PandoraPartyProject

シナリオ詳細

異世界の聖夜祭

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●アムールの聖夜祭
「これをここに飾っておけば良いんだよな?」
「ああ、何ならてっぺん以外は適当でもいいさ。これだけでも随分と映えるからな」
 とある世界に存在する世界最大都市、アムールの中央には巨大なもみの木が生えている。樹齢数千年と言われているその気に今、大掛かりな飾り作業が行われていた。
 若手二人がたわいもない話をしながら飾るそれは、自ら発光する不思議な球体。既に日が沈みかけ、球体に照らされたもみの木は甚く幻想的だ。
「最後にこれを飾れば完成だな」
 紐で固く縛られた星形の発光する飾りを二人がかりで引き上げててっぺんに飾ると、少し疲れた様に息を吐いて木から下りた。

「おっかぁ、早くしないと終わっちゃうよ!」
 少年は母親の服を引っ張りながら、明るく照らされた街を進んでいる。その先から聞こえる賑やかな声や音は、来るものの心を躍らせるだろう。
 都市全体で大きく開かれた催しは世界の各地から人々が集まり、一夜かけて行われる。
 そう、今日は聖夜祭だ。

●束の間の休息
「12月24日、……確か、あなた方の世界では『シャイネンナハト』と言いましたか」
 シャイネンナハト。年に一度開催される聖夜の夜は、イレギュラーズ全員が待ち遠しくしていた催しだろう。
 イヴは軽くそのことについて触れた後、本題に入った。
「名前や由来は違えど、異世界でも聖夜祭は催されているみたいです。行ってみてはいかがでしょう?」
 どうやら混沌世界で聖夜祭が行われるように、異世界でも大きな聖夜祭が行われるらしく、参加してみないかとのことだった。
「街は広いので、迷子にならないように気を付けてくださいね」

NMコメント

 少し早いですがメリークリスマス。青銅の勇者です。
 聖夜祭、目一杯楽しんでいただけたら幸いです。

●目的(以下から一つお選びください)

【1】イルミネーションやもみの木を眺めながら観光する
 綺麗なイルミネーションが輝く街の中を歩いて観光します。とにかく眩しい程に綺麗です。

【2】巨大なもみの木の下でダンスを踊る
 もみの木の下ではダンスが催されているみたいです。
 とても賑やかです。

【3】絶景を眺めながら食事をする
 首都と言うくらいですから、ご飯はとても美味しいです。
 もみの木が見えるレストランで一食如何ですか?

●世界観
 天然の巨大もみの木が存在するように、全体的に森の面積が広く自然が多い世界です。
 ですが発展途上という訳でも無く、機械こそ少ないものの首都アムールは馬車などを使わないと行きたい場所になかなかたどり着けない程に広い都市です。

●首都『アムール』について
 この世界で一番大きな町です。
 首都の中央にそびえ立つ、見上げる程に巨大なもみの木を中心に街が構成されており、中心部に近付く程イルミネーションやライトアップが多くなります。
 明るくライトアップされたもみの木は首都のどこにいても見れる程に高く、更にそれらを見る為の観光スポットも多く設置されています。

●境界案内人
 今回、首都の中央から少し離れた場所で、境界案内人のイヴがイルミネーションを眺めています。
 基本的に彼女単体での描写はありませんが、もし同行を希望する際は2行目にご記載ください。

●プレイングについて
 迷子は起きないと思いますが、以下の定型をお守りいただけると幸いです。

 1行目…目標タグ
 2行目…同行者(いない場合は空白)
 3行目以降…プレイング

●アドリブについて
 本シナリオでは、アドリブが多めに含まれることがあります。
 アドリブがNGの場合、通信欄か目標タグの横に一言記載ください。

 それでは皆さん、良いクリスマスを!

  • 異世界の聖夜祭完了
  • NM名牡丹雪
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2019年12月24日 22時20分
  • 参加人数4/4人
  • 相談3日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

ティア・マヤ・ラグレン(p3p000593)
穢翼の死神
善と悪を敷く 天鍵の 女王(p3p000665)
レジーナ・カームバンクル
回言 世界(p3p007315)
貧乏籤
ヴィクトール=エルステッド=アラステア(p3p007791)
花盗人

リプレイ

●もみの木の下で
 軽快なワルツが辺りに響き渡る。
 綺麗という言葉では言い表せない程に美しく飾られた街の中央は、聖夜を祝う人々で賑わっていた。そこに、二人のイレギュラーズが歩いてくる。
「今日は急に誘ってごめんね。楽しそうな依頼だったからダンスのお誘いをしたんだけど、受けてくれてありがとうね、レジーナ」
 『穢翼の死神』ティア・マヤ・ラグレン(p3p000593)は、ワルツに合わせて少しステップを踏みながら、対面に居る『レジーナ・カームバンクル』善と悪を敷く 天鍵の 女王(p3p000665)に話しかけた。
「いえいえ、お誘い頂き感謝いたしますわ……なんてね? ダンスは久しぶりだから、エスコートお願いできるかしら?」
 街の人々はワルツに合わせ、巨大なもみの木の周りを回るように、それは楽しそうに踊っている。その様子を見るだけでも勝手に身体は動き出してしまうのだ。
「うん、任せて。男性パートは私も慣れている方だから」
『張り切りすぎて転けない様にな?』
 時々茶々を入れてくる十字架の魂には、心の中で”そこまでドジじゃないもん”と声を掛ける。そんな様子にレジーナはクスっと笑いながら、ティアから差し出された手を取ると、その手に引かれてダンスの輪の中へ。
 二人のワルツは、優雅で美しいものだった。それは周りのイルミネーションに見劣りしない程に……。
「ああ、今宵の祭りはいつもに増して……」
 踊らぬ観光客達は、そんな彼女たちを見ながら酒を進めるのである。

「疲れてない?」
 如何に長い間ダンスに没頭していただろうか。ティアの言葉に、ステップを踏んでいたレジーナは我に返る。
 周りのイルミネーションが突然眩しく感じるような、そんな感覚を覚える程に踊り続けていた身体は寒い時期であるにも関わらず少しの汗を掻いており、動かし続けていた足も少しの疲れを感じていた。
「楽しいけれど、休憩も必要だし……」
 もしもダンスに水を差してしまったのなら……と、ティアは少し申し訳なさげに言うが、レジーナはそんな様子の彼女に微笑みながら足を止めた。
「そうね、では少し休みましょうか。ええ、ここは見て過ごすにも最適だもの」
 一旦ワルツの輪から抜けた二人は、近くに用意されていたベンチに腰をかける。
 もみの木の下からではあまり分からなかったが、少しだけ離れてみれば分かる絶景。壮大なクリスマスツリーを眺めながら、二人は束の間の休憩を過ごす。
「美味しいお酒ね」
 近くで販売されていた現地のお酒。ほんのり甘いハチミツの風味と爽やかな酸味のバランスは絶妙で、金色の泡がキラキラと綺麗なスパークリングワインは、恐らくクリスマス限定で作られていた逸品だろう。
 そんなお酒を飲むレジーナは、少しだけ過去の事を思い出していた。
「また今度、時間があったら私のギルドでお酒でも飲む?」
 ティアも同じようなことを考えていたのか、思わずクスっと笑ってしまう。
 なぜなら以前、ギルドで共にお酒を交わした時に、レジーナは酔いつぶれて寝てしまったからだ。
「ええ、またギルドに御呼ばれするのは嬉しいわね。その時はゆっくりと、今度は酔いつぶれないよう気を付けましょう」
 ティアの中にいる十字架の魂が何か言ってくるが、彼女は『あはは……』と笑いながらその時のことを思い浮かべていた。
「私もちゃんと注意しておくよ。今は大丈夫?」
 今飲んでいるお酒もそこそこのアルコールを含んでいるので、少し心配に思いながら。だが、その心配はなさそうだった。
「あら、このお酒は大丈夫よ。まだ舐める程度にしか飲んでいないもの」
 実は火照った身体。トロンとした目で流し目を送りつつ、そして二人は立ち上がる。
「さてと、また一曲踊ってくれるかな?」
「ええ。ではまた一曲、お相手願いましょう。輝ける夜はまだまだ長いのだから」

●聖夜の夜は終わらせない
「ふむ……」
 中央のもみの木から少し離れた場所。イルミネーションを眺める場所はいくつもあるが、その中でも特に見晴らしが良く、辺りを一望できる場所にて、『心無き境界案内人』イヴ=マリアンヌはため息に似た白い息を漏らす。
 イレギュラーズをここに送り届ける過程の中で来てみたは良いが、やっぱり帰ろうか迷っているところだった。
「やっとみつけました」
 そんな中、背後から突然自分に声がかかる。
 振り向いてみれば、ここの街に送り届けた筈の『忘却機械』ヴィクトール=エルステッド=アラステア(p3p007791)と『凡才の付与術師』回言 世界(p3p007315)だった。
「ごきげんよう、です。……お一人でしょうか。よかったらご一緒しませんか?」
 一人座ってイルミネーションを眺めていたイヴにヴィクトールは手を差し出すと、イヴは首を傾げながら立ち上がる。
「ええと……、私は構いませんが、良いのですか? 私などで」
 彼女は心底分からないという表情を浮かべるが、構わないという言葉にヴィクトールは嬉しそうに微笑んだ。
「一人で見てもよかったのですが、どうせなら誰かと見たほうがきっと思い出になるのです」
 それでも困惑をしたようなイヴに対し、世界は彼女の背後に回りながらその背中を押した。
「ま、とにかく行こうぜ? こういう祭りは楽しまないとな」
 世界の『ボッチ回避のために』……という理由はさておき、そこまで言うなら……と、イヴは浮かない表情を浮かべながら二人に連れられ街中へと歩き出すのだった。

 首都アムールは世界最大都市と言われるだけあり、とにかく広くて何でも揃っている。
「あ、こ……こんなのどうでしょう?」
 三人で歩く街の中、ヴィクトールはお菓子の売られた屋台で何かを購入した。
「ん? なんだこれ」
 彼が持ってきたのは何かが揚げられた、茶色くて小さな食べ物。
世界が首を傾げながら摘まんで齧ってみれば、カリっという良い音と共に中からアーモンドのようなものが顔を出す。
「へぇ、シナモンが効いてるな。砂糖でコーティングもされてる」
 甘いそのお菓子を、ヴィクトールは隣を歩いているイヴにも差し出した。少しの間があったものの、彼女は軽くお辞儀をしながらひとつ摘まむ。
 美味しい。純粋にそう思ったのか、イヴは少しだけ頬を緩め。
「えへへ……、買ってきた甲斐があります」
 表情をあまり変えないイヴの頬が緩んだことに、ヴィクトールは嬉しそうにニコニコしながら自分もそのお菓子を食べる。食事は必要ないが、娯楽の一つとして。
「(会話があまりないんじゃないかと思ったが、俺の杞憂だったな)」
 もとより話すことがあまりないんじゃないかと心配していた世界は、楽しそうに話しているヴィクトールの様子に安心した。これならきっと、自分も二人も楽しい聖夜祭を過ごすことができるだろう……と。
 そんなことを思いながら、世界は持ってきたメモリア・クリスタルを取り出す。
「おい、もみの木を背中に一枚撮ろうぜ?」
 三人でアムールの街を歩いた記念。その写真を残すために、世界は二人の腕をもみの木が綺麗に見える場所まで引いてくると、通りがかった人に撮影をお願いして一枚。
 夜の闇を明るく照らすイルミネーション。そして、美しく飾られたもみの木を背に撮られた写真は一生モノになるだろう。
「ボク、今までのこととかほとんど何も覚えてなくて……この『聖夜祭』が初めてのシャイネンナハトみたいなものなのです」
 綺麗に取れた写真を見ながら、ヴィクトールは感激の言葉を二人に。
「ボクが今まで何をしてきたとか、どう生きてきたとか、そんなことは何も覚えてないですけど。……だから、こんどこそ忘れない思い出にするのです。もちろん、回言さんもですし、イヴさんも一緒なのですよ」
 彼の熱の篭った言葉に、長らく口を閉ざしていたイヴが口を開く。
「……そう、ですか。私も過去の記憶はございません。境界案内人である使命しかわからない私でも、それでも貴方の記憶に残ることができるのなら……」
「楽しい思い出を作れば、『まえ』がどんな自分であったかなんて、関係ないのです。今のボクが幸せで、楽しくて……それで充分だと思います」
 私は……。そう続けようとしたイヴの言葉を、ヴィクトールが遮る。
 今を楽しく生きることが出来るなら、それなら関係ないのだ。だから、それで終わることはないのだろう。
「よっし、まだ周り始めたばっかだ。この街の全域を周る勢いで、楽しんでいこうぜ?」
「……首都アムールを徒歩で制覇するには、イレギュラーズの足でも一日は掛かると思います」
「マジかよ……」
 頭を抱えて焦る世界の様子を見ながら、ヴィクトールとイヴはクスっと微笑むのだった。
 聖夜の夜は終わらない。まだ始まったばかりだ。

成否

成功

状態異常

なし

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