PandoraPartyProject

シナリオ詳細

君の美しさを称えよう

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング


 とある世界、とある星。その星には大陸は1つしか存在せず、残りはすべて豊かな海であった。大陸はちょうど真ん中で大きく深い谷で分断されており、それぞれ東側、西側で王国を築き、それぞれの歴史を積み上げていった。50年前ようやく谷の間に橋がかかり東と西との交流が始まった。

 西の国、西の王宮のバラ園は丁寧に整えられており、その美しさは世界のどこよりも美しいといわれるような場所。その場所に響き渡る楽器の音。
「おぉ。美しい姫! 姫! ローザ・ウェスト! 僕の心は君に今奪われた!」
「その言葉、78回目だけれど、あなたの心はいくつあるのかしら?」
 世界のどこよりも美しいと呼ばれるバラ園でも唯一、その美しさには勝てないだろうと言われているのがこの国の姫。ローザ・ウェストである。しかし、名前の通りすこしとげのある正確になってしまったのが傷ではあるのだが、それを補って余りある美しさが彼女にはあった。
「美しい姫! 姫! ローザ・ウェスト! 僕と君とで国と国とをつなぐ架け橋になろうじゃないか!」
「橋は間に合ってるわよ。ずいぶんぼろくなっちゃったけれどまだまだ使えるわ」
 ぽろろろんとギターの音が悲し気に響く。今まで歌っていた男はギターを置いて姫に向き直る。
「つれないなぁ、どうして君はそうなんだい? 僕がこんなにも好きだと言っているのに」
「そうね、ブルース・イースト。答えはとっても簡単よ。1たす1はいくつかしら」
「突然、どうしたんだい? 数学の問題かい? そりゃ決まってるだろう。その1が僕、もうひとつの1が君だとしたら…………5かな。最初の子は男の子がいい」
「びっくりするぐらい死んでほしいわ」
 この男、東の国の王子さまであるブルース・イーストである。
 西の国と東の国、祖先は同じであるのだが歴史を積み上げてきた段階で決定的な違いが表れてしまった。西の国では王宮を作り上げ、数々の発明のおかげで道路には馬車が走り、教育がいきわたっている。
 一方東の国では交流が始まるまでは小屋のような家を作り王族、平民全く区別なく殴り合いの喧嘩などでことを収める原始的な暮らしをしていた。もちろん橋を架けたのも西側で様々な文化を与えたのも西側。その文化を独自に発展させていき、芸術に特化した形になったのが今の東の国である。
「はぁぁぁ。もういい加減あなたの相手をするのにも疲れてきたわ」
「大丈夫? 結婚する?」
「しないわよ! せめて足し算を覚えて! いえ、もうそこを最低ラインにするのもあれなんだけど……そうだわ。ねぇ、ブルース。私と釣り合うぐらいにきれいなものを持って来て、1つじゃなくてもいいわ。あなたが私のことどれぐらい好きだって思っているかみたいの。私が満足したら結婚してあげるわ」
 この言葉が大変な悲劇を生みだしてしまうことになるとは聡明な姫でも知る由もなかった。


 どこから持ってきたのか天秤に宝石を乗せてバランスをとる遊びをしている男と女の境界ッッッッ案内人のヒルダがそこにはいた。
「宝石って綺麗よね。綺麗なものと綺麗なものってなかなか比べることはできないわ」
 そう前置きしてから今回の世界の説明をしていく。なんの他愛もない1人のおバカな王子様と聡明なお姫様のお話である。
「でもね、この王子様悪い人じゃないのよ。頭が悪いだけで決して悪い人じゃないの。お姫様の言う通り、お姫様の美しさに釣り合うだけの金銀財宝、絵画に彫刻色んなものを馬車に乗せて運ぼうとするわ」
 それを姫の届ければハッピーエンドではないのか? もしかして誰かに襲われて宝を奪われてしまうのか?
「あのね……何台もの馬車を使って橋を渡るのよ。木造のつり橋をよ?」
 補修はしてあるもののいきなり何トン、何十トンという重量がかかったらひとたまりもない。
「この王子様を救う方法はいくつかあるわ。橋の補強だったり、空を飛べる人は金銀財宝たっぷり持ってあっちに運んであげることを申し出てもいいかもしれないわね。私のおすすめとしては橋の直前で待ち構えていろんな商品を見せて買い物をさせることね。綺麗なものとなら簡単に交換してくれると思うわ」
 何をするにしても4人で1つのことをやった方が効率がいいだろうとヒルダは付け加えた。

NMコメント

愛すべきバカは好きですか?

どうもあなたのパンツと鼠蹊部です。

以下詳細

目標
王子を無事に西側に届ける。

ブルース・イースト(19)
ただただ一途にローザのことが大好きである。歌やいろんなものでローザの気を引こうと頑張ってきた。ついに結婚できるかもしれないと思い綺麗なものを国中からかき集めようやく姫と同じぐらい美しいと思えるほどになったので西の国に向かおうとしております。
口車に乗りやすく、人を疑うことを知らない性格です。算数も苦手。

ローザ・ウェスト(14)
ブルースのことは別にどうとも思っていない。優しくて気も利いて、たまに頼りになるところがあるイケメンだけど、あほすぎるから無理。プラマイマイナスぐらいに思っている。今回の提案は毎日のように来ていたブルースをしばらく遠ざけるために提案したことで確かにしばらく来なくなって個人的にはすでに満足している。
花が好き、甘いものが好き、綺麗ならことさら好き、珍しいものも大好きである。
因みに西側で結婚が可能になる年齢に達している。

つり橋
今回何もしなければ落ちることになる橋。一応次のものを作る予定ではあるので壊れてしまっても問題はない。

その他
チートについては今回ありません。が、プレイングにこれを持っていくよなどあればそれを持って行ったことにしていけます。
最初に出現するのは東側の橋の近くで、10分もすれば王子たちの馬車が到着するでしょう。

プレイング例
なるほどな、よし、俺はとりあえず空を飛んで持っていくことを提案しよう。
めちゃくちゃ重いけれど王子に危険性をしっかりと説明すればなんとかなってくれるといいんだが……日が暮れそうだな。しっかりと仲間と協力してあちら側に渡していこうとおもうぞ。

  • 君の美しさを称えよう完了
  • NM名パンツと鼠蹊部
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2019年12月05日 22時25分
  • 参加人数4/4人
  • 相談4日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧 (4人)

キドー(p3p000244)
盗賊ゴブリン
日車・迅(p3p007500)
狼拳連覇
中野 麻衣(p3p007753)
秒速の女騎士
綺羅々 殺(p3p007786)
あくきつね

リプレイ


 とある所に愛がとてつもなく重い王子様がいました。王子様は愛する隣国の姫のためにその姫の美しさと同じぐらいの美しさになるようにたくさんの美しいものを集めました。これはそんな王子様がいざ橋を渡って美しいものを姫様に届けようとするちょっと前のお話です。


 ブルースが何台もの馬車を引き連れて橋の前まで来ると見慣れない露店がいくつか見えた。
 その内1つの露店は赤い大きな番傘に布で覆ったテーブルの店で、置いてあるものも、提灯、扇子、ガラス細工、反物、和ゴス服などなどでブルースにはにはとても珍しいものに見えた。
「ちょいとそこなお客さんや、そちらの品とこちらの品、交換していかんかえ? うちの小国の伝統品じゃぞ」
 ブルースに声をかけたのは『九尾の狐』綺羅々 殺(p3p007786)である。ブルースは少し考えてから馬車を降りる。商品を見渡し品定め。見たことのないデザインのものに独特のデザインのガラス細工にランプ。これは確かに姫へのお土産にちょうどいいかもしれない。
「ここにあるものを全部くれ! いくらする?」
「そうじゃな、儂の店では商品に重量をきめておってな。それ以上の重量の金や銀での取引となっておるのじゃ。お金では取引はしておらん」
「……なるほど! お金の計算をしなくてもいいのはとても助かる。実に単純明快じゃないか! 僕の国でも取り入れるようにしよう」
 殺は大きな天秤を設置するとまずはこの反物の重さといって天秤の片側にずっしりとした重りを乗せる。ブルースも馬車から黄金のドアストッパーを持ってくると片方に乗せる。がくんっと天秤が動きブルースが乗せた方へと傾く。そこにすかさず別の商品の重りを乗せて殺は自分の方へと天秤を傾ける。
「おや、また足りなくなってしまったのじゃ。全部買うにはまだまだたりゃしないのじゃ」
「ふっ。まだまだ金や銀はあるんだ! どうだ金の重さはなんかこう。すごいだろう!」
 もう商品よりも自分の方へ天秤を傾けることが楽しくなってきているブルース。殺の出す露店の全ての商品を買う頃には馬車1つ分の金銀財宝がなくなってしまった。
「運が良いのぅお客さん。うちの国の商品は珍しいからいつもすぐに売り切れじゃぞ」
「お、う、うむ。いや、いい。これはこれで綺麗なものばかりだ」
 若干なんかだまされた気がしているブルースであった。


「ここにあるのはどれも異国の珍しいものばかりですよ。他にはない特別な愛を表す良い贈り物になると思います」
「何!? それは本当かい?」
 なんだかだまされた気分になっているブルースに声をかけたのは『クラッシャーハンド』日車・迅(p3p007500)であった。
 先ほどしこたま買い込んだばかりのブルースも特別な愛を表す良い贈り物と聞いては黙って素通りするわけにはいかなかった。商品を見せてもらうとそれはたくさんの花が透明の箱に詰め込まれた何とも幻想的なものである。
「プリザーブドフラワーという枯れない花を箱に詰めたフラワーボックスという商品です。花言葉は知ってますか?」
「何か姫が花には込められた意味があるとかいっていたね」
「こちらの中に入っているのは全て永遠の愛や変わらぬ愛、愛を伝えるための花言葉の花たちです。それが枯れることはない」
「なるほど、確かに贈り物にぴったりだね」
「そうですね……それとこちらも見てほしいんです」
 迅が取り出したのは様々な形のフラワーボックス。色々な形や種類にブルースは迷ってしまっている。いったいどれを選んだら姫は一番喜んでくれるのか……
「……よし、わかった。全部くれ。いくらだい?」
「ありがとうございます。そうですね……」
 迅は考えながら後ろに並ぶ馬車を見る。馬車が1つ常識的な重さになっているが、総重量ではまだまだ安心できる重さではない。じっくりと考えてから口を再び開く。
「1つ、大きな袋にいっぱいの金を2つでどうでしょうか?」
「ふむということはえっと……」
 迅の持ってきたプリザーブドフラワーの数はそれなりにある。1つに付き2袋とブルースが一瞬計算を始めたがすぐにあきらめた。
「面倒だから馬車2つ分の金で手を打たないかい?」
「それは大丈夫ですが……」
 馬車には馬車が壊れるぎりぎりの量の金銀財宝がぎっしりと詰まっている。これ以上欲張るのは少し難しいだろう。
「王子殿。姫君は算術が出来る方がお好きとか。ならば覚えた方が良いかと思います」
「う、うむ。いや、そうなのかもしれないが」
「王子殿が数字が苦手な事は承知しておりますが、普段出来ない事も愛する姫君の為ならば出来るというのは、宝物を山と積むよりも遥かに素敵な愛の形だと愚考する次第であります」
「そうか? そういうものなのだろうか? そういうことであればわかった少しでもやってみよう。ただ、その、今はパスかな!」
 ブルースにはまだまだ掛け算は早かった。


「これだから世間知らずのお坊っちゃんはよォ〜〜〜〜〜。女への贈り物と言ったら消え物だろうがよぉ常識的に考えて」
 今までの様子を見ていたもう1つの露店から『緑色の隙間風』キドー(p3p000244)が顔を出してブルースに絡んでいく。
「そ、そういうものなのかい? 僕は生まれてこの方姫一筋でそういうのはさっぱりわからないんだ」
「重ぇ……仕方ねえなぁ、ここは百戦錬磨のシティーゴブリン様が手助けしてやるよ!ほら、見ての通りのイケゴブだからさあ、経験は豊富で……」
「なんで、百回も戦う必要があったんっすか?」
「……うっせぇ!」
 更にキドーと共にブルースを説得するために『秒速の女騎士』中野 麻衣(p3p007753)もブルースとの会話に加わる。
「プレゼントの重量もだけどさ、内容も重いと引かれるワケ。分かる? 消え物だとそういうのまとめて軽減されんのよ」
「な、内容に重い? 重量ではなくてかい? 僕は純粋に姫に愛情を伝えたくて……でも引かれたくはない」
「重いものを持っていったらだめっすよー? 姫様の美しさと釣り合わせるんであって、姫様の重さと釣り合わせるわけではないっすー姫様はたいそうお軽いので軽い贈り物がいいっすよ!!」
「え? あ、うん、そうだな、姫は確かに軽いなるほど、美しさと軽さも合わせなければいけなかったのか。それは困ったどうしよう」
 キドーの話に麻衣の詭弁といってもいいのかわからないレベルのお話もきちんと受け止めて理解しようとして大混乱を起こしているブルース。混乱を感じ取り今のうちに押し切っちまえとキドーが畳みかける。
「というわけで、俺のオススメはこれだ。俺らの間では超人気店の手間暇かけた菓子。見てくれよ。この職人技、お菓子だとはとても思えないぐらい綺麗だろ? いくつもツテを頼ってやっと纏まった数を手に入れたんだぜ?」
「確かにこれは見事だ……本当に食べられるのか?」
「もちろん食える。それによ。忘れちゃいけない、アンタが惚れてるお姫様ってのは甘いもの好きなんだろ? ピッタリじゃあねえかよ」
「た、確かに!!! 持っているだけ全て貰おう!」
 言質さえ取れればこっちのものである。キドーの瞳が怪しく光る。
「この菓子は保存は効くが、特殊な方法でしっかりと保存しなきゃならねぇ。その保存方法やアドバイス料、諸々含めて残りの金銀財宝全部だ。置いてきなぁ」
 中身のみっちり詰まった馬車はまだ何十台と並んでいる。そのすべての積み荷を涼しい顔で要求し、むしろ当然だろうと笑って見せるキドー。
「た、高すぎるだろう! いくらなんでもむちゃくちゃだ! それにアドバイスといっても確実に役立つとは……」
「わかったわかった。最後にとっておきのアドバイスしてやるから。耳をかせ……いいか、プレゼントは小出しにした方がいい。これだけの量の菓子は一度に食べられねぇだろ? 菓子がなくなった頃にまた行くんだよ。何度だって会いに行けるんだぜ」
 そのアドバイスを聞いてブルースはとても納得し、積み荷全てをそこに置いていったのであった。
「よし、次は私の出番っすね! さぁ、空っぽになった馬車は私が買い取るっすよ! 馬車2つで宝石1個と交換っす! 他にも重そうなものはまとめて宝石で買い取りするっすよー!」
 ブルースは言われるがままに持ち物を宝石に変えていく。城を出た時にはたくさんの馬車と共に出かけたはずなのだが、今や馬車は手で数えられる程度しかない。しかも橋を渡るのはブルースが自ら運転する馬車1台きりで他は城へ帰っていくらしい。
「世話になったね。ここを通るときに贔屓にさせてもらうよ」
「あぁ、そういえばこんな名言があるのじゃ。1+1の結果より夢を想像した方が幸せになれる、と我が国では言われておるぞ」
「あ、でも1たす1は2です。どうか忘れないでくださいね」
 最後の別れのあいさつを済ませてから各自散らばっている。そのどちらも見えなくなるまで見送ってから麻衣が口を開く。
「今日はまともなお仕事だったっすー!久しぶりに同人誌関係ないお仕事やった気がするっすよー!」
 残った宝の山を見て麻衣はこれを持ち帰れたらいったいどれだけの装備を得られるのだろうと夢を膨らませる。しかし、残念ながらここにある金銀財宝は持ち帰ることは叶わないのである。だって、もう体が消え始めているのだもの……


「センスはとってもいいわ。見たこともないお花の芸術に甘いお菓子、綺麗な衣装も素敵。でも、足りないわ。結婚は見送りということでいいかしら?」
「あぁ、構わないとも。元々世界中の全てを集めても君の綺麗には勝てないのだから! 次はそれがなくなった頃にまた会いに来るよ! あと5回は会いに来れる……計算が正しければだけど……色々教えてもらったから」
 たぶん、それは言っちゃいけないやつなんじゃないかしらと姫は少し思ったが頑張るブルースの姿はほんの少し好感を持てたのだった。

成否

成功

状態異常

なし

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