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シナリオ詳細

夜闇と共に

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●夜闇の簒奪者
 幻想西南部、バルツァーレク領。
 その一角に、周りの木々を伐採したり、加工したりして生計を立てる木こり達が多く棲まう、小さな村がある。
 朝早くから仕事をし、もうそろそろ日付が変わりそうな頃合い。
 毎日の習慣、軽く酒を酌み交わしつつ、愚痴やら、たわいも無い会話を交わす木こり達。
 その一時は、また明日の仕事に向けての英気を養う大切な一時。
 そして……数杯の盃を買わし、いい具合に眠気も襲い始めた頃。
 その眠気に従い、次々と眠りへとつく木こり達。
 村の灯りが全て消え、静けさに包まれた森の中。
「……グヘヘ……寝テル、寝テヤガルゼ」
「ヨシ、行クゾ!」
 ニヤリ、と醜く笑うのは、ゴブリンの群れ。
 棍棒と弓矢の二種類の武器を握りしめた彼らは、寝静まった村へと近づいていく。
 そして……その気配に気付いた木こりの一人。
「ん……何だ何だ?」
 と、家の外に出た所に、ゴブリンの群れが到着。
「……あ」
「アーァ、起キテル奴ガイルゼ?」
「シャラクセエ。サッサトコロセバイイ!!」
 血気盛んなゴブリン達は、起きた彼を棍棒で撲殺。
 倒れた木こりを慈悲も無く足蹴にすると。
「コノ村ハオレタチノモノダー!」
「サァサァ、ブッコロセー!1」
 大きな声を上げたゴブリン達は、村の住民達を、己が得物で血祭りに上げ、村を破壊し尽くしていった。

●救い求めて
「皆さん、事件なのです!!」
 と、ギルド・ローレットにて、『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)は、イレギュラーズ達に告げる。
「バルツァーレク領の村に、深夜の時間を狙って襲い掛かるゴブリンの群れが出没している様なのです! このままだと、この辺り一帯の村々が、このゴブリン達によってズタボロにされてしまうのです……」
「既に幾つもの村がゴブリン達によって壊滅に瀕してしまってるのです。でも、その壊滅した村を見ると、次に襲われる村は十中八九分かって居るのです」
「皆さんには、その村に向かって貰って、ゴブリン達を上手く迎撃してきて欲しいのです。このままだと、襲われた村々の木こりさん達が浮かばれないのです……」
 そして、ユリーカは。
「村を護れば、きっと領主さんも感謝してくれると思うのです。イレギュラーズの皆さん、宜しく頼むのですよ!」
 と、ユリーカは元気よく、ぺこりと頭を下げるのであった。

GMコメント

 皆様、初めまして、緋月 燕(あけつき・つばめ)と申します。
 今回の依頼は、深夜の時間を狙い、村々に襲い掛かってくるゴブリンの群れの討伐依頼となります。

 ●成功条件
   村を襲撃するゴブリン達の掃討

 ●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

 ●周りの状況
 戦闘は村の中で行われます。
 周囲は真っ暗ですので、個々で灯りなどの対処が必要になります。

 ●討伐目標
  ゴブリンの群れ30体。
  内訳は以下の通りです。
   ・棍棒を武器にしたゴブリン達(20体)
     その手の大きな棍棒で、只只ぶん殴ってくるゴブリン達です。
     大振りの一撃で攻撃してくるので、攻撃力は高めですが、命中力は低めです。
   
   ・木の弓矢を武器にしたゴブリン達(10体)
     後方から弓矢を撃ち放ってくるゴブリン達です。
     基本的には棍棒ゴブリン達から10m程離れた距離から中距離武器での単体攻撃を行います。
     攻撃力、命中力も並程度です。

 それでは、イレギュラーズの皆様、宜しくお願い致します。

  • 夜闇と共に完了
  • GM名緋月燕
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2020年09月04日 22時10分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ヘイゼル・ゴルトブーツ(p3p000149)
旅人自称者
杠・修也(p3p000378)
壁を超えよ
アルテミア・フィルティス(p3p001981)
銀青の戦乙女
タイム(p3p007854)
女の子は強いから
リュティス・ベルンシュタイン(p3p007926)
黒狼の従者
マヤ ハグロ(p3p008008)
しにゃこ(p3p008456)
可愛いもの好き
幻夢桜・獅門(p3p009000)
竜驤劍鬼

リプレイ

●平穏の裏側
 幻想西南部、バルツァーレク領。
 時間は昼をちょっと過ぎた頃で、ギルド・ローレットより依頼を受けたイレギュラーズ達は、村へと急ぐ。
「うーん、ゴブリンの集団が、この辺りで暴れているみたいね……」
 その道すがら、困った表情を浮かべるのは『揺蕩』タイム(p3p007854)。
 更には幻夢桜・獅門(p3p009000)も。
「そうだな。小鬼……ゴブリンはあんまり頭が良くないと聞いていたんだが……夜襲できるくらいの頭はあるんだな」
 と、笑う。
 そんな二人に対し、『翼片の残滓』アルテミア・フィルティス(p3p001981)は、その心の正義心を強く燃やしながら。
「ええ……幻想貴族の一員としては、この様な暴虐の限りを尽くすゴブリン共をこのまま見過ごす訳にはいかないわっ。必ずここで全滅させて、この周辺の平穏を取り戻さないと!」
 自分にとっての大事な地、幻想だからこそ、掛ける意気込みは人一倍である。
 更に『キャプテン・マヤ』マヤ ハグロ(p3p008008)と、『旅人自称者』ヘイゼル・ゴルトブーツ(p3p000149)が。
「無抵抗な村人を襲うゴブリンの群れ……自分より弱くて、なおかつ何の攻撃手段も持たない村人を無差別に襲うとは言語道断!」
「ええ。ただゴブリンの相手、と云うのもだいぶ久方ぶりですが、群れの規模も、被害もかなりのものですね。これは気を引き締めてかかりませんとね」
 そんな二人の会話に獅門とタイムも。
「確かに、全て併せて30匹位で群れて居るって話しだしな。数も多く、なかなか手強そうだが……斬り甲斐があるって事だから嬉しい限りだぜ」
「そうそう、集団で襲ってこられたら村の人達はひとたまりもないわ。これ以上被害が広がらないうちにどうにかしなくちゃ!」
 ぐっと拳を握りしめる。
 そんな仲間達の言葉を聞いた『黒狼の従者』リュティス・ベルンシュタイン(p3p007926)と、『可愛いもの好き』しにゃこ(p3p008456)は。
「しかし、ゴブリンの掃討ですか……」
「そうですねー。どんな雑魚でも、群れると最高に面倒ですよねー。私達も群れてますけど! まぁまぁ、ただの群れじゃなくって、チームワークで奴らを圧倒してやりましょう!」
「……そうですね、ゴブリン達は略奪して調子に乗っている事ですし、その鼻っ柱を折って差し上げましょうか。それと……しにゃこ様はふざけずキリキリと働いてくださいね?」
 不意に向けられるリュティスの鋭い眼光に、しにゃこの背筋にぞぞぞぞっ、と悪寒が走る。
「な、なんですかリュティスさん!? そ、そんなに睨まなくても、ちゃんと最低限はお仕事しますから! 今にもビームが出そうな眼光は止めて下さいって!!」
「……分かりました」
 しにゃこの言葉に、一端鋭い視線を和らげるリュティス。
 そんな二人のやりとりに小さく笑いつつ、『壁を超えよ』杠・修也(p3p000378)は。
「兎に角、襲撃予定の村が十中八九わかっているという事は、被害状況などから襲撃のルートも予測出来るって事だ。つまり……あっちの方角から襲い掛かってくるだろう。その方向とは逆の方に村人達を避難させる必要がありそうだな」
 と襲撃の予測方向を指さし、それに。
「そうだな……避難誘導は、俺に任せてくれ」
「分かった。避難勧告を俺から出そう、獅門さんには村人の誘導を頼む。後は……」
「真っ正面から戦っては、多勢に無勢で押しきられる可能性があるわね。多少なりとも戦闘を有利に進められる様に、トラップを仕掛けておきましょうか……」
「そうですね。逆さ吊りにする括り罠とか、暴れれば暴れるほど絡みつく網とか……ですかね?」
「ええ。勿論設置するとして、村の住人の方達に許可を取る必要がありますね……その辺りは私が村人の方々に承諾を貰える様交渉しましょう」
「了解です。まぁ罠は手分けして設置しましょう」
「分かりました」
 ヘイゼルとアルテミア、そしてタイムが打合せて、作戦を事前に組み立てていく。
 そしてイレギュラーズ達は、襲撃が予測された村に辿り着く。
 すぐに村の長の元へ向かうと共に、この村が間もなく、ゴブリン達に襲われる事。すぐに村人全員を、この村から避難して欲しい旨を説明する。
 アルテミアは、それに加えて。
「村の家に、トラップ仕掛けさせて戴きたいのです。戦闘になる以上、家屋の損傷は避けられないとは思いますが……でも、ゴブリン共から、必ずこの村を守ります」
 と、真摯に、村人一人一人に話しかけ、罠設置の許可を取り付けていく。
 そして急ぎ獅門が誘導し、村人の避難と同時並行で、罠を家々に手分けして仕掛けていくイレギュラーズ達。
 そうしている間にも、時は刻一刻と過ぎていき……すっかり夜の帳も落ちてしまう。
 ……一切の音が立たない、静けさに包まれた村。
「……さて、と……後は来るのを待つだけけか……」
 あえて村人へと変装したマヤが、気配消失を纏い、家屋の外へ潜む。
 勿論、潜んだところで灯を出しては、ゴブリン達に気付かれかねない……なので。
「こういう所で役に立つ……とはね」
 目薬を挿す様に、月明かりの雫を瞳に垂らし、夜目を確保するヘイゼル。
 その一方で、アルテミア、タイム、獅門はナイトゲイザーやサイバーゴーグル、リュティスとしにゃこは、元々持つ暗視能力を活かし、深夜の刻でも、視界を確保。
 更には獅門は超聴力を活かし、家の中から周りの音に聞き耳を立てて、敵の気配を探り続ける。
 家の中や、家の屋上から……と、イレギュラーズ8人は、様々な場所で息を潜める事で、深夜のゴブリンの襲撃を、静かに待ち構えるのであった。

●寝息を狙い
「グヘヘ。オイ、コッチダ、コッチ!!」
 と、静けさに包まれた村を劈く、荒々しい声。
 勿論、その声の主は村を襲撃しようとしていたゴブリン達。
 村人の声がせず、完全に寝静まっていると勘違いしているゴブリンは、意気揚々と村へと乗り込んでくる。
「……」
 そんなゴブリンの襲来に気付いたマヤだが、家の影に隠れ、気配消失でじっと待ち続ける。
 そして、襲来したゴブリンの一体が、村人を手に掛けようとドアに手を掛けた……その瞬間。
「……!?」
 驚愕の表情と共に、天地逆転。
 いや、正しく云うならば、ゴブリンの足に縄が絡みつき、そのまま吊り上げられてしまう。
「ナ、ナンダコレ!?」
 突然のことに驚き、立ち止るゴブリン達。
 そこにマヤが現れ、携行用ライトでゴブリン達を照らす。
「引っかかったわね。これは全て、貴方達を誘き寄せる為の罠よ!」
 そう名乗り口上を上げると共に、ポケットよりラム酒を取り出し、一気に飲み干して威勢をつけて、銃とカトラスを構える。
 更にはヘイゼルも空中歩行で空を歩きながら、弓ゴブリン達に向けて。
「申し訳ありませんが、今宵夜襲されるのはこの村ではなく、ゴブリンの方々……貴方達の方なのです」
 と、同じく名乗り口上を立てる。
 そんなイレギュラーズ達の行動に、一端は驚きつつも。
「チッ、ウルセー、ブッコロセバ同ジ事ダ!」
「ソウダソウダ!! オレ達ノ力、見セテヤル!!」
 と、棍棒と弓矢を構える。
 そんなゴブリン達の居るエリアに対し、更に修也が。
「村の中で戦う以上、少しでも村の物的損害を抑えないとな。修理するのもただじゃないし」
 と、自分の周囲に保護結界を展開し、村の被害を少しでも抑える。
 そして戦場を整えた所に。
「よーし、それじゃ行きますよー!!」
 と、早速しにゃこが、潜んでいた屋根の上からくるりと飛び降り、取りあえずゴブリン達から少し離れた所に降り立つ。
 そして。
「さぁ、避けられるかなー!?」
 攻撃に集中しつつ、にこっと微笑みながらプラチナムインベルタを放つ。
 ゴブリンのみに狙いを定めた鋼の驟雨が降り注ぎ、様々な所で悲鳴が上がる。
 そして苦しむゴブリン達を見下ろしながら、ヘイゼルは先程の名乗り口上に乗って、弓矢を打ち返してくるゴブリンに狙いを定める。
 ただ、彼女の降りた所とゴブリンの間には、網。
 暗闇の中、網を見つける事は難しかったようで、引っかかっていく。
 そして罠に掛かったゴブリン達を前に、アルテミアはディアノイマンを発動し、戦闘能力を向上。
 更に連続行動にて、焔纏・破刀の斬撃にて、ゴブリンを斬り裂いていく。
「ほら、今更命乞いしても許さないわ! 地獄で後悔なさい!」
 そうマヤは、仲間達の居ない所に固まっているゴブリンの群れを対象に、SADボマーで牽制攻撃を放つ。
 しかし、それを回避しようとするゴブリン。
 そこへ更に修也が魔砲を放つ。
「ゴブリン如き、一気に殲滅して差し上げましょう」
 加えて、リュティスも魔砲に全力攻撃を重ねて追撃。
 続き獅門は仲間達の猛撃を逃れたゴブリンをターゲットに収め、至近距離へと接近。
 ゴブリンを真っ正面に捕らえると共に、渾身の一撃を振り落す。
 地面にめり込むゴブリンが息絶える……が。
「クソッ……フザケルナ!!」
 その周りのゴブリンは、決死の覚悟でイレギュラーズ達へ反撃の攻勢を開始。
 とは言え、何か知識のある」、巧妙な作戦を取る訳でもない。
 棍棒を持ったゴブリンは、手近なイレギュラーズの下へ移動し、全力攻撃を重ねて棍棒を振り落す。
 弓矢を持ったゴブリンは、イレギュラーズより10m程離れ、そこから同じく全力攻撃での射撃攻撃を繰り返す。
 そんなゴブリンの攻撃は、主に名乗り口上を挙げたヘイゼル、マヤへと向けられていく。
 棍棒と弓矢が降り注ぎ、流石に二人への被害が大きい。
 ……だが。
「この程度の攻撃、私に聞くとでも思ってるのかしら? 全く効いてないわよ?」
 決して屈せず、ゴブリンを挑発しながら立ち回る。
 勿論、そんな二人を補助する様に、修也がライフアクセラレーション、タイムがライトヒール、リュティスが大天使の祝福にて体力の回復を行う。
 一方、しにゃこはその素早い身のこなしでゴブリンを遠距離の間合いに収めた所より射撃。
 獅門は傷ついた仲間を護るが如く、ゴブリンの至近距離へと接近し、回復している仲間を護りつつ、仲間の射線を遮らないような立ち位置で、天下御免を振り落す。
 そしてアルテミアが、敵の並びを己が前の直線上に位置する様、立ち位置を調整。
 仲間達の攻防を見越した上で、溜めに入る。
 そしてゴブリン達の攻撃が、再びイレギュラーズ達に襲い掛かる。
 数を活かした猛襲は、一つ一つの攻撃力は小さくとも、纏まれば大きなダメージを及ぼす。
 つまり仲間達が確りと回復していても……それを上回るダメージが生まれてしまう。
「っ……」
 であっても、イレギュラーズ達は決して引き下がらない。
 その結果、ゴブリン達の立ち位置は大きく変わらない……そこへ。
「さぁ……食らいなさいっ!!」
 と、アルテミアは焔纏・飛朱雀を発動。
 剣より放たれた蒼き炎を纏う斬撃が、彼女の直線上に並んだゴブリン達へ次々と襲い掛かる。
 強烈な一閃が、次々とゴブリン達を一刀両断。
 仲間達の死した骸が並ぶと……ゴブリン達も流石に恐怖を覚えた様で。
「ヒィ……!!」
 弓矢ゴブリンの内数体が、仲間達を置き去りにし、逃げようとする。
 が、そんなゴブリン達へと素早く回り込むのはしにゃこ。
「女の子を虐める醜い化け物は残らず殲滅でーす★」
 笑いながら、背中を見せたゴブリンにしにゃこラブリービーム。
 自分に怒りを向けるビームで、逃げ道を塞ぐ。
 勿論一体だけではないが、即座に反応したマヤのラピッドショットや、リュティスのナイトメアバレットが、背中を見せたゴブリン達を蜂の巣に。
 頭から倒れ込む弓矢ゴブリン。
 逃げても殺され、その場に居ても殺され……もはや前後不覚の状態である、と認識せざるを得なくなったゴブリン達。
「グゥゥ……!!」
 元々醜い顔が、更に更に酷く歪む。
 そんなゴブリン達に向けて、ヘイゼルが。
「良いゴブリンは死んだゴブリンだけ、だそうですよ?」
 肩を竦め、吐き捨てるように宣言。
「煩イ……煩イ、シネシネシネェエエ!!」
 最早イレギュラーズ達を倒す他、助かる術は無い、と認識したゴブリン達。
 怒りを付与していないゴブリン達も、助かる為、イレギュラーズ達を倒す事だけに傾注。
 棍棒と弓矢を、兎に角手近な相手へと放ち続け、矢と棍棒が乱れ舞う。
「え、真っ正面から向かってこられるのはちょっとまって。まって」
 不意にタイムへ襲い掛かるゴブリン達。
 突然の事に驚くが……マヤが咄嗟に、その攻撃をカバー。
 元々食らっていたダメージも多く、耐えきれない……が、唇を噛みしめ、どうにか耐える。
 勿論、かなり危険な状況、次の刻にはすぐ、獅門がその場へと移動し、マヤとタイムの前へ立ち塞がる。
「後、もう少しだ……行くぜ」
 軽くタイムとマヤに笑みを浮かべながら、更に襲い掛かるゴブリン達に対峙。
 それに頷きながら、タイムは獅門から少し横へずれて射線を通し、直線上にライトニングの一撃。
 雷鳴に貫かれたゴブリン達が、更に骸へと化す。
 更にリュティスも、死にきれずに抵抗したゴブリンに対し、黒死蝶を差し向ける。
 黒死蝶に魅入られたゴブリン達……その周りに仲間達が居ない事を確認した上で、修也が魔砲を放つ。
 死へと誘う黒死蝶の効果……それに抵抗出来ず、惑い……イレギュラーズ達の前に散り行くゴブリン達。
 そして……。
「…………!!」
 最後まで残るは、弓矢ゴブリン。
「後はあなただけだよー。さぁ、どうするかなー?」
 にっこり微笑むしにゃこだが……当然ゴブリンは後ずさり。
「あの世で、自らの行いを悔いると良いでしょう……」
 その背後に居たのは、リュティス。
 そして、ゴブリンの視界に再び黒死蝶を放つ。
 ダメージは少ないものの、不運と不吉、そして防無がゴブリンを蝕み、動きが大きく鈍る。
「これで……終わりだ!」
 そして修也が、力を振り絞った魔力撃を放つ。
 ラストゴブリンは、その一撃に悲鳴を上げる間もなく、崩れ墜ちていった。

●安穏の陽
 戦いを終えて、息付くイレギュラーズ達。
「ふう。何とか、退治できたの……かな?」
 とタイムが呟き、それに頷くアルテミア。
「そうですね。動くゴブリン達はもういません。取りあえずは一安心……ですかね?」
 そして、ゴブリンの骸を前にしにゃこが。
「はっはーん。どうです? 意外と真面目に働いたでしょう!?」
 と胸を張る。
 そんなしにゃこに対し、リュティスは。
「そうですね、しにゃこ様は頑張っていたと思います。その調子でこれからも御願い致しますね」
 と、しにゃこを褒める。
 そして、修也が保護結界を解きつつ。
「さて、と……流石にまだまだ暗いか。少し時間をおいて、周りが見えるようになったら、仕掛けた罠を外して、村人さんを迎えに行くとしようか」
 との提案に、アルテミアは。
「そうですね。一日でも早く元の平和な村に直せるようにして、村人達が笑顔になれれば良いですね」
 と笑い、タイムも頷く。
 ……そして時は経過し、うっすらと日射しが差し込み始める頃。
 ゴブリン達の死体は、夜の間に掘っておいた大きな穴に次々と放り込んでいき、埋葬。
 埋葬を終えた後に、家々に仕掛けておいた罠を一つ残らず撤去。
「この村で迎え撃つ許可を下さったんですから、来た時よりも綺麗にする勢いで頑張らないとですね!」
「ええ。掃除などはお任せ下さい」
 と、壊れた所の掃除はリュティスとしにゃこがしっかり掃除。
 完全に無傷という訳では無いが、被害を最小限に抑えたのは間違いない。
 そしてイレギュラーズ達は、避難していた村人達を迎えに発つのであった。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

まずはシンプルな戦闘シナリオでしたが、いかがでしたでしょうか。
皆様の記憶に少しでも残る依頼であったならば、幸いです。
参加戴きました皆様、ありがとうございました!

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