ。船に乗る依頼は基本的に1日未満の戦闘依頼だっから、こう船旅、って感じは珍しいのよね」
 種の沢山詰まった袋を担いで船に乗り込んでくる『狐です』長月・イナリ(p3p008096)。
「言われてみれば、確かにな」
 『エージェント・バーテンダー』モカ・ビアンキーニ(p3p007999)も自前の調理器具やシェイカーといった機材を大きなリュックサックにまとめてかついでいた。
「で、今回は二隻体制でいいんだな? 輸送船と護衛船というわけだ。全員の腹を何日も満たすとなれば、それなりの献立表が必要そうだな。どれ……」
 荷物をどっかりと下ろし、早速モカは調理室へと向かった。

●船旅は船出の前から始まっている
「よう、お疲れさん。船旅用の食料を買い付けたいんだが、いいとこないかい」
 早朝。市場の中でもいわゆる『第二卸場』にあたる場所に十夜はやってきていた。
 港町では魚の卸場が有名だが、不足しがちな野菜を売るために卸場から大量に輸送した場所が存在する。一見さんお断りの場所ではあるのだが……。
「竜殺しの十夜さんじゃねえか。あんたに野菜を売ったとありゃあ娘に自慢できる。どれ、いいのを選んでやるかね」
 市場のおっさんは十夜の顔をみるなり『後でサインくれよな』といって新鮮な野菜を箱で用意してくれた。
 新天地航路開拓の夢について語るつもりでいたが、この分だと『言うまでも無いこと』のようだ。
 なので、もうひと押ししてみることにした。
「コン=モスカ島の港であんたの名刺を配ってみたいんだが……こんなモンでどうだ?」
 十夜がそろばんをはじいて店主に見せると、店主は苦笑しながら玉を一個弾いてから眉をあげた。同じように眉をあげてみせる十夜。
「商談成立だな」

 一方その頃、雑貨店では段ボール箱いっぱいのドライフルーツをはさんでジョージと女性店主が顔をつきあわせていた。
「うちはまがいモンなんか置いてないよ。あんたなら違いがわかるんじゃないかい、『キングマン』?」
「高く見られたもんだな。どれ……」
 眼鏡をかけなおし、ジョージは箱からランダムに取り出した数袋のドライフルーツを検分してみた。
 値段相応。もしくはもうちょっとだけ上の品質に見えた。
 少なくとも低品質な商品に高値をつけられたわけではないようだ。
「オーケー。三箱買おう。砂糖と蜂蜜も見せてもらえるか」
「あいよ!」
 気前よく店の奥から箱を持ってくる店主。ジョージは手帳に金額をメモしながら、この先の買い付けについて考えを巡らせた。

 想像は翼となり翼は船の帆を押すらしい。
 ジョージたちを載せた輸送船はあっというまに港をはなれ、気づいたときには広い広い海の上。
「ダイナミック――フィッシング!!」
 リディアは電柱かなってくらいぶっとい釣り竿をフゥンって海にぶんなげた。
 その竿まだ持ってたのか。
 しばらく目を瞑って意識を集中させると、額に謎のスパークをチュイーンして目を開いた。
「IMAです!」
 豪快に引っ張った竿に釣られる形で巨大なマグロがドン。
 船員たちがウォーとテンション高めに拍手を送った。
「超新星マグロ一本釣りの経験がまさかこんなところで活きるとは……とっておくものですね、漁業スキル!」
「あら、好調みたいね」
 通りがかったイナリが並べた鉢植えに種をもきゅもきゅ埋め込んでいた。
「そちらは? ガーデニングですか?」
「まさか。今日食べる野菜を今育てるのよ」
 イナリが土に向けて祈りを込めると、芽が出てふくらんでにょきにょきとナスがはえてきた。
「ナスが美味しい季節になってきたものね」
「便利な能力ですねえ……」
 が、利便性とは時としてなにかを犠牲にするもので。
「高速で育てるのはいいんだけど、土がやっぱりやせてるのよね。もっと栄養満点に育った野菜がとれればいいんだけど、海水ぶちまけるわけにもいかないし……」
「そういうことなら、力になれるかも」
 後ろで聞いていたクリスティアンがひょこっと肩越しにのぞき込んできた。
 イナリの横に並ぶと、手をお椀の形にして見せる。
 底から湧き出すように現れる水。
「植物を育てるには最適な栄養素を入れてみたよ」
「便利な能力ねえ……」
 意図せず最高にかみ合ったイナリとクリスティアンの能力によって、その日はまるまる太った美味しいナスやにんじんが収穫されることになった。

「魚ばかりは飽きるだろうと献立を考えていたが……よもやここまで食材に恵まれようとはな」
 モカは倉庫にごっそり溜まった食材を前に腕組みしていた。
 元々あった食料にくわえ、十夜やジョージが買い付けた野菜や果物、リディアが筋肉でつってきた魚やイナリやクリスティアンによって収穫された足早めの新鮮野菜。
 ここまでくると逆に食材を使い切るほうが難しいくらいだ。
 毎日焼き魚だったらどうしようという心配は、もはやせずにすむ。
「よし。マグロカレーとサラダとスープだな。今日は」
 モカは食材をいくらか運び出すと、意気揚々とキッチンへ向かった。

 美味しい食事のあとは楽しい時間。
 太陽が地平線のむこうへ隠れた暗い海の上では、ウィズィニャラァムによるリュート演奏が行われていた。
 楽器が楽器だが、曲はリラックスジャズ。
 紫苑丸のデッキから見上げた空は満点の星。
 位置的に違うとはいえ、『絶望の青』に漂っていた廃滅病の香りはみじんもなかった。
「本当。綺麗な空になったなぁ……」
 やがてジョージがギター演奏でセッションを始め、エイヴァンや十夜は酒を片手にゆったりとくつろいでいる。
 しばらくすると興が乗ったのか、モカがやってきてラテンのリズムで踊り始めた。
 音楽もそれに伴って陽気になり、船員たちはまるで歌声喫茶さながらのテンションでYankee Doodleの替え歌をうたい、『ヘイ!』と声をあげて笑った。


 見張り台から鳴らされる鐘。
 前方に幽霊船を発見したからだ。
 輸送船が速度を落とし、イレギュラーズたちは紫苑丸へと飛び乗った。
「前方100メートル、ワンダージャッカル号を肉眼で確認! 飛ばすぜ、ついてきな!」
 ウィズィニャラァムは運転席に滑り込むと幽霊船めがけて船を進めた。
 幽霊船から浴びせられる砲撃に、ウィズィニャラァムは真っ赤に燃える巨大ナイフ型オーラをぶん投げることで反撃。
「戦いを怖がってばかりでは、駄目なんだよね……? うん、頑張らなきゃ!」
 ガチの砲撃戦に驚きながらも、クリスティアンは手すりにつかまって『ルーン・H』の魔術を作成。勢いをつけて幽霊船へと発射した。
 魔術と魔術が交差し、たがいの船へ着弾。
 おきた爆発の中で、イナリは剣を両手に握った。
「そろそろ船が近づく頃よ、みんな準備はいい!?」
 イナリは剣を豪快にスイング。『贋作・天叢雲剣』および『贋作・布都御魂剣』に込められた力が発動し、幽霊船に大きな炎が上がった。
 直後、船と船がこすれ合うギリギリの位置ですれ違いを始めた。
 乗り移るなら今だ。
「先にいくぞ」
 エイヴァンは『牆壁【摧波熊】』を構えてジャンプ。氷が大きく広がり盾を拡大させると、アンデッド兵たちが繰り出す斬撃や銃撃を弾きながら強引に敵船内へと転がり込んだ。
 彼にばかり良い格好をさせてたまるかとばかりに、助走をつけてジョージとモカが跳躍。
「俺はキングマン。ジョージ・キングマンだ! あの世に行きたいヤツから掛かってこい!」
 二人の跳び蹴りがアンデッドの頭部を蹴り飛ばし、混乱する首から下をさらなるキックで粉砕。
「この海に、最早、亡霊は必要ない。さぁ、貴様らを解き放ってやろう!」
 煙草をくわえたまま見栄をきるジョージと、片膝をあげたままくいくいと指で手招きするモカ。
「とりあえず、見える敵全部蹴倒せばいいんだろう? 得意分野だ」
 モカはむらがる敵に対して反転スピンキックを繰り出し。一方のジョージは跳躍旋風脚を繰り出した。
 面白いように吹き飛んでいくアンデッドたち。
 十夜とリディアはロープを使ったターザンスタイルで敵船デッキに飛び込み、そのまま操舵手やリーダーらしきアンデッドがいる場所まで走った。
 それを阻もうと剣で斬りかかってくるアンデッドたちが現れたが……。
「悪いが、この手の連中には慣れてるんでな」
 まるで鎧袖一触。十夜が『ワダツミ』を抜刀するやいなや吹き上がったエネルギーの渦がアンデッドたちを吹き飛ばし、その中を突き抜けるように飛び出したリディアが『輝剣リーヴァテイン』をギラリと光らせた。
「私たちが『何を踏み越えて』きたか、教えてあげましょう! ――セブンスターズ・ガラティーン!」
 リディアの剣が蒼い炎を纏ってアンデッドを守りの剣ごと真っ二つにする。
「セブンスターズ・バルムンク!」
 返す刀で繰り出した突きが翠色のオーラとなって操舵手たちをまとめて貫いていく。
 リーダーらしきアンデッドがダブルソードで斬りかかってきたが、割り込んだ十夜が刀でそれを受け止めた。
 小さく笑い、足を払う。
 バランスを崩したリーダーめがけ、必殺の――。
「レオンハートストライク!!」
 竜の鱗を打ち抜いた伝説の一太刀が、アンデッドの肉体をバラバラに粉砕した。

 ――こうして、彼らの輸送船はまるで傷を受けることなく目的の港へと到着した。
 こうして繋いだ物資が人々を動かし、また新たな道を切り開いていくことだろう。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

 ――依頼達成!

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