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シナリオ詳細

廃村で徘徊する骸骨達

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●鉄騎の両手剣使いからの依頼
 新年を迎えた幻想、ローレット。
 人はまばらな状況だが、この時期でも活動するイレギュラーズはいる。
「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします」
 やってきたイレギュラーズに対し、丁寧に頭を下げる『穏やかな心』アクアベル・カルローネ(p3n000045)。
 一通り挨拶を交わし合ったところで、アクアベルは1人の男性を紹介する。
 その男性は右腕が機械となった鉄騎種で、背には両手大剣を背負っていた。
「アニバルだ。以前はあんたらに手間をかけたな」
 アニバルは以前、鉄帝のとある酒場で格闘家の一団と問題を起こしていた両手剣使いのリーダー格だ。
 彼は同じ大剣使い数人で、鉄帝を中心に何でも屋を請け負っているらしい。なかなかに羽振りも良いのだとか。
「ちぃとばかし、手数が欲しい状況でな」
 アニバルの話によれば、鉄帝の端にある一地域で、死者が骨になって蘇る事件が起きているらしい。
 場所はいずれも、以前人が住んでいた廃村。現状のところは人が住む集落まで被害はないようだ。
 鉄帝という場所は元々自然が厳しい地域だ。それだけに、生きている人々も身を寄せ合い、協力して生きている。
 だが、それでも何らかの理由で……例えば、作物の不作、獲物となる動物の減少などでやむなく集落を捨てざるを得なくなることもしばしばあるのだ。
 そうして放棄された廃村を狙い、何者かが裏で暗躍としていると思われるが……。
 相手は事態を解決したはずの場所を、再度狙うこともあるのだとか。
「キリがなくてな。ツテを使って纏めて潰すことで敵の尻尾をつかもうとしている状況だ」
 アニバルはこの間の格闘家の一団にも、協力を頼んでいるという。取り分が少なくなるのは痛いが、それでも依頼を達成できぬよりはいいと考えているらしい。
「で、あんたらに行ってほしいのは……」
 アニバルは向かうべき廃村を指定する。
 そこは山の谷間にある集落跡で、食糧難に陥った住民達はかなり前に別の地へと移動したらしい。
 住居跡の奥に墓場があるはずだ。その付近をうろついているスケルトンを倒し、付近を見張っていてほしいとのこと。
 気になるのは、ただ、死者が蘇っているだけでなく、遺骨を固め作られた人型のゴーレムがいることだ。
「この事件を仕出かす輩はおそらく、ネクロマンサーとアルケミストの力を併せ持ってやがる」
 このままでは、静かに眠っていた人々も浮かばれない。
 蘇った死者を倒し、彼らを再び安らかな眠りにつかせてあげたい。
「以上だ。あんたらの働きに期待している」
「……皆さん、お気をつけてくださいね」
 話を締めたアニバルに合わせ、アクアベルもイレギュラーズ達の身を案じて一声かけたのだった。

GMコメント

イレギュラーズの皆様こんにちは。なちゅいです。
鉄帝の男性から協力依頼が来ておりますので、
助力を願います。

●敵……スケルトン11体
〇スケルトンゴーレム×1体
 死者の骨を組み上げて作られた全長3m程度のゴーレムです。
 骸骨の姿はしておらず、
 遺骨を固めた人型として組み上げられています。
 近距離でパンチ(ブレイク・反動ダメージ)、
 遠距離で骨乱舞、怨念(災厄)を振りまきます。

○スケルトン×10体
 鉄騎の死者が蘇った存在です。
 強い自己修復力を持つ上、群がってくる面倒な相手です。
 近距離で喰らいつき(ドレイン)、
 遠距離に向けて骨、呪い(呪い)を飛ばします。

●状況
広大な領土を持つ鉄帝の端にある廃村です。
廃村の墓場で蘇ったスケルトン達がさまよっており、
遺骨を使って組み上げられたゴーレムの姿もあります。
目的、理由は不明ですが、
近づく者には攻撃してくる為、
安全を考えて撃破する必要があります。

●NPC
〇アニバル他、両手剣使い
別の廃村でも同様の事件が起きているらしく
そちらへと向かっております。
今回の依頼には登場しません。
なお、「迷惑な喧嘩は両成敗!」にも登場しております。
(読まずとも問題ありません)

●情報精度
 このシナリオの情報精度はBです。
 依頼人の言葉や情報に嘘はありませんが、不明点もあります。

それでは、よろしくお願いいたします。

  • 廃村で徘徊する骸骨達 完了
  • GM名なちゅい
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2019年01月20日 21時35分
  • 参加人数 8/8人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

巡離 リンネ(p3p000412)
魂の牧童
善と悪を敷く 天鍵の 女王(p3p000665)
レジーナ・カームバンクル
エト・ケトラ(p3p000814)
「国の」盾を説く者
琴葉・結(p3p001166)
魔剣使い
ダーク=アイ(p3p001358)
おおめだま
久住・舞花(p3p005056)
月下美人
エリーナ(p3p005250)
フェアリィフレンド
ユー・アレクシオ(p3p006118)
不倒の盾

リプレイ

●死者を目覚めさせる錬金術師
 鉄帝の端へとやってきたイレギュラーズ一行。
 彼らは依頼にあった問題の集落を目指し、途中までは乗り合いの馬車で。途中からは徒歩で移動していくことになる。
「アンデッドを作り出してるから意味は違うんだろうが、要するに墓荒らしってことだよな」
 徐に、体の3分の1ほどの機械と化した少年の容姿をした『鉄の守護者』ユー・アレクシオ(p3p006118)が今回の犯人について話を振った。
「錬金術師。そして死人蘇生。──忌避すべき事象である」
 陰のような球体に男性の思念が宿った『おおめだま』ダーク=アイ(p3p001358)は、かつて人だった時は錬金術師だったという。
「私は死した弟の為に、蘇生術式を施した」
 その結果、アイは神の怒りに触れ、化物へと成り下がったと彼は自虐気味に語る。
「何たる愚行か。死したものが蘇っても、それはもはや生前の『それ』ではないのに……」
 そんな過去もあり、アイは今回の犯人も死者蘇生を目論んでいるのではと考えたらしい。
「犯人の目的はわかりませんが、スケルトンゴーレムやスケルトンを放っておくわけにもいきませんね」
 金髪碧眼の幻想種の少女、『フェアリィフレンド』エリーナ(p3p005250)は間近に迫った集落をしっかり瞬間記憶で覚えておく。
 後ほど、戦闘以外の要因での変化を見極める為だ。
「廃村ばかりを狙うのは人目を避けるためか、はたまた……」
 白い衣服を纏う女剣士、『示した力で仲裁を』久住・舞花(p3p005056)は、黒幕が意味もなくアンデッドを生成しているとは考え難いと話す。
「スケルトンゴーレム、ね」
 話の流れで、『レジーナ・カームバンクル』善と悪を敷く 天鍵の 女王(p3p000665)が告げる。
 レジーナと自称する彼女は……性別不詳なのはさておき、明らかに作為的な状況が鉄帝各地で起きていることを指摘して。
「何か狙いがあるのかしらねぇ」
「ただの愉快犯? それとも、何か計画的なものなのかしら?」
「イッヒヒヒ、人間の考えることなんざわからねぇなぁ」
 長い銀髪をポニーテールとした『魔剣使い』琴葉・結(p3p001166)も犯人の目的を推察すると、彼女の主人格である魔剣ズィーガーが茶々を入れる。
「安らかな眠りに浸る者を辱しめ、操る……ええ、ええ、何て良い趣味をしているのかしらね、首謀者は!」
 背に蝙蝠の翼を持つ少女の姿をした『「国の」盾を説く者』エト・ケトラ(p3p000814)は、犯人に憤りを隠さない。
 ――死は揺るぎない揺籠、人の至るべきおわりの形。
「誰であろうと、それを弄んだ報いは受けて貰うわ」
 可愛らしい姿のエトだが、本来の性格を垣間見せて犯人への強い討伐意欲を燃やす。
「んー、どこの誰だか知らないけれど、いい話じゃないよねー」
 こちらも少女の容姿をした『魂の牧童』巡離 リンネ(p3p000412)だが、彼女は自身の世界において死神だったらしい。
 アンデッドを増やす輩など自分の世界においては敵でしかなかったそうだが、世界の常識の違いを踏まえてもなおリンネは不快感を示す。
「とはいえ、やることは同じ。叩き潰して再発を防ぐ」
「ああ、死んでからもこき使われるなんて、俺だったら御免被る」
 死神としていつも通りの仕事とリンネが告げると、ユーもいつも通り仲間を守って依頼を終わらせたいと、廃村入り口を見据えて語った。
「止めねばならぬ。何としても。そして、理解させねばならない。死も、人類に与えられた救済なのだと」
 ここからでも、墓場から負の思念のようなものが感じられる。
 アイが確固たる信念を持ち、突入する前に仲間達へとこう語った。
「名誉ある死者を愚弄せしめる事、断じては許せぬ。吾輩の力持て、かの者達に終焉と安寧を与えよう」

●墓場に屯す骸骨の群れ
 イレギュラーズ一行が廃村へと踏み込み、墓場へと向かうと……。
 事前の情報の通り、動き出した骸骨が徘徊をしている状況。
 その中には、無数の骨を組み上げて作られた大柄なスケルトンゴーレムの姿があった。
 素早くゴーレムの後方から結が迫り、そいつの抑えへと当たる。
 応戦してきた相手は繰り出すパンチは強力だが、同時にその身を崩してしまう。さほど、その体は丈夫には作られていないようだ。
(抑えるより、倒せるなら倒したいわね)
 仲間がスケルトンを倒しきるまでに討伐を目指し、囮役となる結はスケルトンゴーレムへと立ち向かう。
 他メンバー達は徘徊するスケルトン達へと近づく。
「敵に囲まれないよう、注意しましょう」
 先にカラスのファミリア―を上空へと飛ばし、エトが同じくスケルトンを相手取る仲間へと呼びかける。あまり相手が率先して近づいて来ない為、こちらから攻め入る形だ。
 リンネは仲間達が完全に接敵する前にと、術式を展開する。
 すると、地面から複数の手が現れ、スケルトン達の足を引く。
 本来、『友引』は死者が生者の足を引っ張る技だが、死者同士が足を引き合う形となっているのが現状を考えれば複雑なところである。
「人骨の数は……10、少々多いですね」
 改めて、舞花は敵の数を確認する。
 すでに、毛色の違う個体の抑えには仲間が当たっている為、まずはその間に他から処理をと、舞花は直接斬魔刀を手に集中して切りかかっていく。
 個々のスケルトン達はカタカタと全身の骨を鳴らし、ゆっくりとイレギュラーズ達へと歩み寄ってきた。
 だが、中にはあまり動くことなく、落ちている骨を投げ飛ばしたり、内に抱く呪いを飛ばしたりと遠距離攻撃ばかり行う個体もいたようだ。
 それらから仲間を守るべく、ユーが盾役となって立ちはだかる。
 近づき、噛みついてくる敵の攻撃を喰らいながらも、ユーは墓石が壊れぬようにと保護結界を展開していた。
 そして、彼はそのまま近場のスケルトン目掛けて『ミラージュマント』を広げ、防御と迎撃を合わせて行う。
 同じく、保護結界を使うエリーナは仲間と示し合わせるように、ユーに近づいた敵から集中して叩くことにする。
「皆さんを巻き込まないように……」
 エリーナは指にはめた『フェアリーリング』と手にする『妖精剣ティソーナ』で神秘の力を高め、前方へと迸る雷撃を発して纏めて後方の敵まで撃ち抜いていく。
 さらに、雷撃を受けた手前の1体目掛けてレジーナは召喚した武具を射出し、そいつの体を切り刻み、破壊していった。
 だが、すぐそいつの体が徐々に再生していくのをレジーナは確認して。
「やはり、1体ずつ仕留めないといけないわね」
 高い再生能力を認めたレジーナが更に己の権能をもって、攻撃を仕掛けようとする。
 そうなれば、他の個体……特に遠距離攻撃をしてくる敵は邪魔だ。
 そう考えたアイがオーラの縄を放ち、敵の動きを阻害する。
 遠距離攻撃を止めるだけでもかなり前線が楽になるはずだと、アイはしばし、スケルトンの妨害に注力していく。
 そして、一行の中央やや後ろ寄りに位置するエトは抱く魔石とスペルブックで力を高め、前方へと雷を放射した。
「……この企てに、巻き込まれた人の魂でないことを祈るわ」
 元々廃村であった為、その可能性はないと思いたいが……。
 今回の1件での犠牲者でないことを願い、エトはさらに術式を展開するのである。

●自己再生力を上回る力で
 結は仲間達がスケルトン退治に専念するのを尻目に、暴れるゴーレムを抑え続ける。
 相手は多数の骨をバラまいて浴びせかけてくる他、怨念を振りまいて周囲に災厄をもたらす。
 他の仲間の交戦の妨げとならぬよう、結は少しずつ相手をおびき寄せて他メンバーから離れていく。
 その上で、妖刀『不知火』を抜いた彼女は刃に雷を纏わせて相手を感電させる。
「氷漬けにしてあげるわ!」
 続けて、結は氷結の魔力に切り替えて相手の脚を刻む。
 ゴーレムの足が凍ったのに、魔剣ズィーガーがにやけた笑いを上げて。
「イッヒヒヒ、思った以上にデク人形だな、こりゃ」
 これで満足には動けなくなったはずと、結はさらに相手を攻め立てていく。
 一方で、その結を気にかけていたユー。
 カタカタ……。カタカタ……。
 骨と骨が擦れ、乾いた音を立てて襲い来るスケルトン達に対し、ユーは防御重視で身構える。
 仲間の方に行かせぬようにと、彼はワイヤー状に結合させたナノマシンでスケルトンの体を押さえつけていった。
 だが、数で群がられて食らいつかれれば、それだけで体力を持っていかれてしまう。
「うぅっ……」
 抑えるべき相手の数が多いこともあり、ユーは思った以上に厳しそうだ。
 そのカバーとして、エリーナが当たる。
 この場に愛の妖精アモルを呼び出したエリーナは、ユーの奪われた体力を補填する。しばらく彼の癒しに当たり続けることとなりそうだ。
「わたくしも手伝います」
 それまで、エトは柔らかな光を発し、仲間へと向けられた呪い、災厄の解除へと優先して当たっていたが一旦をの手を止める。
 深手を負う仲間の状態を見て、エトはハイ・ヒールへと切り替えて仲間の体力回復へと努めていた。
 リンネも仲間の体力を注視しながら、スケルトン達を戦略眼とエネミースキャンで分析して。
「んー、指揮官はいないと思うなー」
 敵の動きに統率がまるで見られない。
 そう判断したリンネだが、監視している者の存在までは否定せず、周囲へと視線を走らせていた。
 前線は苦戦も見せてはいるが、それでも攻勢に出るメンバーはスケルトンを叩き、その数を減らす。
 マジックロープを投げつけて相手の動きを止めていたアイは、別個体の接近を受けて魔力を乗せた大鎌を煌めかせる。
 そうして、アイは1体のスケルトンの体を寸断した。
 いくら治癒能力が高くとも、全身を崩されれば流石に元に戻ろうとはしないようだ。
「中途半端に破壊しても意味はありません」
 思った以上の再生能力もあり、舞花も仲間と確実に攻撃対象を合わせ、その全身を斬魔刀で迅速に、確実に、そして、徹底的に切り伏せていく。
 レジーナもまた自身が持つムチと同じような武器を空間より射出し、相手の体を幾度も打ちつける。
 思った以上に手間取ったが、これで10体全てを切り崩すことができた。
「さてと、後は……」
 残るは、何者かに造られたスケルトンゴーレム。
 それを見据えたレジーナは青薔薇の紋章の刻まれた鞭を手に、仲間と共にそいつへと接近していった。

●骨でできた大きなゴーレム
 序盤から大柄なスケルトンゴーレムを抑える結の損傷も、かなり激しいものとなっていて。
「ごめん。回復と援護お願い!」
 仲間に結が支援を求めると、すかさずユーがカバーへと入る。
 彼は全力防御で何とかやり過ごそうとしたが、繰り出すパンチをもろに受けてしまっていた。
 それまでの疲弊も重なったのか、ユーは意識の糸が切れてしまうが、パンドラの力でそれを繋ぎ止めてこの場に踏みとどまる。
「こんなところで、倒れるわけにはいかないよ」
 ただ、危機的状況に2人がいるのには変わらない。
 まず、アイがゴーレムの周囲に不吉な囁きをこだますと、それを耳にした敵の狙いが急激にぶれ始める。
「さあ、捉えることができるかしら?」
 さらに、レジーナが召喚した自身の分身によって相手を攪乱させる。
 黒薔薇の花弁が舞い乱れ、響く狂った笛の音。これにはゴーレムも惑わされ、翻弄されていたようだ。
「手分けして、回復しましょう」
 エトはリンネへと呼びかけ、手早く結へとハイ・ヒールを使って傷を塞ぎに回る。
 リンネもまた召喚物に支援を任せ、ユーへと癒しをもたらす。
 思った以上に回復へと手を割かねばならぬ状況が続き、エリーナもアモルを呼び出す頻度が多く、攻撃に出ることができないでいたようだ。
 スケルトンゴーレムが繰り出す殺傷力はかなりのもの。
 だが、繰り出すパンチによる衝撃で体の一部が崩れることがあった。
「一気に攻勢に出ましょう」
 舞花の合図もあり、アイがマジックロープで相手の足を縛り付けていく。
 動けぬ敵は周囲へと骨をバラ撒き、イレギュラーズ達の体を痛めつけようとするが、攻勢は完全にこちらが上。
 飛び込んだ結が手にする刃で相手の左腕へと雷撃を見舞い、レジーナが手にする鞭『ローズラヴァー』に暗闇を纏わせ、相手の体を、意識を、無明の内へと封じようとしていく。
 視界を遮られた敵目掛け、舞花は斬魔刀を抜いて目にも止まらぬ速さで相手の体を断ち切ってみせた。
 斜めにずれるゴーレムの体。
 その上体が地面に落下すると、残りも全てボロボロと崩れ去っていったのだった。

●事件の黒幕は……
 ゴーレムを倒したことで舞花は一息つき、周囲の警戒へと当たり始める。
「手がかりを見つけたいところね」
 舞花はそのまま倒したゴーレムへと近づく。結も同様に考え、近寄って目視で確認を始める。
 自己再生するスケルトンなど、舞花はほとんど聞いたことがない。
「もしそうでないのなら……或いは、遺骨を使っての実験が目的か」
 だが、メンバー達は直後、此方を見つめる視線を感じた。
 エリーナはその出元を探して、墓場内に視線を走らせる。
 先ほど上空へと飛ばしたファミリア―のカラスが撃ち落されたことで、エトはその位置を特定していた。
「……逃がさないわ」
 墓場の物陰を彼女が見つめると、ユーが不可視の糸を放って相手を拘束しようとする。
 だが、怪しげな影は物陰から敢えて飛び出して糸を避け、姿を晒してみせた。
 やや小柄な、全身を黒い外套に包む人影。
 そいつを捕えて依頼人に引き渡そうと考えたエリーナも素早く雷撃を発し、相手を痺れさせようとしていく。
 エリーナのライトニングもまた敵は軽やかに避けてみせ、素早くゴーレムへと近づいて。
「……チッ」
 もう動かないと確認し、そいつは手にした骨を投げ飛ばす。
 その間、リンネはじっと相手を観察する。
(相手は1人で間違いないねー。……目的は、やっぱりスケルトンとか、ゴーレムかな?)
 アイもまたそいつに向けてマジックロープを投げつけ、その腕を縛り付ける。
 仕留めるなら短期決戦とレジーナが鞭を振るうと、相手は短刀らしきものでそれを弾いてみせた。
「なにゆえこのような事をしたのか」
 球体となり果てたアイは告げる。
 ――この行いはただ不毛である。
 ――そして、自然の摂理からは決して外れてはならぬ、と。
「死者を完璧に蘇らせることは出来ない。望むままの姿では帰っては来ないのだ」
「う……るさ……い……」
 何やらどもるような高い声。
 少女らしきその影はオーラの縄を解き、高く跳躍した敵はこの場から離脱してしまう。
「この嫌らしいやり口。気に入らないわね」
 黒幕らしき影が消え去り、レジーナはぽつりと本音を漏らしていた。

 その後、イレギュラーズ一行は事後処理に当たる。
 舞花は遺骨を葬るのと合わせ、逃げた相手の痕跡を確認していく。
「気になるのは、この紋章かしらね」
「同じ形のものがその残骸にもあるわ」
 地面に描かれた幾何学模様を舞花が指し示すと、結が崩れ去ったゴーレムに同じ模様を確認していた。
 錬金術師が使うモノに間違いなさそうだが、もしかしたら先ほどの少女が使っていたものかもしれない。
 あるべき場所に戻せないと判断した遺体……とりわけゴーレムの一部となっていた遺骨は、エトが自身のギフトを使って。
「我が炎神よ、御身の慈悲を」
 周囲に転がっていた遺骨を完全に灼くことで、彼女は弔いとしていた。
 その上で、リンネもギフトを使って見せる。
 この地の魂を正しい輪廻の輪に送り、再アンデッド化を防ぐことができるのだ。
 一通り、作業を終えたところで、ユーは墓に花を備えて回る。
「せめて、供養くらいはしとかないとな」
 彼は一つ一つの墓へと、丁寧に祈りを捧げていく。
 それが終わると、メンバー達は調査報告の為の資料を纏める。
 エリーナは廃村到着時に自ら記憶した状況と合わせ、変化を比べていたが、明らかに少女が行動したところのみ変化が見て取れた。
「あの女の子っぽいの、一体なんだったんだろーね」
 リンネが問いかけるが、残念ながら今ある情報だけだと何もわからない。
「他の場所の様子も合わせれば、もっと何か見えてきそうね」
 本人と遭遇したこともあって手掛かりは十分だと舞花は胸を張り、ローレットへと戻ることにしたのだった。

成否

成功

MVP

琴葉・結(p3p001166)
魔剣使い

状態異常

なし

あとがき

リプレイ、公開です。
MVPはスケルトンゴーレムの抑えに当たっていたあなたへ。
近いうちに、黒幕がまた動きを見せるかもしれません。
そのときはまた、よろしくお願いいたします。

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