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シナリオ詳細

<青海のバッカニア>女人禁制海域

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●警句
 ダッハネに女は行ってはならぬ
 蛸邪仙を呼び寄せてしまうから
 ダッハネに女は行ってはならぬ
 蛸邪仙に攫われてしまうから
 ダッハネに女は行ってはならぬ
 蛸邪仙に手籠めにされるから
 ダッハネに女は行ってはならぬ
 二度と戻れなくなるのだから
  ――ダッハネ海域周辺に伝わる戒めの句

●後顧の憂い
「二十二年か、長かったな。――お前も、参加するんだろう?」
「もちろんだ! この機会を逃したら死んでも死にきれないね――だが」
「――蛸邪仙、か」
 外洋を征服し、『絶望の青』を越える――。二十二年ぶりに発布された大号令に、大いに沸く海洋。マーカタ諸島に住む二人の男達も、その例外ではなかった。少年の時から憧れて、二十二年間この機会を待っていたのだ。
 酒場で熱っぽく語り合う二人であったが、ふと、片方の顔が曇る。もう一人も、苦々しげに呻いた。
 蛸邪仙。マーカタからすぐ近くのダッハネ海域に住まう、好色な蛸の海種の老人。邪な目的のために独学で魔術を修めると、ダッハネを航行する船を幾度となく襲撃し、その船に乗る女性を何人も拉致。そのため、海上交通の要所として発展が期待されていたダッハネはすっかり寂れてしまった。
 今のところ、ダッハネを女人禁制とすることで、蛸邪仙による被害を回避している。だが、蛸邪仙が何時までもダッハネで大人しくしているとは限らず、その行動範囲が広がっているとの噂もある。そんな状況で妻や娘をマーカタに残すのは、男達にとって不安でしかなかった。
「――それなら、国からローレットに退治の依頼を出してもらったら如何だ?」
「ローレットに!?」
「そんなことが、出来るのか!?」
 二人の親ぐらいの世代であろう、白髪の酒場のマスターがグラスを拭きながら提案する。驚きつつ、マスターの顔を見る二人。
「今、国は『大号令』の下準備としてローレットにいろいろと依頼を出してる最中らしくてな。その一環として、奴を退治してもらうのさ。何、お偉いさんへの懇願は、俺がやってやるよ」
 その言葉に、ぱあっと表情が明るくなる二人。
「是非、頼むよ! マスター」
「ああ、任せておけ」
 二人の頼みを請け負いながら、マスターは頼もしく笑った。

●女の敵をやっつけろ!
「えっちな蛸のおじいさんを退治して欲しいのです」
 依頼の説明を受けるために集まったイレギュラーズ達の前で、『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)は開口一番にそう告げた。
 当然ながら頭にクエスチョンマークを付ける、イレギュラーズ達。それに構わず、聞けばわかるとばかりにユリーカは説明を続ける。
「このおじいさんは蛸邪仙と呼ばれている蛸の海種で、えっちなことのために魔術を学んでは女の人を乗せた船を襲っているらしいのです」
 そのため、蛸邪仙が出没するダッハネ海域では女性を船に乗せての航行が禁忌になっているという。しかし、近くにこんなのがいては安心して『大号令』に参加出来ないという住民の懇願があって、退治の依頼が回ってきたとのことだ。
「この蛸邪仙には重要な弱点があって、十三歳以上の女の子がえっちな格好をしているとでれでれして隙が大きくなる……って、何ですかこれは―!」
 読んでいる資料を、思わず床に叩き付けるユリーカ。何でも、蛸邪仙とのこれまでの遭遇では、露出の高い女性に対してはいやらしい笑みを浮かべて見つめることで隙だらけになってしまうそうだ。とは言え、不幸にしてその女性達には蛸邪仙に抵抗する実力がなかったらしく、けっきょく連れ去られて帰ってこなかったらしい。
「女の敵を、しっかりとっちめてきて欲しいのです!」
 力を込めて告げるユリーカの声に送られて、イレギュラーズ達はダッハネに向かうのだった。

GMコメント

 こんにちは、緑城雄山です。
 今回は<青海のバッカニア>に絡んで、ちょっとセクシャルな雰囲気になる「予定」のシナリオをお送りします。
 GMコメントがやたら長くなってしまいましたが、皆様がプレイングをかける上で重要なことばかりのはずですので、ぜひご確認をお願いします。

●成功条件
 蛸邪仙の捕縛or殺害

●蛸邪仙 ✕1
 今回、皆様に退治して頂く敵です。蛸の海種の、禿頭の好色な老人。
 OPにもあるとおり、邪な目的のために魔術を修めて悪用し、ダッハネ海域を航行する船から女性を攫っています。修めたのが魔術なのに名前が邪仙だったり使うのが裏仙術なのは、バベル的なニュアンスの問題です。多分。
 一撃の威力は致命的でこそありませんが、八本の触腕を駆使するため命中、防御技術、EXAがやたらと高くなっています。また、身体が非常に柔らかく瞬発力にも優れるため回避と反応も高いです。さらに、生命力も強くタフであり、EXF判定に陥っても半分以上の確率で成功します。
 特殊抵抗は裏仙術の副作用で低くなっていますが、一部BSは裏仙術の加護で無効化されます。無効化されるBSは【火炎】【業炎】【炎獄】【窒息】【苦鳴】【懊悩】【麻痺】【呪縛】【石化】【混乱】【狂気】【魅了】【呪い】【封印】です。【怒り】は基本的に無効ですが、例外があります。例外については後述します。

・基本戦術
 海中から船に忍び寄り、獲物として見定めた女性を裏仙術・エロ触手で絡め取りつつ海中に引きずり込もうとします。ですが、他からの妨害が厳しければ先にそちらから排除しにかかるかもしれません。
 獲物となる女性を全て捕えて海に引きずり込んだら、「お持ち帰り」するため逃走を図ります。

・攻撃手段
 触腕・打撃(通常攻撃) 物近単
 触腕・牽引(通常攻撃) 物近単 【無】【災厄】
  クリーンヒット以上で攻撃が命中した対象を、自身の至近に引き寄せます。
  つまり、引き寄せられたキャラクターは海中に落下します。
  この際、特殊抵抗判定に成功すれば、引き寄せられずにすみます。
 煙幕墨(アクティブスキル) 物近範 【無】【災厄】【泥沼】【暗闇】
 裏仙術・拘束触手(アクティブスキル) 物近単
  【災厄】【呪い】【体勢不利】
  敵を拘束し、締め上げる触手を召喚します。純粋に攻撃用です。
 裏仙術・エロ触手(アクティブスキル) 物近単
  【無】【災厄】【呪い】【体勢不利】
  獲物となる女性を拘束し、セクシャルな攻撃をする触手を召喚します。
  ぬるぬるしていて、服を溶かしたり肌を這い回ったりします。
  ここから触腕・牽引を重ねて、女性を海に引きずり込もうとします。
 裏仙術・メイルシュトローム(アクティブスキル) 神近域 【弱点】
  追い詰められた時の最後の手段です。
  高速で回転して大渦を作り出し、船を破壊しようとします。
  莫大なAPを消費するため一度しか発動出来ません。
  また、触腕・触手で誰かを拘束していると重心が狂って発動出来ません。

※弱点
 OPでも少し触れていますが、蛸邪仙は好色であるが故に露出度の高い女性がいると、そちらに気をとられて注意散漫となります。該当の女性本人からの攻撃には大きな、それ以外のキャラクターからの攻撃に対しても多少の隙が出来ます。
 この隙は、女性がビキニくらいの水着を着ている時が最高に高くなり、そこから露出度が高く、もしくは低くなるごとに小さくなっていきます。具体的な露出度については水着イラストなどのイラストを使ってもいいですし、プレイングで指定しても構いません。
 隙についてですが、具体的には回避、反応、防御技術、特殊抵抗にペナルティーがかかります。
 なお、該当する女性から【怒り】をかけられた場合、怒りと言うよりは獲物として【怒り】をかけた女性を狙います。同時に複数の該当する女性から【怒り】をかけられた場合、ビキニに近い露出度のキャラクターの方が優先されます。
 
※補足
 蛸邪仙にとっての「女性」とは、性別欄に「女性」と明記されている、13歳以上のキャラクターを指します。
 性別「不明」に関しては、見た目が女性でも蛸邪仙は女性とは見なしません。
 年齢「UNKNOWN」に関しては、そう言う女性として扱って構わないようでしたらプレイングで明記して下さい。

●ダッハネ海域
 今回の戦場です。イレギュラーズ達は基本的に船の上で戦うことになります。
 波は静かであるため、戦闘への影響は問題ないものとします。
 船の甲板と海面とは約2mの高低差があり、蛸邪仙は船から少し離れているため、船の上からでは蛸邪仙には射程至近の攻撃は届きません。
 蛸邪仙に至近で攻撃するには低空飛行するか海に飛び込むしかありませんが、飛行する場合、簡易飛行や媒体飛行では精度の問題から判定に大幅にペナルティーが入ります。海に飛び込む場合、金属製の防具を着用していない限り溺れはしないものの、水中行動のようなスキル、もしくは水の抵抗をどうにかする手段がなければやはり判定にペナルティーが入ります。

 また、金属製の防具を着用していて海に引きずり込まれた場合、イレギュラーズの誰かからの救助がなければ、戦闘行動は一切取れなくなる上に、その次のターン終了時には海中に沈んで、残HPに関わらず戦闘不能となります。この場合、EXF判定やパンドラで復活しても、状況が変わっていないため再度戦闘不能に陥るだけです。
 なお、致命的な事態になる前に非戦闘員の船員が救助してくれるため、死亡はしないものとします。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

●セクシャルな描写について
 PPPは全年齢対象のゲームであるため、セクシャルな描写は少年誌のお色気作品程度のレベルに留めます。
 しかしながら、蛸邪仙にとっての「女性」であるキャラクターがこのシナリオに参加する場合、蛸邪仙のセクシャルな攻撃の対象にされ、そう言う描写がなされる可能性が大いにあると言うことは予めご了承下さい。

●シナリオの参加者に「女性」がいなかった場合
 海洋軍人の海種の女性が、蛸邪仙を呼び寄せるための囮として同行します。
 しかし彼女は戦闘ではいないものとして扱われます。
 リプレイ中においても、基本的に描写はしません。

●重要な備考
<青海のバッカニア>ではイレギュラーズ個人毎に特別な『海洋王国事業貢献値』をカウントします。
 この貢献値は参加関連シナリオの結果、キャラクターの活躍等により変動し、高い数字を持つキャラクターは外洋進出時に役割を受ける場合がある、優先シナリオが設定される可能性がある等、特別な結果を受ける可能性があります。『海洋王国事業貢献値』の状況は特設ページで公開されます。

  • <青海のバッカニア>女人禁制海域完了
  • GM名緑城雄山
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2019年12月10日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

シフォリィ・シリア・アルテロンド(p3p000174)
白銀の戦乙女
ムスティスラーフ・バイルシュタイン(p3p001619)
黒武護
クリム・T・マスクヴェール(p3p001831)
血吸い蜥蜴
十六女 綾女(p3p003203)
毎夜の蝶
リディア・ヴァイス・フォーマルハウト(p3p003581)
木漏れ日のフルール
藤堂 夕(p3p006645)
小さな太陽
湖宝 卵丸(p3p006737)
蒼蘭海賊団団長
ゼファー(p3p007625)
祝福の風

リプレイ

●絢爛たる水着美人達
 イレギュラーズ達を乗せた船が、ダッハネ海域へと進む。
(“エロは世界を救う”という格言めいた言葉があるらしいです。だから私、あんまり“規制”とか声高に言うつもりはないのです。……ないの、ですが! この人はやりすぎですね! とっちめてやらねばなるまいな!)
 船の所有者、『小さな太陽』藤堂 夕(p3p006645) は甲板の上でやる気を滾らせていた。標的の蛸邪仙は女の子がえっちな格好をしているとでれでれして隙が大きくなる、と情報屋から聞かされていたこともあり、夕は布面積が少なめな白いビキニを着けている。しかし夕自身の胸は「ばるんばるんしよる」と言う程に豊かであったから、胸を覆うはずのビキニは乳首とその周辺しか隠しておらず、乳房の大半が露わになっていた。
(女性を自身の欲望の為に捕まえ、連れ去っていくなんて許せません! 今まで女人禁制とされて費やされてきた時間を、今ここで清算します! 正直、その為に露出するのは辛いですけど!)
 蛸邪仙への憤懣を抱くのは、『また薄い本が出た』シフォリィ・シリア・アルテロンド(p3p000174)。ブルーグリーンに白い水玉のビキニを着て、極薄の布を上から纏っている。夕ほどではないにしろ、肌を露わにしているにも関わらず、幻想貴族令嬢としての気品は損なわれてはいない。シフォリィを題材とした薄い本が出るのも、無理からぬ話であった。
(女性の敵を放っておくわけにはいかないが、だからと言って自分からわざわざ薄い本のネタにされそうなモノに飛び込んだのは早まったかもしれない……。い、いや、そういう目に会う前に速攻で解決すれば何も問題はないよな! うん、よし、大丈夫、大丈夫だ!)
 『血吸い蜥蜴』クリム・T・マスクヴェール(p3p001831)は内心に沸き上がる不安を押え込むがが、いささかフラグ建築な感があるのは気のせいだろうか。それはともかく、クリムが着るのは、赤をベースにして黒く縁取られ、さらにその内側には金色の刺繍が施されたビキニである。胸は薄いが、それがかえって百七十センチを越える長身ともあいまってスレンダーな格好良さを醸し出す。
 同じく胸が薄いが、幼さを感じさせる童顔もあって、いたいけな年端もいかぬ少女と言う印象を与えるのは『木漏れ日の妖精』リディア・ヴァイス・フォーマルハウト(p3p003581)。
(……お胸控えめで大人の色気もないけど、ビキニだと少しはスタイルよく見えるかしら?)
 リディアが着ているのは、ピンクをベースにした花柄の三角ビキニ。色のチョイスも相まって、色気よりも可愛らしさが前面に出ている。なお、ビキニでスタイルがよく見えるかどうかについては言及を控えたい。
(冬場であることに目を瞑れば、眼福な光景だわ……)
 蛸邪仙の弱点を衝くためとは言え、他の女性陣がビキニ姿でいるのは、同性愛者のゼファー(p3p007625)にとっては確かに眼福であった。
 ゼファー自身もクロスホルターのトップにローライズのボトムの、黒地に白のパイピングをあしらったビキニを身に着けている。
(ちょっと地味だけど、これぐらいがかえって色っぽいってもんよ)
 ゼファー自身が、百七十六センチの長身で、脚が長くスタイル抜群の身体をしている。そこに黒ベースのビキニと言うチョイスは、ゼファーの考えるとおり、シックな大人の色気を醸し出していた。
 蛸邪仙の討伐には、女性だけではなく男性も参加している。そのうちの一人、『湖賊』湖宝 卵丸(p3p006737) は、目のやり場に困っていた。女性陣が胸と下腹以外を露わにしているのは、純情で初心な卵丸には刺激が強すぎるらしい。
「どうしたの、卵丸さん?」
 『毎夜の蝶』十六女 綾女(p3p003203) が、落ち着かない風の蘭丸に声をかける。思わず綾女の方を振り向いた卵丸がホッとしたような顔をしたのもつかの間、一気に卵丸の顔が真っ赤に染まった。
 それもそのはずで、綾女の水着は身体の前面は覆い隠しているものの、側面や背面は一切隠れていない、『童貞を殺す』系統のものだったからだ。しかも、水着が身体と密着していないために、ちょっとした動作で臍周りや乳房がチラチラと見えてしまう。
 さらに綾女は元々のギフトに加え、今回のためにクラス、エスプリ、スキル、アイテムに至るまで蛸邪仙の気を惹くべく調整している。
「べっ、別に卵丸、恥ずかしくなんか無いんだからなっ!」
 言葉ではそう言うものの、耳まで真っ赤になってしまう卵丸だった。
 残る一人、『ムスティおじーちゃん』ムスティスラーフ・バイルシュタイン(p3p001619) は女性陣の水着には興味なしと言った風で、潮風に吹かれながら物思いに耽っている。
(僕のエロ爺としての血が騒ぐ! 僕もエロ触手召喚して服を溶かしてその身体に這い回らせたい! ぬるぬるでべちょべちょに汚したい! ――蛸邪仙を! 蛸邪仙を!)
 ――否、妄想に耽っていた。自身を性的に狙う者がいるなど、蛸邪仙は裏仙術を以てしても知ることが出来なかった。

●蛸邪仙、襲来
 蛸邪仙は歓喜に震えていた。ダッハネが女人禁制とされて以来、かなり久しぶりの獲物が航行しているからである。一瞬だけぞくりとするような寒気を覚えたものの、すぐに六名の上玉を捕える歓喜に打ち消された。
「海賊感覚に感あり……来る! 皆、気を付けるんだからなっ!」
「海の中から、何かが急接近して来ます!」
 卵丸のエコーロケーションと、リディアの閃緑の目が、急接近する蛸邪仙をほぼ同時に察知した。
「あれは……何? いやっ、やめて……来ないで下さい!」
 船の近くまで寄ってきた蛸邪仙に対し、シフォリィが瞳を潤ませて甲板の上にへたり込み、それでいて前屈みとなって胸の谷間を見せつけるようにして誘惑する。
「止めてと言われても、儂も久々じゃし止められんのう~」
 見事に釣られる蛸邪仙。
「――祝福が、貴女にありますように」
 蛸邪仙がシフォリィに触手を伸ばす前に、リディアがシフォリィに祝福の囁きを唱える。
「久々の女体、楽しませてもらうぞい!」
 蛸邪仙は甲板の上まで登ると、自身の周囲に滑り気のあるピンク色の触手を召喚し、シフォリィへと伸ばす。飢えた獣のような素早さで襲いかかる触手に、シフォリィは避けきれず脚を絡め取られてしまう。
 何本もの触手が、シフォリィの脚から腰、腹部へと這い上っていく。そして、ビキニの中に入り込むと、何かを探すかのようにその中で蠢いていく。
「……ぁ、いや、ぁ……。まさぐら……ない、でぇ……」
 さらに蛸邪仙はシフォリィを海中に引きずり落とすべく執拗に触腕を伸ばすが、シフォリィは触手の与えてくる刺激にビクッビクッと小刻みに震えながらも、リディアの援護に助けられ辛うじて耐えきった。
 クリムは低空飛行しつつ断章『緋眼・■■■■』を仕掛けるが、これは紙一重で回避されてしまう。だが、クリムの水着姿に注意を奪われた隙を衝いて、ムスティスラーフが告死の一閃を蛸邪仙に浴びせる。蛸邪仙は触腕で受けたが、衣服――纏っていた布、と言うレベルだが――を、ズタズタに斬り裂いて全裸にしてしまう。
「――嗚呼、蛸邪仙の肉体美、眼福だなぁ」
「な、何じゃあ!?」
 ウットリとしたムスティスラーフの声に、蛸邪仙は驚愕し動揺する。なお全裸になった蛸邪仙の「九本目」は、他の触腕の影に隠れているため見えることはない。
 夕はリンクメイトで召喚したものに蛸邪仙を殴らせようとするが、召喚されてきたのは数多の蛸の触腕。蛸邪仙が相手である故か、それとも「タコ殴り」にしようと考えた故か。
 蛸邪仙は迫り来る触腕を自身の触腕で受け止めて防ぐが、それでも全ては防ぎきれず文字通り「タコ殴り」にされてしまう。
 綾女は超分析でエロ触手から脱出する方法を見出し、シフォリィにアドバイスを飛ばす。触手経験があるためか綾女のアドバイスは的確で、シフォリィは無事に絡みつく触手から脱出した。
 次に動いたのは、卵丸だった。
「また、男か! ええい、鬱陶しいのう!」
(一発で男だって分かって貰えた……!)
 よく女の子に間違われるのに、蛸邪仙には間違えられなかったため、卵丸は少し感動を覚えた。しかし、それと戦闘とは話が別。容赦なくドリルでキャタラクトBSを仕掛け、触腕で止められこそしたものの蛸邪仙の身体を抉った。
「……見せる相手が不本意ではありますけどぉ! これだけ水着女子が居ては、無視出来ないでしょう?」
 さらにゼファーが、触腕を潜り抜けてブロッキングバッシュの一撃を浴びせる。
「ぐ、おおっ……!」
 蛸邪仙はこれも触腕で受けたものの、走る痺れに顔をしかめた。

●蛸邪仙、墜つ
「逃がさぬぞい! 頂きじゃ!」
 蛸邪仙は、再びピンク色の触手を召喚し、シフォリィを絡め取る。そして今度は、シフォリィを海に引きずり落とすのに成功すると共に、自身も一緒に海へと落ちた。
「次は……お主じゃ!」
 海の中から、蛸邪仙は次の獲物を決めるべく女性陣を睨め付けるように眺める。その視線は、奇しくもシフォリィが倒れた時に二番手として蛸邪仙を引き付ける予定だったゼファーのところで止まる。同時に、ピンク色の触手がゼファーを襲った。
「……くっ……こん、なの……っ」
 右腕と左足を触手に絡め取られてしまい、逃れようともがくゼファー。だが、ピンクの触手は滑る割にしっかりと絡みついて、ゼファーを逃さない。それどころか、腕を、太股を舐めるように這い回り、黒いビキニの中へと忍び込まんとする。
「何てことをするんだ、その子を離すんだぞ!」
 海に落とされたシフォリィを救出するべく、卵丸は海面へと飛び込み、シフォリィに絡みついた触腕を攻撃する――のだが。
 触手によって溶けかけているシフォリィの水着は、シフォリィの肌からふらふらと離れ、豊かな双丘のほとんどを隠せなくなっていた。
「……らっ、卵丸何にも見てないんだからなっ! 事故っ、事故なんだぞっ!」
 それをモロに目撃してしまった卵丸は、海種でありながらも溺れるのではないかと思わせるほどに首から上を真っ赤にして狼狽する。だが、それでもシフォリィを引きずり込んだ触腕をドリルで断つのには成功した。
「好き勝手はさせないのです!」
 夕はその背に光の翼を顕現させ、羽ばたかせる。舞い散る羽根は無数の光の刃と化して、シフォリィとゼファーに絡みつく触手を断ち切り、蛸邪仙を斬り刻んだ。海面が蛸邪仙の血によって、黒く染まっていく。
「ぐうううううっ!」
 思わぬ痛手に、叫びをあげる蛸邪仙。
「まだイかないかなぁ。早くイかせたいんだけどなぁ」
 どう見てもわざとエッチに聞こえるようにつぶやきながら、ムスティスラーフは追撃とばかりに口から極太の緑の光線――むっち砲――を放つ。畳みかけるように浴びせられた光線を防御する余裕はなく、蛸邪仙は直撃を受けた。
「チャンスだ! 薄い本のネタにされないうちに畳みかけて、決める!」
 クリムは蛸邪仙の触腕の間合いまで一息に距離を詰めると、一刀両断を発動して理力の杖を縦に一閃。受けにかかった蛸邪仙の触腕を、まとめて三本斬り落とす。
「うああああっ、儂の、儂の腕があっ!」
 八本の触腕のうち四本までを失った蛸邪仙は、情けない表情で悲鳴を上げる。最早、女性を襲うどころではなくなった。
「あなたのやっていること、女性として見過ごすことはできません!」
 さらに、味方を回復する必要が無いと言うことで、リディアが威嚇術を蛸邪仙に放ち、禿頭に直撃させた。
(独学の魔術で航路の一つを駄目にしてしまうなんて、大したものだったわね。色事への執念はそれだけ偉大だったってとこかしら。――もう、それどころじゃなさそうだけど)
 最早蛸邪仙には最大のアピールポイントの背中を見る余裕も無いだろうと、何処か残念そうに感じながら、綾女は夜蝶の舞を舞う。だが――。
「な、何じゃあれは――!? 背中と尻が、丸見えではないか――!!」
 あらゆる手段を駆使して蛸邪仙の気を惹くことに特化している綾女である。生命の危機とさえ言える状況においても、蛸邪仙の視線は綾女に釘付けなってしまった。哀しい男の性である。
 さらに、綾女の『童貞を殺す』水着に蛸邪仙は驚愕した。ダッハネが女人禁制となって以来、女性の姿を見ることがなかった蛸邪仙である。ましてや、こんな水着があることなど、知る由も想像する由もなかった。
 そして、蛸邪仙の驚愕は、致命的な隙となった。鬼気迫るオーラを背負いながら、触手で弄んでくれたお返しとばかりに、ゼファーとシフォリィが迫る。
「いやいや、全くなっちゃァいないわ……雰囲気や趣ってやつを大事にしない様な輩は、教育が必要かしら!」
 まず、ゼファーのDual Streaksが炸裂。一撃目が蛸邪仙の肉体を穿ち、二撃目が精神を穿つ。
「――えっちなのは、いけません!」
 次いで、シフォリィの『傲慢な左』が、蛸邪仙の身体に深くめり込んだ。ゆらり、と蛸邪仙の身体が揺れる。そして蛸邪仙の身体は、ぷかりと海面に浮いた。

●イレギュラーズ達と蛸邪仙の、その後
「蛸邪仙、生きてるよ。よかった!」
 ムスティスラーフは、力なく浮いている蛸邪仙が昏倒しているだけで生きていることに安堵した。早速、逃げられないように捕縛する。
「身柄は任せるけど、きちんとオシオキしてやってよねぇ」
「もちろんだよ!」
 蛸邪仙の捕縛に協力しつつ、ゼファーは必要ないかとも思いつつもムスティスラーフに念を押す。ムスティスラーフからは、嬉しそうな返事が返ってきた。
(……死んでた方が、幸せだったかもしれないねぇ)
 これから蛸邪仙を待ち受ける運命に、ゼファーはほんの少しだけ同情した。

「早く……早く服を……」
 水着をほぼ溶かされたシフォリィは、残った水着を手で押さえるようにして、乳房と下腹部を隠す。ふと、背後からそっとマントを被せられた。シフォリィが後ろを振り返ると、顔を逸らしてシフォリィを見ないようにしている卵丸の姿があった。
「――ありがとうございます。借りますね」
 前を向き直り、マントで裸を隠して、礼を述べるシフォリィ。
「……どういたしまして、なんだな」
 顔を逸らしたまま、小さな声でポツリと卵丸は答えた。

「……無事に終わって、よかった。これで女性の敵も退治されて、めでたしめでたしだな」
「そうですね。周囲の住民の方達も、これで安心でしょう」
 触手に絡みつかれることも水着を溶かされることもなく依頼を達成出来たことに、クリムは安心したようにホッと胸を撫で下ろした。リディアは相槌を打ちつつ、これからダッハネ周辺の住民が安心して暮らしていけることを喜んだ。
 そして、男達も安心して『大号令』に参加出来るだろう。

 ――後日。
「――本当に、もう誰も生きていないのですね!?」
 回復した蛸邪仙に対し、夕は連れ去った女性達について尋問した。しかし、ダッハネが女人禁制となってから長い年月が経っており、連れ去られて犯されたと言う状況から、女性達は長く生き存えることは出来ず、皆死んだと言う。
 尋問には答えた、もう悪いことはしないから解放して欲しいと懇願する蛸邪仙の言葉を、夕はピシャリと遮った。
「ダメです! ムスティスラーフ君に怒られます! いい機会だから、やられる側の気持ちを知るといいのです!」
 そして蛸邪仙をムスティスラーフに引き渡すと、夕はその後のことは考えないようにした。

 ムスティスラーフは蛸邪仙を、マーカタの旅館に連れ込んだ。いわゆる「ソレ」用の旅館である。
「蛸邪仙君をぬるぬるでべちょべちょに汚したいから、エロ触手の呼び出し方を教えてよ!」
「な、何じゃあ!? あれは修行を積み重ねて初めて使える技じゃ! 素人がおいそれと使えるモンじゃないわい! それに儂に使いたいって……」
「そうかぁ、残念だなぁ。でも、触手が呼び出せないなら僕自身が触手になればいい」
「い、一体何を言って……お、おい、やめ……」
 蛸邪仙の制止を聞き入れるはずもなく、ムスティスラーフは自身が触手になったかのように身体を絡み付かせ、素肌と素肌をねっとりと濃厚に触れ合わせる。
「嫌がる顔も可愛いなぁ……」
 固い膨らみを蛸邪仙の尻に押し当てつつ、蛸邪仙の耳から首筋にかけてじっくりとキスを連ねていくムスティスラーフ。
 ――その後、蛸邪仙の悲鳴がいつ果てるともなく旅館周辺に響き渡った。

(――その気があるなら、遊んであげてもよかったんだけど)
 もう悪さはしないよう朝までねっとり説得する代わりに、蛸邪仙が望むなら触手をはじめどんなプレイでも受け入れるつもりの綾女であったが、少なくともしばらくはその機会はなさそうである。
 ただ、もし蛸邪仙がムスティスラーフから自由になって、その時に蛸邪仙が望むなら、相手をするのもやぶさかではなかった。
 なお、その時が来たかどうかは、不明である。

成否

成功

MVP

シフォリィ・シリア・アルテロンド(p3p000174)
白銀の戦乙女

状態異常

なし

あとがき

 ――私は如何してエロ爺同士のカラミなど書いているのか(ハイライトが消えた目)

 さて、冗談はさておき、シナリオへのご参加、どうもありがとうございました。まさかこんなことになるとは、全く思いもよりませんでした。
 予定ではもう何人かエロ触手の餌食になっていたはずですので、皆さんのプレイングが流石だったと言う他ありません。
 MVPは蛸邪仙の攻撃を引き受け続けたシフォリィさんにお送りします。最終的には海に落とされましたが、一度は執拗に引きずり落とそうとする触腕に耐えきったところも含めて、お見事でした。

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