PandoraPartyProject

シナリオ詳細

子猫になってみませんか

完了

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング


 朝から降り続けていた雨は、定刻までには晴れていた。
 まるでこの為に天が降らせたかのように、鐘塔の先端に虹の橋が引っかかっている。
 虹の橋の下、小さな教会に集まるのは、新郎の気心知れた友人たち。
 少ない参列者に気を悪くするでもなく、晴れやかな顔をして、新郎は愛しいひとと共に神父のもとへ進んでいく。
 誓いの言葉。
 誓いのキス。
 たちまち響き渡る祝福の声と拍手。
 新郎は幸福を噛みしめながら、腕の中の愛しいひとに語り掛ける。
「僕はこんなにも幸せ者だ。君も決して苦労はさせない。愛しているよ、フィリー」

 にゃあん。

 新郎の腕の中で、ラグドールが甘い声で鳴いた。


「こんにちは特異運命座標《イレギュラーズ》」

 境界図書館を訪れたあなたは、突然声を掛けられた。
 あなたは反射で顔を上げるだろう。しかし、そこに声の主は見当たらない。
 なのに、姿なき声はさらに言葉を続ける。

「ところで猫は好き?
 嫌いでも良いんだけど、好きだともっと楽しいかもしれないわ。と言っても、楽しくなるかは貴方たち次第なのだけど。でもきっと貴方たちなら有意義な時間にしてくれると思うわ。きっと。たぶん」

 あなたが目を白黒させている間にも、言葉はどんどん積み上げられていく。

「この物語の舞台は、あるお屋敷。そこの主は猫好きで有名な変人で、好きすぎて猫と結婚までした筋金入り。
 ああ、屋敷の主はあなた達で言う所の人間種よ。こちらの世界には獣種や海種といった種族はいないの。
 で、結婚から15年後に伴侶は二十歳で老死。猫の中では長命ね? 以来、屋敷の主は猫の後妻も人間の後妻もとらずに、ただただ猫の保護に明け暮れて、屋敷の中は猫まみれ」

 てしてし、と一冊の本をつつく、「前足」。

「──で、あなた達への提案なのだけど……子猫になってみない?」

 にゃあん。

 下げた視線の先は、あなたの足元。
 白い毛並みにサファイアのような瞳をした美しいラグドールが、愉快げに鳴いた。

NMコメント

初めまして、ねこじゃらしと申します。
猫シナリオが欲しいなぁと思ったらこうなりました。
何も考えず、ただただ子猫気分を味わってみませんか。

●目的
子猫になってみませんか。
この世界にきたイレギュラーズはどんな種族だろうが外見だろうが、子猫になります。
また、語尾が必ず「にゃ」になります。どんな強面の人も「にゃ」って言います。
みなさんは離乳したぐらいの年齢の子猫ですが、なんならもっと幼くても構いません。ただ、目はもう見えていますし、覚束ないながらも動き回る事も出来ます。

●舞台
猫好きな主のお屋敷の一室が舞台です。
子猫たちが過ごす部屋は、10畳くらいはありそうなそれなりに広い部屋です。
猫の玩具やキャットタワー、他にみなさんが欲しいと思うものはだいたいあると思って良いです。
重火器とか巨大人型ロボットとかは玩具やプラモデルになります。
また、スキルはそのまま使えますが、攻撃スキルは総じて猫パンチになります。
意思疎通が出来るのは同じ子猫だけです。ハイテレパスあたりは猫の声が対象の頭に響き渡る事でしょう。にゃあん。
装備は持ち込めません。猫なので。

●登場人物
お屋敷にはおっぱいがふかふかのメイドさんや執事さんが子猫のお世話をする為に複数人ひかえています。
メイドさんや執事さんの外見はみなさんの要望で変更可能です。
離乳できていない子猫さんには、要望があれば哺乳瓶を持ってきて飲ませてくれます。
屋敷の主は出てきません。


●プレイングに際して
まずは冒頭にどんな猫になりたいか、猫の種類を書いてください。
猛獣系はご勘弁ください。
獣種とか獣人系の方で「自分虎なんだけど…」となるかもしれませんが、虎っぽい猫になってください。茶トラとか。虎柄のベンガルとか。

●サンプル
三毛猫
俺は世にも珍しい雄の三毛猫だにゃ!
折角だからふかふかおっぱいのメイドさんにミルクを飲ませてもらいたいにゃ! 雄っぱいはいらないにゃ。
あー哺乳瓶から飲むミルク美味しいなー……いや何プレイだにゃ! ああっ語尾が鬱陶しい! にゃ!

!注意!
この世界は猫に優しいファンタジー世界なので、現実に伴わなくて大丈夫です。

●最後に
諸注意が多いですが難しく考えず気軽に参加して頂けたらなぁと思います。

  • 子猫になってみませんか完了
  • NM名ねこじゃらし
  • 種別ラリー(LN)
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2020年07月26日 19時38分
  • 章数1章
  • 総採用数7人
  • 参加費50RC

第1章

第1章 第1節

スティーブン・スロウ(p3p002157)
こわいひと

 キャットタワーの頂上から、黒い影がメイドに飛び掛かかった。

「きゃっ!」

 メイドのふくよかな谷間に黒い子猫がすっぽりと納まる。

(おお、これは役得にゃ)

 『こわいひと』スティーブン・スロウ(p3p002157)は、子猫の身体で「ふかふか」を堪能。
 メイドは猫の中身を知らないので、最初の驚きが過ぎると満面の笑みをスティーブンに向けた。
 キラリ。青い瞳が光る。

(今にゃ!)

 黒猫は胸元から脱すると、彼女の細い首にくるりと巻きついたり、身体を伝って降りてスカートにじゃれついたりし始める。
(にゃはは)
「んもう、悪戯っ子」
(おっと)
 浮遊感に襲われ、気づくと彼女の足元に降ろされていた。
(ありゃ、やりすぎたかにゃ?)
 反省の色を見せるべく、スティーブンは前脚を差し出した。

「にゃぁん」

 子猫の甘い鳴き声と、くりっとした瞳で見上げられたメイドは、たまらず笑み崩れる。
 その前脚がしっかり自分の足を触っていても、もはや彼女にとってはご褒美だろう。

「きっと眠くてぐずってるのね。さあ、お昼寝しましょう」
(え? 別に眠くは……)

 メイドはその場に座り込むと、スティーブンを膝の上に抱き寄せる。
 見上げればふかふか。
 身体の下には柔らかな腿。
 背中を撫ぜていくすべらかな手。
 無かったはずの眠気がじわじわと押し寄せてくる。

(まあいいか……なんだか気持ち良いにゃ)

 スティーブンは欠伸を零し、ころりと眠りに落ちていった。

成否

成功


第1章 第2節

ヴィクトール=エルステッド=アラステア(p3p007791)
黒鉄波濤

『黒鉄波濤』ヴィクトール=エルステッド=アラステア(p3p007791)は、つい、と右前脚を持ち上げる。
 ノルウェージャンフォレストキャットのふわふわの毛並みは、子猫の時はまだそれほど長くない。

(……子ネコなのですにゃ? まあ、のんびり過ごせるならそれでもよいのですにゃ)

 そのまま右前脚で顔をこすり、小さく欠伸。
 ギフトの能力でいつでも眠ることが出来る彼は、すでに眠る準備万端だった。
 居心地の良い寝床を求めて、よたよたと部屋の中を彷徨う。

(むにゃ……。あそこなんてどうでしょうかにゃ)

 窓辺にクッションが見えた。
 早速近づいて、脚でつつく。ふみふみ。悪くない柔らかさ。
 乗り上げて寝心地の良い位置を探す。その場でぐるぐる。ここかな、それともここかな。
 暫くクッションの上をぐるぐる踏みしめて、ようやくヴィクトールは身体を丸めてクッションに沈んだ。

(ああ、ネコも悪くないのです、風通しとか居心地が良いところを探すのにはもってこいなのですにゃ……むにゃにゃ)

 そのまま眠ろうとした矢先、視線を感じて顔を上げる。
 今にも触りたいといった様子でヴィクトールを見つめる、執事の姿があった。
 少し考えて、ヴィクトールは立ち上がった。

「……にゃあん」

 近づいてくるノルウェージャンフォレストキャットに、執事の顔が輝く。
 見られているよりも、優しい手に撫でられながら寝た方が、心地良さそうに思えた。

成否

成功


第1章 第3節

イルミナ・ガードルーン(p3p001475)
蒼騎雷電
クロエ・ブランシェット(p3p008486)
波枕の鳥

(にゃんとも不思議な……わー、手足の感覚どころか目線から何から違って新鮮ッスにゃ)

 アメリカンショートヘアの小さな身体をまじまじと眺めおろし、『機心模索』イルミナ・ガードルーン(p3p001475)は感心と戸惑いが混じった感想を抱く。

(……えぇっと。何をしましょうかにゃん……?)

 とりあえず、その辺のおもちゃで遊んでみようか、と周囲に視線を向けると、垂れ耳のスコティッシュフォールドの子猫と目が合った。

「あ、こんにちは」
「はい、こんにちは」

 思わず挨拶を交わしあってからお互いを二度見する。
 言葉が通じるという事は、イレギュラーズ同士だということだ。

「あら! 奇遇ですにゃ。同じ依頼を受けられたのですにゃ。私、クロエ・ブランシェットと言いますにゃ」
「そ、そうみたいッスにゃ。イルミナ・ガードルーンッスにゃ」
「よろしくイルミナさん! どうですにゃ? 私、もふもふでフニフニな可愛い子猫になれていますかにゃ?」
「大丈夫ッスにゃ。茶白の毛並みがもふもふでフニフニッスにゃ」
「本当? 嬉しい! あなたも可愛いですにゃ!」
「あ、ありがとうッスにゃ」

 ──というか語尾が大渋滞ッスにゃん!

 自分のもとからの口調と、今回強制的に付与された語尾の混雑具合に、とうとうイルミナは混乱をきたした。
 そうとは知らないスコティッシュフォールド──『波枕の鳥』クロエ・ブランシェット(p3p008486)は、上機嫌で傍らに置いておいたボールの玩具をイルミナに示す。

「一緒に遊びましょう? にゃ!」
「にゃにゃっ」

 てい、とクロエが転がしたボールがイルミナの目の前を通り過ぎていく。
 猫の本能で思わず追いかけるイルミナ。

「あぁ、これが子猫の習性なんスにゃん……!」
「こっちに転がしてくださいにゃー!」
「にゃっ!」

 転がるボールに追いついたイルミナは、素早く回り込んでボールに猫パンチ。
 進行方向を変えたボールを待ち構えるクロエ。前かがみになり、ふりふり、と尻尾とおしりが揺れる。

「にゃ!」

 クロエもボールに猫パンチ──しようとして、空振り、ころんとその場に転がった。

「にゃぁ?」
「大丈夫にゃ?」

 イルミナが駆け寄ると、クロエは楽しそうに笑った。

(なんだか楽しい! しばらくこのままでもいいくらい!)

 ころころ転がって反動で身体を起こす。

「大丈夫ですにゃ! さ、今度は追いかけっこにゃ!」
「にゃ!? こ、これも子猫の習性なんスにゃん……!」

 追われると逃げ、逃げると追いかけ。二匹の子猫は部屋の中をてちてち走り回った。

 体力の限界が来る頃にはメイドや執事が近寄ってきて、疲労で眠そうにしている二匹を膝に乗せてくれた。
 そうして乱れた毛並みをブラッシングされると、思わず喉がゴロゴロ鳴ってしまう。

「にゃぅ……眠くなってきちゃいました……」
「ッスにゃぁ」

 ふああ。
 くああ。

 小さな口を大きく開けて、二匹は心地の良い微睡みに浸かった。

成否

成功


第1章 第4節

久泉 清鷹(p3p008726)
新たな可能性

 自身の鍛錬に余念がない久泉 清鷹(p3p008726)は、子猫の身体能力を早速確認していた。

(ふむ、子猫だが跳躍力もあるにゃ)

 キャットタワーの頂上へ一気に飛び上がったロシアンブルーの子猫は、ぎゅっ、ぎゅっ、と前脚に力を込める。思っていたほど力めないが、そのかわり身体はとても軽かった。
 たまには猫もいいな、と思いつつ、眼下に目を向ける。
 キャットタワーの頂上は使用人たちの頭より高く、他の子猫たちの世話や部屋の掃除、玩具の点検などに忙しない彼らの様子が見えた。

(人間の頭の上を眺めるのは新鮮味があるにゃ)

 そんな彼を、一人のメイドがじっと見つめていた。
 その両手がソワソワとしているのも清鷹には見えた。

(……上に居れば誰それに撫で回される心配も無いにゃ)

 ぷいっと顔を背けたロシアンブルーに、メイドが「ああっ」と悲痛な声を上げる。
 しかしメイドは諦めず、ねこじゃらしを持ってくると、清鷹にむけて一生懸命ふりはじめる。

(こ、これは本能にゃのか? 猫じゃらしを振られると、目が勝手に追っていくんだにゃ……!)

 そっぽを向いていた筈の清鷹は、獲物に飛び掛かる手前の姿勢になってしまっていた。

(し、仕方ないにゃ。そこまで真剣にそれを振るなら、相手になってやろうではにゃいか!)

 キャットタワーのてっぺんから、ロシアンブルーが跳躍する。

「にゃ~~!」

 猫パンチを受けたメイドは幸せそうな顔をしていたという。

成否

成功


第1章 第5節

ラナティア・ナスラ(p3p001864)
深き森の冒険者

「にゃあ!」

「あら?」
「おや」

 足元で上がった可愛らしい鳴き声に目を向けると、黒と白のブチ模様の子猫が、メイドや執事たちを見上げて瞳を輝かせていた。
 手招くように空中を掻く前脚は白く、いわゆる「くつした猫」だ。
 手招いたりその場でくるくる回ってみたり、使用人たちを誘うような仕草は愛嬌たっぷり。メイド達はたちまち笑顔がとろける。

(ねこ。こういう日もたまにはあったほうがいいのかもしれにゃいのにゃ)

 くつした猫の『深き森の冒険者』ラナティア・ナスラ(p3p001864)は、猫の身体でしか出来ない事を考える。うんと楽しいことは無いだろうか?

(そうにゃ! 思いっきり遊んでしまうのにゃ!)

 普段殆ど体動かさないけれど、猫の体でなら思いっきり遊べそうな気がした。
 ラナティアは、てててっと走り、メイド達の顔の高さまでキャットタワーを登る。
 にゃぁにゃぁ。ラナティアが鳴く度にメイド達はとろけていく。
 かと思うとまた、てててっとキャットタワーを駆け下って足元に戻ってくると、ぴょんと上体を持ち上げて後ろ脚で立った。

(遊びませんか! どちらの体力が先に尽きるか勝負にゃ!)
「にゃああん!」

「うっ」
「胸の高鳴りが抑えられないっ」

 こんなにも可愛らしく一生懸命おねだりされては、使用人たちが断るはずもなく。
 手に手に猫じゃらしやネズミの玩具などを持ったメイドや執事たちと、ラナティアの闘いが始まる。

成否

成功


第1章 第6節

緒形(p3p008043)
異界の怪異

 部屋の片隅で、空き箱がカタッと動いた。

(……うん、まあ驚いたさね。自分が猫になるのは初めてにゃ)

 箱の中でキラリと光る──その数は、ひとつ。
 蓋を頭で押しのけて顔を見せたのはボンベイの子猫。黒豹の子供のような、幼いながら凛々しい顔つきをした黒猫だ。しかし、その片目は閉ざされている。

(あゝ元が単眼だから片目開かにゃいのか、別に何時も通りだから困らないぞう)

 緒形(p3p008043)は半分しかない視界も苦にせず、するりと箱から出てきて適当な椅子に登る。
 座面に座る、という行為は同じでも、子猫の身体では普段と感覚が違った。ふむふむ、と髭を揺らして頷き、テーブルの上にも乗ってみる。やはりこれも、いつもと違う。
 ほうほう。頷きながらテーブルを降り、キャットタワーに歩み寄る。子猫の身体では巨大な要塞が聳え立っているように見えた。

(この成りではこのような感じるのだにゃあ)

 感慨深げに頷くボンベイの小さな頭。
 そろりと近寄る気配を察して顔を上げると、ねこじゃらしを手にした執事がいた。
 執事になりたてなのか、服に着られているように見える。
 少年じみた顔からは、ボンベイの子猫と遊びたいという欲求が見えた。

(飽きてきたし、遊んでもらうとするかにゃ。ヒトに触られるの、嫌いではないしにゃあ)

 緒形が向き直ると、執事は嬉しそうにねこじゃらしを振る。その一心不乱さに幼さが見え、緒形も満更ではない気分だった。

成否

成功


第1章 第7節

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