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シナリオ詳細

絶壁怪獣リリファルゴン

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●怪獣爆誕
 その日、ギルオス・ホリス(p3n000016・独身・パンツ蒐集家)は比較的平和な一日を過ごしていた。
 朝も早くから同僚はよくわからない石像を小脇に抱えて出ていったが、反対側の脇には金髪のポンコツが抱えられていたので問題はない。問題を起こすことはあるかもしれないが、少なくともその被害枠が自分に回ってくることはないのである。
 難解な事件もなく、溜まっていた資料整理に午前中を費やすことにしたのだが、思いの外その作業に没頭してしまったのか、時間を表す鐘が三度鳴り響いたところで我に返った。もうそのような時間であるらしい。
 いつもは同僚が適当なところで声をかけてくれるのだが、ひとりだとそのあたりはどうにも不精気味だ。
 腕を上げ、肩を伸ばす。凝り固まった上半身を解し、遅いランチにでも洒落込もうかと席を立ったところで、彼の平和は勢いよく扉を開く音とともに崩れ去った。
「大変さねホの字!!」
「せめてギの字と呼んでくれないか!? それだと意味が違う!!!」
 平和を消滅させたのはプランクマン(p3n000041)である。余程急いで来たのだろう。ぜえぜえと荒い息を振りまいている。
「リリファ……嬢ちゃんが……ましゅ……ニャっちまって……」
「なんだって!?」
 おかしい。リリファ・ローレンツ(p3n000042)はウォーカーだ。原罪の呼び声にあてられて魔種になる例は聞いたことがない。
「いや、リリファ嬢ちゃんが『まっしゅる』に」
「うん、なんて?」
 まっしゅるって何だよ。筋肉質なのかよ。
「さっき、嬢ちゃんと市場に居たんだけどサ……」

~~ここから回想~~
「ニャア、悪いねぇ荷物持ちニャんざ頼んじまって」
「いえいえ、このくらいはお安いご用ですよ。今日は何を作るんですか?」
「そうさね、今日は唐揚げにでもしようかね。鶏は……おや、胸肉は全部売り切れかい」
「なんですって!? やはりみんな胸が好きなんですね。そんな……オノレでかちちいいいいいいいいいいいいい!!!!!」
~~ここまで回想~~

「というわけさね」
「沸点おかしくないか!?」
「とにかく、今の嬢ちゃんは危険さね。このままだと……来たか!?」
 地響きが鳴り響いたような気がした。実際にはそんな音など鳴ってはいなかったが、なんとなく鳴ったような気がしたのだ。
 扉の向こう、悲鳴と怨嗟の声が聞こえてくる。
「キサマ、脂肪分ヲ持ツモノカ!?」
「全生物だろそれ!!」
「あれが『まっしゅる』さね……」
「うん、ものすごくテキトーなこと言ってるよね?」
 しかし黒いオーラを撒き散らし、脂肪分全てを恨むリリファは(たぶんもしかしたらきっと)極めて危険な存在だ。
「とにかくホの字、イレギュラーズを招集してアレを鎮めておくれ」
「ホの字はやめてってば。うん、なんで僕が?」
「情報屋が奇行に走ったらホの字の管轄だからと、レの字が」
「あンのドーナッツうううううううううううう!!!」

GMコメント

皆様如何お過ごしでしょう、yakigoteです。

リリファ・ローレンツが闇の怪獣(らしきなにか)になりました。
彼女を宥めて、元のリリファちゃんに戻してあげてください。

【エネミーデータ】
□絶壁怪獣リリファルゴン
・全長20m(に見えるオーラを放っている)
・体重(秘密です!!!!!!!)
・黒いオーラのようなもので全身を包まれており、脂肪分を持つ全てを憎んでいる。特に胸部に集まりがちだと余計に憎んでいる。
・貧乳の尊さや同情、豊胸のテクニックをアツく語ってあげると沈静化していく。ただしこれを行うキャラクターが巨乳である場合、著しく活性化する可能性がある。
・リリファちゃんは純真なので、ある種の話題だと伝わりません。
・「キョニュウ……ユルサナイ……チチ……モグ……」

【!!!CAUTION!!!】
・当シナリオは参加したキャラクターの体型如何で難易度が異なりますがそれはそれで面白いよね!!!!

  • 絶壁怪獣リリファルゴン完了
  • GM名yakigote
  • 種別通常
  • 難易度EASY
  • 冒険終了日時2019年10月07日 22時35分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

ノリア・ソーリア(p3p000062)
半透明の人魚
シフォリィ・シリア・アルテロンド(p3p000174)
白銀の戦乙女
デイジー・リトルリトル・クラーク(p3p000370)
共にあれ
クリュエル・テュポネス(p3p002595)
誘惑する蛇
ラルフ・ザン・ネセサリー(p3p004095)
我が為に
エナ・イル(p3p004585)
自称 可愛い小鳥
湖宝 卵丸(p3p006737)
蒼蘭海賊団団長
ニル=ヴァレンタイン(p3p007509)
引き篭もり魔王

リプレイ

●怪獣襲来
 説明しよう。リリファルゴンとは根源から来たる憎悪の集積体である。この世界全ての巨乳への恨みつらみとコンプレックスを多大に抱いて闇を纏い、一種の生物カテゴリとまで昇華させた姿なのだ。この姿では時速3000mで歩行し、火を噴けず空も飛べないという驚異的な身体能力を持っているぞ!!

 某月某日。ギルド内某所にそいつは現れた。その者、黒きオーラをまといて木造の床に降り立つべしの言い伝え通り、恨み言を撒き散らしながら気持ちずしーんずしーんという足音を奏でて現れた。
 この窮地に急遽招集されたイレギュラーズ。でもプレイングに時々戦闘手順書いてあったんですが可哀想過ぎるのでやめてあげてください。
「そうですの……リリファさんの、おっしゃるとおりですの」
 巨乳の何が良いのか。胸が小さくてはいけないのか。そんな恨み言を受け取り、『半透明の人魚』ノリア・ソーリア(p3p000062)は力強く頷いた。
 その手には何枚かの紙資料が握られている。今ここで貧乳の良さをプレゼンしようというのだ。
「脂肪なんて、少ないほうがいいことを、わたしの口から、2つの側面から、ご説明しますの!」
 こちら今回の煽りクイーン、『朝を呼ぶ剱』シフォリィ・シリア・アルテロンド(p3p000174)さんです、
「リリファさん、胸への執着でまさかこんなことになってしまうとは……でも確かに、リリファさんと私は大きさが全然違いますけれど、私も胸は欲しいです! 大きさは違えど志は同じ、リリファさんを助けます!」
 まだ心情パートなのにリリファルゴンが活性化した。黒いオーラが龍のような形を取り始め、難易度が心持ち2段階上昇する。
「リリファルゴン、森へお帰り。この先はお主の世界ではないのじゃ。良い子じゃから」
 しかし怪獣に帰る森はないので『大いなる者』デイジー・リトルリトル・クラーク(p3p000370)の呼びかけに応える様子はない。リリファルゴンは退路を持たぬ悲しいサダメを背負っているのだ。
 余談だが、ウォーカーなので呼んだのはこっちの世界である。
「ふむ、ダメかの。上手く森に帰してやれれば、早めにお家に帰れると思ったのじゃが」
『誘惑する蛇』クリュエル・テュポネス(p3p002595)は懊悩していた。リリファルゴンの悩みに何ひとつ同情できず、何ひとつアドバイスをすることができないからだ。
 しかも体型のせいで居るだけでリリファルゴンからのヘイトは増していくのである。どんなトーテムだ。
「えと、私の場合、何もしなくても育ったからアドバイスはできないけど……どうしよう?」
 その一言がリリファルゴンの怒りを加速させた。さらに難易度が心持ち2段階上昇した。
「素晴らしい茶番を見に来たよ」
 そう言ったのは『イルミナティ』ラルフ・ザン・ネセサリー(p3p004095)。今回の悪だ。討伐対象と言っても過言ではない。
「ああ、胸が貧しいばかりにリリファ君はなんと哀れな事なのだろう……」
「キシャアアアアアアアアアアア!!」
「人は上を羨み下を見て安心する、このような愚かな修正は太古の昔より変わらぬか……」
「キシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
「ぐっ、リリファさんの憎しみのオーラが痛い程伝わってくるのです……」
『(自称)可愛い小鳥』エナ・イル(p3p004585)はリリファルゴンの苦しみに胸を痛めていた。
「憎しみに囚われてはいけません! 正気に……正気に戻ってください同志よ!」
 同じ貧乳同士であるので、その恨みのほどは推測できる。黒いオーラを撒き散らす彼女は昔のエナを見るかのようであった。
「ボクの様になってからでは遅いんです!!」
 でも可愛さのために腕力は鍛えないと思う。
『男なんだからな!?』湖宝 卵丸(p3p006737)は紳士であるが、余計な一言が誤解を招くことも多いようだ。
「放っておいたら何か大変なことになるだろうし、怪獣になるほど悩む子を放っておくなんて、海の男としては出来ないから……」
 この様に、よく読むと何言ってんのかさっぱりわからないが、行動原理は紳士的である。しかし、
「べっ、別にいつも胸の事とか考えてるわけじゃ無いんだからなっ!」
 この一言で急転直下の変態紳士である。
「巨乳への憎しみで暴走してしまうとは、何ともいたわしい……」
『称えよ!ロリ魔王様!』ニル=ヴァレンタイン(p3p007509)は悲しみで顔を曇らせていた。
 黒いオーラに包まれて全ての脂肪分へ憎しみを撒き散らすあの姿。あれは胸がない人種すべての業を背負っていると言ってもたぶん過言ではない。あれは自分のためだけに怒っているのではない。全ての貧乳のために怒っているのだ。
「同じ貧乳族として、必ず正気に戻してやろう」
 かくして仲間を救うための戦いが始まるのだった。

●怪獣必死
 説明しよう。リリファルゴンを元に戻すには巨乳って別にそんな良いものじゃないよ、貧乳のほうが優れているんだよと納得させることだ。彼女自身はそっち方面の知識に非常に乏しいので、なんでバストサイズが大きいほうが良いのかよくわかっていない。つまり本能でコンプレックスを抱いているのだ!!

「グルルルルル」
 完全に怒りで我を忘れた感じのリリファルゴン。ギルドの職員たちが被害に合う中、ついにイレギュラーズが立ち上がった。
「キョニュウ……ユルサナイ……チチ……モグ……」
 果たしてこの状態から元のリリファに戻すことはできるのか。
 若干名戻すつもりが欠片もないやつが混じっているが、それはそれで面白そうなので後は任せたぞイレギュラーズ!!

●怪獣説得
 説明しよう。リリファルゴンは黒いオーラを常に纏っているが、そこに攻撃性や強化効果は一切存在しない。なんとなくそれっぽく見えているだけなのだ。その上で彼女は自分の仕事も並行でこなし、今日も新しい依頼をイレギュラーズに提供しているぞ。あれ、じゃあ放置でよくね? と思ったそこの君。その通りだ。

「水の抵抗は、空気抵抗より、はるかに大きいですの」
 ノリアのプレゼンが始まった。普通は地上で暮らしていると空気抵抗を感じることはまったくないのだが、それはそれとしておこう。
「体は、流線型に近いほうが、同じ力でも、速く、泳げますの。もともと速い方には、関係ないかもしれませんけれど、わたしのように、泳ぐ力が弱い場合には、大きな突起があると、泳げなくて、死活問題ですの」
 乳を突起言うたぞこの子。
「わたしは、アナゴの海種ですけれど、たまに、ウナギと、間違えられてしまいますの……」
 まあ細長い海産物って感じで同じカテゴリに思えるよね。
「ウナギは、アナゴの倍くらい、脂の量が、ありますの。ですのでウナギは、ジューシーで、美味しいんだそうですの」
 リリファルゴンは首をかしげている。穴子と鰻の立場になったことがまるでないのでイマイチよくわからないのだ。
「脂ばっかりで、おいしいのは、危険ですの…わたしも、不味くなりたいですの……」
 でも穴子って鰻と比べなくても美味しいよね。

「リリファさん! 大きい胸はいいものです、私も欲しいと思うことがあります、ですがそれよりもありのままが一番素晴らしいんです! これを見てください! これは私の胸に仕込んでいたブラパットです、これで大きさをかさまししても、私自身の大きさは変わりません!」
 リリファルゴンはシフォリィの言葉に思い悩んだ。彼女はブラパットをしていた。つまり本来は自分と同じ側の人間かもしれないのだ。
「本人の物でなければ意味がないんです! それに言ってたじゃないですかプランクマンさんが大きくなってたって! 少しずつでも進歩してるんです! 今は無理でもいつかはリュミエ様に届くかもしれません! 元のリリファさんに戻ってください!」
 しかし気づいてしまった。シフォリィは確かにブラパットをしていたが、外してもその大きさは自分より遥か上を行くではないか。
「キシャアアアアアア!!!」
 リリファルゴンは怒りと悲しみの雄叫びをあげ、シフォリィへと襲いかかる。
「キョニュウ……シスベシ……!!」

「見よ、このパーフェクトボディを!」
 デイジーは大きく胸を張り、リリファルゴンのそれと大差ない身体を見せつける。
 すとんとまっすぐ下に落ちるボディライン。その美しい姿にリリファルゴンも思わず涙する、たぶん共感の。
「この美しさの前では胸のあるなしなぞ些細な問題じゃろ? お主もそうじゃ、リリファルゴン。お主はとてもプリチーじゃ。自信を持つが良い。お主は愛らしく、美しい。それは、ここに集った仲間達も認めておる」
 そうだ、ここには仲間がいる。胸の豊かさを持ち合わせてはいないが、それでも懸命に生きている者達がいる。彼女らはけして人生を諦めてはいない。ならばリリファルゴンも未来を嘆いてはいけないのだ。書いててよくわからなくなってきたがそういうことだ。
「うむうむ、わかってくれたかの。一件落着なのじゃ。うむ、しかしよく見てみればこの中では妾が一番胸が大きいのじゃ」
 醜い争いに発展したことは言うまでもない。

 ラルフはそれを取り出した。
 小さな薬瓶に『オオキクナールZ』と銘打たれたものだ。それをリリファルゴンの前に掲げ、さも希望であるかのように語り始める。
「冥死牛乳とマスターカロリーの成長促進栄養素から作られた奇跡の薬品だ」
 なんだその腹も乳もでっぱりそうな原材料。
「身体への負担が大きいし、大きくなりたいだけならどちらか片方でいいのでは? という意見もあるが、それらに比べて格安で作成できるのがこの薬の魅力だ」
 今のセリフ、もう一度読み返してみよう。健康への悪影響は全く否定していないぞ。
「さあ、この『オオキクナールZ』を使えば君達も豊か、かつ苦しい妬みから解放され嫉妬で身を焦がす事もなくなり運気が向く。幸福な人生に是非如何かな」
 リリファルゴンやイレギュラーズだけでなく、胸の悩みを抱えるギルド職員らもこれに集り始めたが、後日ただのビタミン剤であったことが発覚する。
 これにより無数のリリファルゴンが誕生したのだが、また別の話である。

 クリュエルはそろそろ覚悟を決めなければならなかった。
 自分と同じくバストサイズ豊かなシフォリィが先に向かったものの、成すすべもなく撃退されてしまった。まあなんか、あれは違うんじゃないかなって思ってはいたのだ。
 次にラルフを盾にするつもりだったのだが、何はなくとも数日後には袋叩きにあっているだろう。
 もう逃げ場はないのだ。
「何とかしてリリファを説得……できるのかな?」
 自分の体型はリリファルゴンを説得する上で大いに不利だが、やるしかない。幸いにも先人がひとり失敗している。自分はああしなければよいのだ。
「リリファ! どんな理由があっても、一方的に人の胸をうばうのはよくない、そんな権利は、だれにもないの!」
 リリファルゴンが声に反応する。よしそこだ、そこで説得するんだ。
「例えどんなに辛くても可能性を諦めてはだめ! 諦めてしまったらそこで止まってしまう!」
 一緒だった。巨乳はみんな同じようなことを言う。リリファルゴンは絶望の咆哮をあげた。
「リリファ、悲しいね……」

 巨乳が粗方滅んだところで、小さい胸の者も本格的な説得を行うことになった。
「この服を見るのです! そう。何処とは言いませんがぶかぶかでしょう?」
 リリファルゴンの前に立ちふさがったエナは彼女にあったサイズよりも自分と大きいものを着ている。まるで成長を見越した母親が吝嗇に走りすぎた結果を見ているかのようだ。
「これは嘗てボクと同志達が理想の果てに見た結果なのです」
 よくわからんけどすげえ悲しいことを言っているようで、エナの膝が徐々に折れていく。
「復讐で誰かのをもいだって何をしたって、ボク達のサイズが大きくなるわけじゃないんですよ!」
 ついには自分の言葉で耐えきれなくなったのか、膝を抱えて『の』の字を書き始めてしまった。その隣で、リリファルゴンも肩を寄せながら『の』の字を書いている。
 現実は直視すると辛いものだ。
「だから……だから一緒に帰って毎日牛乳を飲んで、お風呂上がりに体操をしましょう。同志リリファさん!!」

「一体、何をそんなに恨んでるんだ!」
 そろそろリプレイの終盤に差し掛かっているのだが、ここにきて卵丸はまだ事態をよく理解していなかった。
 仕方なく仲間が耳打ちする。あまりに馬鹿馬鹿しくも思春期な悩みに顔を赤らめつつも、彼はなんとか言葉をひねり出した。
「そんな……小さいからとか、卵丸はとっても可愛いと思う! 素晴らしいことなんじゃ無いかな、だからそんなに悩まないで、有りの侭のそしてこれから変わっていく自分を信じて、どうかその怒りを収めて!」
 もう一度読み返してみよう。これが乳のサイズについて言っているのだという点を再認識した上で、もう一度今のセリフを読み返してみよう。なんだろうな、やはり変態的ではなかろうか。
 しかしリリファルゴンは動きを止めていた。卵丸の一点を見つめ、彼が同士だと感じたのだ。自分と同じ、平原の持ち主だと錯覚したのである。
「はわぁ……卵丸、男、男なんだからなっ!!」
 仲間に肩を叩かれる。振り向くと『オオキクナールZ』と書かれた薬瓶を持った男が――。

「まぁ妾も同じぺたんぬゆえ、落ち着くのじゃ」
 ニルが説得にかかると、リリファルゴンはやや鎮静の動きを見せた。やはり体型が似通っていると説得しやすいのである。
「ぺたんぬの良きところを妾に説明しろと言われても特に思いつかぬが、邪魔にならぬから動きやすいと、誰かが言っておった」
 それは確かにそうだ。持つものの悩みとして、足元が見えづらいというのもあると聞く。贅沢な悩みにブチギレそうになったが、そうならないというのは利点であるのかもしれない。
「あとは……そうじゃのう? 胸が大きいものが似合うものは放っておけばよい、小さき妾達はちっぱいが良く見えるように振舞えば良かろ」
 無理に大きくならなくても良い。小さいままでも利点を見い出せば良い。その言葉にリリファルゴンは救われたような気になるが、それはそれとして。
 あの、プレイングの後半40文字が『巨乳が憎い』で埋まってるんですが。言葉と裏腹にヘイトギガ盛りなんですが、その。

●怪獣再活
 説明しよう。オープニングは某SDに見てもらったもののリプレイは全くの無監修である。つまりここまで言った全てが口から出任せだ!!!

「私は、正気に、戻っへごぶげらっ!!!!!」
 リリファルゴンが沈静化し、正気を取り戻すと、皆が大いに喜んだ。
 世話をかけやがって、とか、これで安心だな、とか言うものもいれば、思い切り抱きしめる者もいる。
 それがいけなかった。
 大きな胸に埋められたことで窒息しそうになったリリファは怒りのボルテージが再上昇。黒いオーラを噴き上げて変貌する。
「オノレデカチチイイイイイイイイイイイ!!」
 彼女を本当に正気に戻すには、まだまだ時間がかかりそうだった。
「キサマ、脂肪分ヲ持ツモノカ!?」

 了。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

思いの外戦闘プレが多かったことに笑う。

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