シナリオ詳細
フライング寿司ガトリング
オープニング
●寿司ガトリング
「諸君、今年も寿司ガトリングが上陸する季節になった」
海洋沿岸警備隊イタマエアイランド支部所属、キリンキリング船長は長めの首をなーでなーでしながら語った。
「海洋に広く暮らす者なら皆よく知っているだろう。直に見たことが無くてもニュースや新聞で見たいうものも少なくない。
寿司ガトリングは言うまでも無いが寿司をガトリング発射する大型寿司生命体だ。
毎年冬が近づくと寿司普及のため浜辺に上がり寿司を丘へと発射する。
これを大量に捕獲しつつ、撃破するのが我々の使命だ。
だが今回は頼もしいことに……かのローレットへ依頼し人員増加に成功した。
みんな、気合いを入れていこう!」
「「イエス・キリンキリング!」」
●なべて渚は寿司まみれ
シーサイド和食レストラン『ササミシミシミササミシン』にて。
『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)はバッテンの沢山ついたメニュー表を広げてうんうん唸っていた。
「やばいのです。お刺身もマグロ丼も、もちろんお寿司も……生魚を使った料理がことごとく販売停止しているのです!
これもすべては寿司ガトリングのせい……!」
ここイタマエアイランドには貴重な海鮮食材が集まることで有名だが、この季節だけは別だ。寿司ガトリングは周辺の魚を追い払ってしまうため漁業が滞り、俺の寿司だけ食ってりゃいいだろとばかりに渚を寿司まみれにしてしまうのだ。
とはいえ砂でべっちょりしたお寿司なんて食べられないし処理も大変なので、寿司屋やお刺身業界は大打撃を受けるのだ。
「ですが行幸! この島の警備隊であるキリンキリング隊が僕たちローレットに共同作戦依頼を発行したのです。
内容は『寿司ガトリング3体以上の撃破』。これは行くしかないのです!」
みんなも知ってのとおり寿司ガトリングは海からザッパーってあがってくるマグロやエビのお寿司である。直径は大体2m。海面から若干浮遊できるのが特徴だ。
体表に存在する銀シャリ組織を肥大化させ一口サイズの『寿司』を作りだしそれを発射。しかもそれを連続でサイクル発射することから寿司ガトリングと呼ばれている。
寿司は美味で舌触りもよくきわめて新鮮だが人が食べる以外の方法でどっかにぶつかるとドロッと溶けて食べられなくなってしまうらしい。こいつの処理が大変なので、警備隊たちは毎年必死に寿司ガトリングを倒すのだ。
「乗るしかありませんね、このビッグウェーブに! あっ店長さんぼく親子丼!」
- フライング寿司ガトリング完了
- GM名黒筆墨汁
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2019年11月09日 22時40分
- 参加人数8/8人
- 相談6日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。
参加者一覧(8人)
リプレイ
●『ササミシミシミササミシン』には刺身が入ってそうで入ってない
フライドポテトをめっちゃ大量に口に突っ込んだ『満月の緋狐』ヴォルペ(p3p007135)が、もーぐもーぐしながらポテトの先端を上下させていた。
「ももも、ももぐも、もぐもぐ」
「なんて?」
「生食の習慣がなかったから魚もできれば火を通して食べたいそうだ」
山盛りポテトフライの皿からザッとポテトをかっさらって頬張る『海抜ゼロメートル地帯』エイヴァン=フルブス=グラキオール(p3p000072)。
「もももー!」
慌てて振り向くヴォルペを無視し、ポテトを横から掴み取ってムシャアする『見た目は鯛焼き中身は魚類』ベーク・シー・ドリーム(p3p000209)。
「いや、そいうか、なんかよくわからないんですけど……す、寿司? 寿司ガトリング? というのがわくんですか? 海に? 寿司が?」
「正確にはオサシミ科スシ目の海洋生物だな」
「海洋生物なんですか!?」
「オサシミ科サシミ目のワタリオサシミとは同類だな」
「もうそれ犬とネコくらい違いません?」
「寿司ガトリングだとぉ!?」
ポテトをバスケットごと傾けて口にどざーってやっていく『海のヒーロー』ワモン・C・デルモンテ(p3p007195)。
「ももももふもふもー!」
「なんて?」
「『こちとらアザラシガトリングだぜ』だそうだ」
「ももももー!」
テーブルに上半身(?)を乗っけて両手(?)をびちびちさせるアザラシ。もといワモン。
『Punch Rapper』伊達 千尋(p3p007569)はちゃっかり自分のフライドポテトを確保していた皿にケチャップを絞りつつ、手元にタッパーを並べていった。
「刺身、ヨシ。ワサビ、ヨシ。ガリ、ヨシ。ヘルメット、ヨシ。水分補給、ヨシ!」
猫耳ヘルメットを被り最後にビッとどっかを指さすと。
「ゼロ災で行こう、ヨシ! ご安全にィ!」
「え、なんですか。どうしたんですか」
自分の分のポテトに塩ふっていた『クラッシャーハンド』日車・迅(p3p007500)がハッと振り返る。
『悪の秘密結社『XXX』総統』ダークネス クイーン(p3p002874)が玉子寿司をスッと手にとった。
「現場の安全確保は人員保護の鉄則」
「すみません答えになってないです」
「現場を監督する立場になれば嫌でもわかるだろう。身長より高い場所からの転落はそれだグオオオオオオオオオオ!?」
鼻を押さえて悶絶するダークネスクイーン。
説明しよう!
ダークネスクイーンの玉子寿司には入れなくてもいいのにわさびが大量にはさまっていたのだ!
悶絶する隣人をあえてスルーしておく迅。
「しかし……寿司ガトリングですか。エンガワや炙りサーモンなどもあるんでしょうか……食欲がわきますね!」
「ぶは……」
ひとりチャーハンをかっこんでいた『スシ職人』ゴリョウ・クートン(p3p002081)がカッと両目を光らせた。
「野生動物の放つ疑似寿司に、農家の米と職人の寿司が負けるわけにはいかねぇ……」
こん、と皿を置き。レンゲを水平にそえる。
両手をあわせごちそうさまの姿勢をとると……ゴリョウはゆっくりと顔をあげた。
「そして俺は……焼きハラスが好きだ!」
●巨大な寿司が海でどうやって形を保ってるのかとか、考えたら負け
ザッパァと音をたて、海面から飛び上がる巨大な寿司。
マグロの切り身がどっしりと乗った寿司がふよんふよんと浮遊しなら、浜辺に陣取るイレギュラーズたちへと近づいていく。
「う、うわあ……巨大な寿司が浮いてる……なんなんでしょうあの状況……」
とかいうドリームは巨大なたい焼きであった。
地面になんかこう、おなかんとこを突き刺す形で直立していた。
「おまえが言うと説得力がねーな! もっと自然なヒューマンがいわねえとな!」
とかいうワモンはガトリングアザラシだった。
浮き輪を装着したアザラシが尾びれ(?)でガトリングガンを対空角度で保持していた。どうやって保持してるのかなんてしらない。きっとアザラシ力(ぢから)かなんかだと思う。
「まったくおかしな生態系してんなあ混沌は! もっと真人間って感じの人間はいねえもんかね!」
とかいうゴリョウもオークだった。
よく見たらこの浜辺かるくモンスターハウスじゃん。
「うろたえるな!」
ダークネスクイーンが右手をバッと翳して仁王立ちした。
あと左手にはツナマヨのおにぎりを持っていた。
「我こそは(もぐもぐ)悪の秘密結社(もしゃもしゃ)XXX総統!(もきゅもきゅ)ダークネスクイーンでああああああああああああああああああ!!!」
説明しよう!
ダークネスクイーンのおにぎりには入れなくていいのにわさびが大量に入っていたのだ!
「あ、このままだとおにーさんキャラ負けするかも。脱ぐ? おにーさん脱ぐ?」
「脱がなくていい」
胸のボタンに手をかけたヴォルペを、さっと手を翳して制止するエイヴァン。
「そんなことより準備だ。戦いの前に準備を怠れば倍の兵力であってもは敗北するという」
「おお、なんか軍人っぽいこと言ってる」
「と、いうわけだ……千尋ォ!」
「ヘェイ」
全身図のあのポーズで現われる千尋。
ただし右手にガリタッパー。
そして左手に醤油瓶(グッドデザイン賞受賞のあれ)を持っていた。
「備えあれば憂いなし。ガリを知り醤油を知れば百選危うからずってなァ……」
「完全に食べる準備だね?」
「なるほど、海洋王国では浜辺で寿司を食べるのですね。……あっ、西洋人がやたらとバーベキューをしたがるというのは、まさかこういう!?」
その辺で調達してきた炭と薪でたき火用のサークルを組む迅。
拳をぎゅっと握り込み。
「鋭ッ!」
薪を高速で殴りつけることで火花を発生させ風圧で炎をおこす、そうみんなも知ってる原始的な着火方法だね。
「みなさーん! 火の準備できましたー!」
「寿司を焼いてくだスァイ!」
何かが乗り移ったのか独特の口調で叫ぶ千尋。
ゴリョウがぶははと笑って棍棒をかついだ。
「おいおい、喰ってばっかじゃあダメだぜ。まずは数体倒してからだ。ノルマをこなして、後で寿司タイムだ! ドリーム、ヴォルペェ!」
「「承知!」」
普段滅多に『承知!』とか言わない二人が目を光らせ、寿司ガトリングへと挑発を始める。
「かかってきなさい、海の蛮族ども!!」
ぴょいんぴょいーんとはねながら激しく自己主張をするドリーム――に、とんでもねーガトリング寿司射撃が浴びせられた。
「ウワーッ!?」
いきなりぼこぼこにされて吹っ飛んでいくドリーム。
「たい焼きいいいいいいいいいいい!」
「まだまだー!」
むっくりと起き上がり、へこんだボディをぼこぼこと内側から修復しはじめるドリーム。
「流石たい焼き君、おにーさんも――」
ヴォルペは胸元に手をかけると、バッと払うだけで上半身の衣服を全て脱ぎ捨てた。
通称ヤクザ脱ぎである。仕組みなんか聞くな。
「攻撃は暫くおにーさんたちが引き受ける。その間に寿司ガトリングを倒しておいてね!」
体中にぼべべべべべって寿司が炸裂するヴォルペ。
なんかひどくボコボコにされてるように見えるがやけに楽しそうだった。
攻撃にかかろうとして二度ミスるエイヴァン。
「い、いや、だからってなぜ脱ぐ」
「ほら寿司で汚れたら脱ぐしかないじゃない?」
「先に脱いだよな!?」
エイヴァンはぶんぶんと首を振り、気を取り直して寿司ガトリングへと突進を始めた。
「こいつはお前のせいで営業が滞った寿司屋の分だ!」
猛烈なエイヴァンパンチが寿司ガトリングのマグロボディをぼよーんとへこませた。
「お前を利用すれば寿司屋が楽になるかもしれない……そう思った瞬間もあった!」
さらなるエイヴァンキックでイカボディをぼよーんとへこませる。
「しかしお前の寿司は……よく見ると寿司じゃない!」
放たれた寿司をキャッチし、それをぎゅっと握りつぶした。
なんか、なんて言うの? 銀シャリ部分がなんか餅みたいに一個体に融合しちゃってるよね。
「まずくは無いが、こんなもんは寿司じゃあねえ……!」
握ったエイヴァンナックルがマグロボディを貫いていく。
「寿司詐欺です!」
迅の手刀が飛来する寿司をたたき落とし、続いて繰り出された貫手が寿司のボディを貫いていく。
エイヴァンの拳と迅の貫手がそれぞれ左右から寿司を打ち抜き、ぶっくりと寿司がふくらむ。膨張は刹那。すぐに爆発四散し、オーラのきらめきだけを残して粉雪のように散っていった。
「――ッ!」
殺気(?)を感じてその場から後方宙返りで飛び退く迅。
砂地から波打ち際にかけて弧を描くように打ち込まれる寿司。
「まだ元気な寿司があったようですね……」
着地と同時に身を屈め、片手をつき、弾く勢いで弾丸の如く書けだした。
超高速で走る迅のボディはアンチマテリアルライフルの弾とかわらない。彼の貫手は今、ライフル弾頭である。
寿司を貫き、駆け抜ける迅。
そんな攻撃直後の彼を狙い、エビ寿司ガトリングとサーモン寿司ガトリングが挟み撃ちのフォーメーションを展開。一斉射撃を開始した。
「アブねえ!」
割り込んだ千尋。ガード姿勢の肉体が集中砲寿司にもてあそばれるがごとく踊り、千尋は砂地へ仰向けに倒れた。
よせる波が彼の頬にかかり、たぷんと波音を聞かせる。
呼びかける誰かの声に、千尋は薄目を開けた。
「あれは……」
デンドンデンドンという重厚なBGMと共に、巨大なアボガドロール寿司ガトリングが海面から出現する。
「ヘッ、待ってたぜ! この瞬間をよぉ!」
振り上げた足からスピンをかけ、はねるように立ち上がる千尋。
飛来するアボガドロールを掴み取る。
「打ち落とせ!」
「任せておけ!」
ダークネスクイーンは腰を屈め片足を斜めに伸ばし肩に担いだ大砲を水平に構える独特の姿勢をとった。
「必殺、世界征服砲――」
がし、とすぐそばでガトリング構えていたワモンの頭をわしづかみ。
ひょいっと持ち上げ、大砲にしっぽから差し込んだ。
「えっ」
「アシカスペシャル!」
「オイラはアシカじゃねェ!」
ズドン(1カメ)
ズドン(2カメ)
ズドン(3カメ)
水平発射されたワモンが『アザラシィ』とか言いながらアボガドロール寿司ガトリングに頭から突っ込んだ。
アボガドロール寿司ガトリングはしめやかに爆発四散。
勢い余ったワモンはそのまま水切り感覚で海面をぺいんぺいんはねていった。
すげー関係ないけど反跳爆撃っていって海面ギリギリを飛行しながら魚雷を切り離すことで海面を跳ねさせ敵艦の脇腹というモロな弱点に爆撃を行なう手法が軽く半世紀前に考案されたよ。けど英名のスキップボミングのほうがなんか格好いいね。
「もう一体だ。もう一体倒せば食い放題だ……そうだなぁ!?」
自在剣をじゃこじゃこんと組み合わせ、大剣状態にしてからアボガドロール寿司ガトリングへと飛びかかった。
「世界征服――斬ッ!」
切り抜ける一瞬で剣を分解することで多段斬撃を仕掛け、系六発の斬撃でXXXのオーラを刻む必殺技である。今作った。
「よっしゃあ!」
ゴリョウが砂浜を走り、跳躍。
海面を激しく炸裂させる勢いで着地すると、棍棒を野球のバットよろしく構えて見せた。
「ぶはははっ、寿司ガトリング! テメェらの寿司とやらをちょいと食わせてみな! 批評してやるぜ!」
「「――!!」」
周囲の寿司ガトリングが反応。
急速回頭するとゴリョウめがけて激しい体当たりを仕掛けてきた。
「フンッ!」
接触の瞬間に振り込む棍棒。
はじけ飛ぶ寿司。
返す棍棒でゴルフスイング。
海面を巻き上げた棍棒が水しぶきをあげ、寿司を粉砕し天に散らしていく。
降り注ぐ寿司にシールドの傘を翳しながら、ゴリョウは深く鼻息を吐いた。
「ノルマ達成……オメェさんら、寿司の時間(SUSHIーTIME)だぜ!」
●炊いた米に生魚の切り身を乗せただけじゃねえ。材料も道具も手つきもその時間もあらゆる要素を極めぬいてこその寿司。そう、寿司は料理の名前じゃねえ。技の名前なのさ。
仲間の仇! とでもいわんばかりに寿司ガトリングが次々と海面から姿を現わす。
マグロ、イカ、タコ、サーモン、エンガワ、エビ、シラウオ、アボガドロール!
「よりどりみどりだぜ! ヴォルペぇ!」
「え、呼んだ!?」
ぼこぼこにされきって軽く巨大おにぎりみたくなっていたヴォルペがずぼっと顔を出した。
「まずはオメェさんからだ。見てな!」
ゴリョウは盾をくるりとひっくり返すと、サーモン寿司ガトリングの射撃を器用にキャッチアンドスロー。
寿司ごと放った盾が浜辺に作られたたき火スポットへジャストイン!
じゅわーっと音を立てて加熱されていくサーモンが、どういう理屈か盾から飛んでヴォルペの口へジャストイン!
「う――!」
ヴォルペは目を見開き。
「うまい!」
「だろう?」
ゴリョウはにやりと笑い、そして懐からあるものを取り出した。
そして飛来する新たなマグロ寿司ガトリング射撃をキャッチアンドパージ。
ネタと疑似シャリを分解し、左手をスパーンとワンアクション。その一瞬だけで彼の手には新たなマグロ寿司ができあがっていた。
「あれは……小手返し一手!」
急に画風の変わった千尋が身を乗り出した。
「それだけじゃねえぜ!」
投げナイフみたいな鋭さで放つゴリョウの寿司。
たまたま口を開けていたエイヴァンの口にすとーんと入り。口を閉じた瞬間。
うちゅう。
エイヴァンが目を見開いたまま固まった。
「あれ!? エイヴァンさん!? どうしたのエイヴァンさん!」
そこへ更に放たれるサーモン寿司。
エイヴァンとその横にいた千尋(画風変わったまま)はそれをまぐっと頬張ると、頭上に縦書きのテロップを表示させた。
――抜群に美味いシャリと新鮮なネタ。その二つが舌の上で溶けるように混ざり合い、ほんのりとした熱と共に俺の身体に溶け込んでいく。
――俺は寿司を食っているのか? それとも寿司に食われているのか? まるで巨大な寿司が俺と一つになるみてぇだ。
つう、と二人の目から涙がこぼれた。
「うめえ……」
「ヤバイヨヤバイヨ……」
「落ち着いてください千尋さん! 芸風が先祖返りしていませんか!」
迅は寿司ガトリングたちの間をジグザグに駆け抜けながら、手刀と貫手で相手の肉体っていうか刺身をえぐりとっていく。
と、そんな彼の横に瞬間移動(?)してくるゴリョウ。
「オメェさんはエンガワと穴子だったな」
タレをぬった炙り穴子寿司をすっと迅の口に放り込むゴリョウ。
「――!」
迅の頭上から透明な迅がフワーッて出て行った。
ウマイとヤバイを出力するマシーンと化した迅に、ゴリョウは優しくエンガワと甘エビの寿司を食わせていく。
軍人でマシーンっていうと『俺は戦うことしか知らないマシーン』みたいな印象があるが、今の迅はもう『寿司をウマイと言うマシーン』であった。
人間、本当に美味い寿司を食うとこれしか言わなくなるよ、実際。
「ゴ、ゴリョウさん僕カニお願いします! カニ!」
魚類苦手系ディープシーのドリームが口を大きく開けて雀の雛みたくなった。
「カニ一丁!」
豪快なワンジャンプダンクシュートでカニ寿司を叩き込むゴリョウ。
ドリームは目をカッと開いたまま停止し、背景に大量のエンジェルたい焼き(天使の翼がはえてるたい焼き。中身はカスタード)を飛ばした。
「ああっ、ずるい! 我も我もー!」
「オイラもーーーーーーー!」
腹ばい姿勢で両手をびちびちしまくるワモンとダークネスクイーン。
ワモンはともかくダークネスクイーンはなんで腹ばいやねんってツッコミは誰も入れない。
ただイケメンフェイスになったゴリョウが中トロとイカの寿司を二人の口にスッて差し込むだけである。
頬張り。もぐもぐしたあと。スゥっと目を瞑る二人。
そして。
「「ワサビグワーーーーーーーーーー!!」」
「おっいけねえ」
そんなこんなで、寿司ガトリングはいい具合に討伐され、マジモンの寿司を喰わせたゴリョウは暫くの間寿司聖呼ばわりされたという。
成否
成功
MVP
状態異常
なし
あとがき
寿司……寿司たべたい! いますぐ!
GMコメント
シーサイド和食レストラン『ササミシミシミササミシン』へようこそ。
相談の挨拶ついでに好きなお寿司をコールしつつ、魚以外を使ったお料理をご注文ください。
食べながら相談すると多分楽しいと思うよ?
■寿司ガトリング
寿司を発射してくるモンスター(?)です。
勿論攻撃として発射してくるんですが、これを回避ないしは防御するとき、一定確率で飛んでくる寿司を食べることができます。おいしいです。
食べたい寿司が飛んできたらすかさず割り込んでパクッとキャッチしてみましょう。
お持ち帰りはできません。今がチャンスでェす!
■■■アドリブ度■■■
ロールプレイをよりお楽しみいただくため、リプレイにはキャラクターのアドリブ描写を用いることがございます。
プレイングやステータスシートに『アドリブ歓迎』『アドリブなし』といった形でお書きくだされば、度合いに応じて対応いたします。ぜひぜひご利用ください。
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