PandoraPartyProject

シナリオ詳細

異端を巡る逃走劇

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

▪︎追われる者
 なんで組織を裏切ってまでこんなことをしているのか、俺自身よくわかっていない。しかし、あんな非人道的な実験をしていたとわかればこうやって実験材料の人間を連れ出して逃げるのは普通なら当然……なのか?とはいえ、俺のやったことは組織を裏切ることに変わりはないが、それでも一人は仲間がいることだし、俺も仕事の関係上乗り物全般は何とか操縦できる。しかし、不安は拭いきれねぇ。なんだ?この感覚は……
「アンペイさん、どうしたの?」
「いや、なんでもない」
仲間である女、シェリルが俺に気を使って話してきた。俺としたことが、不安が顔に出ていたようだ。こういうのは悟られないようにしないとな……
 こうして俺たちは組織の追手を避けながら出来る限り遠くへ逃げていった。しかし、この時俺たちは知らなかった。組織には俺たち下っ端には伝えられていない秘密の存在がいることを……

▪︎追う者
 アンペイの奴、被験体『ラーン』を盗んで逃げやがったか。おまけに腕利きの戦闘員であるシェリルまで一緒に逃げられるとはな……このオレとしては不覚も不覚、下手すりゃ末代までの恥だな。だが、オレたちの組織には闇医者の協力で造られた『アイツら』がいる。二人ともかなり使える人材だったし、ラーンも傷つける訳にはいかないから使うのは躊躇うが、下手に逃げられちゃ癪だからな。
「オイ、お前ら!アイツらを起こせ!」

「何?アイツらは見境なく暴れるからダメだ?そんなん知ったこっちゃねぇ!早くしろ!」

▪︎拒み、助ける者
 そうか、彼女はこの世界に……っと、君たちに多分分からないだろうね。とりあえず、今回の目的だがアンペイ、シェリル、そしてラーンの三人の身を守ってほしい。やり方に関しては、三人に接触して近くで護衛するか、先回りして敵の組織を片付けるかの二つだからね。
 ただ、今回の依頼では『アイツら』、いわゆる改造人間が君たちの前に立ち塞がるから、それらへの対処も君たちに頼むよ。特に護衛対象の三人はある程度戦えるけど、改造人間には歯が立たないから君たちの力がいることになるのでよろしくね。

NMコメント

ごきげんよう、桃山シュヴァリエです。ついに五作目のライブノベルです。今回の目的は護衛ですが、その護衛対象も結構変わっていて……

今回の目的
 今回の目的は、アンペイ、シェリルとともにラーンを護衛し、できれば三人とも、最悪ラーンだけでも組織から逃げ切ることです。しかし、組織から逃げ切るにはかなりの時間が必要で、さらに組織には強力な改造人間もいるので注意して、よく考えて行動してください。

プレイングについて
 まずはアンペイらと共に協力して行動するか、組織より先回りして追手を潰すかを書いてください。そして、どのように行動していくか、また改造人間とはどう戦うかを具体的に書いてほしいです。

登場NPCについて
 ラーン
  突如空から現れ、その後組織に捕らえられて色々な実験を受けた少女。実は記憶喪失みたいで……なお、オープニング時は昏睡していた。
 アンペイ、シェリル
  二人ともイレギュラーズと共にラーンを護衛します。元組織である二人は仕事の関係上ある程度の戦闘はでき、またアンペイは自動車から小型船まで色々な乗り物が操縦可能です。
 組織の下っ端
  アンペイ、シェリルが所属していた組織の下っ端です。彼らに直接攻撃してくる者もいれば遠距離から狙撃する者もいるのでイレギュラーズの皆さんは臨機応変に対応してください。
 組織の改造人間
  組織の財力と闇医者の技術で作られた改造人間。基本的に暴れ回るだけですがその戦闘力はかなりの強さです。注意してください。

最後に
 このライブノベルは私が前回作った『滅びを巡る三つ巴の戦い』にも関連があるので、気になる方はそちらも読んでください。

  • 異端を巡る逃走劇完了
  • NM名桃山シュヴァリエ
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2020年06月25日 22時10分
  • 参加人数4/4人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

ジル・チタニイット(p3p000943)
薬の魔女の後継者
ライセル(p3p002845)
Dáinsleif
ラクリマ・イース(p3p004247)
白き歌
シグレ・ヴァンデリア(p3p006218)
紫灰簾の徒

リプレイ

⚫︎
 境界図書館から異世界へときたイレギュラーズたちは、まず境界案内人から指示された場所、アンペイらの隠れ家へと向かった。そこに着くまでの間に、四人は今回の動きを確認した。
「俺はアンペイらと協力して護衛を補助します」
「俺もラクリマと同じく、護衛の補助をする」
 アンペイ、シェリルと共にラーンを護衛するのは、『Dáinsleif』ライセル(p3p002845)と『協調の白薔薇』ラクリマ・イース(p3p004247)のようだ。
「私は先回りして追手を潰すわ」
「僕もシグレさんと同じっす!」
『砂漠の冒険者』シグレ・ヴァンデリア(p3p006218)と『薬の魔女の後継者』ジル・チタニイット(p3p000943)はアンペイらより先回りして追手を倒していくようだ。

 そして、話し合っている間に隠れ家に着いた四人だが、ちょうど出てきたアンペイとシェリルに怪しまれてしまう。
「お前ら、まさか組織の追っ手じゃ無いだろうな?」
 答えたのはライセルだ。
「いや、その逆だ。俺らは君たちを助けにきた。それで、僕らもラーンの護衛に協力したいのだが、いいだろうか?」
「悪いが、こっちは急いでるんだ。すぐにでもここを出たいから、後に……」
「アンペイさん、ここは彼らに頼るべきよ。もしかしたら、組織の改造人間が追手に含まれてるかもしれないわ」
シェリルの発言に、アンペイは驚いた。
「なんだって!?改造人間は確かまだ完成してないはずじゃ……まさか、それはウソだったのか?」
「いいえ、正確にはまだ完成していないけど……ただ、発生する被害額に目を瞑れば運用も不可能では無いわね」
「ということは……」
「ええ、今回は貴方たちにも協力してもらうことにするわ。一応、現段階での逃走ルートも教えておくわね」
 シェリルから逃走ルートを教えてもらった後、四人は先回りする側と護衛する側とに分かれた。分かれる際、シグレはライセルとラクリマに、ラーンが目覚めた時に伝えてほしいことを伝言してから行った。


 分かれた後、先回りして追っ手を潰すシグレとジルはまずシグレの精霊疎通や自然会話で追手を探していた。
「どうっすか?シグレさん」
「うん、これで追っ手の大体の位置は掴めたわ。とはいえ、植物や精霊も今の街の様子には違和感を感じているみたいね……おかげでかなり情報が集まったけど、その追っ手の数もかなり多いみたいよ」
「大丈夫っす!僕だってやってみせるっすよ!」
 力こぶはできなかったが、ジルの方のやる気は十分にあるみたいだ。
「そういえば、ライセルさんたちに何か伝言したのは、なんだったんすか?」
「そうね……詳しい話は仕事が終わってからになるけど、実は私は前の仕事で別世界にいるラーンの親友にあってね。その人、ナーラはラーンのことを本当に心配していたから、そのことだけでもラーンに伝えてほしかったの」
「そうっすか……」
「って、ここでしんみりしてちゃダメよね。それじゃあ、近くにいる追っ手から片付けていくわよ」
「はいっす!やってやるっすよ!」
こうして二人は追手との戦いを始めていった。


 その頃、ライセルとラクリマ、そしてアンペイらは車を使って組織の手の届く範囲から逃げようとしていた。ちなみに車の運転はアンペイが、後部座席にはシェリルと未だ昏睡状態のラーンが座っている。ライセルとラクリマは上手いこと車の上に立って、近づいたり狙撃してきたりする組織の人間の警戒をしていた。
「それにしてもこの道に入ってからはあまり襲われないな。もっと頻繁に攻撃してくるもんだと思っていたんだが……」
「多分、シグレさんたちが減らしているのが効いている……にしては静かすぎます」
「本当にな。まるで、嵐の前の静けさといったところか……」
 すると、運転席にいるアンペイが叫んだ。
「おい!前方から鉄骨が飛んできたぞ!」
 二人はアンペイに言われて車の進行方向に顔を向けると、まるで一本の矢のように鉄骨が飛んできていた。
「ラクリマ!行くよ!」
「わかりました!ライセルさん!」
 ライセルが飛んできた鉄骨をブロッキングバッシュで弾き飛ばし、ラクリマの蒼剣のオスティアスは弾かれた鉄骨を粉々にした。
 それと同時に彼らは、組織の改造人間がもう近くまで来ていることを覚悟していた。
 しばらく進むと見えたのは、屈強な男たち。それぞれが鉄骨や大剣などの巨大な得物を持って立ち塞がっている。そんな彼ら、改造人間を目の前にして、ライセルは鋼鉄の翼を広げて躊躇なく飛び込んだ。翼で防御しながら、ブロッキングバッシュも織り交ぜて攻撃していく。そして、改造人間を一点に集めたところでライセルはすぐに引き……
「ラクリマ、今だよ!」

蒼き剣が改造人間らを一斉に貫いた。

 ラクリマの放った蒼剣のオスティアスは防御を無視して敵を葬る。例え屈強な肉体を持つ改造人間でも、この攻撃には耐えられず揃って倒れたのであった。 


 ライセルとラクリマが改造人間と戦っている頃、シグレとジルもまた別の改造人間と戦っていた。
「ジルさん、敵の下っ端を盾にしながら立ち回ってちょうだい!」
「はいっす!シグレさん!」
 二人が対峙している改造人間は巨大なガトリング砲を担いでいた。広範囲に広がる攻撃を避け、利用するため敵を盾にしながら、シグレはフロストチェインで敵を足止めしながら二人は生き延びた。しかし、ついにその盾も切れ、残ったのは二人と改造人間の計三人だけとなった。
「ふぅ、改造人間以外はみんな片付いたようだね。それじゃあ、丁度いいしあの作戦を始めようか」
「まあ、さっきまでと似たような感じっすけど……やってやるっすよ!」
 少し話し合って、二人は改造人間から離れた。
「やーい脳筋、来れるもんなら来てみろっす!」
「まあ、私たちの速さについて来れるならの話だけどねー!」
挑発しながら離れていく二人を見て、改造人間はムキになって、ガトリング砲を担いだまま追いかけていった。
「シグレさん。次はどこに行くっすか?」
「そうね、ファミリアを使って探した場所から、改造人間が追いつくよう出来る限り近い場所で……あそこの方に行きましょう」
そうやって改造人間をうまく利用して二人は敵の殲滅を進めていき、ガトリング砲の弾が全て切れたところでジルは羽奪晶を、シグレはウィンドカッターを使って改造人間を倒したのであった。


 こうしてラーンとアンペイ、シェリルは無事逃げ延びることに成功し、また四人もお役御免となった。そうして六人で別れの挨拶をしていると……
「ん……あれ、ここは?」
 なんと、今まで眠っていたラーンが目を覚ましたのだ。すると、彼女とよく関わったアンペイ、ではなく初対面であるはずのシグレがラーンの前に来た。そして、シグレは彼女に言った。
「記憶喪失らしいから覚えていないかもしれないけど、ナーラは君を心配していたよ。だから、元の世界へ早く帰ってきてね」
 そう言うとシグレは去っていき、他の三人も追いかけるようにして去っていった。

 こうして、複数の世界を揺るがした大きな事件と関連する、世界のどこかで起こった逃走劇は幕を閉じた。しかし彼女、ラーンにとってこの世界は望んでいた世界ではなく、後にラーンはシグレの発言をきっかけとして記憶を取り戻し、またもう一度、別の世界へ転移するかもしれない。しかし、本当にそれが実現されるか、そして転移した世界がラーンの望んでいた世界なのか。そんな未来のことは神にも分からないであろうことだ。

成否

成功

状態異常

なし

PAGETOPPAGEBOTTOM