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シナリオ詳細

終焉した混沌世界戦線
終焉した混沌世界戦線

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング


 ――目を覚ました。
 身体中が痛く、そして指一つ動かすだけで身体が軋む。
 どうしてこんな状況なのか、記憶が飛んでいた。何か、依頼を受けていたような気がするのだが――。
 やがて視界の霞みが明け、空を見た。
 空は、真っ赤だった。
 雲は真っ黒で、太陽は空にぽっかりと空いた穴のような純黒。
 土に埋もれていた身体を勢いよく起こした。焼け焦げた臭いに、渇いた風がふく。
 嗚呼。
 嗚呼。なんてことだ。
 朝挨拶をかわした友人も、戦場で知り合ったあの人も、恋人だって。みんなみんな、動かなくなっていた。
 思い出した、自分たちは何か強大な攻撃の予感を受けて、そして、直撃した。
 つまり、自分は運よく生き残ったのだろう。けれど、他のみんなは――?
 喚く力も無く立ち上がり、焼け野原になった幻想を歩いた。
 誰もいない。
 誰もいないのだ。
 あれから一体どれだけ時間がかかっただろうか。もう他の国も同じ状況になっているのだろうか。
 この世界のほとんどが死に絶えた。
 此の世界のほとんとが削れた。
 生き残った僅かな命はあるのだろうか。
 さあ、これからどうする――?

NMコメント

 8度目まして、桜です!

 探索シナリオ。
 PCの心情を楽しんでいただくシナリオとなっております。
 終わってしまった、誰もいなくなった世界で貴方はどうなってしまうの。

●世界観
 タイトルの通りです。でもこれはライブノベル。
 いつか桜がやった夢の世界の最悪なほうのカケラ。
 でも『夢のなかは現実』だとPCは思い込んでおりますので、あえてオープニングで余計な情報は与えておりません。

 この世界で、生き残ったのはこのライブノベルの参加者のみ。
 その他に生きている命は、あるかもしれないし、これから死ぬかもしれないし、ないかもしれない。
 この現場にいた近しいものは全て死んでおりますが、視認できる範囲の死しかPCは認識できておりません。
 実家がどうなっているのか確認しにいくのもよし、
 此の世界をこんなにしてしまった敵を倒しに行くのもよし、
 修羅になるのもよし、
 発狂するもよし、
 悲しみを超えるのもよし、
 此の世界がどうなっているのか探索するのもよし、
 此の世界の生存者を探しに行くのもよし、
 此の世界の出口を探すのもよし。

●特殊判定
 どういう訳か、旅人は混沌肯定の鎖が無くなっており本来以上の力が出ます。
 純種は本来以上の力がでます

●場所
 オープニングは幻想国の中央(しかし周囲は既に焼け野原)ですが、プレイング次第でスタート地点を変える可能性はあります。

 それでは皆様の絶望色の希望溢れるか溢れないかのプレイングをお待ちしております!

  • 終焉した混沌世界戦線完了
  • NM名
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2019年11月26日 22時30分
  • 参加人数 4/4人
  • 相談3日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

ノリア・ソーリア(p3p000062)
半透明の人魚
赤羽・大地(p3p004151)
ホンノムシ
ガーベラ・キルロード(p3p006172)
noblesse oblige
綺羅々 殺(p3p007786)
あくきつね

リプレイ

●『半透明の人魚』ノリア・ソーリア(p3p000062)
 目が覚めた、まずは周りを確認した。
 ぽつんと、独り。でもしかし、ノリアはこの静かさを知っていた。昔から、独りが多かったもの。暗い暗い深海には誰の音色も届かない。少しの楽しみは、マリンスノーを摘むだけ。ただ、いつも背中に感じる捕食者の視線に怯えて、眠れぬ夜を何度も過ごしたから。
 だから、今も寂しくはない。ノリアの顔から、嘲笑うような笑みが溢れた。いや、むしろ、あの捕食者さえもいないのだ!ならば楽園にすり替わったのでは無いか、もう怯える必要が無いのだ。相応に失う対価は、大きかったけど……ぽつ、ぽつ、と、ノリアの瞳から大粒の涙が流れた。
 口の中をじわりと侵していく涙の味はとても辛い。こんな味じゃなかった、初めて地上に出て口にした想い出の味は。それに、勝手に召喚されてからその目にした沢山の光景がフラッシュバックのように思い出されていく。
 ノリアは無意識に地面の土を掴んだ。握り、そして、力無く解く。
 どんな世界でもいい、そこに美味しくて温かい食べ物や、居場所や、そして、そばに置いてくれたあの人がいれば。
 でも、此処にはそんなものは無くなってしまった。
 ノリアは海を目指す。
 あの海にもきっと誰もいない。
 でもそれがなんだというのと笑い飛ばしてみた、そしたらもっと胸の奥が掴まれて握り潰されるように痛かった。無いも入ってない胃の中身を吐き出したくなるほど。
 今、再びの深海へ。
 更にその、深くて深くて深いところへ。前の生活が決して記憶から離れないのなら、それは幸せで満ち足りていた証拠。それを糧にして、深海に戻って、空虚なものを幸せだと思える自分に戻ればいいのだ。
 どぼん。
 やがて人魚姫は海へと戻る。ノリアを受け止めてくれた海は冷たく、そして以前より増して暗い。それは幸せという明かりを知ってしまったからだろうか。いや、まだこの暗さを思い出せないだけ、そのはず。ノリアは沈む、大きなものを抱え過ぎたまま、その重みに押し潰されるまで。海の彼方へと、記憶というこの世界の呪縛から逃れるために。

●『彼岸に根差す』赤羽・大地(p3p004151)
「は、はは……」
 悪い冗談だ、悪戯にしてもタチが悪い。
 目覚めたら、周囲にヒトらしき形は残っているものの息をしているのは大地だけであった。必死に仲間を起こしてみたが、誰も彼も砂のように散っては風に消えていく。
 誰もいやしないが、空蝉に視線を感じて大地は思わず立ち上がり、条件反射に走り出した。風を切って、何度か躓いて倒れそうになりながら、荒れ果てた幻想の国を一心不乱に走っていく。
 兎に角、死の香りが誘う場所から逃れたかった。いち早く、いや、1分1秒でも多く命長らえる為に走った。こんな終焉した世界だ、逃げたって誰も大地を咎める野次なんかいない。
 ふと気がついた時には、知らない場所へ出ていた。いやもしかした、知っている場所であるはずだが思い出せないくらいに歪んでしまった街なのだろう。記憶に新しいコルクボードが、壊れながら土に埋れていた。
 僅かに形が残っていた果物を掴み、砂ごと咀嚼した。誰かが着ていた服を掴み、防寒の道具とした。それをいったい誰が責めるというのだ。最早通常の倫理は、この世界では死に絶えた。ならば、己自身がルールである。
 生きなければ。脳内に響く声がする。
 例えば元凶を倒すのはどうだろうか。いや、無理だ、あの人数で倒せない相手を一人で一体どうしろと言うのだ。あの元凶ならば指先で少し弾けば、己の首くらい吹っ飛んでしまうだろう。
 故にと、赤羽は、大地の闘気を抑え込んでいく。
「だから皆モ、賢い選択をすると良イ。……仮にも仲間と呼んだ連中ヲ、これ以上目の前で喪いたくなイ」
 二人で一つのこの身体。いや、このたったひとつの世界で、たったふたりぼっち。希少に希少を重ねた存在になったと言うものだ。誇らしくさえ思えるのは、この異常な状況に感覚が変貌していくのを身に染みて感じているからだろうか。
「そうだな……」
 例えどう大地に罵られたとしても、受け入れる覚悟があった。臆病、薄情者。どんな言葉だって今は意味を成すものか。しかし、それでも大地は受け入れ始めていた。この状況と、相棒が語る全てを。

 それでも、俺はまだ生きていたい。俺達ハ、俺達の我が儘を貫くガ。どうカ、皆は悔いなき選択ヲ。
 
 そうして大地は幻想の国から姿を消した。いや、どこの国は言っても同じ惨状であるのは変わらなかったが。虚空に向けた言葉は、どこかで人知れず生きている仲間に向けられていた。その仲間たちも、己が行くべき先へと向かっていったのだろう。
 例えその先に、何もなかったとしても。
 
 
●『noblesse oblige』ガーベラ・キルロード(p3p006172)
 目覚めた先の世界は、目覚める前の世界とは別の世界であった。事実、記憶の断片を拾っても、まるで瞬間移動したかのように、瞬きをした一瞬で、どうやら全てを奪い取られてしまったらしい。
 らしい、というのは、まだガーベラがその事実に対して、受け入れができていないが故だ。ガーベラは頭を押さえたり、もう一度目を擦ってみたのだが繰り広げられた視界内が変わることはない。
「私は……確か……日課の農園での畑仕事をしていて…何か光ったと思ったら」
 この有様。
 吹き渡る風がガーベラを撫で、震える。そして、走り出した。どこへ行く宛があるわけではなく、誰か、いや、何でもいい。知っている何かが形を遺している事を祈りながら。
「セリオ!ユイ!ウルバ!ルカ!ジン!ロート!オクト!」
 連呼した。さっきまで一緒にいた、愛しき民の命を確認する為に。
「蛍!マナ!ロべリア!居たら返事をしてくださいまし!!」
 悪い冗談を、悪い冗談だと笑い飛ばしてくれる存在を確認する為に。
「ハルト兄様!アネモネ!サルビア!ナデシコ!………お願い!誰か……返事をして……!」
 せめて、愛しい家族だけは奪わないでほしいと。一縷の望みにかけて、呼んでみたのだが。ガーベラの言葉が世界にこだましても、その返答を返してくれる別の声は奮わない。
 この日、ガーベラは全てを失った。直面した現実に幾度と無く叩きのめされながら、荒野を一人歩く。花ひとつ、咲いていれば。今は尊いとさえ思えたはずだが、見渡す限り、焼け野原の山。一人だ、独りであった。ガーベラが歩くその後ろに、影法師が如く、足跡だけが続いていく。
 あれからどれだけ歩き続けたことか。靴もすり減ってきたところで、ふもガーベラは来た道を見返していた。ここに来るまで、自領から出てリーゼロッテの領地を訪ねたが、僅かに跡地が残っていただけで肝心の彼女はいなかった。いや、もしかしたら彼の方のことだから、何処かでひっそりと生きているかも知れない、そんな希望を持って。
 そしてそれから暫くまた当てはなく歩いていた。生存しているのは、己だけなのかと。そう思えてきたら、孤独がただただガーベラの意識を飲み込んでいく。頭を抱え、膝をついた。
 私はいつだって「他人」の為に頑張ってきた…それしか知らないから。
それがなくなれば……「私」はどうすればいいの?嫌だ……私を一人にしないで。
 ふと、その時、瓦礫から石ころが転がってきた。自身以外には誰もいないはずのこの地で、自分以外の要因で石ころが転がったのだ。もしかしたら、風が動かした悪い冗談かも知れない、でも、それでも。ガーベラは急いで瓦礫まで走った、トゲのようなささくれのついた板を、素手でどかしていく。その先に見つけたのは、瀕死ではあるが、僅かに息をした子供であった。思わず抱きしめて、冷たくなりかけていた体を温めた。
「嗚呼……良かった……生きててくれて……ありがとう。この人の為に私は頑張ろう」
 生きる意味があれば、やっていける。孤独でないのなら、ふたりならば、笑い合える。忘れていた笑みを思い出そう、この子のために笑うのだ、私はガーベラなのだから。
「オーホッホッホ!大丈夫!私、ガーベラ・キルロードが居ますわ!」
 伸ばされた手を握り返す、その温もりに感謝して。
 
 
●『九尾の狐』綺羅々 殺(p3p007786)
 殺は物足りない背景となった世界でも、しかし、冷静であった。まさか、自身より先にこの世界の命を蹂躙し尽くした存在が発生していたとは。
 しかし、その世界を破滅へと導いた存在も、作業が雑というものだ。何故なら、この殺を殺しそびれたのだから。よもや、敵も思わないだろう、逃した魚の大きさを。その魚が、牙を持ち、知恵を駆使して、その半ばを狙っている事を。
 殺は、純粋に己の中に芽生えた殺意に忠実に武器を持つ。例えば敵がどれだけ強大であったとしても、その武具を振るわない理由はない。それはもしかしたら、そのような過酷に落とされなくても、そうであったかもしれないが。
 だから、此度の敵も笑い飛ばすことが可能だ。
 世界の破滅、命の屠殺、だからどうした。それがどうしたというのだ?
 覚悟を持って、一歩踏み出した。殺の足跡ひとつひとつひとつに、決意と殺意を混ぜ合わせた足跡が残っていく。乾いた地に、それが残っていく。
 はっきりとした目的が出来た、寧ろその方が幸運だ。意志さえあれば、生きるには事足りる。
 己が命の、最後の一滴が振り絞られるそのときまで。
 それはとある世界の大昔と似ていて、まだ人が獣のように生きていた時代に先祖返りしたのと同じことだ。世界はきっと、そうして破壊と再生を繰り返して来たに違いない。
 故の、この現実。
 目の前に起こっていることが全て、現実。
 この殺という個人が、偶々目で見て認識できた時に起きた事実を、現実と呼んだだけの話。忠実に、本能に沿う。その為に、殺は重い一歩を踏み出した。この荒廃した、世界で。

成否

成功

状態異常

なし

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