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シナリオ詳細

ベーコン・ベコン・ベッコベコ

完了

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●おいしい
 ベーコン!
 ベコン!
 ベッコベコ!
 ベーコン!
 ベコン!
 ベッコベコ!

 奇妙な鳴き声とも発生音とも認識可能な錯乱が、世界の隅々まで覆い尽くさんと増殖する。真っ赤で真っ黒で七色で、混沌とした不定形の物質が、ベッコンベッコン喧しい。気が触れそうに成った住民達が一斉に『それ』を駆除しようと立ち上がったが、ベーコンベコンは止まらない。住人を取り込んで膨張し、分裂し、アットイウマニ地獄の行進。滅びに向かう現実は、やはりおいしいとベコっと嗤った。

 ベーコン!
 ベコン!
 ベッコベコ!
 ベーコン!
 ベコン!
 ベッコベコ!

 誰にも殺せないベーコンの群れ。だが。彼等にも『死ぬ』方法は用意されていた、そう。食べられたいのだ。ベーコンベコンと跳ねたなら、アブラの飛び散る艶やかな表面。馥郁とも悪臭とも捉え難い真実が、世界を助ける唯一の道――ベーコン・ベコン・ベッコベコ――さあ。皆さんもご一緒に。

●ベーコン・ベコン・ベッコベコ
「ベーコン・ベコン・ベッコ……は!? わ、私はいったい何を」
 笑顔で踊り狂っていた『境界案内人』こすもが我に返る。彼女の奇行を観ていたイレギュラーズは嫌な予感に身を震わす他なかった。幾人かは『理想郷』での物語を思い出すだろう。この案内人が捲る頁は【正気とは思えない】のだ。
「ええ。ええ。大丈夫よ。今回、あなた達に頼みたい『物語』もしくは『世界』は――ベーコン・ベコン・ベッコベコに滅ぼされる寸前の世界ね」
 なんていったコイツ??? と、何処かのイレギュラーズは頭を抱えるかもしれないが。兎角。今回の依頼で向かう世界はベーコンに侵食されている。ベーコンとは様々な色彩を持った、奇怪な不定形生命体で在る。彼等は住民達を取り込んで、増殖し、世界をベーコンで塗り替えようとしているのだ。
「そこで。あなた達には【ベーコンを完食してもらいたい】のよ。彼等を唯一満足させる事。殺す事。それが【食べる】事よ。ええ。わかっているわ。これは危険な行為――ベーコンを食べれば食べるほど、ベーコンベコンと気が触れてしまうわ。耐性は個人によるらしいけど……兎に角。世界を救って、ちゃんと正気に戻る事。いい?」
 ベーコンベコンの音色に誘われて、イレギュラーズはカオスの世界に飛び込むだろう。頑張れ! 君達の精神はどっちだ!!!

NMコメント

 にゃあらです。
 ベーコン・ベコン・ベッコベコ!!!
 さあ皆さんもご一緒に。
 ベーコン・ベコン・ベッコベコ!!!

 この依頼はベーコンです。ベーコンに正気を持っていかれるかもしれません。

 目的
 ベーコンに世界が侵略されているぞ。
 ベーコンを食べ尽くして世界を救うのだ。
 でも気を付けて、ベーコンをむしゃむしゃすると精神がベッコベコになるぞ!

 このライブノベルでは個人描写を重視します。
 連携などは考えなくても大丈夫です。
 思う存分一人でベーコン食べ放題なのです。
 宜しくお願い致します。

  • ベーコン・ベコン・ベッコベコ完了
  • NM名にゃあら
  • 種別ライブノベル
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2019年11月01日 22時45分
  • 参加人数4/4人
  • 相談2日
  • 参加費100RC

参加者 : 4 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(4人)

清水 洸汰(p3p000845)
理想のにーちゃん
アウローラ=エレットローネ(p3p007207)
電子の海の精霊
回言 世界(p3p007315)
狂言回し
御月・藍(p3p007675)
エメラルドメイド

リプレイ

●ダイスを振ったならばきっとファンブル
 ベーコン・ベコン・ベッコベコ――跳梁跋扈するベーコンの群れ。光を七色に反射させる肉々しさは、全く食欲を擽らないねっちょり感で在る。心臓を掴むような触手が伸びたなら、それは焼かれたい塩胡椒に塗れたいシンプルに齧られたい本当は生が好ましい――『電子の海の精霊』アウローラ=エレットローネ(p3p007207) のピンク色が注がれる時、即ち【何も考えない】こそが狂気への最適解と舞台に上げられる――食べ物で世界が崩壊しちゃうってなんかすごいよね――ベーコン・ベコン・ベッコベコ。迫る肉の塊が蛸の貌を晒してベコンベコンと啼き始めた。大丈夫。アウローラちゃんの胃袋が許す限り、彼等が残される事は在り得ないのだ。青色を纏めて戦闘態勢(食事開始)。調味料にはマスタードや山葵も添えて――きっと美味しくなると思うの――脂に輝く臓物にナイフを突き立てれば歓喜のベッコベコ。
 歌も食事も全力疾走だ。魔法少女アイドルに躊躇いの『文字』は存在しない。ふんわりとした部位を口に運んだら、とろけるようなほっぺの術式。咽喉の奥へと這入り込む、どろどろと笑うベーコンが、ありがとうと振動した。なだれ混むベーコンの輪郭がいつの間にやら山の如くだ。環状列石を彷彿とさせる不規則奇怪なベーコンの渦巻き。ぐるぐるぐるぐるおめめを通して電子(脳髄)の芯まで満たされる――次は分厚いベーコンを食器を無しにガブリとやろう。やってしまおう。彼等は最後まで・最期まで謝肉祭(ステージ)に相応しいおいしさだったのだ。膨らむ胃袋がもういっぱいだと伝えてくる。でも。食す手が止まらない留まらない考える必要は無い確かに胃袋は空っぽなのだむしゃむしゃ――ベーコン・ベコン・ベッコベコ――鳴き声は今、腸の途中で狂っている。
 皿の隅までベーコンで拭って、地の脂まで残さずぺろりん。ちょっとだけ心を弄ばれた気もするが、兎に角、手を合わせよう――ご馳走様――終始笑顔のアウローラちゃんは、元気に楽しく食事を終えた。汚れた手と口を綺麗にしたら……ぐぅ……おかしい。とてもお腹が空いてきた――ベーコン・ベコン・ベッコベコ! 押し寄せるベーコンの錯乱。いただきます。いただきます。いただきましょうかそうしましょう。アウローラちゃんはたまらなく、お腹がベコンベコンだよ。

●思考しない演技だ嗜好せよ至高なるベコン
 ベーコンって七色に輝く生き物だったんですね――突っ込む人物は見当たらない。それは違うと誰かが説けば好いのだが、其処には脈動するベーコン・ベコン・ベッコベコ。『星月の詠み手』御月・藍(p3p007675)のエメラルドが興味に惹かれて箸を扱う。膨れ上がったベーコンの襞をつまんで運び、口の中へと吸い込まれたなら、鳴き声は絶頂の祭り騒ぎと化す。ベッコベコ!!! やかましい脂をごくんと食道へ――大丈夫。食べ物を食べられる身体だと診てもらえたのだ。食事不要な存在でも咀嚼を楽しめる嬉しい特典――ああ。これがベーコン・ベコン・ベッコベコなんですね――蛸のような歯応えと脂身のとろける旨味が溢れて、脳内で乱反射するかのようなレインボーの浮遊感。たとえるならば。そう。見た目と味が違って混乱し、ひっくり返りそうになるような程度。気が触れる事はない。ただ、観察するように咀嚼するのだ。
 これは呼び声とは似て非なる、ベーコンどもの狂気に違いない。否。狂気ではない。彼等にとっての真実が、我々にとっての狂気なのだ。ベコンは人の肉で出来ている。なるほど……こねこねと混濁するベーコンの中身は、皮を知らない人間種か旅人の類に近い。ベーコンを喰うもの、ベーコンの上に非ず。拒んで嘆いた存在だけが、ベーコンの一部に成り果てるのだろうか。謎と興味は深まるばかり。持ち帰りたいとは思ったが、それは不可能なので記憶・記録だけしておきましょう。じゃりんきぽきんと舌の下で撒き散らす、インクじみた触感。こういう味もきっとあるのだ。存在して有して、世界は侵略されている――ベーコン・ベコン・ベッコベコ! 調理を一切しない身でも、彼等は都合の良い事に『自ら』の性質を変える事も容易いらしい。七色の塊が真っ黒な裂けるベコンに魅せたり、真っ黒な裂けるベコンも土留色のベッコベコに到達する。味は塩辛い可能性も甘い可能性も酸っぱい可能性も名状し難い可能性も存在するのだ。雰囲気を変えたいならば彼等に望めば大丈夫だ。総てはベーコンの『食べてもらいたい』が為に。肉巻きおにぎりなんてのも悪くないだろう。それは幾等でも食せる、悪魔のような――口元と手を拭い、ご馳走様、だ。
 油まみれでは読書も出来ない。本が傷まない為にも、立つ鳥跡を濁さず。ベーコン・ベコン・ベッコベコ! 何処からか胃液を求めて響き渡る、至高なるベコンの無限。まだ。食さねば成らない。ぐぅぐぅ鳴るのは気の所為だ。食事はしこうなのだから。

●ベーコンの肉の味を、口伝してやろう
 食べるのだ。さあ食べてくれ早く飲むんだベーコンは食べ物ではない飲み物だろうそうだ素敵な舌の上に乗せて鳴き声を堪能しろベーコン・ベコン・ベッコベコ――『付与の魔術師』回言 世界(p3p007315)は留まった。余計な事は考えたくは無いが、果たして考えるなと決める方が難しい。これは何の肉だろうか。カラフルに発光する粘着質ななまもの。不定形に晒された蛸頭部は正しく無気味の象徴か。なんか凄い宇宙の底知れぬ想いを感じる――いやこれ、やっぱり食べられないだろ。ぴたり。一瞬の静寂。恐ろしいほどに見つめられる、詰め込まれるような錯覚。思わず嘆くような音が漏れた……精神が擦り減る大合唱――ベーコン・ベコン・ベッコベコ! ベーコン・ベコン・ベッコベコ! いかん。いかんな。余計な事を考えてしまうと、彼等もそれに反応するようだ。世界が滅び掛けた理由はなんとなくだが理解出来た理解してはダメだどんなもので在ろうと結局食すしか『道』はない――もしゃ……吐き気がするほど甘ったるい、苦味の蹂躙。勝手に想像するな。想像したら想像した時間だけ自分を追い詰めてしまう。世界と一緒に終いを味わいたくないならば、早々にこれを貪り尽くさねば成らない。もしゃもしゃ。やはりわからない。わからなくていい。口に運んだベーコンどもが如何に変味しようとも、無反応で呑み込めば問題は無いのだ。彼等にあるのは食べられたい渇望だけ人間と同じような精神構造ではない筈。ほら。ほっぺに引っ付いたベーコンがベコンと香りを放出したぞ。臭いとも思われる眩暈が意識を奪おうと幸せに――それは構わない。むしろ気を失ってしまった方が、本当ならば幸福なのだろう。だが。意識と思考を乗っ取られるのだけは嫌なのだ。キニシナイで啜って笑えば、ベーコンの悪夢も悦びに溢れるのだろう。大丈夫だ。【俺はまだ正気でいられる】ぞ。並々と地面から噴き出した脂が、全身で味わえと囁いている。

 ……まだ、残っている。
 …………まだ、まだ、ベーコン・ベコン・ベッコベコ。
 ――もう、しばらくなにもたべたくない。

 だが。それでもベーコンは迫ってくる。満腹でも彼等は沸き立って謳う。そしてベーコンが流れ込むと、超自然的に腹が鳴るのだ。何故かは解せないが、とにかく、ベコベコどうしようもない。たべたくない……もしゃ。

●塩気にはレインボーの無限たる童心
 好きなものはカレーライス。でも。ベーコンはもっとベコンと好ましいだろう。食べ放題と聞いたならば食べ盛りの『雲水不住』清水 洸汰(p3p000845)が黙ってはいない。外見精神共に男の子な成人が涎を垂らして目玉を輝かせる輪郭(サマ)は一周して羨ましいものだ。ピーターパンの胃袋に不可能は存在しない。見た目からしてうまそうな、魅惑的な桃色のベーコン。おそらくは希少種に違いない。今までのイレギュラーズが咀嚼したのは七色真っ黒土留色。かじりつけばジュワっと溢れる肉汁の想像が、脳味噌の奥深くまで突き刺さる。ああ。嗚呼。アァ……ベーコン・ベコン・ベッコベコたまらない。辛抱ならない。我慢する必要などない。さあ。大きく口を開けて、いっただっきまーす!!!
 味付けは塩胡椒にマスタード。サンドするならばLなど要らない。素材の味を存分に楽しむのだ。なんならいっそサンドしなくても、ベーコンベーコンいんベーコンも悪くない。ふっかふかのパンが負荷に成るなんて在り得ないが、付加された魅力にベーコンも大喜び。追いかけっこは楽しいものだ。逃れるベーコンを捕縛して、フライパンに投下したらカリカリと焼ける至福の香ばしさうれしさ愛おしさ――硬い部位は元気チャージしてハイタッチ。これで大人しくなったベーコンの歓声に完成を叩き付ける。ブロックベーコンに憧れた少年は、普段出来ない事を全力で施した。こーゆーこと……綺麗な焼き色が見えた。味を調えたならフォークを突き刺し口内へ。
 みちり。もっちり。もっもっも……脂の旨味が口の中で弾けて爛れ、分厚い肉が快感を生む。これが真実のベーコンとしたら、今まで食した肉とは何だったのか。こんなベーコンを食せる自分が憎い! ああ憎々しい! サンドしたら脂がパンに染み込んで更に旨い! 美しい男の子の『味』だ。うすいベーコンを噛み締めるのも最高。ほら。彼等もこう囁いている。食べて食べて食べて食べて食べ――すっげーおかしいし、それ以上にたのしーなー! 楽しい。愉しい。たのしい。もっともっと、ベーコン・ベコン・ベッコベコに平らげちまおうぜ!!! まだ。足りない。胃袋が空っぽ。何が最高って総てのベーコンと仲良くなれるってことだ。

 アハハハハ!
 ナハハハハ!
 タハハハハ……!!!

 ハ――アナタをおかわりだ!!!


 ベーコン・ベコン・ベッコベコ!
 ベーコン! ベコン! ベッコベコ!

成否

成功

状態異常

なし

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