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シナリオ詳細

夢を創った誰かの話
夢を創った誰かの話

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング


 ある日の練達。
 何の変哲もない――その場所は現代日本から来た旅人ならば馴染みがあるかもしれない――書店であった。ある旅人が作ったという本や、様々なフィギュアの類が並んでいる。
 大きな紙袋に『詰め込んで』この混沌に足を踏み入れた少年にとってはその類似品や過去の作品が手に入れられるこの場所は夢の世界であり、心の支えだ。
「あ~……在庫切れですね」
 店員が申し訳なさそうに笑みを溢す。決して、誰かの恨みを買う様な人相でない事からこの書店でのアルバイトが長続きしているのだろう。
 練達は『元の世界に戻りたいと願う人々』の集合体だ。もしも、元の世界の物品が存在しなければ怒り出す者だって存在することだろう。
「え……ない……?」
 項垂れる『サブカルチャー』山田・雪風(p3n000024)の絶望は確かにそこに有った。


 その日の雪風の頭上には暗雲が立ち込め、今にも悲し気であった。
「あの、実は……練達で~~~~」
 ごにょごにょ。
 その言をユリーカが一先ずと纏めてくれた。

 練達の書店から盗みを働く不届き者が存在しているらしい。
 どうやら、その商品をラサのオークションや闇市で販売して報酬を得ているそうだ。
 不届き者を赦すわけにはいかない。きっと、めろん(※フィギュア)も悲しんでいる。
 彼らは次の即売会にて『商品を盗む』心算なのだという情報をキャッチした。
 以前、自分が『うすい本』を販売した時のように即売会に参加する手筈は整えた。

「……とのことなのです」
「その即売会が実は闇市みたいなもんで、行くだけで、危険なんすけど」
 ごにょごにょ。小さく呟く雪風は普段のダウナーな雰囲気から一変し闘志に燃えている。
「本は用意したんで、頑張って囮になりましょ。
 そんで、その、盗まれた後に、そいつら追っかけて今まで盗まれた奴全てを取り換えすのが、ベストだと思うんすよね……」
 勿論、自分の本じゃ壁サー――大手サークルーーにはなれないだろうから、特異運命座標の知恵と力が必要だと雪風は云った。
「本は作る側でも売る側でもいいっすし、後で、戦いは必要なので英気を養ってもらうのだっていいんで!
 俺が、頑張るんで……その、ご一緒お願いします! マジ、プリプリファンの皆泣いてるのよ!」
 黙って居て、目の下のクマさえなければ見目は整っているのに。
 ユリーカの溜息を聞きながら、雪風はサークルチケットを順番に配った。
「グッズも、本も、夢ですよ。ほんとに、夢。その夢は、穢しちゃ、だめだと、いや、あ、はい。思うんです。
 俺も行くんで……その、あ、女性は、その、緊張しちゃってドモってすみませ……。が、頑張るんで……」
 よろしゃす、と小さく告げた雪風。彼が女性が苦手なのは――実は3つ離れた姉にオモチャにされていたから、なのだった。

GMコメント

 日下部と申します。山田ァッも皆さんと頑張ります。
 盗人からだいじなもの(?)を取り返しましょう。

●成功条件
・盗人から盗まれたものを取り返す。

●盗人グループ*5
 その実力はこれまでの被害を見るに高く、油断大敵です。
 転売を中心としているため、『目立つサークル』の本を盗み出すことを想定しています。
 先ずは彼らが盗みたくなる本を作成し、販売。その後、彼らのアジトを追撃する形で今までの盗まれた物品を取り返すことが必要でしょう。
 3名は前衛タイプ、1名はヒーラー、1名はBS特化という具合です。其々が盗みに適する非戦闘スキルを所有しています。

●山田・雪風
 サークル『ゆきりんご』のサークル主にして、普通の男子高校生的な旅人です。
 女性は3歳年上の姉、山田・氷花の存在で少し苦手にして居ると言いますが、今回はことが事なので頑張ります。
 戦闘能力は皆無。それこそ、『本を作る』担当者の様なものです。指示があればお願いいたします。

●ゆきりんごのラインナップ
 ウケの云い暗殺令嬢モノ(全年齢ですよ!)を準備してみました。
 その他も案があれば雪風は頑張ります。皆さんで本やグッズを作ることも可です。
 予算はローレットが持ちますので大丈夫です。

●即売会の会場
 危険性はありません。ここで戦闘行為を行うのはご法度なので、盗人に目星をつけてください。

●盗人のアジト
 練達の端にあるようですが、具体的場所は不明です。
 書店から盗まれたグッズ類や本類が存在しているようです。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

コメディタッチです。どうぞ、よろしくお願いいたします。

  • 夢を創った誰かの話完了
  • GM名日下部あやめ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2019年06月04日 21時55分
  • 参加人数 8/8人
  • 相談6日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

エリア・アトラス・サンシール(p3p000413)
真宵の魔導師
シエラ・バレスティ(p3p000604)
白い稲妻
夜乃 幻(p3p000824)
『幻狼』夢幻の奇術師
口笛・シャンゼリゼ(p3p000827)
エリーゼより、貴女へ
ユーリエ・シュトラール(p3p001160)
愛の吸血鬼
ムスティスラーフ・バイルシュタイン(p3p001619)
ムスティおじーちゃん
ボルカノ=マルゴット(p3p001688)
ぽやぽや竜人
ガーベラ・キルロード(p3p006172)
noblesse oblige

リプレイ



 カリカリと、紙を滑ったペンの音。転がった鉛筆の芯がぽきりと折れ、何処からか溜息が聞こえる。
 幾度かのノックの後、げそりとした顔で特異運命座標を迎え入れた『サブカルチャー』山田・雪風(p3n000024)は深いため息をついてテーブルについた。
「ふむ。雪風様……いえ、ここは敢えて山田様と呼ぶでありますが」
 散乱した書物を正しながら『はんぶんメイド』口笛・シャンゼリゼ(p3p000827)はじい、と疲労の色の濃い雪風の顔を眺める。常ならば名前で呼ぶところだが、彼の事は『山田』と呼ぶのが相応しい気がシャンゼリゼにはしていた。
「山田様の落ち込んでいる顔は何だか……『本気で可哀想』に見えるでありますな……」
「うええ……まじすか……」
 がくり、と肩を竦めた雪風にシャンゼリゼはこくり、と小さく頷いた。涼し気な瞳を細め、「ここは一発、口笛も一肌脱ぐでありますよ」と穏やかに声をかける。
「はあ、神か……」
「書物は知識。知識がなければ奇術などできません。
 ……貴重な書物を盗むなど言語道断で御座います。
 不肖、夜乃幻。奇術師として人肌脱がせて頂きましょう」
 感涙する雪風に御機嫌ようと腰を折った『『幻狼』夢幻の奇術師』夜乃 幻(p3p000824)は美しいかんばせに一等の笑みを乗せた。
「シェアキム×レオパル本、素敵だった。この文化を潰してはいけないね、頑張るよ!」
「あ、そっち派なんだあ……手伝ってくれるならコピ本でいいなら、作るよ、うん」
 俺なんでも大丈夫だから、と告げた雪風に『ムスティおじーちゃん』ムスティスラーフ・バイルシュタイン(p3p001619)は満面の笑みを浮かべる。愛らしい微笑みの彼が張り切る様子を眺めた『真宵の魔導師』エリア・アトラス・サンシール(p3p000413)は浅く息を吐いた。
「夢はとっても大事! それを盗むなんて許せない輩であるな? 捕まえてお仕置きするのである!」
 ふふん、と胸を張った『ぽやぽや竜人』ボルカノ=マルゴット(p3p001688)に『農家系女騎士令嬢様』ガーベラ・キルロード(p3p006172)はきらりと瞳を輝かせる。
 令嬢としては落ち着いた軽装のガーベラは今回も衣装を着るのだと鞄の中に沢山の『装備』を準備している。リュックサックを会場使用に代えていくというボルカノもどこかウキウキとした調子だ。
「オーホッホッホ! アーベントロート派キルロード家が長女、ガーベラ・キルロードですわ!
 山田様はお久しぶりですわ! 以前と同様お手伝いに来ましたわよ!」
「あ、ガ、ガーベラさん。ありがとう……!」
 少し慣れが出て来たのか雪風が安堵した様にそう言ったそれに『輝きのシリウス・グリーン』シエラ バレスティ(p3p000604)は「まるで紙からキャラが飛び出してくるようなインパクトを目指すよー!」とペンを握りしめた。
「二人の思い出を皆にも知って貰う為に力を貸してユーリちゃん!」
 シエラのその言葉に『愛の吸血鬼』ユーリエ・シュトラール(p3p001160)はこくりと頷いた。解放状態のシエラは長い白髪と緑の瞳に熱意を宿している。
 赤い瞳をぱちりと瞬かせ「絵本の作成しかしたことないんだけど……」と戸惑うユーリエは全ての才を投じてでも『二人の思い出』を作らんとするシエラの為に『なんでもやるよ!』と力強く言う。
「なんでも?」
「んん? どうして山田さんが反応したのかな――? ひとまず、山田さんにも手伝ってもらおうね!」


 即売会と言えば、と幻は早速マーケティングを始めた。その場所は混迷を極め、いついかなる時でも自身の欲求に忠実でなくてはならない――ならば、その欲求の矛先が向く存在を探せばいい。
「……なるほど、売れる本は有名人が載っていて、想像上の舞台で百合や薔薇が咲く本なのですね。
 花が好きとは風流な……ならば、舞台は学園と致しましょう」
 想像上で百合や薔薇が咲く――例えば、シエラが作成しようとしている冊子は清らかな白薔薇が咲き誇るであろうし、ムスティスラーフが好む種は大輪の赤薔薇がちらつく。
 雪風は「そう、同人誌ってほら、あの……俺らの世界だと、その、ブンゴーって人たちが……」ともだもだと答えている。シャンゼリゼが「有名な作家という事でありますな?」と問うたその言葉にガーベラは成程、と頷いた。
「ええ、ええ、有名人――青薔薇がお似合いになるご令嬢なんて、大人気も大人気ですわ!」
 彼女はと言えば、以前も雪風のサークル活動を手伝い華やかなる青薔薇の耽美を心行くまで堪能したそうだ。人それぞれ――しかして、ファンが多い方が販売数は見込めるだろうか。
「練達で有名人といえば、マッドハッター様。
 僕がマッドハッター様に扮しますから衣装をお願いしてもいいですか?」
「あ、う、うん。マッドハッターなら~……練達の、ファンって言うフィールドワーカーの人とのペアかなあ……」
 ぶつぶつと呟く雪風はスケッチブックに鉛筆を滑らせる。よどみないその動きを眺めたボルカノは「スケッチであるか?」と首を傾いだ。
「女性版マッドハッター、ラーシア様、暗殺令嬢様で。フギュア? と呼ばれる創作物もいいかもしれませんね」
「たくさん種類があるのは良い事である!」
 楽し気に買い物準備を整えるボルカノに雪風は「なるほどなあ……」と小さく呟いた。
「さあ、手を止めてる場合じゃないよ雪風さん!
 あ、女性苦手なんだっけ? 少し離れた方がいいかな?」
「あ、い、いや……大丈夫。今日はよろしく、シエラさん」
 災厄の本気を見せつけるシエラはユーリエと共に幾つかの『案』を提示していた。
 曰く――雪風は「これはいける」と確信したほどである。
「まずは!
 その場で思わず抱きたくなる様な麗しき魅力溢れる暗殺令嬢さんのセクシィパンフ。
 今回製作して貰う生き生きとした『学園PPP』の個性豊かなキャラ達。
 最後に密かに息抜きで製作するローレットでの依頼体験を元にした『Y&Cわからせ神話』」
「わからせ――?」
「ユーリちゃんと私が活躍して悪役をあらゆる手段で『分からせる』本だよ!」
 その内容が気になると言った雪風にシエラがにい、と笑った。
 実動態ではなく、裏方として本を作成することに精力的なシエラは美術系のスキルすべて生かす様に背景やトーン、ペン入れ、ベタを担当していく。
「雪風さん、この色合いなんだけど――」
 クオリティUPのため――そして、完成の為に。

 ――熱い心で描き続けるのだ、ペンは剣より強し……唸れ!
 ライトニング・ザ・ゴッドアァァート!!!!!

「……お、おお……」
 驚愕に隈に縁どられた瞳を瞬かせた雪風の隣で、ユーリエもまたきょとりとしていた。
「だ、大丈夫かな……」
「き、きっと……」
 ――『気持ち良くなる薬』飲んででもクオリティを上げる……上げ続ける!!


 当日は晴天なり。鮮やかな太陽が降り注ぐ中でもホールに長テーブルを設置し、ここが勝負どころと言わんばかりの特異運命座標達。
 げそりとした調子の雪風とシエラを気遣う様にユーリエは僅かに肩を竦めた。
 目の下の隈は勲章だというシエラはラーシア・フェリルのコスプレに身を包む。
 設営する幻はDr.マッドハッターの衣装に身を包んだ。奇術師の衣装であることに違いはないがカラフルな装いのマッドハッターに近づけ、その女性バージョンとしてのアレンジが僅かに加えられている。
「本は盗みやすいよう平積みに、フィギュアもたっぷりだ。
 時折、机の下から商品を取り出して隙を見せることも忘れないさ――私の計画は完璧だよ」
「本物のDrのようでございますね」
 ふむ、と頷くシャンゼリゼに幻はウィンクをひとつ。クオリティに妥協はしないというその気持ちがよくよくわかる。
「まあ! まああ!
 皆様が作った暗殺令嬢物も全部買いますわ! ああ、素敵なリーゼロッテ様がいっぱい!」
 感涙した調子のガーベラは以前の通りにプリティ★プリンセス2ndの敵役として登場する『アリエッタ』のコスプレに身を包む。
 ムスティスラーフの提案した大きめのポスターを飾り、サークルが目立つようにとした配慮はここでも欠かさない。
 シャンゼリゼとボルカノは会場内を手分けして悪党のグループの探査を担当していた。
 超視力、透視、ファミリアー、ハイテレパスを介してシャンゼリゼとやり取りをしながらボルカノはうずうずと周囲を見て回った。
(本当は我輩も見て回りたいけどがまん……! がまん!!
 買い物客に紛れるような格好していくのであるよ。リュックサックとか背負って!)
 索敵ではなく、個人的にこの空間を楽しみたい。けれど、それも叶わぬかと気分だけでも一般客に紛れてボルカノは歩き続ける。
 ふと、サークル前に辿り着けば、制服一式に青薔薇を飾った暗殺令嬢コスチュームのユーリエと塔主カスパールのコスチュームに身を包んだムスティスラーフが客寄せをしている。
「一般的な顧客の服装である! 似合うであるかな? ふっふーん!」
「素敵だねえ!」
 にんまりと笑ったムスティスラーフは本の売り方も工夫すると雪風に伝えていたギフトを使用し、本をダイナミックに売り捌く様子は人目を引く。
 あっという間にゆきりんごを囲む人の群れ。ボルカノとシャンゼリゼはその様子から『狙い』がこちらに定まった気配を確かに感じていた。
 盗人が居たならば蛍光インクでその行く手をしかと掴むとしたムスティスラーフにキィとユーリエの蝙蝠が鳴く。
 暗殺令嬢らしい立ち回りと信仰蒐集を使用した客寄せ。ガーベラとユーリエで十分な集客が見込めている。雪風は「壁サーかなあ……」と呆然とその様子を眺めていた。
 女性客が楽し気に眺めている様子に幻はに、と笑みを浮かべる。普段の涼し気な目元に乗せた色香はマッドハッターを演じる所からくるものか。
「おや、私の可愛いアリス。私の載ってる本やフィギュア、買ってくれるね?」
 くい、と指先を添えてその顎を持ち上げた女性マッドハッターに女性客の悲鳴が上がる。購入を促されたならば、勿論、と応えてしまうだろう。
 ……そうしているうちに追跡は完了していた。集客を早期に見込んだことで動き出しが早かったのだろう。むわりと熱気の立ち上る場所より、根城へと足を運んだボルカノとシャンゼリゼが頷き合う。
 早期撤退だ、とサークルを畳んだ特異運命座標の面々も、その場所へと集結していた――コスチュームは、そのままで。


「やいやい悪党ども。御用であります。悪い奴らはボコボコでありますよ」
 堂々たる佇まいでシャンゼリゼが踏み込んだ。その名乗り口上に反応した様にざわりと周囲が浮足立つ。
 なんだ、と言わんばかりの悪党たちを一堂に集めるシャンゼリゼの背後より飛び掛かる様にして敵陣に呪いの爪で傷を刻み込むボルカノ。凶を刻むそれにちょっぴりとドジッコスパイスを乗せて彼は息をすぅと吸い込む。
「盗んだららめー! 我輩のお仕置きを喰らえー!」
 盗品が燃えぬようにと気を配るボルカノの背後より保護結界を展開したガーベラが「おーっほっほっほ!」と高らかに――そして、気品ある笑い声を上げる。
「皆様が心血注いで作った芸術品を正当な対価を払わず、金儲けの道具にするなど言語道断! 報いを受け反省なさい!」
「なっ、何者――!」
「私はアーベントロート派キルロード家の者ですわ! ……神妙にお縄に尽きなさい」
 周囲の目を受け止めるシャンゼリゼを保護するようにガーベラが滑り込みその強い意思を持ち、叩き込む。
「よぉし、シェイプシフトなんてしなくってもいい僕の出番だよー!」
 にこりと笑ったムスティスラーフ。穏やかな彼が使うスキル――告死はただ、一閃する。
 性欲と煩悩、夢と希望、復讐の炎、心の闇。全てを乗せた一撃に『お仕置き』前で手加減しているユーリエとシエラが「強そう」と言葉にする。
「え、技の名前的に手加減する気がなさそう?
 大丈夫! 精神的とか社会的に死を与えるから! パンツを切り落としたり、唇一閃ラブチュッチュ!」
「そ、それはこわいでありますね……」
 呟くシャンゼリゼにムスティスラーフはにこりと笑った。
 幻がふわりと揺れるように悪党を翻弄し続ける。奇術師の嗜みは、只、淑やかに場を盛り立てることだ。
 くるりと舞う幻を目掛けた一撃を受け止めるエリアが鈍い声を漏らした。
「儚く脆いものだとしても夢を持たなければ人はいとも簡単に堕ちる。
 希望を奪う様な奴らに負けてたまるか!」

 そうして。
 そうして、守られた『戦利品』の山の前で雪風がほっと息を吐く。
「さあお前たち。山田様に謝るであります」
 悪党の首をぐい、と掴んだシャンゼリゼ。『わからせ』とはこういう事かと雪風はぼんやりと眠気眼でそれを眺めている。
 どうしてと抵抗を見せた悪党にシャンゼリゼはその怜悧な瞳をきらりと輝かせ静かな声音で囁く。
「いいから謝るであります」
 ふい、と顔を向けた悪党にユーリエが「シエラちゃん」と囁く。蹴戦のポーズ――高く足を上げたシエラが「これでも?」と『わからせ』るべくにんまりと笑みを浮かべる。
「これが、分からせ……」
 その呟きに少女二人がにんまりと笑う。
 誰かの夢と希望を詰め込んだ、誰かのための創作物。
 それは夢を創った誰かと、それを護った者たちのおはなし。

成否

成功

MVP

シエラ・バレスティ(p3p000604)
白い稲妻

状態異常

なし

あとがき

 この度はご参加誠にありがとうございました。
 山田君も女性慣れしてきたのか皆さんと楽しく即売会を楽しめたかと思います。
 素晴らしい創作意欲の貴方へMVPをお送りいたします!
 素敵な思い出になりましたら幸いです。

 また、ご縁がありましたら。是非に。

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