シナリオ詳細
うずまきコインと青晶洞窟
オープニング
●うずまきの魔物
新米冒険野郎はサクセスに燃えていた。
ダンジョンを攻略し名声を轟かし、女の子にキャーキャーいわれたかった。
そんな彼が最近になって仕入れたのは、青晶洞窟にまつわる『うずまきコイン』の噂話だ。
うずまきコインとはその名の通り美しいうずまき模様が彫り込まれた円盤である。直径約六センチ、厚さ三ミリのモンスタードロップ素材である。
そう、これは人工物でもまして鉱物でもない。あるモンスターの身体に生成される物体なのだ。
ある魔術道具の卸業者がうずまきコインを大量に欲していると聞きつけた冒険野郎はナイフとローブをひっつかみ、土煙をあげんばかりに青晶洞窟へと飛び込んだ。
青晶洞窟はその美しさでも知られる洞窟だ。
所々に存在する青水晶は淡いきらめきをもち、光の入らない洞窟内で僅ながら光源の役割を果たしている。
その美しさもさることながら、地下水が所々に満ちていて奥からこうこうと水晶の光が漏れ出るのだ。
だが新米冒険者が注目したのはそこではない。
所々に生まれた小さな湖から飛び出すモンスター、『ウィールタッド』だ。
こいつを倒してコインをはぎ取れば儲かるぞ。そう考えて飛びかかったが運の尽き。
ウィールタッドは身体の前面に露出させたコインの渦巻きをぐるぐると回し、直視してしまった冒険野郎はたちまち平衡感覚を失ってしまったのだ。
よろめく彼に飛びかかるウィールタッドの群れ。
コインの裏からぐわりと広げた大きな口は、人の手くらいは噛み千切ってしまいそうな程凶悪な牙が並んでいる。
死んでたまるかの精神で命からがら逃げ出して、新米冒険野郎の冒険は終わったのであった。
●素材採取依頼
『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)がある日、あなたにこんな依頼を持ってきた。
「『うずまきコイン』を知っていますか? あるモンスターから採取できる素材なのですけど、これを沢山とってきてほしいという依頼が来ているのです」
依頼主は魔術道具の卸業者だ。
幻想(レガド・イルシオン)西部にあるという青晶洞窟にはウィールタッドというモンスターが沢山生息している。
このモンスターは二本足と大きな尾びれをもった生物で、前面に渦巻模様の鱗を沢山つけているのが特徴だ。
この鱗には獲物の平衡感覚をなくし、最悪前後不覚にまで陥れる催眠魔術をもたらすというのだ。勿論はぎ取ってしまえばただのコインなのだが、内部蓄積した魔力が魔術素材によいということで多く取引されることがある。
「ウィールタッドを倒してコインを沢山採取するのが目的なのですが、戦うときに渦巻きのぐるぐるにやられてしまわないように注意するのです。
もし気分が悪くなったらお茶を飲んでちゃんと休むといいと言われてるのです」
そこまで説明すると、洞窟近くにあるという酒場の地図を手渡した。
- うずまきコインと青晶洞窟完了
- GM名黒筆墨汁
- 種別通常
- 難易度NORMAL
- 冒険終了日時2018年02月19日 21時10分
- 参加人数8/8人
- 相談7日
- 参加費100RC
参加者 : 8 人
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参加者一覧(8人)
リプレイ
●ウィールタッドと地底洞窟
銀髪で片目を隠した女……もとい、『特異運命座標』エリザベス=桔梗院=ラブクラフト(p3p001774)がこちらに向けて両手の人差し指を向けている。
目も覚めるようなブルーの爪がぐーるぐーると右回りに円を描く。
「何だァ……?」
対面。『戦好きのハイエナ』Briga=Crocuta(p3p002861)が目を細めて理解の難しそうな表情をした。
「ウィールタッドは、鱗の渦巻模様を利用して催眠術を仕掛けてくるとか。つまりわたくしも、渦巻を描けば催眠術が可能なのでは。ぐ~るぐ~る……いかがでございましょう」
「ウィールタッドってうめェのかな」
「効いていない……だと……?」
エリザベスのお戯れに付き合っているのかいないのか、Brigaはどこかぼうっとした顔で目をそらした。
そばに見えるは岩のうろ。
いかにも地下へと続いていそうな暗い斜面が続いているが、表面にはちらほらと青いきらきらが発生していた。
きらきらと放つ鉱石にそっと手を触れる『闇惑星』Dark Planet(p3p001915)。
「この世界に来て初めての冒険ですネ。洞窟探検とはわくわくしてしまいまス」
Darkはどこかすき取った女性型の粘液体だが、Darkの身体もどこかきらきらと美しいきらめきを放っていた。洞窟の中ではさぞ栄えることだろう。
一方で闇になじむような真っ黒いボディの『シーナ』7号 C型(p3p004475)が洞窟のややしめった地面を踏んだ。
機体に組み込んだカンテラに光をともし、洞窟の薄暗い部分を照らし始める。
「未開の地があれば探索したいものだ」
「それは分からんが、聞いてた通りに綺麗な洞窟だな」
7号C型の横に並ぶ『誰ガ為』佐山・勇司(p3p001514)。
勇司は靡くマフラーをぎゅっと握ると、赤い閃光と共に鎧を瞬間装着。
7号C型と並べばくっきり栄える赤と黒のツートンカラー。二人はアイシールドを赤くギランと光らせて洞窟へと踏み込んだ。
「今回の目的はモンスター素材の採取、ってな。冒険を始めるとしようぜ、戦友?」
Darkもそうだが、『他造玉石』ジル・チタニイット(p3p000943)も不思議なきらめきを放っていた。
洞窟の青い鉱石がはなつきらきらを受けて、ジルの白い髪がきらめきを返すのだ。
目の宝石がすこし大きく開かれ、光を呼吸するかのようにきらきらを返し始める。
洞窟の光景が楽しいのか、それとも自分の身体がキラキラしておもしろいのか、ジルは壁や天井を触っては興味深そうに頷いている。
それを横目にオリーブ色のザックを背負い直す『本能を生きる漢』ガドル・ゴル・ガルドルバ(p3p002241)。
「あちこち触ってると危ないぞ」
「分かってるっすけど、きらきらが不思議でつい触っちゃうっす」
「わからんでもないな」
歯を見せて笑うガドル。
そうして、足下をちょろちょろ蛇行しながら壁や床を観察して回っている『chérie』プティ エ ミニョン(p3p001913)を見下ろした。
「きらきら! 綺麗! きっとうずまきコインも綺麗なんだろうな~。それがついてるウィールタッド君はどうかな、可愛いかな?」
「凝視したら目を回すらしいぞ」
でもでもーと言って身体を左右に振るプティ。
髪色や装備が酒場で相談していた時(赤くて槍持ってたり黄色くて剣持ってたり)とすっかり違うので一瞬別人かと思ったが、中身はプティそのまんまであるようだ。
プティが腰(?)につけたカンテラをつついて光を揺らすと、青いきらめきに混じってぼんやり浮かぶ奇妙なエネルギー体を見つけた。
『んー?』という顔で凝視するジルやプティたち。
「ここはわたくしが」
エリザベスはスッとみなの前に出ると、どこか仰々しく3メートルの棒を取り出した。
「皆、丸太はもったか!」
「「…………いや」」
無表情(というか表情が見えない)で応える勇司と7号C型。
エリザベスは無敵のメンタルでノリを続行すると、丸太……じゃなくて棒をつかってエネルギー体のある場所をつついてみた。
ギュインと音を立てて奇妙なガスが広がっていく。
「罠でございますわね。酒場に集まり、ダンジョンに潜り、棒で罠を防ぐ……実に冒険、ワクワクして参りました」
近くの湖からウィールタッドたちが飛び出してくるが、なんだかきょろきょろとしている。
罠にかかった獲物を襲おうと飛び出してきたが逆に罠に誰もかかっていないことで若干の混乱をしているようだ。
罠への技術や探索技術を持っていなくても、照明器具や探索アイテムをしっかり装備してきたのが良かったらしい。
でかした、とでも言わんばかりにギラリと歯を見せて前へ飛び出すBrigaとガドル。Brigaは無骨な斧を、ガドルは赤黒カラーの手甲を装備し直すと、迷うウィールタッドに先制攻撃を仕掛けた。
ガドルが『そらよ!』と鋭いローキックでウィールタッドの下半身を蹴りつけると、ばたついた所にBrigaの斧による豪快なゴルフスイングが叩き込まれる。
ウィールタッドはぎゃみんと変な声を出して吹き飛び、洞窟の壁に激突してころころと落っこちた。
「来いよこのデブ魚ァ!! こんがり焼いて食っちまうぞオラァ!!」
ウィールタッドのヘイトを稼ぐように挑発するBriga。
まだ無事なウィールタッドが振り返り、前面にびっしりある渦巻き状の鱗をぐるぐると回し始めた。
「み゛ゃー! ウィールタッド君、思ったよりきもちわるい!」
両手で目を覆うプティ。
「見た目が気持ち悪いフレンズでございますわね」
エリザベスは腰からブルーカラーの拳銃を抜くと、早撃ちで魔術弾を連射。鱗にあたったウィールタッドはぐらりとよろめき尾びれをびちびちやってバランスを取り始めた。
その間にジルとDarkがプティを抱っこして両サイドからいたいのとんでけしていた。
具体的にはジルが宝石のような爪でおまじないの印を描いてきもちわるいのを直し、Darkが手のひら(?)から粘液をわけるようにして塗り込んで患部のダメージをいやしていく。
「痛いの飛んでいけっす!」
二人の治癒がよほど気持ちよいのか、プティは一転してほわーっとした顔になっていく。
その一方で、気を取り直したウィールタッドたちがタッグアタックを仕掛けてくる。
洞窟の壁を蹴るようなテクニカルなジャンプをして顔の位置まで飛ぶと、鱗に覆われた前面をまるごと開いて大きな口を露わにした。
噛みつく気だ――とジルたちが気づいた時には既に黒い影が赤い軌跡を引いて割り込んでいた。
勇司だ。そして7号C型だ。
彼らはそれぞれのでっかいエモノを両手でしっかりと握り込むと、飛びかかるウィールタッドの口それぞれに強烈な打撃を叩き込んだ。
ホームランバッターもかくやという勢いでウィールタッドをかっとばし、天井と壁とついでに床へバウンドさせていく。
「戦友――」
「ああ――」
勇司と7号C型はそれぞれ左右を入れ替わると、そのステップを力の流れに変えた。7号C型は赤いレイラインの走る後ろ回し蹴りを、勇司はマントをぐるぐると巻き付けて強固にした拳でのストレートパンチをそれぞれ叩き込む。
ウィールタッドはばちんと音を立てて潰れ、いくらかの鱗を残して転がった。
これでよし……と鱗(うずまきコイン)を回収しようと近寄った所で何かの気配に気づいて飛び退いた。
新たなウィールタッドが湖から飛び出し、威嚇を始めたのだ。
距離が近すぎる。ここはダメージをくらっていくべきか……と思ったその時。
「どいてどいてっ!」
プティの一声。プティは両手でしっかりと大きな(?)杭発射機を構えると、目を見開いて狙いを定めた。
パイル、シュート。
ウィールタッドのド真ん中に命中した杭はそのままウィールタッドの身体を洞窟の端まで飛ばし、壁に打ち付けるかのごとく固定した。打ち所がよほど悪かったのか、ウィールタッドはその一撃で完全に沈黙してしまったようだ。
こいつぁすごい。と、誰かがぽつりと言った。
●きらめきのなかでの休息
大きなドーム状の空間。
プラネタリウムのように青いきらめきに覆われた場所に、カンテラが三つか四つ灯っている。
軍用の野戦テントめいたものが、その中心にたっていた。
ガドルは適当な岩に腰掛け、ザックを開いて中身を手に取った。
じゃらじゃらと手にあたる独特の感触。撒いて遊べるくらいのうずまきコインが詰まっていた。かき混ぜた感覚はなんだか王冠キャップ(曲げずに外せた飲料瓶の蓋)を大量に集めたような具合だ。
ウィールタッド一体につき一枚くらいしか採取できないとなんとなく思っていたが……。
「一体で随分とれるんだな。30体倒した頃にはどれだけになるんだか」
横に腰掛けて黙々と酒を飲んでいたBrigaがちらりとザックを覗き込む。
金属製のスリムなボトルからぐいっと中身をあおり、干し肉を削って囓る。
Brigaとガドルは外見こそ違うものの、こうして並んでいると同族のようななじみがあった。
「ンンー……旨いなァ、やっぱイイモンだわ酒は……」
わかる、という顔でちらちら見るガドル。
お酒の話はさておくが、ガドルがザックを持ってきてくれたおかげでメンバー分をまかなえるくらいのテントセットや寝袋を抱えて洞窟をあっちこっちに探索することができた。うずまきコイン集めもはかどっている。
こういう点でも、適切なアイテムをしっかり揃えたのが良い影響を及ぼしていた。それはBrigaのお酒と干し肉も例外ではない。いつだって、いいものはいい効果をもたらすものだ。
そんな二人の横では、エリザベスが考える人みたいなポーズで岩に腰掛けている。
腰掛け始めてからずっとこの姿勢を維持しているので、もしかしたらツッコミ待ちなのかもしれないが、ガドルとBrigaがスルーした結果ものすごくシュールなオブジェと化していた。外見が美人なので尚のことである。
「随分ゆっくり眠らせてもらったな。交代していいぜ」
勇司があくびをしながらテントから出てきた。
彼は洞窟に寝袋を持ち込んで思いっきり睡眠休憩をとっていたようだ。
よもやモンスターの出る未開の洞窟でキャンプができるとは。
エリザベスは(姿勢を器用に維持したまま)視線だけよこしてきた。
「心配ご無用。わたくしは睡眠を必要としませんので……皆様の素敵な寝顔、このエリザベスがしかと記録させて頂きますわ」
「するなするな」
「けれどコレは、記録する価値がございますわ」
日記帳をピッと開いて見せるエリザベス。プティがネコに抱きついて眠る光景がスケッチされていた。
スケッチのまんま、ぼでーっとした大きめのネコに顔を乗っけて世にも幸せそうな寝顔を見せるプティがいた。
その横では7号C型がジルたちの怪我を救急箱を使って治療していた。
機械の手を細かく開いて器用にうまいこと治療していく。
治療した箇所にDarkが自分の身体(粘液)を塗り込んでいくことでみるみる治癒されていく。
おかげでそれまで傷があったのかわからないくらい見事に傷がふさがっていた。
そのお返しにというわけではないが、ジルが角から作った粉をスープに溶かして(?)振る舞っている。
「どうぞ、体の中からパワーを出して下さいっすね!」
「どうモ……」
貰ってすすってみると、なんだか元気が付くような気がした。
ジルの角には滋養強壮の効能があるらしい。
どうやらDarkにもちゃんと効果はあるようで、顔(?)についた三つの目らしき部位をすうっと心地よさそうに細めた。
ふと見上げると、精霊らしきものが『みゃーみゃー』と言いながらDarkの周りを飛んでいる。プティやネコにも珍しそうに群がっていた。知性が低いのでそれ以上のことはないが、まるでホタルが飛んでいるみたいでほっこりする光景だった。
ガドルがテントへ入ってくる。
「そろそろ出発するぞ。コインは必要充分って所なんだが……体力的には余裕がありそうだ。どうする?」
「もう暫く探索しよう。余分に納めて悪い顔はされないはずだ」
7号C型のそんな言葉に、ガドルは『そうしよう』と頷いた。
そしてテントから出ると、7号C型は祈るように手を翳した。
出発するまえにやってきたいことがあるという。それは……。
「――涅槃寂滅(ニルヴァーナ)」
●飽きるまで踊っていよう、きっと夜は永遠に続くだろうから
銀色のワイヤーが輪を描いて舞う。
ウィールタッドの足と尾びれに巻き付くと、天井の突起を支店にして身体を強制的に吊り上げる。
エリザベスは指に結んだワイヤーをくいっと引くと、膝立ち姿勢のまま吊るされたウィールタッドに銃を乱射。
ばちばちとはじける魔術弾。
そこだ、とばかりに杭撃ち機を構えたプティが杭を発射。
直撃を受けたウィールタッドはワイヤーを引きちぎる勢いで吹き飛び、地面をぬいぐるみのようにぽむぽむバウンドしていく。
うずまきコインの採取を続けたイレギュラーズ八人がそれをやめたのは、ウィールタッドの猛攻にあうまでだった。
より具体的に言うと罠にかかった所に満員のウィールタッドが飛びかかってきた時だ。
「ぐっ……!」
剣で防御の構えをとる勇司。罠にはわざとかかったとはいえなかなかにキツイ。
不利な状態になった彼らへ、ここぞとばかりにウィールタッドは猛攻を仕掛けてくるのだ。勇司は噛みつくウィールタッドを剣で弾くと、『回復を!』と合図を出した。
Darkが自らの粘液に魔術を込めて放つと、勇司の傷がみるみる癒えていく。
掴んで投げることでなんとか振り払ったウィールタッドが壁を蹴って跳ね返りさらなる攻撃に出るが、横からタックルを仕掛けたBrigaが追撃を妨害。
獣のように歯を見せて唸ると、斧を大上段に振り上げた。
鱗をぐるぐるとやって催眠術にかけようとするウィールタッドだがもう遅い。Brigaはウィールタッドを真っ二つに切り裂いた。
ぐるぐると見ないように後ろに隠れていたジルが手を翳す。
「はい僕見てないっす! 見てないっすよ!」
大丈夫だから攻撃しろというBrigaの声を受けて、ジルはきらめく小瓶を取り出した。
「はい! 当れーっす!」
うりゃーと放り投げた瓶が別のウィールタッドに直撃。じゅわーと奇妙な音をたててウィールタッドは溶け、その場でぱったりと倒れて動かなくなった。
一方で思い切り噛みつかれていたガドルがウィールタッドを無理矢理引きはがしてぶん投げる。
「ここらが潮時かもな!」
「――」
とどめだ、とばかりにウィールタッドを蹴り上げる。
宙に浮いたウィールタッドを、7号C型が展開した鎌ですぱんと切断した。
確かにここまでのようだ。
ウィールタッドが固まって出てくるようになったし、罠の数も増えてきた。
集中的に素材狩りをしていたことでウィールタッドたちが警戒体勢に入ったのかもしれない。
彼らはうずまきコインを30体分を超えてもうちょっと採取すると、青晶洞窟をあとにした。
あとにしてどこに行くのかと言えば……?
「探索終わったらまた腹減ったっす。もしよかったら……」
「『サンマルチノ亭』にいくか」
美味しいものも食べたいし。
と、イレギュラーズたちは意気揚々と打ち上げへと流れていった。
成否
成功
MVP
なし
状態異常
なし
あとがき
お帰りなさいませ、イレギュラーズの皆様。
『うずまきコイン』の採取はいかがでしたか?
おや……依頼主が求めていたよりずっと沢山採取できたのですね!
おめでとうございます!
誰だったか……PBWはできることを探すゲームであると同時に、できないことを補うゲームと言ったかたがおりました。
探索や罠解除や料理といった技術を持ち寄れないと見るやカンテラやテントや棒をしっかり買い込んで用意する姿勢、大変に立派でございました。
皆さんの特技のこともありましたし、長く沢山探索ができるようになっておりました。
『うずまきコイン』はフレーバーとして一枚ずつお土産にお配りしますので、もし気に入りましたらギルドや街角で人に見せたりアイテムリネームで作成したりとお楽しみくださいませ。
さて報酬ですが、今回は皆さんとっても頑張って大きな成果をあげましたので、依頼主からの報酬額を大きく割り増しさせて頂きます。
GMコメント
ごきげんよう、プレイヤーの皆様。
ダンジョン探索がお好きなPCさんはいらっしゃいますか?
沢山のモンスター退治がお得意という方や、気分が良くなるお茶をいれられるという方は?
今回はダンジョンを探索してのモンスター退治。
色々な探索技能が役に立ちますよ。
興味がわきましたら、酒場へご案内しましょう。
【相談会場】
青晶洞窟の近くにある酒場『サンマルチノ亭』で相談が行なわれる予定です。
街角感覚でロールプレイをしながら依頼相談をお楽しみください。
サンマルチノ亭は冒険者や洞窟探索業者に向けた大衆酒場です。
金属ジョッキとシュワシュワ麦酒、ナッツ盛りやフライドポテトが常連メニュー。
お子様向けにはミルクや甘いソーダ水がお勧めです。
まずは入店して、ご注文をどうぞ。
【依頼内容】
『うずまきコインを大量に獲得する(ウィールタッドを最低30倒す)こと』
洞窟を探索しているとウィールタッドが出現します、それを倒していきましょう。
ただ数がとっても多いので、途中で効率的な休憩を挟む必要が出てきます。
【洞窟探索】
●青晶洞窟
高さ3m以上の穴が続く大きな地底洞窟。
あちこちに小さな湖があり、地下でひとつにつながっていると言われている。
ウィールタッドの集団生息地。
・照明:所々の鉱石が淡く光っているので照明ナシでも探索が可能です。
しかし戦闘になると僅かに命中ペナルティが発生し、後述する魔術トラップを発見する際にも技能判定にペナルティがかかります。
明るく照らしたり暗いところでも大丈夫な技能があるといいでしょう。
・魔術トラップ:あちこちにモンスターが仕掛けた魔術トラップがあります。
トラップが発動すると効果はチーム全体に及び、【体勢不利】、【窒息】、【足止】のうちランダムでひとつのBSをうけます。
ウィールタッドはトラップの発動を感知してここぞとばかりに襲ってくるので、その状態のまま即座に戦闘に突入することになるでしょう。
・ウィールタッドの湖
洞窟の中には小さな湖が点在しており、これを発見したなら接近を感知したウィールタッドとの戦闘に突入します。
数はランダムで2~5体。
戦闘力については後述します。
・休憩地点
安全な休憩地点をごくまれに見つけることが出来ます。
休憩をすれば消費したHPやAPを一定割合まで回復できます。
火をたいて簡単な料理を作ったりお茶を入れたり休憩のしかたを工夫すると回復量がアップします。
【エネミー】
●ウィールタッド
渦巻模様の鱗をたくさんつけたモンスターです。
体型はまるっこく、陸上では二足歩行をします。腕はなく尾びれをもち水中ではひときわ高い機動力をもち、戦闘は陸上で行なうべきとされています。
・噛みつき(物至単):大きな口で噛みつきます。
・渦巻催眠(神遠単【体勢不利】):モンスター固有の魔力で催眠術をかけます
・泥玉(神中範【Mアタック50】【無】):気力や魔力を衰えさせる魔力が籠もった泥玉を放ちます。
【アドリブ度】
ロールプレイをよりお楽しみいただくため、リプレイにはキャラクターのアドリブ描写を用いることがございます。
プレイングやステータスシートに『アドリブ歓迎』『アドリブなし』といった形でお書きくだされば、度合いに応じて対応いたします。ぜひぜひご利用くださいませ。
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