PandoraPartyProject

シナリオ詳細

<Spooky Land>キュートな仮装パレード

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●高笑いカボチャの招待状

 入場料の要らない遊園地を知ってるかい?
 キャストはゴーストに狼男、悪魔に天使にと可愛くてカッコ良くて、キラキラ!
 ワニが自慢の牙を見せびらかせ嗤うトラップガーデン、天使と悪魔のラブラブメリーゴーランド。
 刺激的でドキドキいっぱいのアトラクションの数々。
 ここはいつでもゴーストとモンスターの楽園なんだよ。
 みぃんな、お客様の事が大好きなんだ。
 ――人によっては『頭から丸呑みしたい』くらいに。
 そう、そう、そう。そうだ。
 最初に入場料は要らないと言ったけど、それはお金のこと。
 だってここで一番価値があるのは、お客様の笑顔と悲鳴だもん。
 さあ、いらっしゃい。好きなだけ遊んでいってくれ!

●終わらない夜の遊園地『Spooky Land』へようこそ!

 あなたたちが図書館へ踏み入れると、車椅子の案内人、ラプンツェルの頭上にはピンクの猫耳が生えていた。
  ビックリして見ていると、みんなもどうぞと色々と入った箱を机に載せる。
「今日、みんなにお願いしたいのは遊園地のパレードなんだ」
 箱を机の横に寄せて、ビビッドなオレンジの本を頭上に掲げる。
 箱の中身を興味深く漁っていたあなたたちは手に持ったそれを一旦戻して話を聞く。
「とっても刺激的で夜だけ営業してる遊園地の、そこのパレードに参加して欲しいんだ」
 なんでもそれはオモチャたちのパレード。
 昔懐かしいブリキの兵隊に謎の動力で爆走する人形とあまり見なくなったオモチャたちのパレード。
 ……らしいのだが、最近の子は高性能のオモチャばかり欲しがって彼らの出番がない。
 だからパレードする隊列が少なくなってしまったのだ。
 参加条件はただひとつ、なんでも良いから派手な仮装すること。
 あなたの知ってるオモチャでも良いし、バケモノの格好でも良い。
「ちなみに参加すると、青いカレールゥが貰えるよ! 楽しみだね!」
 それじゃ、行こうかとラプンツェルが車椅子を反転させた。

NMコメント

今回は少し季節外れな、でも楽しいシナリオのご案内。
好きに仮装してもらって、パレードをするお話です。
だいたい何でも大丈夫ですが、ご承知とは思いますが実在の企業名および商品名は出さないでください。
あまり酷いと白紙扱い(描写なし)とします。
猫耳カチューシャに白い襟の真っ赤なワンピースと真っ赤なリボンくらいの感じでお願いします。
……ところで電池か何かで爆走するぬいぐるみありましたよね?
親に言ったら知らないと言われたんですが。

  • <Spooky Land>キュートな仮装パレード完了
  • NM名桜蝶 京嵐
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2020年05月18日 22時05分
  • 参加人数4/4人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

マルベート・トゥールーズ(p3p000736)
饗宴の悪魔
ムスティスラーフ・バイルシュタイン(p3p001619)
黒武護
札貫 リヒト(p3p005002)
タロットも任せとけ
ソア(p3p007025)
無尽虎爪

リプレイ

●ドキドキのハジマリ
「ようこそ!」
 一同を出迎えたのは明るく色とりどりの世界だった。まさにハロィンの世界だ。
 ラプンツェルが代表で案内人と握手して、イレギュラーズを振り返る。
「さ、みんな着替えに行こう! その間に詳しい話をするね!」
 なんでもよりパレードを盛り上げようと、今回はキャラクター紹介の時間があるらしい。
 その為の演出もできれば考えて欲しいと言う。
「ふうん、何だか収穫祭の日の変身のようだね、面白そう!」
 『雷虎』ソア(p3p007025)がスキップしながら言えば、そうだねと同意する声があった。
「それにしても「忘れられた玩具達の行進」と考えると中々にセンチメンタルだね」
 『饗宴の悪魔 』マルベート・トゥールーズ (p3p000736)だ。なかなか本心が読めない笑みを浮かべいる。
 その後ろを『タロットも任せとけ』札貫 リヒトが気だるげに歩く。
「要はパレードで練り歩きゃいいんだろ? 気乗りしねえな……」
 はん、と鼻を鳴らしてそっぽ向く。
 そんなリヒトをたしなめるのは『ムスティおじーちゃん』 ムスティスラーフ・バイルシュタイン (p3p001619)だ。
「でも、ここの子供ってこういうおもちゃで遊ぶんだねえ。僕の所はこんな精巧な物は作れなかったから木彫の動物とかだったよ」
 ムスティスラーフがしみじみと言っていると男女とその他に別れた更衣室に到着した。
 リヒトを除く全員で手を振りながら別れる。

 マルベートは砕いたガラスの装飾があしらわれたゴシックドレスに着替え、つけ耳カチューシャを頭に乗せる。
 ソアを振り返ると、ラプンツェルに手伝って貰いながら毛並みを全部、黒染めしていた。
「化粧は私がやろう」
「ありがとー! じゃあ、終わったらラプンツェルさんの番ね!」
 と、女子たちが和気あいあいと準備をしている頃、男子更衣室の前でリヒトが一人で待っていた。
 出てきた熊……ムスティスラーフが不思議そうにリヒトを見る。
「着替えないの?」
「考えがあるんだ。協力してくれるか?」
 そうして着替えが終わり、お化けのバルーンと毒々しい花で飾られたアーチへ向かう。
 そこにはたくさんのオモチャが列をなして受け付けをしていた。
 バネ式妖怪人形や積み木に謎の動力でぐりんぐりん回る猫など、色々といた。
 だんだんとイレギュラーズの順番が近付いて来て、にわかに緊張感が増してくる。

●ワンナイト★マーチ、スタート
『カウントダウンを開始します! ファイブ!』
 先ほどの案内人が司会だったらしく、マイクを通して声を張り上げて数字を読みあげていく。
「ツー……ワン!」
「パレードスタート!」
 わあ、と歓声とともにパレードが始まった。
 みんなが思い思いのポーズや演出で歩き出し、中央のステージまで行く。
 そしてステージでどんな仮装なのかを発表して、プロの写真家に撮って貰うのだ。
 順番が回ってきたソアがたんっ、と跳ねてクネクネとした躍りでステージへあがる。
「じゃーん! ボクは黒猫で魔女だよー、えへへ。食べちゃうぞー!!」
 ソアの衣装はシックなAラインの黒ワンピース、そこに耳穴が開いた尖った帽子にレースの手袋。
 まさしく正統派の魔女だ。
 がおー、と両腕を頭の横で揺らしてカメラや観客を襲うフリをする。
 それから振り返って次のマルベートに笑いながら手を降る。
 手を振り返して堂々と歩き出したマルベートは途中で投げキッスをしたり、ランタンで観客を照らして獲物を探す。
「ご覧の通り、私は狼だ。食べられたい人はいるかな?」
 ガラスの破片がスポットライトに反射して輝くゴシックドレスは紳士的なパンツスタイル。
 豊かな黒髪にピンと立つ狼の耳とふさふさの尻尾が動くたびに揺れる。
 舌なめずりして色っぽく笑うと、女性からの黄色い悲鳴があがった。
 そのうちの一人をぎゅーっと抱き締めると更に興奮した声があちこちから聞こえた。
 その次はラプンツェル。
 一人でステージには上がれないので、スタッフさんに抱っこして貰う。
「猫耳のミイラだよー、可愛いでしょー!」
 ワンピースこそ来たときと同じものだが、ソアが巻いた包帯とマルベートに結んで貰った髪が印象を変えるのに一役買っていた。
 また車椅子に乗せ直して貰ってカーペットを行進する。
 次に登場したのはムスティスラーフが扮する熊だ。
 全身を覆うその毛皮のリアルさがまず大人に受けた。
 その周辺には色々なオモチャが飛び回り、子どもたちのキラキラとした目が向けられている。
 ステージの前に来ると、ふわりと浮いて見せた。
 一気に歓声が大きくなり、気を良くしたムスティスラーフが両腕をブンブンと振りながらステージへ降り立つ。
「僕は熊! 実は魔法が使える、すごい熊なんだ!」
 躍りながらがお、がお、とポーズを決めて写真に撮ってもらう。
 それからやっぱり浮いてステージを離れると、カーペットの隅へ移動する。
 さて、イレギュラーズのラストはリヒトだ。
 あえて着替えず、そのままの格好で怒り肩で歩きステージの手前で立ち止まり周囲を伺い見る。
 オーバーアクションで変身ベルトを発動させると走ってステージへあがる。
「俺は俺の正義でこのパレードの治安も守る。いいか、お前ら。賞マナーを守って楽しく騒げ。さもなきゃ、テメーら全員……消し炭だ!」
 叫びとともにムスティスラーフのギフトで砂ぼこりが舞った。
 ステージを飛び降りてみんなと合流する。
 ソアはスキップして進んだり、他の参加者と踊ったりして行進していく。
 マルベートはさっき抱き締めた観客を元の席に返すと、他の人たちとハイタッチをしながら行進。
 ムスティスラーフはオモチャとともにふわふわと浮きながら、子どもたちと遊びながら行進する。
 リヒトは昔見たヒーローを思い出しながら次々とポーズや構えを決めながらクールに行進。
 子どもたちはそれに大歓声を返して、やがて大きな拍手の渦がパレード会場を包み込んだ。

●ドキドキのオワリ
 パレードが終わり、それぞれが着替えに更衣室へ戻る。
 一人、着替えずに集合場所の広場でリヒトが待っているとムスティスラーフが戻ってきた。
「お待たせー。今日はすごかったねえ」
 それに拳を突き上げてグータッチをかわす。そこに女性たちも着替え終わってこちらへ駆けてくる。
「みんなー、おつかれさまー!」
 車椅子のラプンツェルが先頭きって辿り着いて一旦ブレーキをかける。

 続いてソアがやって来ておつかれー、と声を張り上げる。
「すっごい楽しかったね! 色んな仮装も見れて良かった!!」
 最後にマルベートが来て、リヒトの肩に片腕を乗せる。にや、と笑うと軽く頬を引っ張る。
「なんだい、リヒト。結局はずいぶんと乗り気だったじゃないか」
「いやまあ……一応な? あ、むっちー。協力サンキューな」
 マルベートからの冷やかしに赤く染まった頬を掻くリヒト。実は最初からノリノリではあったのだ。
 ただ、昔気質で古臭い男のプライドとでも言えば良いのか。つい、乗り気ではないフリをしてしまった。
「皆様、本日はお疲れ様です。お陰様で助かりました。こちら、お約束のものです」
 そこに案内人が来て、お礼の挨拶をする。手には約束のもの、青いカレールゥだ。
 順番にそれを受け取り、忘れ物がないことを確認したラプンツェルがイレギュラーズを振り返る。
「この本もめでたしめでたし! 帰ろっか」
 遊園地の出口に向かい、帰りの門を開く。
 ……まさか翌朝、リヒトが起き上がることすら困難な腰痛と痺れるカレーで寝込むなんて。
 さらにソアとムスティスラーフとラプンツェルがあまりの辛さで遠く遥かな宇宙を見るなんて。
 さらにさらに、警戒してたはずのマルベートまでが娘と一緒に食べてしまうなんて。
 誰も予想だにしてなかったのだ。
 青いカレールゥの青さがクチナを原料としたもので、青唐辛子と花椒をふんだんに使った激辛カレーだなんて。
 そう、この時のイレギュラーズは誰も知らなかった。
「いやですね、お忘れですか? ここで一番価値のあるものを」
 ーー客様の笑顔と悲鳴が、一番価値のあるものです。

成否

成功

状態異常

なし

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