シナリオ詳細
レッツゴーテンコモリアイランド
オープニング
●シリアスが秒で溶けていく
滅海龍リヴァイアサンを封印し遙かなる新天地への旅をひとまずは終えた海洋王国は今後の安全航海のためアクエリア諸島をはじめとする広大な静寂の青海域を掃討することにし――
「グルメパーティだぜェーーーーーーーーーーーーーー!!」
「「イェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエアアアッ!!」」
海洋王国アクエリア拠点に勤務する海兵たちが一斉に帽子をお空にぶん投げた。
イエス。今日は静寂海域でもひときわ浮いてると評判のテンコモイアイランドへの調査任務にやってきたのである。
説明しよう。
テンコモリアイランドとはアクエリア海域に存在する島のひとつである。
島の端にあったテンコモリダンジョンは既に攻略され、このダンジョンでちょいちょいとれるモンスターは料理するとメチャウマイことからアクエリア拠点の食料調達先として割と利用されていた。
とはいってもまだ未開の地。
島全体の探索は手つかずである。
そんなわけで今回は、みんな大好きローレット・イレギュラーズと一緒に島へ上陸し、あちこちのエリアでウマいモンスターをハンターしては美味しく料理したり美味しく食べたり満喫しようじゃねえかと相成ったのだ。
●味自慢のグルメモンスターたちよ……出でこいや!
テンコモリアイランドはざーっくり調査した限りだと東西南北の四エリアに分かれている。
まずはそれらを順に紹介していくことにしよう。
東――ビーフエリア
超高級牛肉がとれるというタイラントシモフリが生息している北エリア。
タイラントシモフリは突進、角による投げ技、牛ビームなどを使うモンスターだ。
地形は平地が殆どで、数頭で群れを作っているタイラントシモフリを見つけてオラァ! て襲いかかるのが戦闘の基本動作となるだろう。
タイラントシモフリはもちろん超美味な牛肉がとれ、牛肉料理ならこのエリアで間違いない。そう間違いない。
西――エビエリア
幻と言われていたライトニングムキエビの生息地。それが西のエビエリアだ。
ライトニングムキエビは幼児期に海で暮らし成長すると殻を破って大人のムキエビとなる。成体のムキエビは全長およそ1mほどあり、あの尻尾みてーな部位でぴこぴこ歩くのが特徴だ。
しかしひとたび敵を見つけるとミサイルのように自らを発射し頭(?)から突っ込んでくるという高度な反応戦術をとってくる。
反応値が高くないと先制攻撃を受けるのはカクジツインシデントである。
初撃をいかに防ぐか、もしくはいか速さに対抗するか、そしてなによりこのぷりっとした上質な海老肉をどう料理して食うかが重要になるぞ! 蒸し海老ってなんであんなに美味いんだろうね。
南――チキンエリア
野生のフライドチキンが生息するこのエリアで求められるのはソルジャーじゃない。ハンターだ。
彼らフライドチキンは非情にすばしっこく、サイズも一般的な鳥の丸焼きとかわんないくらい小さいため仕留めるのが非情に難しい。
よって罠を仕掛けてじっと息を潜めたり、餌(野生のフライドチキンが好むビスケットがある)を仕掛けて食いついた所をガッといったりする繊細かつ鋭いアレがアレされるだろうあのもう説明いいかなおなかすいたんだけど。フライドチキンの骨と骨の間に挟まってる肉をいい具合にほじくり出して食べるのって最高じゃない?
ぶっちゃけここのフライドチキンは料理の必要が無いんだけどフラチキを使ったアレンジレシピがあったら試してみるのもいいよねハンバーガーとかシチューとか。
北――海苔弁エリア
あなたがチャキチャキの海洋王国民なら天然物の海苔弁をご存じであろうか。
そう、海苔弁の名産地でおなじみ海洋バスタービーチでは海苔弁猟師が海岸へあがってくる野生の海苔弁を専用の銛でつくなどして収穫している光景が絵はがきなどで有名だろう。
養殖の海苔弁や米と海苔をあわせただけのやつとは比べものにならないあの、最初からこうなるように生まれましたってかんじの味ハーモニーは海洋民を魅了してやまない。
ここテンコモリアイランドにはその天然海苔弁の中でもかなり高級な部類の海苔弁が収穫できるという。
海苔弁はこちらを見つけると飛行して体当たりを仕掛けてくるが、さしたる戦闘力が無くてもガッとやれば倒すことができるだろう。
割と戦闘力低めの人にお勧めのスポットでもある。
さあ、準備は整った。東西南北四つのグルメエリアへ、手分けして出発だ!
- レッツゴーテンコモリアイランド完了
- GM名黒筆墨汁
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2020年09月16日 21時10分
- 参加人数8/8人
- 相談6日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
●美味しいは正義
人工的に造られた港には、ながい桟橋と高い灯台がある。逆に言えばそれ以外には大してなにもない、いわゆる無人島がそこにはあった。
桟橋におり、船のゆれが今だ身体にのこる『煙草のくゆるは』綾志 以蔵(p3p008975)は取り出した煙草を口にくわえ、深呼吸でもするように煙をすって、そしておおきく天にはいた。
「いやー、噂のテンコモリアイランドでこんな美味しい目にありつけるとはな。
調査任務様様だぜ。とはいえ、モンスターに危険がまったくねえとは限らねえ。
油断しねえで仕事をこなさねえとな」
「ま、そういうこった」
隣でキセルをふかしていた『幻蒼海龍』十夜 縁(p3p000099)があがった煙に自分の煙を吹き混ぜた。
「魚介の類以外も出るってのは有難いね。この手の依頼は、俺にはどうにも食えねぇモンが多くてなぁ。ついでに酒も沸いてこねえモンかね」
「煙草のなる木も欲しいねえ」
話がわかる、という顔で首をかしげる十夜と以蔵。
そんな二人組を文字通りけむたそうにしながら、『物理型お嬢様』碧紗(p3p008350)はキャンプセットをかついで島へと上陸。
折りたたみ式のテーブルや紙食器類の入ったバッグなどをおろした。
「今回は、食材を調達して皆様と一緒に調理して食べる感じですのね。お役に立てる様に頑張りますわ」
出発時にも聞いたように、ここ静寂の青はいまだ未開の地である。
世界地図にはかろうじて三つの島が書き込まれたのみで、周辺に点在する不可思議な島々や不明な技術で建造されたダンジョン、はたまた海底神殿や非常識なほど大きな海洋生物といった様々な未探索ポイントが存在している。
とはいえ、だ。最大の危険であった冠位魔種アルバニアを倒し滅竜リヴァイアサンを再封印したことで廃滅病リスクは消滅し、未探索ポイントはさながら未だ封をとじたプレゼントボックスのごとく海洋国民たちをワクワクさせていた。
ここテンコモリアイランドなど、その典型といっていいだろう。
「ここが開拓されたらアクエリア島が観光地になったりするんでしょうか」
「グルメガイドブックに載ったりね」
荷物を足の鉤爪にひっかけ、『チキンボーイ』カイト・シャルラハ(p3p000684)が空からゆっくりと降下してくる。碧紗は下ろした荷物を受け取り、他の荷物と一緒に砂浜へ置いた。
「空から観察してみたけど、事前情報の通りだったぞ。西にライトニングムキエビ。南にフライドチキン東にはタイラントシモフリ、でもって北には海苔弁が密集してた。報告にあったポイントからちょっと動いてたから、印つけとくぞ」
「食材が歩いてる島ねぇ……」
荷物と一緒におろされた大きな巻き貝から『帰って寝たい』矢都花 リリー(p3p006541)がうにょんとはみ出してきた。
「ギルティ……。
せっかくのテンコモリなのに、海苔弁とか剥きエビとか止めじゃねぇ……。
パック詰めとレンジ対応しといてくれないと使うのメンドいじゃん……。
ヒキコモリへのカスタマーエクスペリエンスが足りないよぉ……」
いつも通りこの世のすべてにキレてるリリーである。平常運行である。
そうこうしていると、リュックサックを背負った『夜霧』烏谷 トカ(p3p008868)と『特異運命座標』ルリ・メイフィールド(p3p007928)がやってきた。
「野生の海苔弁? 海洋にはそんな動物がいるの?」
「ボクも初耳なのです。海洋王国、とっても広いですから……」
日本国民だって地方グルメをよくしらなかったりするのだから、同じ海洋国民が自国のどっかの特産品を知らなくても無理からぬ。
ローレットにいるとこういう特殊な食材に巡り会うことも少なくないようで、だいぶ見識が広がるルリたちであった。
と、そんな彼女たちの後ろから。
「テンコモリアイランド……」
(野性的なBGMを脳内でかけてください)
黒いパンイチのオークが寸胴鍋を脇におき、革靴のヒモを結び、素肌に直接黒いクッキングジャケットをはおり――。
ファスナーをビッ!
フックをガガッ!
ジャケットのバレットホルダーに調味料瓶をシュッと差し込んでフックに薬瓶を結びつけ――。
胸ホルスターに包丁をザッ!
形態マジック着火器をガシャ! からの腰ホルスターにサクッ!
腕に、顔に、塗料で色を塗りつけ。
各種調理器具を手に取り最後に寸胴鍋を手に取り巨大な木べらを肩にかついだところで。
デーーーーーン
「戻ったぜ(I'm Back)」
フル装備クッキングコマンドーこと『黒豚系オーク』ゴリョウ・クートン(p3p002081)が歩き出した。本当にコレで水着イラストが作られたらしいのでいますぐ見に行こう。
そして早速、ハンターパートにいってみよう。
●海老は走るものだし飛びもする
「俺は食えねぇが、丸々太ったエビの酒蒸しなんかいいんじゃねぇかい?
他に向かったやつらも腹空かせて戻ってくるだろうし、獲れるだけ獲って帰ろうや」
刀を腰に下げ、首をこきりと鳴らす十夜。
よくよく考えてみれば、静寂の青に入る前と後では随分自分も様変わりしたものだ。
そしてこの海もまた、まるで別の国のように変わってしまった。
死の気配も魔種の横暴もない。あるのは――。
「エビイイイイイイイイイイイイイ!!」
きりもみ回転しながら突っ込んでくる巨大むきえびである。
フッと短く息を吐き、十夜は突き出した手のひらで距離感を誤認させつつ身をひねって回避。その隙に掴んだ尻尾をひねりあげ、まるで麦打ちのように海老を地面に叩きつけた。
「エビィ!?」
「向こうから来てくれんのは楽でいいねぇ。実におっさん向きだ」
「ぶははっ! 違いねぇ!」
ゴリョウは割と久しぶりに着込んだ海洋仕様のアーマーに籠手型武装を装着し、盾を素早く展開。
まっすぐ突っ込んできたエビを盾で受けると、籠手の指部分からバーナーのように炎を吹き出しながらエビのボディをつかみ取った。
「焼きエビか蒸しエビにしてやるぜ!」
「エビエビィ!」
びちびち暴れるエビを無理矢理押さえ込み、フンと唸って放り投げる。
赤白く焼けたむきえびはそのまま籠へとストンと収まったのだった。
「一丁上がり」
●チキンが走るのは常識。しかしフライドチキンが飛ばないのは不思議。
「フライドチキン……ハッ!」
カイトは何かを思い出して木の上で顔を上げた。
「どうかしたか」
茂みに潜んで弓を握った以蔵が、木の上のカイトへと呼びかける。
一方のカイトは首を振り、翼の内側をつつくように気を紛らわせた。
「いや、なんでもない。急に自分が丸焼きになってる姿を想像しちまって」
「想像力が豊かなこって……」
カイトはいま、大きな鷹の姿になって気に潜んでいた。
彼の仕掛けたビスケットの罠にフライドチキンがかかるのを待つためだ。
地面に設置したビスケットのかけらにフライドチキンがくいついたところでカスミ網が発動するというもので、主に鳥とかを傷つけずに捕まえるための罠である。
と、そうこうしているうちに地面をたったか走ってきたフライドチキンがビスケットにきづいて足を止めた。
数にして二匹。
一匹は周囲を警戒し、もう一匹はゆっくりと近づいてビスケットをついばんだ。
――瞬間。しかけていた網がおり一匹を確保。驚いて飛び退こうとした二匹目を、以蔵の放った矢がすかさず貫いた。
「まったく、お貴族様の狩りみてえで贅沢なことで……っと。
ま、俺の腕を見込んで任せてくれたわけだし、しっかりやらせてもらったぜ」
どうだ? とばかりに振り返った以蔵。
「えっ?」
なにが? という顔で振り返るカイト。
……カスミ網にひっかかってもがもがしているカイト。
「なあ、もしかして自分で仕掛けたビスケット、食ったか?」
「はははまさかははは」
●霜降りって単語から肉を想像するの若干難しくない?
「ギルティ……」
リリーがバールの大量にぶっささったビールケースをロープで引きずって歩いていると、こっちを見てるタイラントシモフリと目が合った。
スッとバールを一本引き抜くリリー。
前足をがりがりやって突撃姿勢をとるシモフリ。
両者が同時に動――くとみせかけてリリーはケースごと両手で持ち上げてせーのでぶん投げた。
「ブモッ!?」
まさか箱ごといくとか思わないじゃん。シモフリは目を見開き、バールっていうかケースの重量と勢いでその場にぶっ倒れた。
「あたいらにビーフ(ビーム)かますとかさぁ……お前らイレギュラーズ知らないモグリのシモフリ、井の中でアジるお前らすぐに味わい胃の中直行checkitoutの刑しかないよねぇ」
ひそかに韻を踏みながらバールを二本ひろいあげると、倒れたシモフリめがけてぼっこぼこに殴り始める。
「あ、あわわ……」
あまりにバイオレンスな風景に碧紗は震えたが、震えてる場合じゃない。
別のシモフリが碧紗を見つけ突撃姿勢に入っていたのだ。
ブモーと叫びながら突撃してくるシモフリ。碧紗は優雅に身を転じると、突撃してくるシモフリ――の背後にいつのまにか移動していた。
なびく髪がゆるやかな波線を描き、シモフリが知覚できないほどの速さで複雑に回り込んでいたことがわかる。
だが、分かったときにはもう遅いのだ。
シモフリの全身各所に薔薇の花めいたオーラが散り、スパークをおこしたようにシモフリは崩れ落ちた。
おちる髪をいまいちど払う碧紗。
「奇襲くらいは考えたほうがよかったでしょうか?」
「いいんじゃない……?」
シモフリにバールぶっさしたリリーが振り返る。
あっこれ自分で持ち帰るのかと思い至って、急にげんなりした。
●海苔弁には天然物と養殖物がある。天然物はそのままとる。
砂浜を走るルリ。
オーラの剣を出現させると、翼を広げて跳躍。風をとらえおおきな羽ばたきによって天空へと舞い上がった。
併走状態となる海苔弁がルリに気づき、それを撃退しようと左右から連携タックルをしかけてくるがこれをバレルロール機動によって回避。
ルリはわざと身を丸めて高度を落とすと海苔弁の真下をとり、オーラの剣を連続で投擲した。
攻撃が空ぶった直後の反動をおさえるべく大きな隙ができていた海苔弁二体を連続で貫いていく剣。
海苔弁はすぐさま力尽き、ルリの手の中へと落ちていった。
不思議なことに剣の傷もへこみすらもないまま手に収まった二個の海苔弁。ルリはハントに成功したことを声で知らせると、地上の岩陰で支援していたトカへと手を振った。
頷き、岩陰から飛び出すトカ。
砂浜でぴちぴちしていた海苔弁へと素早く襲いかかる。
海苔弁はトカの襲撃に気づき飛び去ろうとするが、その動きをあらかじめ予想していたトカは跳躍からのソバットキックで海苔弁を撃墜。
直後真上から垂直急降下してきたルリのチェインライトニングによって周囲の海苔弁を一掃した。
落ちた海苔弁を手に取るトカ。落ちたというのに、というか電撃をくらったというのに不思議と汚れや焦げのひとつもついていなかった。魔法のフィールドで包まれているようで、まるでビニールラップのようなキュッとした感触がてに残った。
●クッキング・グルメタイム
「み、見た目はフライドチキンとか海苔弁ですけど……というか動いてましたけど……ほ、本当に食べれるですかね、これら」
自分で取ってきておきながら、というかだからこそ、ルリはテーブルに積み上げられた海苔弁を怪訝な顔で見つめていた。
とりあえず一個手に取ってみる。木なのか発泡スチロールなのか分からない(多分どっちでもない)素材でできた箱の中に海苔がぴったり入っていて透明なフタがついている。
力を入れると周囲のビニール的な保護が剥がれ、箱っていうか殻がぱきりと外れた。
フタを外してみるとほんのりと暖かい海苔の香りがのぼり、試しに箸を入れてみるとおかかと米が下に隠れているのがわかった。
ご飯にはやんわりと色がついており、口に含んでみるとそれがオカカと醤油による炊き込みに近い何かだということがわかった。
……っていうかこれ野生生物なんだよね?
「美味しいよ。海苔弁を初めて食べたけど、素晴らしいね。上におかずを乗せたときにしっとりとかかる重みと油とタレが美味しさを増幅させるよね」
トカもこれはだいぶ気に入ったようで、ひとり黙々と海苔弁を食べていた。
紙コップにお茶を入れて配る碧紗。テーブルには沢山の海苔弁とバケツ型容器に入った沢山のフライドチキン。その横のバーベキューセットでは牛と海老の調理が行われている。
キャンプセットを広げておいて正解だったなと思いながら、自分の分のお茶に口をつけた。
ふと見ると、十夜が海苔弁にスライスした焼き肉を載せて持参したタレをかけていた。
えげつないくらい豪華な弁当である。
実際のとこ海苔弁にローストビーフのっけておろしダレかけると悪魔みたいな食べ物になるのでやってみようね。
「あぁ、いい味だ。こいつは酒が進むねぇ。ゴリョウの旦那、チキン南蛮頼めるかい」
「あいよ!」
ハチマキをしめて料理をするゴリョウ。こういうとき本領を発揮する彼である。
一方では以蔵がスパイスを振りかけたフライドチキンにかぶりつき、不思議と食べる直前までアツアツなチキンにおもわず口角を上げていた。
「こりゃ飽きそうにねえな。どうだチキ――カイト」
「いま俺のことチキンってよぼうとした?」
両手にフライドチキンもって上機嫌のカイトが二度見で振り返る。
「あ、そうだビスケットはこうするために持ってきたんだよ、実は」
ふかふかのビスケットを二つにわって、間にチキンを挟んで蜂蜜をかけかぶりつく。
悪魔みてーな味わいにうっとりと目を細めるカイト。同じことやりたかった今すぐケンタにいきな。マジで悪魔みてーに美味いから。
さらには鶏ガラスープを海苔弁と合わせた丼モノを作り始めるカイトの横で、リリーや碧紗はゴリョウの料理を手伝っていた。
「えっとねぇ……レンチンならできるよぉ。あとカップ麺」
「わたくしは、あまり経験がないのですが……教えていただければ」
「おう、だれでも最初はそんなもんさ。まずは包丁の持ち方と切り方を覚えような」
ゴリョウに教わって肉を切ったり海老を焼いたりしていく面々。
彼女たちに料理のしかたを教えながら、ゴリョウはゴリョウでテキパキと複数の料理を同時進行で作り上げていた。
ビーフステーキと蒸し海老。そして海老殻を使った味噌汁。更にチキンをほぐしてご飯と一緒に炊き込んだものと骨から出しを取ったスープ。最後に残ったチキンに味付けしてチャーハンにしたものを作り上げどんどんテーブルに並べていく。
「ほれ、どんどん食ってくれ。船員の皆もな!」
手を振るゴリョウに、ここまでの案内を担当していた船員達が仕事を切り上げて駆け寄ってくる。
「ウマいもんは皆で食ったほうがより美味いもんだ。ぶっははは!」
ゴリョウは腹をぽんと叩き、豪快に笑った。
成否
成功
MVP
なし
状態異常
なし
あとがき
――ごちそうさまでした
――テンコモリアイランドの調査が完了しました。今後資源として活用されます。
GMコメント
皆さんは海洋王国から調査団の一員として依頼を受けました。
おなかがすいてきたと思うのでもう説明に行きますね?
このシナリオはハンターパートとグルメパートに別れます。
東西南北よっつのエリア組にチーム分けし、美味しい料理にありつきましょう。
■ハンターパート
東西南北の四つのエリアがあるので、大体2人組くらいにわかれて食材……じゃなかった調査サンプルを獲得してきましょう。
得意分野でわけるのがベストです。
■グルメパート
持ち寄った食――サンプルを皆で料理したり食べたりしましょう。
もう深く解説することなんかないよほんとおなかすいてきたからコンビニ行ってきていい?
料理や食事に必要なキッチン道具一式や食器などは一通りあるものとします。船にあるの、船に。
でもって海岸にキャンプセットひろげて食べるの。
それじゃあ皆さん準備はいいですね! レッツゴーテンコモリアイランド!
■■■アドリブ度■■■
ロールプレイをよりお楽しみいただくため、リプレイにはキャラクターのアドリブ描写を用いることがございます。
プレイングやステータスシートに『アドリブ歓迎』『アドリブなし』といった形でお書きくだされば、度合いに応じて対応いたします。ぜひぜひご利用ください。
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