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シナリオ詳細

<青海のバッカニア>粉砕のギルオスドラゴン

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●この世で最上級の悪
「大変ッス! 大変ッス!」
 その日、珍しく慌てた様子で駆け込んできた『可愛い狂信者』青雀(p3n000014)は、何だなんだという視線を浴びながら、息を切らしつつもこう言った。
「アニマルドラゴンが現れたッス!!」
 アニマルドラゴン。
 それはかのドラゴンに似ているようで全く違った生物だ。
 幼体時には普通の動物とまるで変わらないが、成熟するとドラゴンに酷似した身体を持つようになるのである。
 そのため、成熟するまで見分けることは不可能であり、通常種のコミュニティに混じって生活している。成体になって初めてアニマルドラゴンであったと発覚するのだ。
 また、アニマルドラゴンはドラゴンとつくものの、かの生物ほど強靭でも驚異的でもない。特殊な手法でしか倒せない個体も存在するが、概ね、危険性は薄いとされている。
 ただし、一体であれば、だ。
「三体以上出てきたなら話は別ッス。一体でも残したら他を吸収合体して呪いを撒き散らすッスよ。なんとしても討伐しないと!!」
 そう、アニマルドラゴンは三体が合体して初めてその驚異を見せるのだ。恐ろしい呪いを撒き散らしてしまうのである。
 そのため、この討伐は同時に行わなければならない。三チームにわかれ、それぞれがこれらの討伐を目指すのだ。ここに呼ばれたメンバーはその内の一体を相手取ることになる。
「これがアニマルドラゴンの見た目ッス!!」
 青雀が掲示板にイラストが刷られた用紙を貼り付ける。
 そこには、何やら乗り物のような箱の頭をしたドラゴンと、テントやハンモックが置かれた広場の頭をしたドラゴンが絵描かれていた。
 なんだろう、これ。
「ロープウェードラゴンとパパが格安キャンプキット買ってきて大はしゃぎしたけどキャンプに必要な道具何も持ってないのでこのままだと地獄の思い出になるドラゴンッス!!!」
 わからんわからんわからんわからん。
 特に後者がまったくわからん。
「大丈夫ッス、これと戦うのは先輩方ではないので、気にする必要は無いッス」
 気になるわ。めっちゃ気になるわ。
「先輩方が戦うのは、これッス!!」
 そう言って、ギルオスの頭をしたドラ……ギルオス?
「ギルオスドラゴンッス!!」
 …………ほわっつ?
「幼体の頃はギルオス・ホリス(p3n000016)の群れに混じっていたのでわからなかったッス。でも、もう胴体がドラゴンなのでわかりやすいッスね」
 うん、うん?
「ギルオスドラゴンはパンツに興味がないので、それに目覚めさせてあげることが弱点ッス。パンツに目覚めることで、個体としてのアイデンティティを保てなくなるので死ぬッス」
 ……なるほど、本物とのアイデンティティの違いに自分を保てなくなるのか。
 無理やり脳を納得させ、イレギュラーズは不可解なものを感じながらも準備を始めることにした。
 ところで、合体したときの呪いってなんなの?
「アルティメットギルオスパパが格安キャンプキット買ってきて大はしゃぎしたけどキャンプに必要な道具何も持ってないのでこのままだと地獄の思い出になるロープウェードラゴンの呪い、それは――」
 もうちょっと合体の時に縮めて欲しかったなぁ。
「醤油がこの世から消えることッス!!!」
 そいつは大変だ!!!!!!

GMコメント

皆様如何お過ごしでしょう、yakigoteです。
アニマルドラゴンが出現しました。三体が合体すると大変なことになるので、なんとしても倒しましょう。
このシナリオでの担当はギルオスドラゴンとなります。
ギルオスドラゴンはパンツの良さに目覚めさせてあげることでアイデンティティが崩壊して討伐できます。
なので、皆でパンツの良さについて懸命に語ってあげましょう。

【エネミーデータ】
■ギルオスドラゴン
・頭がギルオス、身体がドラゴンのアニマルドラゴン。
・パンツに目覚めると死ぬ。

【シチュエーションデータ】
■海
・ギルオスドラゴンの上半身が海上に出て、港の方へとゆっくり移動しています。
・スピードは人間が海の中を歩くくらい。
・小舟の上で懸命に語りかける感じになります。

●重要な備考
<青海のバッカニア>ではイレギュラーズ個人毎に特別な『海洋王国事業貢献値』をカウントします。
 この貢献値は参加関連シナリオの結果、キャラクターの活躍等により変動し、高い数字を持つキャラクターは外洋進出時に役割を受ける場合がある、優先シナリオが設定される可能性がある等、特別な結果を受ける可能性があります。『海洋王国事業貢献値』の状況は特設ページで公開されます。

『<青海のバッカニア>玉砕のパパが格安キャンプキット買ってきて大はしゃぎしたけどキャンプに必要な道具何も持ってないのでこのままだと地獄の思い出になるドラゴン』『<青海のバッカニア>大喝采のロープウェードラゴン』との同時参加が出来ません。同時予約は可能となっております。

  • <青海のバッカニア>粉砕のギルオスドラゴン完了
  • GM名yakigote
  • 種別通常
  • 難易度EASY
  • 冒険終了日時2019年12月10日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

デイジー・リトルリトル・クラーク(p3p000370)
共にあれ
主人=公(p3p000578)
ハム子
リュグナー(p3p000614)
虚言の境界
ラクリマ・イース(p3p004247)
白き歌
天之空・ミーナ(p3p005003)
貴女達の為に
プラック・クラケーン(p3p006804)
昔日の青年
高槻 夕子(p3p007252)
クノイチジェイケイ
中野 麻衣(p3p007753)
秒速の女騎士

リプレイ

●名前という概念
 それは、生まれた頃はギルオスの群れと一緒に暮らしておりました。ギルオスとして生き、ギルオスのように動くのです。それは同じギルオスの群れであっても気づくことはありません。それはある日突然ドラゴンのような身体を得るまで、ずうっとギルオスとして生きてきたのです。

 ぎいこぎいこと小舟を漕いで、海原を行く。
 冬の海というものは、例外なく寒いものだ。世の中には、この中に裸も同然の格好で入り、肉食動物から逃げるという儀式もあるというが、正気を疑う。考えた者は酒でも飲んでいたのだろう。
 冷たい風が吹いて、思わず肩をすくめた。海は遮るものがない。風はそのまま、心身を刻んで通り過ぎていく。
 雪が降らぬだけマシなのだろう。そう考えることにして、白い息を吐き出した。
「なるほど、賢い妾は全て理解したのじゃ」
『大いなる者』デイジー・リトルリトル・クラーク(p3p000370)はしたり顔で頷いた。この上ないドヤ顔もデイジーがやると何処か愛らしい。最早この依頼、勝ったも同然と、そのような顔で胸を張って言い放つ。
「つまり、ギルオスの家にお歳暮でパンツの詰め合わせを贈れば良い。そういうことじゃな!?」
 それはいつも君らが日常的にやっていることだ。
「む、違う……?」
「まさか、ギルオス・ホリス(p3n000016)の群れに紛れて生き永らえていたとはな……道理で気づけなかった訳だ」
『ぱんつコレクター』リュグナー(p3p000614)はしてやられたと悔しそうな顔をする。しかしキャラクターIDってやつは文字数を圧迫しやがるな。
「よかろう! ぱんつコレクターの称号に賭け、貴様にぱんつのなんたるかを叩き込んでやろう! 受けとれ、我がパンつドラを!」
 ここまで一切理解できないセリフもねえな。
「ツッコミいりますかね?」
『白き歌』ラクリマ・イース(p3p004247)は虚空を見上げ、そこに居ない誰かに向けるような視線で呟いた。書いてみたものの、どんな視線なのかさっぱりわからない。皆も適当に『ような』って使う時は気をつけるんだぞ。
「いりませんよね? じゃあ行きましょうか」
 その瞳には、どこか決意の色が浮かんでいた。かくして、ボケ倒しのお仕事が始まるのだ。
「醤油が消えんのは嫌だかんなぁ……」
『幸運と勇気』プラック・クラケーン(p3p006804)が頭の後ろをぽりぽりと掻きながらひとりごちた。
 醤油。消えてしまうのはあらゆる食卓において大打撃である。それこそ海の幸など、生でも醤油を一筋垂らすだけで劇的に旨味が膨らむというのに。
「訳わかんねぇ依頼でもしょうゆう事だと納得して頑張らねぇと………聞かなかった事にしてください」
 仲間の妙なものを見る視線を、顔をそらすことで回避した。
「ギルオスドラゴン。パンツを知らない悲しい竜……」
『クノイチジェイケイ』高槻 夕子(p3p007252)は、本当に辛いという顔で軽く首を横に振った。知らなくはないんじゃないかな。本物ほどパンツのプロじゃないだけで。
「その悲しみから救ってあげるのが、あーし達の役目なのね!」
 パンツを知らないことが悲しみ。これを是とすると逆説的にパンツのプロである彼の方は大幸福である。皆どんどん送ってあげようね。
『秒速の女騎士』中野 麻衣(p3p007753)は考える。自分はパンツに関しては素人であると。百戦錬磨の先達と競い合ってはいけない。彼らは日々、闇市に足を向けてはパンツを買って帰ってくる。彼らに経験で太刀打ちできるはずもない。こう書くといかがわしいお店でしかねえな、闇市。
 ならば自分にできることはなんなのか。考え抜いた末、そのためのシャドーボクシングを始めた。
 全てはギルオスドラゴンを、よりギルオスたらしめるために。
「いい加減男物のぱんつを闇市で増やすのはやめてほしいんだがね」
 天之空・ミーナ(p3p005003)は眉をひそめながらそれを口にした。
 話がそれていると首を振る。
「ああ、ぱんつの良さ。ぱんつの良さだよな」
 そう、今日はここにパンツの良さを語りに来たのである。聞けば、件の怪物はパンツの良さを知らない。なんということだ、人生の全部を損している。
 ならば語り尽くせぬほど、下着の話を聞かせてやろうではないか。
 さて、そろそろのはずだと漕ぐ手を緩め始めた頃、『ハム子』主人=公(p3p000578)がアレは何かと指をさした。
 眉をひそめ、目を凝らし、海を進むそれを見る。
 嗚呼間違いない。身体の方はわからないが、その顔には誰もが見覚えがあったのだ。

●どんぶらこ
 ある時、ギルオスドラゴンは自分でも自分のことを本物のギルオスなんじゃないか、ギルオスドラゴンなんてのは自分の妄想に過ぎないのではないかと種族否定をし始めたあたりでドラゴンのような体になります。そうやって、初めて自分が本当にギルオスドラゴンであり、ギルオスではなかったと気づくのです。人間で言う思春期です。

 どんぶらこ、どんぶらこ。
 ギルオスドラゴンが波に流されてくる。
 どんぶらこ、どんぶらこ。
 そう、ギルオスは山の生き物である。その頭を持つギルオスドラゴンもまた、海の中で生息できる生物ではなかったのだ。
 どんぶらこ、どんぶらこ。
 とりあえず、船と離れないように銛でもひっかけてみようか。

●情熱を傾けろ
 ギルオスドラゴンの顔はギルオスにとても良く似ています。しかし、決定的な違いが有りました。ギルオスドラゴンはギルオスと違い、パンツを自在に操る能力を持っていなかったのです。ギルオスドラゴンは見た目はギルオスのようであっても、ギルオスと同じスキルは使えないのでした。愛の差です。

 ギルオスドラゴンは目覚めてすぐに困惑した。
 長時間海にいることが出来ず漂流していたはずだったが、気がつくとイレギュラーズ達に取り囲まれてていたのである。
 いいや、取り囲まれるだけならまだいい。なぜか自分の頭部には三角形の布、パンツが被せられていたのだ。
「エントリーナンバー1番」
 目の前の船に立った少女――デイジーが謎のドラムロール音と共にそれを告げる。
「乙女のぱんつじゃ」
 乙女のぱんつだった。ギルオスドラゴン、目覚めてすぐ乙女のぱんつを被せられている。
「……む? 今どこから出したかじゃと? そんなもの履いておったに決まっておるじゃろ」
 脱ぎたての乙女のぱんつだった。この瞬間、リプレイの対象年齢が一気に引き上げられた。
「全部で5つも装備しておるのに手で握りしめてるとかおかしいじゃろ」
 脱ぎたてを被せる方も相当おかしい。
 その後もあれよあれよと被せられ、さながら頭部がおむつのような頃合いになった頃、デイジーは最後にそれを取り出した。
「ギ~ル~♂~の~ぱんつ~」
 発音の仕方は察しような。

 パンツを5枚も被せられて何だかもうヘルメット感の出てきたギルオスドラゴンに、公がパンツの良さを語りかけている。
 既にギルオスドラゴンは死んだ魚のような眼をしているが、パンツを送りつけた際の本物のギルオスの方もだいたいこのような眼をしているので問題はないだろう。寧ろ、本人に近づいていると思えば功を成しているとさえ言える。
 公は語る。人間は知恵というものに目覚めた時、まず裸であることを恥じ、近くにあった葉っぱで局部を隠したのだと。
 それがパンツの始まり。人類史とはパンツより始まったとも言える。そして、それこそが人類と動物をわける大きな違いであり、人類を証明することにほかならないのだと。
 ギルオスドラゴンはがっつりと動物側である。

「ぱんつ、それは無限の可能性を込めた小さな布だ」
 リュグナーが人前で言うと正気を疑われそうなことを言い出した。
「特異運命座標において、そしてこの世界の住人として、ぱんつの価値を知らぬ者はそうそうおるまい」
 うん、まあ、履いてないと落ち着かなくはあるよね。
「ぱんつとは財産。ぱんつとは希望。ぱんつとは夢」
 ……よし、何言ってんだかわかんなうなってきたぞ。
「幾度の者が闇に飲まれるこの世界で、暗闇に浮かぶ次への救済の光」
 ギルオスドラゴンも困惑している。おかしい、自分に話しかけられている筈なのに彼の言葉は全然バベらねえと。
「あるいはノービス、あるいはハイクオリティ、あるいはアーティファクト、あるいはレリック。今は効かないがいずれ断罪の呼び声に効くようになると言う者もいるそれらは、等しく我々の心を揺さぶる」
 なんだろう。効果のあやふやな健康食品みたいになってきた。
「そして! そのぱんつがまるで自ら飛び込まんとする程のぱんつ的カリスマを持つ者が――」

 自分の思いを届ける際、言葉だけでは表現し尽くせない場合、どのようにすればいいのか。
 答えは歌である。己の言葉をメロディーに乗せるのだ。
 ラクリマはこの日のために、パンツの良さを歌詞に収めてきたのである。
 それでは聞いていただきましょう。
「出会った頃は穿ければ同じただの布だと、つまらない言葉を送っていたけれど」
 そんなことをパンツに言っている時点でかなり意識している気がする。
「ahパンツ、でもそれは間違いだらけのrecognition」
 伴奏は誰かがやっている。たぶんアコースティックな感じだ。
「ohパンツ、だから僕は歌うよ 君へ届くまで LoveSong」
 ラブらしい。もう好き嫌い通り越して愛ときたもんだ。
「ボクサー、トランクス、大人の事情で紐パン。優しく包んでくれる君は僕のangel」
 世界中の天使族の方、物を投げないで下さい。
「ahぱんつ・ぱんつ・ぱんつ」
 歌い終えると、ラクリマは深く一礼し、大真面目な顔でこう言った。
「……じゃあ俺、海に飛び込みますね?」
 無理もない。

「サンプル持って来たんで履いてみてください、おおっ、似合ってる、さすがギルオスさん。オスの名を持つだけ有りますね。男性物だけに……こほん」
 ブラックは己の発言が白い目で見られる前に咳き込んだ。
「そのぴっちりくっついて尚且つ肌に優しい感じ。これこそが最大で最高の売りなんすよ」
 ギルオスドラゴン、ボディはドラゴンなのでパンツを履かせるとぴっちりというかぴっちぴちである。
「激しく動いてもズレない、痒くない。なんと、アレのポジションもズレ無いので直す必要無し!」
 ……なんだろう。酒の席みたいな話だ。
「さて、次にコレ、パンツの話なんすけど。ここ混沌では女性の著名人のパンツは黄金よりも価値が有るって所すね、これも頭おかしいパンツのすげー点っす」
 混沌以外でも本当に金銭価値をつけたら黄金よりも高くなるかもしれない。世間様に後ろ指さされるのは間違いないだろうけど。
「あっ、時間? じゃあ、一本締めで終わりましょうか。皆さんご一緒に……はぁー、パン2丸見え。 YEEEEEEE!!」
 なんだろう、昭和だ。

 パンツの種類を語り尽くすには一ヶ月はかかるとミーナは言う。
 もちろんそんなことをしていると醤油がこの世から消えてしまうので比較的端折って語っていただくわけだが。
「これらに共通しているのは一つ『可愛い女の子の一番大切なところを守るもの』である事だ。世の男達はその小さな布一つでどんな可愛い子が履いていたのか、そしてどんな生活を送っているのか妄想してしまうもんなんだよ。この小さな布にはそれだけの魔力がある」
 パンツの種類を指折り数えた上で、その本質を言う。普段は見えないそれに秘められた魅力を。
「そして実際、可愛い女の子が恥ずかしがりながらもソレを見せてくれる瞬間を待ち望んでいるんだよ。もちろん風によってスカートが捲れるとかのトラブルもよし」
 おっと、ちょっとおかしな方向に拗れてきたぞ。
「私に期待すんなよ私は可愛くねーからそもそも履いてねぇし」
 ド級の爆弾が投下された。いたずらな風よ、今だけは吹かないで欲しい。リプレイの年齢制限が、年齢制限が。
 その後もミーナのパンツにかける想いはとどまらず、とうとうと語り続けた。

「聞いて、ギルオスドラゴン!」
 死んだ魚の眼を通り越し、瞳にハイライトが失われてきているギルオスドラゴンの注意を、夕子がその一言でひきつけた。
「まずぱんつは見えない物。だけど確かに存在する物よ。あ、はいてない属性とか今は忘れて」
 たった今その属性の方がですね?
「それは隠さなくてはならない物。だけど同時に大事なヒトに見せなくてはならない物。相反するように見えてこれは同じこと。つまりぱんつとは愛の証。『見せていい』相手だからこそ見せてあげられる信頼の証」
 ギルオスドラゴンもいずれ番を作る。そう、他のギルオスドラゴンと愛を示す時が来るのだ。
「そう、ぱんつとは愛の言葉なのよ。見せる人、見せたい人に対して伝えるメッセージ。恥ずかしいけど察してほしい。伝わってほしい乙女の心」
 その乙女の心を、開幕から頭に被せられたアニマルドラゴンがいるらしいぜ。
「信じてギルオスドラゴン。ぱんつはエロじゃない。愛そのものなの。気付いてほしいけど口では伝えられない。そこにあるけど見せる事が出来ない。そんな……恥じらいなの」

「触装騎士麻衣がギルオスドラゴンに触装ぱんつを授ける。これをもって天へと帰るが良い」
 パンツ、パンツとうわ言のようにつぶやき始め、いい感じに洗脳が効き始めたギルオスドラゴンの前に麻衣が立った。
 かなりギリギリのラインを走っていた当リプレイだが、今の一言でもうだめな気がする。ごめんなさいお母さん、PPPちゃんはお子様に見せてはいけないゲームです。
「恥ずかしいいっすよ?」
 ならしなければいいのにとはもう誰も言わない。ここにいる全員が、パンツへの思いを存分に語ったのだから。
 うねうねしてむわあってしてるパンツを顔に被せられるギルオスドラゴン。それは頭に行うヘルメット仕様えはなく、顔全体を覆い隠す変態スタイルだ。どなたか、彼の同人誌を作る方はこの様にお願いします。大丈夫、中の人は説得します。
「これで……昇天できるっすか?」
 恥ずかしいのだろう、麻衣は顔を真赤にしながらそれでも優しい表情でそれを言う。昇天の意味が違うと思う。
「ぱんつは、全てを浄化してくれます……」
 浄化の意味が違うと思う。

●アイデンティティブレイク
 ギルオスドラゴンはそのことをずっと思い悩んでいました。だからこそ、この瞬間を、自己の否定であるというのに、嬉しくもあるのです。ああこれで、自分はギルオスに近づけたのだ。ギルオスになれたのだ。最早ギルオスそのものと言っても過言ではない。そのような幸せな気持ちで、消えていったのです。そうですね、勘違いです。

 ギルオスドラゴンが消えていく。
 パンツを受け入れてしまったため、ギルオスドラゴンとギルオスの境目がなくなってしまったからだ。その瞬間、存在する音ができなくなって消滅する。レジェンダリールールだ。
 世界は救われた。しかし、この冒険譚が仔細に語られることはないだろう。
 彼らは今日の出来事を胸に秘め、明日もパンツを愛して生きていくのだ。
 性的指向って人前で語るものじゃねえなあとか思いながら。

 了。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

yakigoteはギルオス君の同人誌を心待ちにしています。

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