PandoraPartyProject

シナリオ詳細

焔への興味

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●爆薬に魅せられ
 幻想の国の中心部である王都メフ・メフィート。
 そのわずかに南方に進んだ所の山腹に、以前はさまざまな鉱物が産出されていたが、今では枯れ果ててしまった鉱山がぽつり、と残る。
 結果、人の手を離れて数年が経過した鉱山は、とっくに荒れ果ててしまい、人の往来は遮られるてしまった。
 そして、人が居ない事が都合良いかの如く、何処かに住んでいたコボルト達が棲みついてしまっている。
 そんなコボルト達の手には、鉱山を掘り進める時に使っていたであろう、大量に残されて居た火薬の含まれた球体の物が握られている。
 最初はその火薬がナニモノなのか、コボルト達は分かっていなかった様なのだが……偶然、火の灯る松明を、その火薬玉に付けてしまって、爆発。
「ヒヒ!! コレ、オモシロイ!!」
 ……火をつけて投げ、バンバンと音を立てて炸裂する火薬玉。
「コレ、モッテル、オレ達、ツヨイ!!」
「オウ!! ヨシ、コレデ村、襲ウ! オレ達、カツ!!」
 まるで楽しい遊び道具を手に入れた子供の如く、火をつけ爆発させ、楽しむコボルト達。
 間違って爆発させて、黒焦げになるコボルトもいるけれど、それもまた楽しそうに笑う、強い彼等。
 そんなコボルト達は、手にした火薬玉を持ち、自分達こそ最強とでも思った様で。
 沢山の火薬玉を背中のずた袋に詰め込み、近くの村を爆弾で殺戮しようと意気むのであった。


「イレギュラーズの皆さん! ちょっとコボルト達が厄介な知識を持ってしまった様なのです!」
 と、ギルド・ローレットにて、『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)がイレギュラーズ達に声を掛ける。
 そして、話を聞いてくれるイレギュラーズ達へぺこっ、と頭を下げると。
「余り頭の良くないコボルトさん達が、火薬玉という、小さな爆弾を手に入れてしまった様なのです。この火薬玉が爆発して、色んなものを壊したり、焦がしたりするのを見て、変な知識を付けてしまった様なのです」
「そして、その爆弾を手にしたコボルト達は、自分達は最強だ、と勘違いしてしまった様なのです。そして、コボルト達は火薬玉を背負って村へと降りてこようとしている様なのです!」
「このままだと、村の人達が居る中で爆薬を大量に投げたりされると、村は悲惨な状況になりかねないのです。コボルトさん達が村に襲撃を仕掛けてくる所に割り込んで、村を護って欲しいのです! イレギュラーズの皆さん、宜しくお願いします、なのです!」
 とユリーカは、ぐっと拳を振り上げた。

GMコメント

 皆様、こんにちわ。緋月 燕(あけつき・つばめ)と申します。
 今回の依頼は、鉱山に残されて居た火薬玉を手に入れたコボルト達の退治依頼です。

 ●成功条件
  村を襲うコボルト集団の退治

 ●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

 ●周りの状況
  時間帯は、丁度陽が落ちて周りが暗くなり始めた頃になります。
  村へと向かって居るコボルト達を迎撃する形となりますので、村に入る直前の街道が戦闘場所となります。
  村人達は避難させなくても構いません。

 ●討伐目標
  相手となるコボルト達ですが、今回は一種のみとなります。
   ・火薬玉を手にしたコボルト達(30匹)
     背中のずた袋に大量の火薬玉を背負ったコボルト達です。
     基本的な攻撃手段はその火薬玉をぶん投げて攻撃しますが、一応非常用に棍棒を腰に下げており、火薬玉が投げられない時には棍棒で攻撃します。
     火薬玉の攻撃は中距離・範、BS火炎。
     棍棒の攻撃は至近・単。
     知性はあんまりなく、火薬玉の攻撃には識別がないので、仲間を巻き込む事も充分あり得ます。
     ただ、体力はけっこう多めの様です。

 それでは、イレギュラーズの皆様、宜しくお願い致します。

  • 焔への興味完了
  • GM名緋月燕
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2020年09月19日 22時15分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

クラリーチェ・カヴァッツァ(p3p000236)
安寧を願う者
日向 葵(p3p000366)
紅眼のエースストライカー
鬼桜 雪之丞(p3p002312)
白秘夜叉
錫蘭 ルフナ(p3p004350)
澱の森の仔
シラス(p3p004421)
超える者
ミヅハ・ソレイユ(p3p008648)
流星の狩人
ノルン・アレスト(p3p008817)
願い護る小さな盾
goodman(p3p008898)
グッドルッキングガイ

リプレイ

●火への憧れ
 王都メフ・メフィートから少し南方に位置する村。
 少し遠くの山肌には、既に放棄されてしまった鉱山がある。
 ……そんな鉱山に棲みついたコボルト共が、鉱山に転がっていた火薬玉を持ち込んで、村を爆破しようという話に。
「火薬玉で武装したコボルトか、おっそろしいな」
「そうっスね。あーあ、よりにもよって爆弾に手を出したんスか、あいつら」
 『深緑の弓使い』ミヅハ・ソレイユ(p3p008648)に、『紅眼のエースストライカー』日向 葵(p3p000366)が肩を竦めると、シラス(p3p004421)も加わり。
「うーん、そうだね。何だか可笑しい事件だけど、かなり危険だね」
 と苦笑する。
「ただでさえ危なっかしい物を、賢くもねぇ奴が使ったら大惨事っスからねぇ……」
「そうですね。道具を扱うには、それなりの知識が必要なのです、本来は。今回のように火薬を扱うならば、その便利さだけでなく、危なさも……」
 葵の言葉に『罪のアントニウム』クラリーチェ・カヴァッツァ(p3p000236)が憂い、そして『森の善き友』錫蘭 ルフナ(p3p004350)も。
「毛長ゴブリンみたいな存在のくせに、自分たちが強いと思い上がって、手当たり次第爆破して。こういうのは徹底的に、己が如何に矮小な存在なのか教えてやらなきゃ」
「ええ。コボルトたちは『他者に、他にぶつけて楽しむ』ことだけを覚えたようですが……それらがいかに危険な事か、自らの身をもって体験していただきましょう」
「そうだな。一発シバ……くだけじゃダメだ。アイツらには爆弾にトラウマを持って貰う位しねぇと、またやるっスからね」
「ああ。ここで全員倒しとかないと、広まったら森や村がやべーことになる。一匹も逃さず狩らせて貰うぜ」
「そうだね。コボルト達に変な知識が広まったら困るし、今回の連中は残さず退治しなくちゃね。勿論、たかだかコボルトと侮ることは無いように心がけたい所だけど」
「そうだね。僕は火力が乏しいし、任せるよ。兄、ちゃんとサポートするさ」
 そんなイレギュラーズ達の会話に対し、一人空を見上げ眼を閉じ口を開くは『グッドルッキングガイ』goodman(p3p008898)。
「コボルト、か。元の世界を思い出すな」
 その言葉に小首を傾げる『玲瓏の壁』鬼桜 雪之丞(p3p002312)と、ノルン・アレスト(p3p008817)が。
「コボルトですか……人狼の様なものでしょうか?」
(「コボルト……ちょっと怖いですけど、村を襲う以上は、護らないと……!」)
 その言葉にん、と振り返るgoodman。
「まぁ、半人半狼って感じか? 混沌に来てから失われた「俺だけの能力」があれば、コボルトの百や二百までなら、それこそ目視した時点で燃やせただろうに」
「す、凄いですね……?」
 羨望の眼差しを向けるアレスト、だがgoodmanは首を振り。
「まぁ、無いものねだりをしている場合じゃないしな。少々厄介な相手だが、なに、いつも通り。出鼻を挫いて優勢を取る。「いいおとこは確実に敵を倒す」だ」
 ニッと笑うと、雪之丞も。
「今回の様な知恵を付けた獣ほど、厄介なものはありません。それも、殊更に、文字通りの火種を持ってきたとなれば、武器を持って思い上がった代償を、その身を持ってお支払い頂きましょう」
 と威勢を付けてくれる言葉に、アレストは。
「そうですね。はじめての戦闘……訓練だけはしてきましたが、いざ実戦となるとやはり緊張します。せめて、皆さんの脚を引っ張らないようにだけはしなくては……!」
 ぐっと拳を握りしめるアレストであった。

●火薬注意
 そして日射しが傾き始める頃。
 イレギュラーズ達は襲撃されると聞いた村と、鉱山の間の街道へ。
「良し。まだ時間には余裕ありそう、かな?」
 とルフナが周囲を見渡しつつ言うと、クラリーチェも頷いて。
「そうですね。コボルト達は幸い、そこまでの知性を持ち合わせていません。ならば、村への到着時間をずらすように待ち伏せする様にすれば、被害は最小限に抑えられると思います」
 それにシラスが。
「OK。取りあえずここで待ち伏せする形になるかな?」
「かな? 向こうはフレンドリーファイアに頓着しないみたいだし、一度に多量の爆薬が誘爆を呼んで、結果大惨事って事は避けたいところ。木々や、灯りとかの遮蔽物が適度にあって、村からも離れている所が良いかな、って思うんだけど」
「うん。それには概ね同意かな。後は、あっちの鉱山の方向から来るだろうから、無闇にやって来たら転ばせる様な簡単な罠でも作っておく? 罠を張り巡らせれば、それだけ纏まって動いてくるだろうからさ」
「そうだね。あ、罠の設置は手伝うよ」
 ルフナとシラスが話し合い、周囲の状況から効率的に敵を追い込む戦場、罠を提案。
 シラスはワイヤーツールセットで足首位の位置に、見にくいワイヤーを樹と樹の間に貼る。
 勿論、街道沿い故に、ちらほらと一般人達が通りがかるが、そんな人達に対しては。
「すいません……この近くにコボルトが現れると言う話がありまして……こちらを通って貰えれば」
 と、罠に掛からない様にイレギュラーズ達が掛からない様に注意する。
 そして、幾つかの罠を仕掛けたところで。
「す、すみません……!」
 大量の資材を持ってきて遅れたのは、アレストと、ミヅハ。
「村の方々も、村を護ってくれるならという事で、一杯資材を提供してくれたんだ」
「ええ……だからこそ、絶対にコボルト達をここで倒さないと……です」
 そんなアレストとミヅハの言葉に改めて覚悟を決めるイレギュラーズ。
 頂いた資材を利用しバリケードを設置し、更にコボルト達が通れる場所を制限。
 バリケード設置中に、ふとアレストが思いつく。
「誘爆はしなくても、火薬玉の入ってるズタ袋に穴を空けたら、その辺に転がって投げるのを失敗したりしないでしょうか……?」
 と、更なる作戦を提案し、雪之丞が。
「それはいいですね。躓きやすい場所を作っておくと、集団で転んで、良いかもしれませんし」
「わかりました……では、穴を掘りますね?」
 と、せっせと落とし穴を掘っていく。
 そして、一通りの罠を設置し、周囲もかなり暗くなる頃。
 アレストはランタンに灯りを付けて、周囲の視界を確保。
 対してミヅハとコボルトは、互いに射線の通る所に移動する。
「グッドマンさん、こっち見えるか?」
「ああ。薄暗いが、この程度なら冒険で鍛えた感覚があれば問題無い」
「了解。俺も暗視があるからバッチリ見えてる。ま、これでも狩人だからな」
「そうか。まぁコボルト達も多少の暗闇には慣れているだろうしな」
 と、言った瞬間。
「サァ、行クゾー!!」
 意気揚々とした、嬉しそうなコボルト達の声が、遠くから聞こえてくる。
 その声の方向を雪之丞がしっかりと見据え、コボルトの姿を視認。
「よし、キックオフだ。数はあれど、一つも村にゴールなんてさせねぇよ」
 と葵が見晴らしよく、敵よりも少し高所に位置取れる樹の上へと飛び上がり待機。
 その一方でアレストは、コボルト達が間合いに入る直前に神子饗宴を発動。
 生命力を犠牲に、味方を大幅に強化。
「ヌ? 何カ居ルゾ!?」
「何ガ居ヨウトモ関係ネエ! コレガアレバ、勝テル!!」
 と、勢いを付けて、イレギュラーズ達に向けて走り行く
 ……が。
「……ヌォォ!?」
 前方のコボルト達が、次々と躓いていく。
 ただ、躓いた所の左右にはバリケードが置かれていて、真っ直ぐ進むことが出来ない。
 真後ろに居たコボルト達は仲間達を、いともせず踏み越えていく。
「さあ、行くっスよ! 出鼻を挫いて優勢を取る作戦、オレも同意っス!」
 と、仲間を乗り越えてきたコボルトの最先頭の一体に、デッドエンドワンの一撃を放つ。
 その一撃に、最先頭の奴も転倒。
 ……そんな転んだコボルト達の背中より、幾つも転がる火薬玉。
 踏みつけて使えなくなる物はあるが……背中のズタ袋の中には、それくらいどうってこと無い位の火薬玉が詰まっている。
 そして、色んなものを乗り込んできたコボルト達が、イレギュラーズ達へと対峙。
「ほら、早速だけど始めるぜ!」
 とシラスが魔力の槍で敵を串刺しにすると、ルフナが。
「せっかく爆発させても燃えたり壊れたりしないならつまらないでしょ?」
 周囲に保護結界を展開し、被害を最小限に抑えるようにする。
 そしてミヅハは、射線を通したgoodmanとアイコンタクトをしつつ。
「さぁ、宜しく頼むぜ?」
 とミヅハの矢にゲヘナの獄炎で火をつけて、火矢を生成。
「了解!」
 とミヅハはその火矢を構え、ロビン・フッドで後方のコボルトのずた袋を狙い、放つ。
 当然火矢がずた袋に命中すれば、ずた袋に火が付く。
 そして中には、大量の火薬玉がある訳で……引火し、一気に大爆破。
 大量の火薬玉に包まれ、体に火が付くコボルト、それに仲間達が。
「ナニィィィ!?」
 流石にそれには恐怖を覚えた様で、一端立ち止る。
 そして立ち止った所に、雪之丞とクラリーチェの二人が敢えて距離を詰める。
「今宵はクラリーチェが戦場を共にしておりますから、張り切らねばなりませんね」
「ええ、私も……さあ、相手の集団が近寄ってくる前に数をへらしましょう。全力で参ります」
「はい。背中はお任せします」
 短い言葉を交わし合うと、二人背中合わせになる。
 そしてクラリーチェがミスティックロアで強化する一方、雪之丞は。
「おいでませ、おいでませ、火遊び、夜遊び。好きに遊ぶなら、いざ此方へ」
 と柏手を打ち、火鈴を放つ。
「アノ女、ウルセエ!」
「トットトヤッチマエ!!」
 周囲のコボルト達は、その柏手の音色に注意を向ける。
 そして怒り効果を帯びながら、ターゲットを雪之丞へシフトする。
 そしてコボルト達が怒濤の如く、雪之丞に火薬玉を手にし、火をつけてぶん投げる。
 四方八方から火薬玉が放たれ、二人の至近距離で大量に爆発し、更に火炎効果が及ぶ。
 そんな彼女に対し、ノルンが。
「皆さんを、守るのです!」
 と、メガ・ヒールで回復する。
 コボルト達の怒濤の火薬玉の応酬が一巡した時。
「あの爆弾、やっぱり厄介っスよね……誘爆も、いかんせん限りあるっスし……」
 少し思慮。
「あ、投げた爆弾をボールで当て返したら、アイツらビビるっスかね? ちょっと遊んでやるか」
 と、グローリーミーティアSYを足元に置く。
「ナンダソレ!?」
「シラネエ、何デモイイ!!」
 と、葵の近くに居たコボルト達が、火薬玉を投げる。
 が葵は計算し尽くしたパーフェクトバウンスのシュートを放つと……火薬玉がそのまま弾き返される。
「我ながら人間離れした技術っスね、まったく」
 自嘲気味に言いながら、投げた火薬玉をそのまま打ち返し、自爆させる。
 続くルフナは、まだまだダメージが残っている雪之丞とクラリーチェを範囲に収め、鎮守森で大回復し、戦線維持。
 そして、ミヅハはgoodmanの火矢を再度利用し、後衛に向けての誘爆攻撃。
 上手く大爆発し、倒れるコボルトを見て。
「よし、誘爆確認。あとは爆発させないように味方の援護に回るか」
 と豪快に笑う。
 それにミヅハが。
「そうだな。流石に爆発は範囲だから、巻き込まれないように注意しとかないとな」
 と苦笑。
 更には雪之丞とクラリーチェは、コボルト達を惹きつけながら防御集中。
 それを補助する様にクラリーチェがベリアルインパクトで狙い撃ち。
「村へは、一匹たりとも行かせませぬ。此処より先は黄泉と知れ」
「そうですね。これに懲りたら、二度と同じことは繰り返さないでくださいね……聞く余裕が貴方たちにあれば、ですが」
 敢えて言い放ちながら、確実に一匹ずつ倒す。
 ただ……いかんせんコボルト達の爆撃は激しくて、ノルン、ルフナが回復に傾注しても、無事と言う訳には行かない。
 例え倒れたとしても、仲間達から攻撃を逸らす為にその身を張る事で、他の仲間達には殆ど攻撃が向く事は無かった。
 そして、コボルト達が仕掛けてきてから十数分。
 爆発に巻き込まれたり、誘爆に巻き込まれたり……と、その場に転がる死屍累々のコボルト達。
 コボルト達は、少しばかり脚が震えている様な状態で。
「ウウ……ヤバイ……マズイ……」
 とうとう怯えたコボルト達。でも……逃げようとはしない。
「ほらほら、これで終わりな訳無いっスよ!!」
「ああ。その火薬玉で最強だと思ってたんだろう? でも、事実はこんな感じだぜ?」
 意気揚々とパーフェクトバウンスを放ち、敵陣を纏めて攻撃する葵と、格闘魔術で至近距離の一体を確実に仕留めるシラス。
 goodmanとミヅハは常に連携を取りながら、誘爆の矢で後方のコボルトを爆死させる。
 そして、雪之丞とクラリーチェは、互いに背中合わせで背後を取られないように注意しながら、火鈴で呼び寄せ、クラリーチェのベリアルインパクトで迎撃。
 体力の状況に応じ、ノルンがメガ・ヒールで、ルフナが天使の歌で、二人を回復し戦線維持。
 整った戦況の運び方を進めていき……色々な誘爆をギリギリで切り抜けてきたコボルトが、最後に残る。
「……ウ、ウアアア-!!」
 恐怖に叫んだ彼は、ありったけの火薬玉をその手に握り、無差別に投げつける。
 しかし……一対八の前には、絨毯爆撃はさほど意味もない。
 その攻撃の後。
「それじゃ、ここで終わりだな」
 と、シラスが至近に近接し、格闘魔術。
 組み敷かれたコボルトは抵抗出来ずに倒れていった。

●安全第一
 そして……死屍累々のコボルトの中。
「……ふぅ。これで少しは爆弾に懲りてくれるっスかね」
 と息を吐く葵。
「懲りるというか……もはや骸と成り果てた訳だな。さすがにこのまま帰る訳にはいかないよな」
「そうっスね」
 goodmanに対し苦笑する葵。
 倒れた骸を街道から離れた所に運び、弔いと共に土中へと埋める。
 更にその間に、コボルト達の血飛沫やらを洗い流したり、落とし穴、バリケードなど設置しておいた罠の類いを全て取り除いて行く。
「後片付け、大事ですよね……でも、無事に終わってよかったです……」
 とアレストが少し安心した様に微笑む。
 そして一通り罠を撤去し終わった所で、周囲を見渡す葵。
「保護結界を掛けたけど、爆発を全て抑え込む事は出来てないし……道もボロボロになってしまったな。クールダウンついでにちょっと整備してから帰るか?」
「そうだな。村も大事だけど、街道も生活に関わるからな」
「ああ。いいおとこはアフターケアをするものである」
 葵、ミヅハ、goodmanの言う通り、ボロボロになってしまった街道をもしっかりと修復。
 一通り片付けを終えた頃には、もうすっかり宵闇が辺りを包んでいて。
「遅くなってしまいましたね……でも、これで村の人達が安全に過ごせる事が出来るでしょう」
「そうですね、クラリーチェ、お疲れ様でした」
「ええ。雪之丞さんも、背中、ありがとうございました」
 雪之丞、クラリーチェ共に労い合う。
 そして一通り片付けをし終えたイレギュラーズ達は。
「それでは、帰りましょうか……本当、無事に終わってよかったです……」
 と、アレストは小さく微笑んだ。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

コボルト退治にご参加頂きました皆様、ありがとうございました!!
今回は火薬玉という、新しい技術を手に入れたコボルトが相手でしたが、いかがでしたか?
多少コミカルな雰囲気が皆様に伝わった様であれば、幸いです。
本当に、ありがとうございました!!

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