PandoraPartyProject

シナリオ詳細

<虹の架け橋>迷宮ぬるぬるスライムプール!!

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●ぬるぬる、ぶるんぶるんの危険!
「モンスターつってもスライムだろ? そんなの雑魚中の雑魚じゃん」

 言ったのは、スマホという異世界のデバイスを片手でいじりながらの勇者ホタローだ。
 今回のメンバーは、彼と女子ふたりである。

「そんな風に油断するなってチュートリアルのあとに言われなかったっけ?」
「そうよ。スライムだって駆け出しの私たちには気が抜けないモンスターなんだから」
 
 ビキニアーマーがまだブカブカ気味の女戦士リカと高名な魔法使いの弟子……のそのまた弟子である魔法使いノッコのふたり、計3人のパーティである。
 この3人で、妖精から大迷宮ヘイムダリオンの一区画に出没するというスライム退治の依頼に挑むのだ。
 ちょっと先輩たちに揉んでもらった彼と彼女たちは、他の仲間たちとは別行動をとって少人数でやってきている。何故かというと、スライムが雑魚だと思って舐めたホタローの意見によるものだ。ホタローがスマホでやっている大抵のゲームで、スライムと言ったら低レベルでも倒せるエネミーなのである。

「スライム程度でびびっていたら、それこそ先輩たちに申し訳ないってもんさ」

 ホタローは完全に調子に乗っていた。
 だから、天井をどろりと這う“それ”への警戒を怠っていたのである。

「きゃああああああっ!?」
「いやああああああっ!?」

 リカとノッコが悲鳴を上げた。
 天井から、スライムがぼたぼたと垂れてきたのである。
 ガコン! 気色悪さに叫びまわっているふたりが、地面に消えた。

「お、おい!? ふたりとも大丈夫か!」

 焦るホタローであった。
 ふたりが落ちた落とし穴を覗き込む。
 その底は深いプールのようになっており、どろりとした液状のスライムで満たされ、落っこちたふたりにすかさずまとわりついている。

「ちょっ、隙間から入ってきてるっ!?」
「いやあっ! ……いやあっ!?」

 阿鼻叫喚の光景であった。
 絡みつき、包み込み、そして鎧や服の下からもスライムは侵入する。液状なだけに、どんな狭い隙間からでも入ってくるのだ。
 見る間にすらいむでべちょべちょ、ぬるぬるである。
 どうやら、スライムを利用したトラップ、スライムプールである。
 このままだと、ゆっくり消化されるかもしれない。
 しかし、ホタローにはふたりを救う手段がない。飛び込んで助けに行っても、引き上げる方法がない。ロープは盗賊役に預けたまま、持っているアイテムはスマホくらいのものである。
 できることといえばこの状況をスマホで激写し、のちの助けとする程度であった――。
●スライムプールから新米たちを救え!
「お願いします! お願いしますっ!!」

 『黒猫の』ショウ(p3n000005)の脇で、スマホ勇者ホタローが土下座していた。

「ヘイムダリオンでトラップにかかった仲間を至急助けてほしいそうだ」

 ショウが呆れ気味で説明する。
 仲間を置いて逃げ帰ってくるしかなかった、そういうわけである。

「この写真からすると、やっぱりスライムプールの中に降りて助け出すしかないようだ。まあ、助けに降りて全滅するよりはいい判断だったもしれないな」
「うう、すみません! 先輩たちのいうこと、もっと真剣に守るべきでしたぁっ!」

 顔を上げてすがるようなホタローの目には、涙が溢れている。
 仲間を置いて来るしかなかったおのれの情けなさと、油断したことへの後悔、そしてふたりを心配する涙である。

「妖精から、スライムを退治してくれたら虹の宝珠を報酬にくれるっていう依頼だったんです。それがこんなことに……」
「そういうわけで、助けにいってくれないか? ついでにスライムプールのスライムを一掃してくれれば、安全も確保できるし虹の宝珠も手に入るってことだ」

GMコメント

シナリオについて
 みなさんこんちわ、解谷アキラです。
 大迷宮ヘイムダリオンで、スライムプールに落ちてしまった新米冒険者ふたりを救い出すという依頼です。

・ビキニアーマーサイズ違い女戦士リカ(♀ 14)
・魔法使いの弟子の弟子ノッコ(♀ 17)

 落ちたのはこのふたりです。
 ゆっくりじっくり、ぬるんぬるんになりながら捕食されているところです。
 スマホ勇者ホタローがもっていたスマホの記録から、迷わずに消化される前にたどり着けるでしょう。
 ちなみに、ホタローも連れていけますがまだレベル1なので大した役には立ちません。命令は素直に聞きます。

 スライムプールまでは、4メートルくらい降りる必要がありますので、何らかの手段を講じてください。
 プールは、縦横5メートル四方、深さ1メートルとそんなに深くありません。ですが、飛び降りてもスライムのおかげでダメージはありませんが、まとわりつかれます。
 ふたりを救出するためには、スライムプールに降りる必要があります。
 スライムは実際雑魚ですが、満杯にいますので数は多いです。30匹はいます。
 ふたりを救出し、プールのスライムをなんとかすれば報酬として虹の宝珠が得られます。
 なお、ホタローほか冒険者に説教する(希望するならですが)のはスライムに対処した後となります。
 それでは、よろしくお願いします。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

  • <虹の架け橋>迷宮ぬるぬるスライムプール!!完了
  • GM名解谷アキラ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2020年05月28日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧 (8人)

アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)
空歌う翼
マカライト・ヴェンデッタ・カロメロス(p3p002007)
黒鎖の傭兵
黎明院・ゼフィラ(p3p002101)
夜明け前の風
ラルフ・ザン・ネセサリー(p3p004095)
我が為に
ンクルス・クー(p3p007660)
鋼のシスター
宇喜多 那由多(p3p008295)
自称まっどさいえんてぃすと〜
フーリエ=ゼノバルディア(p3p008339)
超☆宇宙魔王
エミリア・カーライル(p3p008375)
新たな景色

リプレイ

●スライムプールへ
「お、お願いしまっす! 仲間のピンチなんです!!」

 スマホ勇者のホタローは、レギュラーズに平身低頭して仲間のノッコとリカの救援を頼み込む。
 相手はスライム、ホタローのスマホにインストールされているゲームでは、スライムと言ったら1レベルでも倒せる雑魚モンスターなのである。
 しかし、落とし穴いっぱいに詰まったスライムを前に、ホタローはダッシュで逃げた。

「スライムなんて雑魚だから大丈夫だと思ったんですよう……」

 今更になって後悔するホタローである。

「ふーむ、新米冒険者とはいえスライムを舐めるとは感心せんのぅ……」

 『超☆宇宙魔王』フーリエ=ゼノバルディア(p3p008339)は、はやり宇宙魔王としてこの点には釘を刺しておいた。

「で、でもですね。スライムですよスライム!」

 ホタローが生意気にも抗弁する。
 前述したとおり、スライムと言ったら雑魚というのがホタローの認識だった。

「内側から溶かされてないといいが……」

 呟いたのは、『かくて我、此処に在り』マカライト・ヴェンデッタ・カロメロス(p3p002007)である。

「内側から、溶かされる……?」

 マカライトの何気ない呟きに、ホタローは大きく動揺した。
 スライムは、不定形の生物(?)である。口や消化器官を持っているわけではない。獲物の捕食は全身で包み込んでゆっくりと全身で消化するのだ。仲間の女子たちが内部から溶かされるかもしれないという指摘は、お気楽なホタローにもショックは大きい。

「スライム……私たちの世界でもゲームでゆうめ~。弱いやつも多いけど~、何でも吸収して溶かすやつも見たことある~」
「やっぱり、溶かしちゃうんだ……」

 『自称まっどさいえんてぃすと~』宇喜多 那由多(p3p008295)もスライムの生態について語る。那由多にもスライムの知識があった。ヘイムダリオンに出没するスライムへの興味が、いろいろ掻きたてられる。

「今回の場合は後者だよね……サンプルほしいな~」

 那由多は化学にとても興味がある。スライムの生態は探究心をくすぐるものだ。
 荷物を携え、ホタローの案内で仲間たちと迷宮内のスライムプールに向かう。

●スライムプールでの苦闘
「ここです、ここなんですよ!」

 ホタローは、イレギュラーズを仲間ふたりが落ちたスライムプールまで案内した。

「おーい、リカー! ノッコー! 助けを呼んできたよー!」

 ホタローが、暗い穴の中に呼びかける。
 薄暗いスライムプールの中で、ぬっちゃぬっちゃになった冒険者ふたりがもぞもぞと動いている。

「詰まってるなぁ、少なくとも喜び勇んで飛び込もうって輩は……あぁアイツはやりそうだな……」

 マカライトは、プール内の惨状を見たのち、横目で仲間たちをチラ見した。ここでは誰を指してのことかは、あえて言うまい。

「こ、こらぁ。遅いのよ……! あっ……!?」
「ちょ、映すなぁ!? スマホを向けるなぁ……! んぁっ!?」

 スライムの中で、ふたりはだいぶぐったりしながらも、身悶えしているようだ。まとわりついたスライムによって、服も鎧も溶けかけている。ふたりとも、スライムのまとわりつき溶解攻撃によってダメージを受け、必死に絶えているようである。

「い、いやほら。灯りが必要だしさ。……あっ!?」

 スマホのシャッター機能で下のスライムプールを照らそうというのだ。そのついでに写真も撮れちゃうが、仕方のないことである。
 鼻の下を伸ばしているホタローの横から、すっと手が伸びた。スマホを奪ったのは、『パンドラの匣を開けし者』ラルフ・ザン・ネセサリー(p3p004095)であった。

「なるほど。これは動画も撮れるのか?」
「えっ、撮れますけども……」
「最重要指令だ。ワイヤーとロープの保持を頼む。それと、撮影を続けてもらおう」
「あっ、はい! 先輩の言う事なら仕方ないっすね! うぇっへっへ!」
「もちろん、これはいかわしいものでなくて資料映像だから気にしないように。ただし、センシティブな情報なので内密に頼むよ、報酬は払う」
「資料! 物は言いよう……いえ、考え方の転換ですね!」

 なにか企んだような顔をして、悪い笑いを浮かべるラルフにホタローも何かを察した。
 ともかく――。

「これはー……。いろいろな意味で大変だねー」

 スカイウェザーの『猫さんと宝探し』アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)は、スライムプールの上から羽ばたいて上空から俯瞰して様子を確かめる。
 上から見ると、確かにスライムまみれのふたりはいろいろな意味で大変な状況である。

「さっ、ロープを固定しよう」

 『夜明け前の風』黎明院・ゼフィラ(p3p002101)は、引き上げのために探索者便利セットの中から下に降りるためのロープとそれを

 ホタローとラルフたちも、ゼフィラとともに新米冒険者ふたりを救い出すため、救助に向かうイレギュラーズを降ろす準備に取りかかっている。

「今、助けに来たよ!」

 『鋼のシスター』ンクルス・クー(p3p007660)がリカとノッコに励ましの声をかける。

「がはは! まずは景気づけじゃ! おい、下がっておれ」」

 フーリエは、ノッコとリカにちょっと下がっているように命じた。スライムの海の中で、もぞもぞ動く。
 そこに、派手にフーリエ・キャノンをぶっ放した。
 突き出した両の掌から魔王オーラが光の奔流となってスライムを蹴散らしていく。
 アクセルもまた、神気閃光による神聖な光を降り注がせた。
 びちびちとスライムの飛沫が飛び散っている。

「よし、着地地点のスライムは打ち払おう」

 続いて、ラルフもダム・ナ・ティオ、レイ・マグナと続けて放ち、着地点の安全を確保する。

「これで降りられるはずだ。だが、すぐに集まってくるぞ。急ぎたまえ」

「わかったっす。ぬるぬるっす。もう、覚悟は決めたっす」

 覚悟を決めて、『鋼鉄の冒険者』エミリア・カーライル(p3p008375)がロープを伝って飛び込んでいく。
 エミリアが降りていくと、腰のカンテラが徐々にスライムプールの中を照らしていく。
 うねうねとうごめくスライム、スライム、スライム、スライム……。
 無数のスライムが、リカとノッコの服を溶かしていやらしくまとわりついているのだ。
 鎧の下、素肌も素肌を刺激され、ふたりはぐったりしている。
 その光景に、エミリアも思わず息を呑んだ。

「うっ……! もう乙女とか気にするのはやめるっすー! 自分よりももっと乙女な人を守らないといけないっす!」

 何かを吹っ切ったエミリアは勇敢だった。
 エミリアがまとっているのは、潮騒の羽衣だ。麗らかな潮騒を思わせるもので肌の露出も多い。
 その格好にスライムがまとわりついたら……。
 しかし、迷いを振り切って飛び込んだ。そのままグレートソードを突き刺すようにして、スライムたちを掻き分けるようにプールの中を進んでいく。
 すると、切り払ったはずのスライムが足から絡みついて太ももまで伝ってくる。

「んんんぅっ! 覚悟を決めたとはいえ、こ、これはぁっ……!?」

 ぬるぬる、ひんやりの感触は、なんとも言えないものがあった。
 そわぞわする悪寒にエミリアは、思わす身を捩ってしまう。

「余も降下じゃ!」

 フーリエもロープを伝ってスライムプールに降りる。
 偉大な超☆宇宙魔王である圧倒的なカリスマが、フーリエの背後から輝き、スライムプールの中を照らす。今のところ、光は強くテンションは上がっているようだ。

「この世界のスライムの力が如何ほどのものか、余が直々に試してやろうではないか!」

 挑戦的な態度のフーリエに呼応するかのように、スライムたちもぐわっと鎌首を持ち開けるようにして襲いかかる。
 ここからは、フーリエとスライムの格闘戦となる。
 固体ではなく形を持たぬスライムの恐るべき点は、わずかな隙間からでも侵入してくるところだ。

「むっ? こやつら余と戯れる気かっ……!」

 フーリエのまとったマントや鎧の下の素肌を直接攻撃しようとまとわりついてくる。

「リカさ~ん、ノッコさ~んいますかー。イレギュラーズが助けに来ました~」

 那由多も救助のために降り、満たされたスライムを相手にする。新しい獲物だとばかりに、スライムたちは一斉に飛びかかった。

「獲物はこっちだよ! こーい!!!」

 ンクリスはみずからが囮となってスライムを引き受けた。
 べっちゃりと、さっそく服がスライムまみれになる。
 しかし、スライムたちにぬるぬるにされようとも、彼女は一向に構わなかった。

「……ひゃんっ!?」

 構わなかったが、服の下からも侵入したスライムは、直接肌にダメージを与えてくる。
 おぞましい感覚に、ンクルスは思わずヘンな声を上げてしまった。
 羞恥心を別としても、その感触は耐え難いものがある。

「あとも~少しですよ! 頑張ってください。……んんっ~!?」

 スライムたちの攻勢は容赦がなかった。
 那由多も、プールに浸かった足の裏から膝の裏などの刺激に弱い部分にダメージを受けている。

「……ラ、ラルフさん!? 大丈夫っすかね? 俺、なんだかドキドキして来たんですが」

 プールの上で見守るホタローが、ごくりと固唾を呑んだ。
 上から見ていても、異様な光景である。
 スライムまみれになりながらリカとノッコを救助しようと奮闘する4人と、溶かしてしまうというスライムの苦闘――。めくるめく何かがこみ上げてくる。

「落ち着きたまえ。罠はこれだけとも限らん。天井にもスライムが潜んでいるかもしれんのだぞ」
「えっ、天井に?」
「追いスライム……もとい追加の敵襲もあるからな」
「な、なるほど! 俺たちはそのためにも見守って映像資料も残さなきゃいけないんですね!」

 ラルフとマカライトが言うと、ホタローも自分の役目の重要な役割を自覚したようだ。

「大丈夫? 回復するよ!」

 プールの上で旋回するアクセルが中の様子を確認する。
 形を持たぬ無数のスライムとの格闘は、救出に向かったイレギュラーズたちを消耗させていた。
 身を守るための防具も、長引けば消化されてしまうのだ。

「……んふぅ。お願いするっすー」

 ぬるぬる覚悟でスライムと格闘したエミリアも、だいぶ消耗していた。そこにアクセルからの恵みのメガ・ヒールがかかり、負傷も戦う力も回復した。
 ぬるんぬるんのスライムまみれにになりながらも、果敢に新米たちの救出に向かう。
 ぬるんぬるんのにゅるんにゅんなのは、リカとノッコも同じである。
 その中から、エミリアは装備と衣装を溶かされたリカを抱え得上げた。
 ノッコは、那由多とンクルスがスライムから引き剥がしにかかっている。

「大丈夫ですか~?」
「んあっ……!? な、なんとかぁ……」

 ふたりは、スライムの消化酵素によって、肌にもダメージを受けている。
 感覚は鋭敏になっており、触れられただけで思わずビクッと反応してしまう。
 ふたりを助け起こし、このぬるぬるの地獄から速やかに脱出せねばならない。

「さっ、早くロープに捕まって!」

 ゼフィラがが引き上げにかかる。
 リカもノッコも、いい感じに装備が消化されていた。
 せっかくの獲物をかっさらわれたらたまらないと、スライムもその伸縮する体で伸び上がり、捕らえようと絡みつく。

「させるか!」

 そのスライムに向かって、ゼフィラが衝撃の青を放つ。
 すんでのところで、不定形のおぞましい生き物が吹き飛ばされた。べちゃっと重い水音がした。

「飛ぶっす、お願いするっす!」

 リカをお姫様だっこにしたまま、エミリアは跳躍した。
 足場がぬるぬるする中で、まとわりついてくるスライムを払い除けながら、常人離れした脚力で飛び上がる。
 しかし、ひとひとりを抱えてのジャンプはわずかに足りない。

「捕まって!」

 ゼフィラが、とっさの判断で手を伸ばした。
 ぬるぬるして滑るが、ラルフとマカライトも救援。

「どうじゃ? 余の軍団に入らぬか? って……んんっ、や、やめんかぁ。余をくすぐるのはやめんかぁ! はぁ、はぁ……!」

 軍団にスカウトしようとしたフーリエであったが、単細胞生物のスライムとコミュニケーションを取るのは限界があった。それでも何か好意を感じたらしく、スライムたちがじゃれついてくる。

●ぬるぬるの後処理!
「うわ、まだいっぱいいるね」

 新米たちの救出に成功したが、プールにはまだたくさんのスライムが満たされている。

「よし、事後処理だ」

 これで心置きなく掃討できるとばかり、マカライトがありったけの攻撃をぶちかます。
 一滴たりともスライムは残さないという攻撃意志の表明でもあった。

「ふう、出来ればスライムのサンプルを調べたかったが、仕方あるまい」

 このままスライムを放置というわけにもいかない。
 またここに落ちたら、同じ目に合う新米も出るだろう。
 ゼフィラも、スライムを残さず片付ける。

「増やしてクッションにでも加工できれば、意外と使い心地は良さそうなんだがなぁ……」

 スライムジェルクッションとか、いい感じかもしれない、とゼフィラは名残惜しそうだ。下に敷いても卵が割れない使い心地を再現できそうだ。

「リサ、ノッコ! 無事でよかった!」
「ホタロー、逃げ出したときは殺してやろうかと思ったわ!」
「い、いや、助けてくれる皆さんを呼びに行っていたわけで……。でも、よかったぜ。でへへ」

 引き上げられたリサとノッコは、それはもう大変な状況である。ぬるぬるですけすけだった。

「新しい服に着替えて、体を拭かないとね」
「えっ? あっ、だ、大丈夫ですから!」

 ンクルスがふたりをきれいにしようとする。
 着替えはラルフが女性用の外套を用意しており、見えない生着替えが可能である。

「どこか痛い所などありますか? あったらポーション塗るので~」
「あんっ!? し、染みますぅ……でも、気持ちいい……」

 那由多が、リカの肌にポーションを塗り込んでいく。
 スライムの酸によって、皮膚が弱くなって敏感になっており、思わず声が上がってビクッとなってしまう。
 その部分が癒やされ、心地よさを感じていた。

「ふふ~」

 実は、那由多はこっそり小瓶にスライムを詰めており、ご満悦であった。

「いいか、俺の故郷でもスライムは新人の死亡原因のトップ3だ。遺品も残らないから死んでも家族にも会えん」
「は、はぁ……」

 新米3人に、マカライトは説教する。
 舐めてかかってスライムで死ぬ、骨身に染みてわかったであろう。

「いやあ、いい資料映像が撮れたなぁ」

 説教を受けつつも、ホタローはスマホに録画したデータを再生する。スライムの中で、大変なことになっている女性たちの姿があった。

「――さて、そのデータ。消すか、記憶をなくすか選ぶっすよ?」

 ホタローが振り返ると、背後にはグレートソードを構えたエミリアの姿が。
 きれいさっぱり消しておきたい記録というものがある。

「ひいいい! か、勘弁してください!? いやあ、でもお姉さんも相当に大変なことに……」

 そこでエミリアははたと気づいた。
 スライムと戦っているうちに、衣装もホタローが言う"大変なこと”になっていることに。
 見る見るその顔が赤くなっていく。

「 いろいろ乙女として終わってしまったっす……! もう、お嫁にいけないっすー!」

 大迷宮ヘイムダリオンに、うら若きエミリアの慟哭が響いたのだった。

成否

成功

MVP

エミリア・カーライル(p3p008375)
新たな景色

状態異常

エミリア・カーライル(p3p008375) [重傷]
新たな景色

あとがき

 というわけで、スライム依頼完了です。おめでとうございます!
 多くの方々から予約いただいたようですので選ばれた精鋭が集まった感があります。
 がんばりました、いろんな意味で。せめぎ合いました、何かと。
 今後も、いろいろやっていこうと思います。
 シナリオの趣旨を理解していただき、果敢なプレイングを送っていただいたエミリアさんにMVPを差し上げたいと思います。
 それではまたの機会によろしくお願いします。

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