PandoraPartyProject

シナリオ詳細

熱さなんてぶっとばせ!
熱さなんてぶっとばせ!

完了

参加者 : 8 人

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オープニング


 幻想某所。
 混沌の地にも夏が訪れ、暑い日々が続く。
 暑さで倒れてしまわぬようにと、人々はいろいろな手段を講じている。
 一番手っ取り早い対策は魔法を使える者を雇って、部屋などの気温を下げてもらうことだろうか。
 練達から冷風を発する装置を取り寄せたり、定期的に水を浴びたり。
 人々は日々、暑さを凌ぎながらも過ごしているのだが……。
 それにしても、暑い、暑すぎる。
 ペットの犬や猫まで少しでも涼をとろうと建物の陰に入るが、その建物や壁、柵といったものまでこの暑さで変形しかねない気温である。
「あつい……あつくて、何もやる気が、でない……」
「一体どうなっているのか……」
 街の住民達からだらだらと滝のように流れ出る汗。
 住民達も徐々に暑さによって気力を失い、ぐったりとし始める。
 街を包み込むような異常な熱気。
 住民達も事態の異常さを察したところで、街にやってきた異様な存在が確認された。
 それは眩く光り輝く球を4つ従えた燃える人型の魔物だった。
「もっと、もっとだ。もっと暑くなれ!」
 めらめらと燃え上がる魔物は存在感を示しながらも、街を闊歩する。
 魔物は人々に害をなす様子はない。いや、それが存在することそのものが害ではあるのだが……。
「暑くなれ、暑くなれよ!!」
 自己主張の激しいその魔物は街から出る様子もなく、ただただ街を歩き回って暑くなれと主張するばかり。
 困った住民達はローレットへとこの魔物達の討伐依頼を出しに向かうのだった。
 

 ローレットに張り出された依頼書。
 それには、要熱中症対策と書かれてあった。
 確かに、多少暑くはあるのだが、それにしても、水分補給が必須の依頼とは……?
「ええ、どうやらその依頼書にある街が暑さで大変なことになっているようなのです」
 海種の『穏やかな心』アクアベル・カルローネ(p3n000045)にもこの暑さは堪えるらしく、時折、用意していたアイスカフェオレで喉を潤しつつ話す。

 幻想のとある街で、異常気象が起きていることが分かった。
 とはいえ、イレギュラーズもさすがに天候ばかりはどうもこうもという態度をとる者もいたのだが、どうやらそうではないらしい。
「その異常な暑さが起こっているのはその街だけで、とある魔物が人為的に引き起こしているようなのです」
 魔物は自身を『猛将猛暑』と名乗っているとのこと。
「…………」
「あ、いえ。私じゃなくて、魔物がそう名乗っているようですので……」
 アクアベルは妙な空気になるのをさらりと流しつつ、話を進める。
 その『猛将猛暑』は2mほどの人型で、全身を燃え上がらせており、「暑くなれ、暑くなれよ」と叫んでいるのだそうだ。
 この暑い状況の中、なんとも迷惑な奴だが、直接街のものを襲おうとはしていないようである。
 また、魔物は周囲に4体の光り輝く球のような物体を浮かばせている。それらは太陽を思わせ、より暑さを強めてしまう。
 その光球達も自我があるらしく、『猛将猛暑』に危害が及ぶと怪光線を発し、交戦を仕掛けてくるようだ。
「…………」
「ま、魔物が……申し訳ありません」
 なぜか謝るアクアベル。その空気にいたたまれなくなったらしい。
 ともあれ、このままでは街の人々も脱水症状や、熱中症を起こしかねない。できるなら早急にこの魔物を倒してしまいたい。
「どうか、よろしくお願いいたします」
 アクアベルは丁寧に頭を下げ、事態の収拾を願うのである。

GMコメント

 イレギュラーズの皆様、こんにちは。なちゅいです。
 猛暑なんてぶっとばせ!

●敵……魔物
◎猛将猛暑……1体
 全身を燃え上がらせた2m程の人型の魔物です。精霊に近い類で魔種ではないようです。

・熱い鉄拳……(A)物至単・業炎
・炎ブレス……(A)神遠扇・火炎
・広がる熱気……(A)神炎域・万能・怒り
・燃える身体……(P)自単・反
・熱く滾る体……(P)火炎耐性

◎光球……4体
 猛暑が従える輝く直径1.5m程度の光の玉。
 まるで太陽を思わせ、猛暑と一緒とあって暑苦しさを倍増させます。

・閃光……(A)神中範・暗闇
・特攻……(A)物近単・乱れ
・怪光線……(A)神遠貫・必殺
・輝く身体……(P)自単・反

●状況
 幻想某所の街で、異常気象とも呼べる猛暑が発生……と思いきや、猛暑なる魔物が出現していた模様です。
 街の住人を暑さとか熱さから救うべく、戦っていただきますよう願います。
 判定には影響しませんが、水分補給はお忘れなく。

 事後は、事態の収拾した街で冷たいものを飲食するとよいでしょう。
 かき氷、アイス、冷たいジュースなどお好みでどうぞ。
 
●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

 それでは、よろしくお願いいたします。

  • 熱さなんてぶっとばせ!完了
  • GM名なちゅい
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2019年08月19日 22時20分
  • 参加人数 8/8人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

Lumilia=Sherwood(p3p000381)
白綾の音色
ティア・マヤ・ラグレン(p3p000593)
穢翼の死神
ブーケ ガルニ(p3p002361)
兎身創痍
ダークネス クイーン(p3p002874)
悪の秘密結社『XXX』総統
リナリナ(p3p006258)
おにくにくにく
ルチア・アフラニア(p3p006865)
斜陽
天狼 カナタ(p3p007224)
彼方の銀狼
オジョ・ウ・サン(p3p007227)
RafflesianaJack

リプレイ


 幻想某所。
 かつてない猛暑に襲われていた問題の集落へと近づくにつれ、見る見るうちに気温が上昇していく。
「混沌世界、元の世界に比べりゃ暑い暑いとはいうけれど……」
 今回は涼しげな格好で参加していた、赤髪ポニーテールの『斜陽』ルチア・アフラニア(p3p006865)。
「こうも暑いのは勘弁して貰いたいものよね……っと!」
 大き目の水袋を持ってきていたルチアは、水分をこまめにとって脱水症状になるのを防ぐ。
 某世界の温暖な地中海地方で暮らしていたルチアは、局地的な暑さにはそれなりに慣れていたものの、ここまでの暑さは想定外のようだった。
「あー、うー、打ち水しても、それで湿度高なって暑っ苦しいんの負のスパイラルやん」
 ダッチラビットの獣種である青年、『兎身創痍』ブーケ ガルニ(p3p002361)曰く、まぢゃむ……おそらく、マジ無理……って気分らしい。
「糞あちぃのに、なんてことをしやがる……」
 銀狼の獣種にも似た旅人の男性、『彼方の銀狼』天狼 カナタ(p3p007224)は普段、もっと紳士的な態度をとっているが、この暑さの前ではイライラも止まらず。
「ここまで苛つかせるのは、一種の魔種に認定してもいいんじゃないか……?」
 自らの毛皮もあって暑さが耐え難いカナタは途中、川の水を被って頭を冷やそうとする。
 それでも耐えられず、彼は凍らせたジュース入り水筒でなんとか涼をとっていた。
「おのれ! ガッデムホット!」
 そこで、怒りを漲らせていたのは、セクシーダイナマイトな長身美女、『悪の秘密結社『XXX』総統』ダークネス クイーン(p3p002874)だ。
「ただでさえ、このクッソ暑い時期に暑苦しい事この上ない奴め!」
 なお、ダークネスはUV殺しで日焼け対策、キンキンに冷やしたドリンク『24バトラーズ』を氷と一緒にして魔法瓶へと入れてくるなど、準備に抜かりはない。
「熱中症対策必須、ねえ」
 ブーケはその前に熱射病になりそうで怖いと語る。
 脱水症状も体温の上昇も一大事なのだ。
「水分補給のタンマはあり? なし? ……世知辛いね」
 戦いにタンマなどない。おそらく、敵はそんな隙など許してはくれないだろう。
 だが、こんな中でもテンションが高いメンバーが2人。
「おー、アツイ! アツイ! ホントにアツイゾッ!」
 ワイルドな野生少女、『やせいばくだん』リナリナ(p3p006258)は感じたままにこの暑さを表現する。
「オーッ!! オジョウサン! 熱いノだいスキ!!」
 ウツボカヅラから顔を出す中性的な可愛い子という容姿の『RafflesianaJack』オジョ・ウ・サン(p3p007227)は、「熱くナルデスヨー」と猛暑の中でも活発に動き回る。
「……トコロで、モショモショ、なンなンでショーネ??」
「猛将猛暑って、冬将軍のお知り合いやろか。迷惑な一門やね」
 そんなオジョの疑問に、ブーケが真面目に答える。
「心頭滅却せぇへんでも、現に目の前にいてはるごっつ暑苦しいんを打ちのめしたらちょっとは涼しなるかな?」
 彼に促されて見れば、前方に、4つの光に囲まれた燃える人影が。
「原因、あのオッサンだなっ! ……名前、モショショの……猛暑!」
 時期的に残暑だというリナリナの言葉はさておき。
 叫ぶ彼女が見据えていた魔物は、今回の事態を引き起こした原因、猛将猛暑だ。
「ははは、もっと、もっとだ。もっと暑くなれ!」
 そいつは人物大くらいの4つの輝く球を引き連れ、これでもかと街を熱気に包んでいる。
「この暑い時期に、さらに熱そうな敵なんだね」
『熱中症が起こりやすい時期に厄介極まりないな』
 胸の十字架に宿る魂とそう会話していたのは、長い白髪にオッドアイの少女、『穢翼の死神』ティア・マヤ・ラグレン(p3p000593)だ。
「もし、ノトス(南風の神)がこんな暑苦しい奴だったとしたら、私は二度とまともな顔して神話読めないわよ……」
 げんなりしていたのは、ルチアだけではない。
「あ、あつい……」
 異常な熱気によって街の人々は皆気力を失い、ぐったりして動けなくなっていた。
「倒れる人が出る前に、さっさと倒してしまおうか」
 ティアに同意するメンバー達はすぐ、その外敵どもへと近づいて。
「残暑のオッサン、邪魔! みんな迷惑! 帰れ!」
 街から追い返そうとリナリナが叫びかけると、猛将猛暑達はこちらに気づいたようだ。
「まだ暑くなっていない者がいたのか! 暑くなれよ!」
 そいつの態度は何ともむさ苦しい。
「困るばかりならず、このままでは体力を奪われ倒れる方も出てしまうでしょう」
 仲間達や待ちの状況を見ていた『白綾の音色』Lumilia=Sherwood(p3p000381)がそこで相手に語り掛けるように呟く。
「乙女にとっても、過ぎる熱と日差しは大敵です」
「そんなに暑くなりたいなら、太陽の真ん中にでもぶっ飛ばしてくれよう!」
 丁度、相手へと叫びかけるダークネスは日焼け対策をばっちり講じているが、日差しでピリピリ痛むのは体が悲鳴を上げている証拠。
 その存在は傍迷惑そのものと、 Lumiliaは総評する。
「悪いですが、早急に排除いたしましょう」
 そうして、イレギュラーズ一行はこの魔物の一団の討伐を開始するのだった。


 街を包む熱気はさらに強くなってきている。
「もっとだ、もっと暑くなれよ!」
 猛将猛暑は一層その身を燃え上がらせ、従える光球を強く輝かせて。
「う、うう……」
「あ……、あ……」
 その影響で、すでに倒れかけている住民もちらほら。このままでは非常に危険だ。
「おー! 水分補給からの、戦いの舞!」
 熱中症対策をしっかり行うリナリナは、てんてけてんてけと戦いの舞を踊り始める。
「るら~! 残暑! 残暑!」
 あのオッサン……猛将猛暑の排除こそが正しい熱中症対策だという彼女の主張は間違いない。
「咲け、降る災厄、暗き神秘より護る者」
 戦いに当たり、Lumiliaは『カランコエ』を起動し、魔力の糸によって桜色に輝くエストックを編み出す。
 そして、彼女はフルートを手にして演奏を始めた。
 響く音色は、神の剣を授かりし英雄の詩曲。その旋律は戦う仲間達へと加護を授けて戦いを有利にしてくれる。
 仲間の援護を受け、距離を詰めるメンバー達の後ろから、ダークネスが敵を纏めて狙うように攻撃を仕掛けていく。
「我が名は悪の秘密結社「XXX」が総統! ダークネスクイーンである!」
 高らかに自らの名を語る彼女は、初手からいきなり必殺奥義を繰り出す。
「このクソ暑い真夏日に、暑くなれよと余計なお世話! ……お天道様が赦しても、この我が赦さん!」
 全身のオーラを、ダークネスは極限まで両手の間へと集中させて。
「食らえ、世界征服砲!」
 ダークネスは一気に解放した暗黒の極太ビームによって、正面の光球を猛将猛暑と後ろの光球もろとも貫いていく。
 それを受け、応戦を開始してくる光球は光り輝いてこちらの目を眩ませようとしたり、怪光線を発して突撃するメンバーの体を撃ち抜いてきたりしてくる。
「トツゲキ、るら~!!」
 だが、リナリナはそれらにも全く臆することなく、駆けていく。
「おー、敵はオッサン×1、オッサン玉×4!」
 勝利の為には「勝ったもん勝ち」と、なんとも安直なリナリナ。
 オッサン玉……光球など見てはおらず、彼女はオッサン本人、猛将猛暑ただ一人を狙って。
「殴られる前に殴る! 殴られても殴る! っていうか、殴る! 殴る!」
 『掘り出し物』を手にし、リナリナはひたすら殴り掛かっていく。
 さらに、ティアもまた光球をやり過ごしつつ、真横から猛将猛暑へと攻め込む。
 初手は手にする杖『失楽園』での殴打に格闘と、魔術を織り交ぜて、ティアは燃える身体に痛打を与えようとしていく。
 だが、その燃える体は攻撃する度に、炎が襲い掛かるのが面倒なところ。
 リナリナとティアの体に炎が駆け巡り、焦がしてしまう。
「そうだ、暑く、暑くなるんだ!」
 敵は全身を大きく燃え上がらせ、周囲へと熱波を発していく。

 他メンバー達はその熱気によって、思考を奪われぬよう気を付けながらも周囲の光球を叩く。
「ピカピカしてはる光球で、1番近くにいるんを狙おうね」
 幻惑のステップを踏み、ブーケも光球を狙う。
 現状、相手は比較的固まっていることもあって、冴え凍る舞踏によって周囲を凍りつかせんとして。
「あ、周囲が氷結するほどの攻撃、ひんやりしてええなあ。虚空に打ちたなるね」
 問題はそれだけの反動が本人にも及ぶことだが、この状況であればそれもやぶさかではないブーケである。
 距離をとるメンバーも、光球を狙っていく。
「ジワジワ弱るトいいデスヨ!!」
 あまり叩きすぎると、相手の反撃が痛い。それは猛将猛暑も光球も変わらない。
 その為、オジョは殺傷の霧を展開することで、敵陣を毒に侵す。
 直接の攻撃が面倒な相手とあって、その効果は絶大だ。
 なるべく、スリップダメージが入れば、こちらの被害も軽減できそうだとオジョは考えたようである。
 少し前には Lumiliaの姿があり、短節の呪歌を口ずさむ。
 すると、光球へと無数の瑠璃色の光弾が纏わりついていく。
 それらの光は徐々に大きな光を侵食していき、青く燃え上がった後で凍りつかせてしまう。
「長期戦は好ましくありません」
 Lumiliaも敵の体力を削るスキルを行使するが、散開する仲間達と攻撃を集中させてその数を減らしにかかる。
「暑いだけじゃなくて、さらにむさ苦しいとか……サイアク」
 前方から発せられる強烈な熱波に、ルチアがうんざりしながらも異界の神に祈りを捧げる。
 主張の激しい敵に、ルチアもかなり苛立っていたようで。
「うるっさいわね……。誰もいない所で一人勝手に励ましてなさい!」
 具現化していく光の槍を彼女はいくつも投擲していき、猛将猛暑ごと光球の体を貫いていく。
 一気に攻撃を仕掛けていくと、手前の光球の輝きがくすんできた。
「光球を殴るってのも、なんか違和感があるが。まあ、さっさと潰してやる!」
 カナタが繰り出す技は、『絶凍舞踏』。
 まるで敵を凍らせるかのように完封させるその連撃は、見とれる間に敵を倒してしまう。
 完全に光を失った光球は、穴の開いたゴム風船のように萎んでいった。
「みんなオッサン玉排除に動いてるなっ!」
 リナリナはジェットパックを噴射しながらも、燃え上がる残暑のオッサン目がけて殴り掛かっていくのである。


 その後、イレギュラーズ達は暑さとか熱さに耐えながらも攻防を続けて。
 流れた血を呪いに変えて光球に浴びせていたブーケ。
 ショックを受けた敵が怯んだところで、ブーケは仲間と共に狂熱的なダンスで削り、2度目のダンスで光球は倒れていた。
 光球を叩きたい状況だが、時に猛将猛暑が邪魔をしてくる。
「そうだもっと暑く、暑くなってみせろ!」
 敵は熱気を発して思考を奪い、自らにヘイトを集めようとしてくる。
 そんな仲間をルチアが助けようと動き、癒やしの光を振り撒いていた。
 一方で、ティアとリナリナは猛将猛暑を集中して狙う。
「攻撃します。退避を」
 ティアは周りの光球も合わせ、呪いを付与し精神力を奪う『穢翼・白夜』で削りながらも、猛将猛暑目がけて攻撃を行う。
 光球が動かぬことを見て、範囲攻撃を繰り返していたティアだったが、自らの体力の減少もあって、猛将猛暑目がけて深紅の一撃に続けて漆黒の二撃目を打ち込んでいく。
「そうだ、暑く、暑くなるんだ!」
 さほど意にも介さず、殴り掛かってくる猛将猛暑の連撃は非常に強力だ。
 その打撃によって追い込まれたティアは、パンドラの力に頼って踏ん張っていた。
「コラーッ! モショモショーッ!!」
 助けたくとも、光球から引き離したい状況と判断したオジョが猛将猛暑の注意を引こうとして。
「ゼンッッッッ! ゼン! アッツくネェ―デスヨ! コレッッッッポーーーッチも熱くねェーーーーッデス!」
「そうか、なら、もっと暑く、暑くなるんだ!」
「悔しかっタラ……エーっと、エーット……バーカ!!!」
 煽動するオジョの立ち振る舞いに気を取られた猛将猛暑へ、リナリナが攻め入って。
「おー、リナリナ頑張る! 頑張る!」
 リナリナも熱中症対策として火炎対策も講じており、敵に近づいて立体的な攻撃を仕掛けていく。
 その間、残る光球を攻める手も止まってはいない。
 時には、その眩い体で特攻してくる光球。
 そいつに向けて、Lumilia が仲間の回復を挟みながら、花の香り漂う無数の瑠璃色の光弾で援護攻撃する。
 光り輝く光球に対し、ダークネスが笑って。
「くくく……、貴様がどれだけ我が闇を照らそうとも無駄な事! UVケアは万全であるからな! UV殺し、絶賛発売中である!」
 ――説明しよう!
 どこからか聞こえてくる声が、ダークネスの購入した店を紹介してくれる。
 さらに、彼女はドリンク『24バトラーズ』も煽るように飲んで。
「キンキンに冷えてやがる! 犯罪的である!」
 ――説明しよう!
 別のスポンサーが……、以下略である。
 そうして、ダークネスはマジックローブで縛り付けた光球目がけ、再び両手の間のオーラを高めて。
「こいつでとどめだ、世界征服砲!」
 発射した一撃が残る2体の光球を貫き、1体の光球が光を失ってしまう。
 一旦、猛将猛暑を引き付けていたオジョも、残る光球の相手に注力するのだが。
「あまり痛すぎると、オジョウサンナイチャウのデ……ホドホドニ、デス!」
 ヒーラーが厚いチームとはいえ、猛将猛暑の火力が高いこともあり、手早く撃破をと一条の雷を迸らせて最後の光球を無力化して地面へと落としてしまう。
 なるべく、集落の建物に傷つけぬようにしていたのだが、それでも雷が建物の壁を削ったらしく。
「ゴメンナサイデス!」
 オジョは慌てて頭を下げ、平謝りしてしまっていた。

 残るは、猛将猛暑ただ1体。
「暑く、暑くなるんだ!」
 もういいと言いたくなるほどに燃え上がる敵は、リナリナを狙っていた。
 敵の挑発をすることなく、彼女は思いっきり敵を『掘り出し物』で殴りつける。
「おー、リナリナ知ってる! 炎、爆風で消える!」
 ジェットパックを使い、高く飛び上がった彼女は一回転して。
「るら~!! 暑中見舞い!」
 鋭角で急降下し、猛将猛暑に蹴りを叩き込み、爆発を巻き起こす。
 しかしながら、敵はその彼女へとつかみかかって。
「まだだ、まだ、熱さが足りない!」
 渾身の力で腹を殴りつけ、リナリナを卒倒させてしまう。
 水分を取りつつハイ・ヒールをかけようと構えていたルチアだったが、それを見てやむなく他メンバーの回復支援へと回っていた。
 ただ、特攻していたリナリナとティアのおかげもあって、猛将猛暑の勢いも衰えてきている。
「まだだ、まだ、暑く……!」
 そんな態度の敵を前に、ぬるいオレンジジュースで水分補給するカナタ。
 意外にも甘いもの好きの彼は気合を入れつつも、敵の態度に業を煮やして。
「暑苦しいんだよ。ちったぁ、獣人に優しくしろや!! これだから、夏は嫌いなんだよ!」
 カナタは毒の牙を突き立てて敵の体を犯し、拳を打ち込んでいく。
 殴る度に焦げる自らの毛並み。
 正直、近づきたくはないし、噛みつくのだって口が焦げてしまうが、カナタは感情封印と火炎無効で我慢する。
「くそ、毛皮が焦げ付いて黒くなったらどうしてくれるんだ! 黒狼も格好いいけど!」
 それでも、カナタは仲間と共に、鎮火しつつある敵へと一気に拳を振るう。
「暑く、あつく……」
 まともにカナタの拳を顎へと受けた猛将猛暑の体の炎が完全に消えてしまい、前のめりになって地面に崩れ落ちてしまう。
「モショモショ……燃え尽きちゃッタデス……?」
 恐る恐る、近寄っていくオジョは仲間に確認しつつ、その体を食べてしまったのだった。


 猛将猛暑の一団を討伐し終えて……。
 街にいつもの暑さが戻ってきたのだが、それでも人々にとってはまだ過ごしやすい陽気。
 住民達もようやく、日常の生活に戻っていたようだ。
 熱中病、熱射病へとかかった者はいたが、大事には至らないことを確認し、ティアは安堵していた。
 そんな中、希望のメンバー達は住民達からお風呂を借りる。
 Lumilia がお風呂で汗を流す間、ブーケが住民達へと自らの要望を伝えていて。
「外に出て猛暑と戦ってきたんよ、ねえねえ褒めてくれん?」
 冷房と除湿の効いた部屋でゴロゴロしているのが仕事なのにと主張する室内うさぎのブーケ。
 住民達は些か困った顔をしながらも、そんな彼を世話をしていたようである。

 程なくして、街を救った猟兵達へと振舞われたのは冷たいアイスクリームや氷の入った飲み物。
 それらに、ティアや風呂上がりのLumilia は嬉しそうな顔で口にする。
 その冷たい飲食物の美味しさは、言葉では言い表せないほどだっただろう。
 そんな中、人化できずにぐったりしつつ、アイスクリームをすでに3つも平らげていた人狼姿のカナタ。
「冷たくて甘いのがほしい、切実に……」
 新たなアイスを求める彼だが、そのもこもこした見た目もあって、少し離れた場所へと差し出す住民達の態度に、少し寂しさを覚えてしまうアラサーわんこなのだった。

成否

成功

MVP

天狼 カナタ(p3p007224)
彼方の銀狼

状態異常

なし

あとがき

リプレイ、公開です。
MVPは光球、猛将猛暑と倒したあなたへ。
とにかく暑い中の依頼、お疲れさまでした。
水分をとってゆっくりとお休みくださいませ。

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