PandoraPartyProject

シナリオ詳細

旋律の守護者

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●歌唱闘士はサボりたい
 異世界《メロディエル》には"歌唱闘士"と呼ばれる戦士達がいる。
 歌の女神から恩恵を受けた彼らは、胸の内から溢れる歌を力に変えて、超人的な力を得る。
 彼らは人類にとっての希望であり、魔王を打ち砕く唯一の矛であると周囲に期待されてきた。

 しかしーーそれを本人たちが望んでいるかというと、話は別である。


「まったく、何だこの体たらくは。四人がかりでスライム一匹すら倒せんとは!」

 異世界某所。歌唱闘士の集まる屯所に怒号が飛ぶ。
 バンッ! と机を叩いた後、ナイル指揮官は目の前に集まる部下たちを鋭い眼光で睨みつけた。
「歌唱闘士は人類の矛であり盾でもある。お前たち『豪唱隊』が戦えなければ、我々は魔王に滅ぼされるんだぞ!
 もっとやる気を出さんかっ、やる気を!!」

「うるさいなぁ」
 怒号は聞き馴れたと言わんばかりに片耳を指で栓しながら、部隊の年長者カズイが溜息を零した。
「俺達は選ばれたくて歌の女神様に選ばれた訳じゃない。
 したくもない鍛錬、歌いたくもない歌。そんなモンでやる気出せって言われても無理があるでしょ」

「大っ変、申し訳ございませんでしたァ!!」

 一方で、隣で話を聞いていたラスティはナイルのお叱りに涙目だ。
「戦う事に集中しすぎて歌う事を忘れてしまい……。なのでナイル指揮官っ! いっそ今後は物理のみに頼るというのは如何でしょうか!」

 元から剣士見習いだったラスティは、戦闘と歌唱の両立が出来ず苦戦しているようだ。
 礼儀正しい性格とは裏腹に大雑把な性分ゆえ、どうしても歌を忘れてしまう。
 剣の腕が立てば多少のミスはフォロー出来たかもしれないが、見習いゆえに大した実力もなく。
「ラスティ、お前は歌唱の鍛錬をサボりすぎだ。何かにつけてそうやって剣の鍛錬に挿げ替えようとするから歌う習慣も付かんのだぞ」
「ご……ごもっともです…」

「まぁいい、二人は話を聞いてるだけマシだ。残りの二人は……」
「すやすやぁ……。ふにゅ? なんか呼んだぁ?」
 間近であれだけ怒鳴られたにもかかわらず、エルダは立ったままウトウトしていた。
「僕はぁ、歌うの好きだけど、戦うのはちょっとぉ……って事で、おやすみなさぁい」
「おやすみなさい、ではない! お前の狸寝入りは分かりやすすぎるんだよ。おーい、起きろー!」
 ナイルが目の前でブンブンと両手を振ってみても、エルダはすっかり寝たふりを決め込んで知らぬ存ぜぬといった風だ。

 最期に、とナイルが睨む視線を受けて、コージはヘッドホンを頭から外した。
「やっと話を聞く気になったか、コージ。貴様は……」
「用事できたんで帰ります」
「……は?」
「それじゃ先輩がた、また明日」
 上司が虚を突かれて固まるうちに、最年少のコージはあっという間に身支度を終えて部屋を出て行ってしまった。
「…………は?」
「人数足りて無いなら演習もできないねぇ」
「では私達も帰りましょう。私も家で素振り1000回のノルマがありますのでッ!」
「じゃあね~、ナイルちゃ~ん」
 普段はチームワークが欠片もないくせに、こういう時だけ息をあわせる『豪唱隊』。
 独り取り残されたナイルは、今日もがっくりと肩を落としたのだった。

●仕事人のプライド
「……って感じで、今の『豪唱隊』は大した活躍もできず、屯所のある街では無駄飯喰らいのレッテルを貼られているらしい」
 仕事に熱心な境界案内人の神郷 赤斗(しんごう あかと)としても、この事態は見ていてあまり気持ちのいいものではない。特にナイル指揮官の立場を考えると、胃がキュッとなるそうだ。

「4人とも潜在能力はある筈なんだ。ただ、やる気がなかったり悩みを抱えていたりで本領を発揮しづらい状況にあるようだからな。
"選ばれし者"同士、特異運命座標の君達なら彼らの気持ちをほぐしてやれると思ったんだ。彼らがちゃんとした戦士になるよう、手を貸してくれないか?」

NMコメント

 今日も貴方の旅路に乾杯! ノベルマスターの芳董(ほうとう)です。
 闘士達のやる気スイッチを入れるお仕事、受けてみませんか?

●目的
『豪唱隊』のメンバーが戦えるようにする

●出来る事
 出来る事は次のうちのいずれかです。

1.鍛錬につきあう
 彼らは魔法剣士であるため、物理でも神秘でも、鍛錬をすれば力がつきます。
 また、彼らは闘いながら歌う事で特別な力を発揮できるので、歌唱やステージ技術などのアイドルに必要そうな非戦スキルを磨いても輝きます。

2.触れ合う
 街中で遊んだりお茶の時間をもってみたり。心をほぐす事で、闘いへの意識を変えさせるように挑戦するならこちらです。

3.その他
 その他、何かしたい事があればご自由に!

●場所
 異世界《メロディエル》
  西洋ファンタジーの王道といった感じの異世界です。文化の発展度は幻想に近く、『豪唱隊』の屯所がある街は煉瓦造りの家が並んでいます。
  剣と魔法が一般的ではあるものの、歌を力に変える"歌唱闘士"という選ばれし者がごく僅かだけ存在しており、
  長きにわたる魔王と人類の戦いに終止符をうつ存在として注目されています。

●書式
 一行目に何をするかの番号(1.鍛錬につきあう/2.触れ合う/3.その他)、
 二行目に同行者がいる場合は相手のIDもしくはグループタグを記載してください。
 三行目からはプレイングをお願い致します。

例)
 一行目:1
 二行目:【マッスル組】
 三行目:筋肉は裏切らない。ラスティと一緒にエクササイズで鍛えよう!

●登場人物

カズイ
 20代半ばくらいの歌唱闘士の男性。
 歌唱も戦闘もそこそこ出来る筈なのだが、とにかく怠惰な性格で、何かにつけて言い訳を盾にサボろうとする。
 前に所属していた部隊が自分を残して全滅した事から、部隊が戦場に出ないように足を引っ張るようになった。

ラスティ
 18歳の戦乙女。剣士見習いだった歌唱戦士。
 物理・神秘の鍛錬には非常に真面目に向き合っているものの、歌の鍛錬をほっぽっている。
 実は音痴なのを気にしており、どうして歌の女神に自分が選ばれたんだろうと密かに悩んでいたり。

エルダ
 16歳の女歌唱闘士。いつも眠た気なのは演技で、都合が悪くなるとすぐ寝たフリをする。
 歌うのが大好きだが、物理・神秘の鍛錬を嫌っている。というより戦う事を恐れている節がある。
 家族を魔物に襲われ、失った過去をもつ。

コージ
 13歳くらいの歌唱闘士の少年。ヘッドフォンで大音量で音楽を聴いており、よく他人の話を聞き逃す。
 歌唱・戦闘ともに秀でているものの、チームに協力しようという姿勢がまるで無い。
 優秀な双子の兄がおり、そちらは一般人のようだが……?

ナイル指揮官
 外見年齢40歳程度。『豪唱隊』の指揮官だが、隊員に手を焼いて胃を痛めている。
 口調は厳しいが部下思いのいい上司。しかし何か秘密があるようで、身体から僅かに負のオーラが滲み出ている。

●その他
 ・こちらのシナリオは一章完結の予定です。オープニング一覧から消えるまでプレイングを受け付けます。
 ・芳董の境界案内人(神郷 蒼矢、神郷 赤斗、ロベリア・カーネイジ)を同行者に指名する事もできます。

 それでは、よい旅路を!

  • 旋律の守護者完了
  • NM名芳董
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2020年07月05日 22時10分
  • 参加人数4/4人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

ペルレ=ガリュー(p3p007180)
旋律を集めて
紅楼夢・紫月(p3p007611)
呪刀持ちの唄歌い
エルシア・クレンオータ(p3p008209)
自然を想う心
Nil・Astrum・Fine(p3p008413)
無星

リプレイ


 豪唱隊の屯所裏、大きく開けた訓練場に彼女は居た。
「344……345…」
 馬鹿正直に木刀で素振りを頑張り続けるラスティ。その背中へ2つの影が落ちる。
「真面目にやっとるねぇ」
「本当に剣術は一生懸命なんですね~」
『呪刀持ちの唄歌い』紅楼夢・紫月(p3p007611)と『英雄のたまご』ペルレ=ガリュー(p3p007180)。間延びした口調のマイペースな2人に挟まれ、ラスティは戸惑いがちに木刀を降ろした。
 今朝のミーティングでナイル指揮官が言っていた特異運命座標という特別講師。その4人のうちの半分が己の元に来たという事は。
「もしかして、私……落ちこぼれですかッ!?」
「そうやない。私も刀使うし、少しは扱いを教えれると思うてねぇ。剣も刀も基本は同じやからぁ」
 成程、とラスティは紫月を見つめた。こうして話している間も、彼女は全く隙を見せない。手練れである事は確かだ。
「ごっ、ご指導ご鞭撻のほど宜しくお願いしますッ!」
「それなら~、ワタシはラズティさんの訓練に付き合います~」
 ふんす、と隣に居たペルレが気合い十分な様子で宣言する。
「貴方もやるんでうsか?」
「ラスティさんと一緒にお歌の訓練をしたいんです~。でも、ただ一緒に歌いましょうじゃ、嫌ですよね~?」
 図星である。ラスティが視線を逸らしても、ペルレの笑顔は柔らかいまま。
「ワタシもがんばりますから、ラスティさん、認めてくれたらお歌の練習してくれますか~?」

 苦手なのだと分かっているから、目線を合わせて一緒に頑張る。ペルレの優しさに驚きつつも、ラスティはこくんと頷いた。

「決まりやねぇ、ペルレ気張りぃな」
「ワタシ、非力ですけど、頑張ります~」

ーーそれから指導する事、小一時間。

「……もう、ダメデス~」
「早っ!」
 早速へばるペルレだったが、歌ってくれるまで頑張ろうとヘロヘロになりながら木刀を構え直す。
 その意気やよしと、紫月は中断していた指導を再開した。ラスティの横に立ちながら、構えから順に丁寧に基礎を教えていく。
「両手で扱うんなら片方の手に力入れて反対の手は支えて、振り切った後にしっかり止めれる様にせんとねぇ」
「成程、それがないから私は反撃されてばかりなんですね……」
「剣道の基本やねぇ。防御が不安なら、受け流し方を教えとこうかぁ?」
「いいんですかッ!?」
 教え子は優秀で、教えるほど脱脂綿のように吸収していく。要領が悪い訳でもない……とすると、歌が上達しないのは本人の意識による所が大きそうだと紫月は思う。
「剣の扱いは出来るようになったんやし、次はお歌の方やねぇ」
「えっ」
「……あ、おうた…歌ってくれますか~」
 死にかけていたペルㇾがのそりと復活する。澄んだ瞳をきらきらと無邪気な輝きで満たしたまま、
「そんなにお歌下手なんですか~? 聞かせてください~、ラスティさんの歌声~」
 なんてお願いされてしまったら、先程の努力する姿を見ているだけに、どうにも断りにくい。
「始めは声出すだけでええと思うわぁ。声出せんかったら歌えへんしなぁ。歌うんが難しかったら、歌詞を歌わんでも鼻唄だけでもええと思うよぉ?」
「声を出すだけ……」
 それならと、試しに歌ってみるラスティ。その歪な音色をペルレは一通り楽し気に聞いてーーこてん、と首を傾げた。
「……どうしてその音域で歌うんですか~?」
「どうしてって、他の隊員に合わせると……」
「ラスティさんの声の幅だと、その音域は苦しくないですか~?
 歌は皆で合わせることも大事ですけど、自分が楽しく歌える音域じゃないと……」

 音痴だ下手だと言われ続けた彼女にとって、ペルレの指摘は新鮮なものだった。
「この音域だとどうですか~?」
 促されるままに、ペルレのリュートの音色に合わせ、ラスティは歌い出す。すると歌声は伸びやかに、楽しげな色を帯びていった。
(あれ? 私……こんなに歌えたんだ!)
「まずは強くなるより、音を楽しんでください」
 ラスティに合わせるように、ペルレが、紫月が歌い出す。訓練場に歌が満ち、見事な三重奏が響き合った。

「本当にありがとうございましたッ! 剣も歌も、私……もっと強くなれそうです!」
 指導を経たラスティの顔は晴れやかで、悩みもすっかり無くなったようだ。
「もっと修行! と言いたい所ですが……お腹が空いてきましたッ!」
「ほんなら、ご飯に行こかぁ。屯所の近くにファミレスあるんやろぉ?」
「美味しいものとか、食べて元気出しましょう~!」
 すっかり仲良くなった3人は、他愛もない話をしながらファミレスへ向かう。
 そこでどんな事が起きているかも知らぬままーー。


 蒸し暑いこの時期に、涼しいファミレスでお話を。
 儚げな美女にそんな誘いをされたら、男として無視できない。
「……で、話って?」
 飲んでいたコーヒーをソーサーの上に置き、欠伸をするカズイ。
「先輩、彼女に失礼ですよ」
 とフォローを入れるコージも、ヘッドホンを外す気は無いらしい。
 濃ゆい男2人を相手取る事となり、『自然を想う心』エルシア・クレンオータ(p3p008209)は眩暈を覚えた。
(よりによってガラの悪そうな男性2人……。でも、できる事をしないと)
 彼女は考える。望む望まないとに拘わらず世界を救う資格を得たという点では、豪唱隊も己と似た境遇であると。
 特に、選ばれてしまったが故に挫折したカズイと、優秀な兄ではなく己が選ばれてしまったコージ。この2人は運命の不条理さに各々悩みを抱えていそうだ。メロディエルで無辜なる混沌での出来事を語っても、どれくらい通じるかは判らない。しかし……少しでも、彼らの心に響くとしたら。
「実は私も、選ばれし者なんです」
「歌の女神様にか?」
「いいえ。私の世界には歌唱闘士はいません。代わりに『特異運命座標』という存在がいて。
 私の中の彼らという存在は、御伽噺に出てくる勇者様、でした。
 だというのに、まさか…私自身が特異運命座標になってしまうだなんて!」
「まぁ、普通に考えたら面倒な話だよね」
 コージの言葉にエルシアはこくんと頷く。
「そうなのです。おまけに、いきなり変な真相でっち上げ依頼を出されたり、変態な方が沢山いたり、ぱんつが信仰されていたり……」
 眩しいと思っていた勇者様とのギャップ。立ちはだかる恐るべき魔種や竜種。彼女が語る苦労話は豪唱隊の苦労の比ではない。
「そんなに大変なら、逃げればいいじゃねぇか」
 カズイの一声にコージもそうだと同調した。
「もし、私が逃げ出したとしても、誰も責めはしないでしょう……実際、度し難い悪意がいつ私に向いて、戦う術も知らない私を呆気なく蹂躙してゆくのかと思うと、すぐにでも逃げ出したくなるのです。
……でも、必ず来るだろう終末を――目の前で苦しむ人々を知って目を逸らすか否かとは、惨い選択肢ではありませんか」
 目の前の脅威から仲間を逃しても、大局を見れば後がない。
 どんなに兄へ力の譲渡を願っても、その願いは叶わない。
 問題を先送りにしているだけの2人にエルシアの言葉が深く刺さる。

 儚げな彼女ですら、こんなにも懸命に世界よ変われと祈り続けているのだ。
 覚悟を決めろと2人は互いに頷き合う。


「エルダ、お姉ちゃんと隠れんぼしよう」
 忘れられない、戸棚の中へ私を隠したお姉ちゃんの言葉。魔物に家を襲撃される前の、最期の言葉。
「~♪」
 豪唱隊のマニュアルにはない歌だけど、私はお姉ちゃんの子守唄が大好きだった。買い物しながら街中で、目立たないように口ずさむ。
ーーと、そのメロディに重なるように、綺麗な旋律が聞こえてきた。

『こんにちは』

 綺麗だ、とエルダは思った。輝くような銀色のウェーブ掛かったロングヘア。垂れ下がり気味の、長い耳の少女。
 見惚れていると、隣から声が降る。どうやら喋っているのは隣に浮かぶ白い球体のようで。
(貴方はなぁに? なんて聞いたら、失礼かなぁ?)
『こんにちは、最近ここに来たのだけどお話しても大丈夫かな?』
 魔物の可能性もある。でもーーお姉ちゃんの唄に合わせてくれた人を、信じてみたい。
「いいよぉ、こっちに来て」

 街を一望出来る小高い丘の上。夕日で赤く染め上げられながら3人は歌った。
「誰かと一緒に歌って、こんなに楽しいのは久しぶり!」
『最近は楽しくなかったの?』
 Nilの問いにこくりとエルダは頷く。そしてぽつぽつと語り出した。家族を失った悲しい記憶。恐ろしい魔物との闘いに己が選ばれてしまった運命。

『やりたくもない事を無理にする必要は無いかな』
「………」
『そうだね、戦いたくないなら戦う必要は無いよね』
 Nilと少女が出した結論は予想もしなかった言葉で、エルダは大きく目を見開く。

 戦わなくていい? 本当に?

『戦うのは怖いよね、Nil達も戦うのは怖いよ。
 大切な人が傷付いたりするのが怖い。何度もそんな経験をしてきたよ』
 でもね、とNilは傍らの少女を見つめる。心を壊されてしまった彼女は、今も感情が希薄なまま。
『逆に戦えなかったらなす術もなく大切な人が死んでしまうかもしれない。そう思うとね、Nilは大切な人を守れるようになりたいって思ったんだ。
ーー歌うだけでも誰かを守る力になる事もあるんだよ』

 戦うのは怖いけど、豪唱隊の人達は優しい。彼らを失わないように、今の自分が出来る事を。
『歌を力に変えれるなら、守る為の障壁とか、きっと出来るんじゃないかな?』
「……ん。やってみる!」


「驚いたな」
 特異運命座標の指導から一か月後、ナイルは吉報を知らせる報告書の山と格闘していた。
 誰も彼もが悩みを吹っ切り、思い切りが良くなった。今の彼らなら本当に世界を救うかもしれない。
「任務から戻って来たら、沢山労ってやるか。……今のアイツらなら、或いは」
 己の本当の姿を、受け入れてくれるかもしれない。魔物の翼を背から伸ばし、隊員の控え室へナイルは向かう。

成否

成功

状態異常

なし

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