シナリオ詳細
がっこうのかいだん
オープニング
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ここはとある世界の小学校という施設。この世界ではある程度成長するまでこの学校という場所で知識をつけてから社会にでるというわけである。そんな学校であるが夜は閉まっている。そんなしまっている学校に3人の生徒がいた。
「ぼぼぼぼぼぼぼぼ、僕の手にかかればこっこのぐらい朝飯前なんだけど、そっそろそろ帰らないかい? 今日はヴァイオリンの習い事の日だったことを思い出してさ」
「えっあ、そうなの? うーん。私は七不思議みつけるか幽霊と会うまでは帰らないつもりだから……また、明日ね」
「おれっちはボスについていくっす! 地獄の果てだろうがどこへでも!」
どうやらこの3人は学校に伝わる七不思議というものを実際にあるのか確認しに来たようである。仲間の中に理事長の息子がおり、鍵を開けてくれたらしく侵入に成功したようである。事の発端はボスと呼ばれている女の子が七不思議や幽霊を記事にしたいと始めたことであるようで、そのボスを心酔している子分のような男の子もついてきていた。仲良し三人組である。この仲良し三人組にいったいどんな冒険が待っているのか!
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「冒険されちゃうと困っちゃうのだけれどね?」
イレギュラーズを集めていた男と女の境界ッッッッ案内人のヒルダはため息をつきながら今回のあらましを語り始める。
「すごく馬鹿馬鹿しいことを言うかもしれないけれど、落ち着いて聞いてね? 七不思議を知ると世界が滅亡するわ! しかも、この子たちは本当に七不思議を見つける可能性があるのよ」
七不思議を知ると世界が滅びる……その世界はいったいどうなっているのだと言いたくもなるがそういう世界なのだろうと納得する。
「なのでイレギュラーズの皆にはそれを阻止してほしいの。でも、そのまま注意しても彼女たちは納得しないでまた別の日にこれを実行することになるわ」
だったらどうすればよいのか? イレギュラーズの誰かが聞いた当然の疑問にヒルダは大きくうなずきながら答える。
「この世界にあなたたちが行った時に付与されるチートは……透明になれるけれど鏡とかには映れる幽霊化みたいなものなの。ここまで言えばもうわかるわよね?」
幽霊になって脅かして、七不思議と出会ったという感じに仕立て上げればいい。
「でもまぁ、そうね。あなたたちの中にならそんなことしなくても、こうなんか絶妙にむちゃくちゃ怖い人も混じっているしなくてもいけるかもしれないけれど」
様々な世界からやってきているイレギュラーズの中には人知の理解を軽く超えた方もいらっしゃるのである。
「それはともかくとして……世界を救って! イレギュラーズ!!」
- がっこうのかいだん完了
- NM名パンツと鼠蹊部
- 種別ライブノベル
- 難易度-
- 冒険終了日時2020年01月27日 22時15分
- 参加人数4/4人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 4 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(4人)
リプレイ
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3人組は1階の廊下を進んでいた。懐中電灯を持つやっくんを先頭に次いでカメラを構えてドキドキワクワクな笑顔なボス、小さなボスの後ろに屈む様にして隠れているのが坊ちゃんである。その3人組を離れた所から見ている男が1人。『疾風の先導者』霧島・トウゴ(p3p007102)は美術室に置いてあった首だけの石膏像を見つけたのでそれをかかていた。無論現在はチートを使い、3人組からは見えない状態だ。
「まー……懐かしい話だよな……行くか」
学校の怪談や肝試し、彼がその存在を知ったのは大人になってからであったが、懐かしさを感じるものである。たったったっと足音を立てながらトウゴは石膏像と共に3人組に迫っていく。
たったったっと後ろから近づいてくる足音に真っ先に気が付いたのは一番後ろにいた坊ちゃんである。音と共に屋内なのに何故か風を感じて恐ろしくなる坊ちゃん。ごくりと生唾を飲み込みながらそーっと後ろを振り返ってみる。
「ぎゃあああ!?」
「な、なんっすか!?」
「えっなになに!? えっ待って! 浮いてる! なんかよくわかんないあれが浮いてる!」
全力疾走を始める子供たち。トウゴも全力で走り、ついには3人組と並走をし始める。
「抜かれたぁ!?」
3人組をそのまま追い抜かし、風と共に石膏像と一緒にいずこかへ消えてしまう。ぜぇぜぇと肩で息をしながら息を整えたり、写真を確認したり、周りを警戒したりする3人組に更なる人影が迫ってくる。
ワンピースにピナフォア、小さな靴に大きなリボンを身に着け、モグラ型のポシェットを下げた女の子、『躾のなってないワガママ娘』メリー・フローラ・アベル(p3p007440)が笑顔で3人組に話しかける。
「こんばんは、あなた達も七不思議を調べに来たの?」
「ぎゃあ!?」
「坊ちゃん、この人生きてる人間っすよ」
「うん、そうだよ。あなたも調べに来たの? よかったら一緒に行かない?」
女の子が増えることはボスにとっては嬉しかったようで速攻で打ち解けるために距離を詰める。ボスが喜ぶならと男2人もボスの決定に文句はないようである。
「ありがとう、これからよろしくね」
ふふっと不敵に笑いながらメリーは3人組に合流を果たす。イレギュラーズがたてた作戦はうまく回り始めたようである。
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「ねぇ、知ってる? 図書室で目に見えない何かが本を読んでいるんだって行ってみない?」
メリーの提案で3人組は図書館へ向かっていた。3人から1人増えただけなのだが、心強さは段違いになっているようで先ほどとは違い坊ちゃんも背筋を伸ばして歩いている。図書館に向かう途中に来る前に石膏像に追いかけられたなどの話をしたり、ほかには何を知っているの? と七不思議の情報交換など会話が弾む。
図書館で待機していた『ホンノムシ』赤羽・大地(p3p004151)はチートにより姿を消しながら本を読んで待っていた。数冊の本を読み終えた大地はわざと足音を響かせるように歩きながら思案する。人間が怖い系の怖い話は普通にあるのに幽霊の話の怖い話は極端に少なく、あっても貸出禁止書籍としてシールが貼られているのである。
「夜の学校で読む怖い話もオツなもんだと思ったんだがナ、興味を持たせないようにすくなくなってんのかネ」
七不思議を見つけたら滅ぶ世界。シャレにならない世界のルールがシャレになっている内に子供達には安全に帰ってもらうのが今回の任務。
そんなこんなしている間に図書館の扉が開かれる。
「靴音がしてたと思うんっすけど」
「あのあたりからじゃなかった?」
メリーが大地いる方向を指し示す。大地はそのタイミングに合わせて本棚から貸出禁止の本を手に取る。手に取ったのはもちろん幽霊の類の怖い話、その本の表紙を3人によく見せるようにしてから机の上に置くと何ページかぱらぱらとめくっていく。
「坊ちゃんが立ったまま気絶してるっす!」
「すごい、あの本って確か怖い話だったよね!」
「近づいたら危ないよ!」
本に近づこうとするボスをメリーが止める。近づかれるとばれてしまう可能性があるのだ近づかれるのは困るのである。ただ、それにより十分注目を集めることは出来た。全員が本に注目しているのを見計らい、大地は触れている本を本の蝕を使い食べて消してしまう。
「消えた!? あれ、ない、どこにもなくなっちゃった」
思わず走り寄るボスを大地は机の下にそっと隠れることで回避する。気絶から覚めた坊ちゃんも加わって全員で本を捜索している内に、メリーの手伝いもあり、大地は安全圏へと逃げることが出来た。
「うーん……消える瞬間撮り損ねちゃった。でもこれは確実に七不思議のひとつよね! 記事になるわ!」
嬉しそうなボスの声が夜の図書館中に響き渡ったのであった。
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「次は音楽室にヴァイオリンを弾く骸骨が出るんだって、行ってみましょうよ」
続いてメリーが提案したのは音楽室である。ここから少し歩くことになるが図書室のこともありメリーの案内についていった方が確実に何かに出会えると信じている3人組はしゃべりながら音楽室へと足を運んでいく。
再び廊下の後ろから子供たちをみる男がいた。トウゴは理科準備室になぜか2つ人体模型があったのでそれを持って来ていたのだが、これをもって走ると臓器が飛び出ることが発覚し少し困っていた。
「ん? あいつは……丁度いい。ちょっと手伝ってくれよ」
「えっ……いいけど」
図書館から他の所へ行かないように見張っていた大地に声をかけ2度目のポルタ―ガイストが始まる。
カタンッ
3人組とメリーの背後から音が聞こえてくる。前回のこともあり心の準備を十分に済ませてからそっと後ろを振り向くと2体の人体模型が少し遠くに置いてある。
「……あ、あんなところに人体模型あったっけ? それにもう1つって古いやつだよね」
「あ、あるわけないだろう。廊下なんだから」
しばらく見ていたが何が起きるわけでもなかったので再び歩き始めると再び、カタンッと音がする。再び振り返ると先ほどよりも人体模型が近づいてきている気がする。もっと言うと先ほどは古い方が前だったのに今は新しいのが前にある。歩いては振り返る、歩いては振り返るを繰り返すと人体模型たちはどんどんと近づいてく来ていることがはっきりとわかってくる。4回目あたりで坊ちゃんが耐えられなくなり……
「音楽室っ! 音楽室にいこう!! はやく!!!」
「わたしもっ! 早く!」
全力疾走で音楽室に走り始める。メリーが走る様に促すとやっくんもボスもつられて走り始める。
「これで音楽室に一直線だな」
「寄り道の心配はないだろうネ」
変則的なだるまさんが転んだを行った男2人はしばらく休憩するのであった。
音楽室に近づくにつれて、ヴァイオリンの音色が近づいてくる。誰もが一度は耳にしたことのある名曲。美しく、なめらかな音は初心者から上級者まで幅広く演奏されるものでその分、実力というものがはっきり出る。
「す、すごい……」
先ほどまで怖がっていた坊ちゃんもヴァイオリニストの端くれである。全力疾走後でもそのすごさに思わず息をのんで音楽室の前で立ち止まってしまっていた。音楽室の前に全員揃ったところでボスが代表して音楽室の扉を開ける。
「おやおや? こんな時間に子供達が何の用だ? 俺様が『音楽室のヴァイオリンを弾く嗤う骸骨』様と知っての事かね? 邪魔するというなら……祟っちまおうか?」
カッカッカッと笑いながら音楽室に待ち構えていたのは『嗤う陽気な骨』ボーン・リッチモンド(p3p007860)である。ヴァイオリンを構えながら嗤っている骸骨というビジュアルは子供にとってかなり刺激が強いものだったらしく……坊ちゃんが気絶してぶっ倒れる。ボスは目を輝かせているが、やっくんはそのボスの前に足をがくがくと震わせながら立ちはだかってボスを守っているようだ。
「……カッカッカ! 冗談だよ! よく来たね、小さなレディ&ジェントルマンの諸君。しがない骸骨の演奏だが聴いていくかね?」
ヴァイオリンを構え何かリクエストはあるかと嗤いながらヴァイオリンを弾き始める。そんなボーンにやっくんを押しのけてボスが質問を始める。
「あ、あなたは七不思議の1つだったりするの? だったら他の七不思議も教えてくれない?」
「そうだね……巷では七不思議が流行っているみたいだが……興味本位で調べるのはやめた方がいい」
筆記用具にメモ帳を用意していたボスは何故と言いたげな瞳でボーンを見上げている。勇気があるのか怖いもの知らずなのか。他の2人が死ぬほど怖がっているこの姿に物怖じしないボスと呼ばれる女の子をそっと撫でながらボーンは続ける。
「俺以外の怪談は凶悪だからね……最悪死ぬ。だから好奇心も程々にするといい。子供達よ、お化け達をそっとしてやってくれ」
「うーん。わかったわ。他の子が興味を持ったら危ないし新聞にもしないことにするわ」
「カッカッカ! その代り、満足するまで俺の演奏を聞かせてやろう」
綺麗なヴァイオリンの音が響き渡る。ヴァイオリンの音は眠りを誘いしばらくすると子供たちはうとうとし始めてしまう。ふわふわと夢見心地な状態の子どもたちを音楽室で見送ったボーン。
「お化け役、なかなか面白かったな!」
自分の姿に関する子供の反応も見れてボーンも楽しい時間を過ごせたようだ。
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眠い目をこすりながら子供たちは入って来た場所へと戻っていく。
「そうだ、メリーちゃん……あなた何年何組の子なの? また遊びたいわ」
ボスの言葉に不敵に笑って見せるメリー。
「それはたぶん、できないわ……ここでお別れなの。早く家に帰るのよ」
メリーはチートを使い子供たちの目の前から消えて見せる。眠かった子供たちの目は一瞬にして覚醒して、今日最大の恐怖を味わいながら、叫び声をあげ帰路につくのであった。
成否
成功
状態異常
なし
NMコメント
怖いの絶妙に苦手!!!
どうも、あなたのパンツと鼠蹊部です。
以下、補足になります。
学校について
4階建ての校舎が北と南に分かれている。
理科室などの特別教室は北、一般的な教室などは南に集中している。
特別教室は思いつくものは大体あります。
七不思議の全貌はわかっていないのだが、学校を探検していると見つけられるらしい。
子どもについて
ぼっちゃん:理事長の息子。ボスに頼まれて鍵を調達した。死ぬほど怖がり。ボスのことが好き。
ボス:しんぶんがかり。勝気な紅一点。仲良し三人組のボス的な存在である。他の2人に関しては恋愛感情はないが、やっくんのお兄さんに片思い中。七不思議か幽霊を記事にしたいと思っている。
やっくん:ボスに心酔している身長低めの元気な男の子。ボスを幽霊から守るために来た。ボスは人間として好き。
チートについて
任意で発動できるもので透明になれます。ただし、鏡とか写真とか都合のいいものに移りこみます。素顔に自信がある方は使わなくてもいいかもしれません。
備考
幽霊騒ぎを起こすか、七不思議のようなものを自分たちで演じるかの話し合いはつけておいた方がきっと楽しいかなと思います。七不思議の内容かぶったら気まずいと思いますし……
プレイング例
なるほどなぁ。七不思議をなぁ。懐かしいな、走る石像とかあったなぁ。あれやってやるか……どうやって? うん? どうやってやるんだこれ?
石像……持ち上げるか、持ち上げて走ればとりあえず怖いかな? 大丈夫か? これ大丈夫なのか!? 脅かし終わったらちゃんと元の位置にもどすけど、戻るのかこれ?
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