PandoraPartyProject

シナリオ詳細

<PantsPantyProject>パンツの勇者達

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●ざっくり言うと
 シャイネンナハトを控える混沌世界に荒ぶるパンツの風が吹く!
 その名は『パンツ風邪』!
 季節の変わり目にひきやすいというこの風邪はパンツを被るパンツを喰うパンツを集めるパンツを見せびらかすパンツ論信者になるなどの諸症状を引き起こし人により様々なパンツ的狂気を発露させていた。
 このままではシャイネンナハトがただのパンツ祭りになってしまう。
 官民問わず打ち上がるSOS。
 だが皆は知っていた。
 この混沌にパンツを通貨のごとく扱う猛者たちがいることを。各国有名人のパンツを普通に集めてる集団がいることを。パンツごととなると目の色を変えるパンティーピーポーがいることを!
 そう! ギルド・ローレット!
 パンツエキスパート・ギルド・ローレット!
 みんなが君を、君達を待っている!

●そんなわけで
「いやどんなわけー!?」
 ローレット内で、イレギュラーズの叫びが響き渡った。
 それに、何事かと目を向けるーー人はいない。なぜなら皆、パンツエキスパートとしての自覚があるからだ。
「いやねーよ! そんな自覚ねーからな!」
 しかして国民の認識としては、パンツといえばイレギュラーズ、イレギュラーズと言えばローレット、つまりこのパンツ風邪に対抗しうる勢力……というか特効薬というか劇薬的な?
 そういうお仕事はそっちに投げちゃえ、というのが共通の認識だ。
「実際、被害というか、まあ……救援要請があるのも事実だ」
 他人事の様に笑った『黒猫の』ショウ(p3n000005)は、そう言って荒ぶるイレギュラーズ達をなだめる。
 依頼されたからには、受ける。それがギルド・ローレットの在り方だ。それは先の北部戦線、幻想と鉄帝の衝突でも合ったことだろう。
「いやパンツと北部戦線は方向性違うからね、360°グルリと回った上で半回転するくらい違うからねそれマジで!」
「お前そのツッコミ面白いと思ってるの?」
「なんでそこのダメだし!?」
 さておき。
「うん、じゃあ、仕事の話だ」
 ここからは真面目な話だ。
 大体の被害は言った通りだが、幻想のとある地域では少し、性質の悪いパンツ風邪が流行ってしまっている。
 パンツを頭に被り、口にパンツを咥え、手にも足にもパンツを握り、だが満足の出来ない禁断症状にも似た心持ちで、新たなパンツを狩る……そういう風邪だ。
 しかし、なにより恐ろしいのはもっと別。
「この風邪はね……感染るんだ」
「ただでさえやばいのに伝染病……!」
 例えば、対象のパンツを触るだとか、頭に被らされるだとか、口に突っ込まれるだとか、
「まってまって例えが聞きたくない」
 そういう接触で、容易く移る。
 肉体的ではなく、精神を殺めていく、そういう病気といえるだろう。
「なのでまあ、君達はそういう人達を物理的に大人しくしてくれればいい。後は縛り付けて二、三日寝かせれば快復するだろう」
「しかしパンツ……中にはガチのパンツ好きがいるし、そういうのに任せたら一番じゃない?」
 ふと、そんな意見がある。
 なるほど確かに、率先してパンツをもらう耐性の強そうなイレギュラーズはいたはずだ。
「しかしそれも、女の子限定だとか、そういうのだろう? パンツ風邪の者達が持っているのはそれだけじゃないし、例え女物のパンツを持っていたとして、はたして……それは本当に、女の子が穿いたパンツかな……?」
「……いやまってわかった聞きたくないよし、行こうさっさと行こう行って楽しい年末年越しするんだ!」
 半ばヤケクソなイレギュラーズを、ショウは本当に他人事の様な爽やかな笑顔で見送っていた。


GMコメント

 冒頭のざっくりを考えてくれた黒筆墨汁MS様、ちょっと引きましたありがとうございます。
 ユズキです。
 すごく特に言うことも無いくらいのネタ度ですけれど、油断すると風邪を引いてしまいます。
 戦闘不能=風邪を引くと思ってください。
 いつもの以下補足。

●依頼達成条件
 殺さず騒ぎを止める。

●現場
 幻想のとある街。
 20~30人程のパンツ風邪患者が四足歩行の真似事をしながら獲物を狙って徘徊しています。
 一般人は家で震えていることでしょう。

●出現敵
 パンツ風邪患者約30人。
 凄まじい機動力を有し、手にした(あるいは被った、穿いた、咥えた)パンツを投げてきたり叩きつけてきたりします。
 傷付くことは恐らくありません。
 ただただ精神的にダメージを食らうだけです。

●攻撃方法
 パンツを投げる:物中単(使用済み)
 パンツで叩く:物近単(使用済み)
 パンツを被らせる:物至単(使用済み)

●その他
 攻撃を食らい続けると、パンツを求める心を抑えられなくなります。分かりやすく言うと「反応」が悪くなります。
 戦闘不能=酷いことになりますのでお気をつけください。
 シリアスな方、この依頼は本当にお勧めしません。
 すごくネタです。

 では以上そんな感じで……ホントこれ考えた人スゴいですね。

  • <PantsPantyProject>パンツの勇者達完了
  • GM名ユズキ
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2018年12月24日 22時20分
  • 参加人数8/8人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

レッド(p3p000395)
赤々靴
善と悪を敷く 天鍵の 女王(p3p000665)
レジーナ・カームバンクル
クーア・M・サキュバス(p3p003529)
雨宿りのこげねこメイド
桜咲 珠緒(p3p004426)
比翼連理・攻
クリスティアン=リクセト=エードルンド(p3p005082)
煌めきの王子
御天道・タント(p3p006204)
きらめけ!ぼくらの
嘴(p3p006812)
じいじって呼んでネ☆
真菜(p3p006826)
脱兎の逃げ足

リプレイ


 寒い、空の下でした。
 冷たい風の、吹く街でした。
 そんな現場の、とある大きな建物の前。
 その扉の前に、桜咲 珠緒(p3p004426)は立っています。
 儚い色合いの彼女が見る空は静かに雲が流れ、一見してその場所は平和を見せていました。
「……相当やべーやつでした」
 遠くを見つめる瞳をゆっくり閉じて、そう思います。そう、恐るべきパンツ風邪、そのパワー。
 それは、今から少し、時間を遡ります。


 救援要請により、現場に駆けつけたイレギュラーズ。
 人の気配が、常の活気とは違って少ないことに、八人は即座に気づいた。情報通り、パンツ風邪で活発に動き回っている奴等以外は部屋に引きこもっているのだろう。
「とりあえずネェ……病院のどこか、一角を借りたいカモ~って気ですのぅ」
 馬車から降りて、そう提案した『じいじって呼んでネ☆』嘴(p3p006812)の意見に珠緒も頷く。
 伝染するなら隔離は当然という考えだ。
「それなら、倒したら馬車や我のチャリオットに乗せてそこへ運ぶとしましょうか」
 ファミリアーを空へ放って、『レジーナ・カームバンクル』善と悪を敷く 天鍵の 女王(p3p000665)はそう提案する。
 ギフトで呼んだチャリオットと持ち込んだ軍馬を繋いであるので、それを活用しようという狙いだ。
「しかし、そのチャリオット。衝撃で消えてしまえのだろう?」
 それに、自然な動きで髪を掻き上げて笑みを浮かべた『麗しの王子』クリスティアン=リクセト=エードルンド(p3p005082)が疑問を投げ掛ける。確かに、レジーナのギフトは耐久性という点でかなり脆い。頼りすぎるのは危険だと言える。
「失敗や予想外の可能性は、出来るだけ排したい気がします」
 だってパンツ風邪なんて、もらいたくありませんからね。と、『脱兎』真菜(p3p006826)も頷く。
 もし感染ってしまったら。考えるだけで恐ろしい。
 この世界はあまりに厄介なものが多すぎるようだ。
 とりあえず、決まった方針を果たすため、八人は町の病院へと足を進ませる。
 まだ風邪引きとのエンカウントは果たしていないのは、幸運だろう。
「では、桜咲は借りる交渉をしてきます」
「じゃあ嘴さん、みなさんがぶちのめーー無力化した人を置ける場所さがしますネェ~」


 パンツ。
 それは下着。
 パンツ。
 それは嗜好品。
 パンツ。
 それは。
「……ものすごく正気度を奪われるのです」
 いざ、戦うべく町へ繰り出した『こげねこ』クーア・ミューゼル(p3p003529)の顔は歪んでいた。
 笑えばいいのか困ればいいのか悲しめばいいのかこれがさっぱりわからない。
「聞いてくださいっす。そう、これはボクの身の上話になるっすが……」
 暴れる患者達へ、パンツへの想いを語る『ぱんつコレクター』レッド・ミハリル・アストルフォーン(p3p000395)や、
「オーッホッホッホッ! おパンツで人に危害を加えるとは言語道断! おパンツとは包み込むもの……温もりの象徴なのですわ!」
 ぱちんと指を鳴らしては、謎のタント様コールを浴びる『きらめけ!ぼくらの』御天道・タント(p3p006204)が目の前にいるのだ。
「……濃いなぁ」
「濃いのです……」
 既に心は帰りたさを訴えている。が、真菜とクーアの願いは悲しいかな、叶わない。
「しかし! 闇市で憧れである蒼剣のレオンさんのパンツと出会い、しかもそれを穿いてしまうという背徳感……それから快感と、少しでもその人に成るという、一! 体! 感!」
 どどんっ!
 そんな効果音が聞こえそうなレッドの主張は続いている。
 かなり赤裸々で語りだすと長くなるが、要はこのレッドという人物。老若男女お構いなしのぱんつコレクターであり、ぱんつの勇者であり、冒険者であるのだ。
 それを証明するように、レッドの身体には五つのパンツちからが備わっている。
 レオンの、パルスの、可愛いの、レオパルの、令嬢の……。
 恐らく先の戦争で大怪我をしていなければ、令嬢にしこたま怒られたであろうそれまで持ち出した覚悟は相当のものだ。
「さあ、パンツバトルロイヤルの開幕っす!」
 そう言って複数のパンツ患者を引き連れるレッドを見て、負けてられないと奮起するものがいた。
 クリスティアンだ。
 勇ましい(?)レッドの勇姿を、拳を握りしめて見た彼は、決意と共に飛び出していく。
「僕がもしパンツ風邪にかかってしまったその時は……ふ、いいや、やめておこう」
 髪をふわさぁ、と手で泳がせて、仁王立ちし、注意を集めるべく口を開く。
「諸君見たまえ! これは正真正銘女性のパンむぐぉあ!」
 そこに、狙い済ました様にパンツが突き刺さった。
 むちゃあ。
 動きの途中だったために、それを噛んでしまう。
 そして気づく。
 形こそ女物だが、口の中に広がるそれは、男のそれ。夏、例えば仕事で疲れ、家に帰って脱いだ時の蒸れた臭いに似た味だ。
 ヤバイ。吐きそうだ。これ女物を男が穿いたヤツだ。無理。
 遠くなる意識の中、クリスティアンは思う。
 ーーパンツが欲しい。
「ぱんつ……ぱんつぅ……女物のパンぶへぁ!」
 徘徊する幽鬼と成り果てそうなその瞬間を、レジーナの魔術が打撃して吹き飛ばす。
 それは患者を巻き込んで地面を転がし、ボーリングでストライクを取るかの如く打ち倒した。
「えっと、いいのでしょうか……?」
「え、だってさっきフラグ立てていたから……」
 ダメだっただろうか。
 そう思って転がった先を見ると、我に返ったクリスティアンが慌てて立ち上がっている。
 わたわたと衣装ズレと髪型を直し、ポーズを決めるとギフトにより発光する。
「うわ光ってる……」
「なんか引いてない? 気のせい? いや仲間に引かれるとかないよね! オッケーポジティブ!」
 そーれ食らえ威嚇術だぁー!
 そう叫びながら、王子は患者の群れへと突撃した。
「……」
 ぱちん。
 乾いた音と共に声が聞こえる。
「わたくしより目立つとか!」
 それはタントの叫び。ギフトを再発動させ、聞こえる声の中心に立つ。
「きらめけ!」「ぼくらの!」
 タント様ー!
「が! 正しきおパンツ道をご覧にいれますわよ!」
 宣言が完了した。
 その声に目を向ける患者達はニタァと笑みを浮かべ、パンツを両手に近寄っていく。
「オーッホッホッホッ! さぁかかってまってそれ殿方の、イヤーそれは普通に嫌ですわー!」
 あわや大ピンチ。
 このままではタントの装備がパンツとパンツでパンツになってしまう。
 その、刹那。
「……ふっ!」
 真菜の体が、タントの目の前を通過した。
 全力で地を駆け、横薙ぎに振り抜いた跳び蹴りだ。
 群れていた患者を一気に、文字通り蹴散らした真菜は、そのまま逃げるように距離を取る。
「すみません、近づくのはちょっと……」
 元普通の女子高生にパンツの変質者はちょっと、いやかなり生理的に無理なようだ。当たり前だが。
「私も嫌なのですけど……仕方ありませんですね」
 火を焚きたい。火はいい。火は落ち着くのです。
 そんな思考へトリップして現実から目を背けたい気持ちを抑え、クーアは目立たないように、静かに患者の背後から蹴りをぶちこんでいく。
 できるだけ一撃で、意識を落とすようにしていく。
「ああ……魔砲で薙ぎ払っちゃダメかしら……」
 刻一刻と進む時間の中、レジーナはついぼやく。
 上空へ飛ばしたファミリアーの視界で見る町中は、かなり混沌としている。
 まばらに配置されている患者はいるが、今やほとんどが戦闘の音に惹かれて集まってきている。
「……薙ぎ払っちゃダメかしら!」
 ダメなようです。
 それならば、と、レジーナは次の手を試す。
 発動させる術式は、精神を正常に取り戻すための力。
 自分を中心に発するその効力で、患者を正気に戻せないかと考えたのだ。
 しかし、これはあくまで、風邪だ。
「なら、これはどう?」
 効果が薄いとわかれば、次を試す。
 仲間が怯ませた患者の前にしゃがみ、魔眼による催眠を使ってみる。
「ふうん、ダメね」
 ゲシッ。
 望む効果は得られない。
 それがわかれば、今は十分だ。
 レジーナは、患者を蹴飛ばして気絶させる。
「さて……あっちは、どうなっているかしらね」


「うゥ~ん、これは難解ですかもネェ」
 連れてこられる気絶した患者達を、嘴は診ていた。
 怪我の処置を施しつつ、流石だわぁ、と定まらない口調で呟く。
 あちこちに負った傷は多いし、たまに「え、そこまでする?」という怪我も見えるが、命に差し障るほどではない。
 手心を加えた証拠だ。
「嘴さんは、行かないんですか?」
「ああほら医者は医者のしご、と……?」
 聞かれた声に返事をすると、目の前には珠緒が来ていた。
 ズルズル、ズルズルと、気絶した男の足を持って引きずるその姿は痛ましい。
「意識の無い人は、重いのです。とても」
「引きずっても仕方ないですかねぇ~?」
「やむなしです」
 珠緒の連れ込んだすずきさんとこじまさんも患者をほいっと運んでは投げ運んでは投げ、回収を済ませていく。
「順調だと思います」
 大体10人以上は運び終えただろうか。情報によれば患者の数は最高でも30人程とのことなので、半数近くは削ったことになる。
「このまま、何事もなければ、いいんですけど」

 そんなわけはなかった。
「ふしゅるる……」
 両手を付いた四足を模して、レッドは患者の上にいた。
 手にはむしりとったパンツ、口には食い取ったパンツ、頭には帽子のように重なったパンツ……まさにパンツコレクターの様相を見せている。
 まず間違いなく風邪への感染が疑われるが、それでも患者を打ち倒しているのを見れば、やるべきことはやる、というところだろうか。
「うわぁあれが仲間と思いたくないね!」
「でも一瞬クリスティアンさんもああなってましたよ?」
「HAHAHA……え、うそ……」
 本当である。
 ともあれレッドは止まらない。
 抱えたパンツを求めて押し寄せる患者へ迎撃を仕掛けていく。
 飛びかかってくる敵の頭を手で押さえて叩き落とし、その手を軸に逆立ちの要領で身体を起こす。
 そうして、さらに飛んでくる敵へと振り下ろしの蹴りを叩き込んで潰した。
「ふしゅるぁー!」
 レッドの猛進は突き進んでいった。
「負けられないですわ、行きますわよ!」
 鼓舞され、タントのテンションも跳ね上がる。
 肩幅に開いた脚、腰に当てた手、反り返す上体とポーズを決め、ブリリアントにハチャメチャが押し寄せてキラキラきらめく。
 その光に、回りの患者は膝を着いて足元にひれ伏すのだ。
「オーッホッホッホッ、ほ?」
 ひれ伏す、のか?
 いや、よくよくみたら、患者はひれ伏しながら上をみている。
 大体正確に言い表すなら、タントのスカートを覗き込もうとする動きで、つまりすごく狙われていて、
「ーー!」
 声にならない叫びと共に、タントは見上げる顔を踏み潰す。
「な、なんか少し危ない気がします……!」
 じわじわと、数に囲まれて真菜は追い詰められていく。
 だが逃げ道はまだある。
 彼女の背後には背の高い塀があり、恐らくギフトで通り抜けが出来るはずだ。
 だから、
「戦略的、戦略的撤退ですよ……!」
 触れた瞬間、スルリと真菜は垣根を越えた。
 ドサッと勢いに倒れ、しかし危機は脱したと一息ついて、
「……え?」
 目の前に一人のパンツ患者がいることに気づいた。
「ええぇ……!」
 来た道は戻れない、絶対絶命の真菜の悲鳴が、閑散とした町に響き渡る。
「一人犠牲が出てしまったのです……」
 合掌しつつ、クーアはクーアの仕事をこなす。
 蹴っては倒し、蹴っては倒し、叩き込まれるパンツはその瞬間に燃やして灰に。
「けど、もう少しだわ」
 近寄り過ぎた相手を吹き飛ばし、一人ずつを気絶させていきながら、レジーナは周りを見る。
 定期的に回収する珠緒のお陰で、野ざらしにされる患者は少ない。
「もう一息というわけだね!」
「……」
 少ないが、頭にパンツを被らされてるクリスティアンは、数に入れるべきだろうか。
「おっと僕に武器を向けるのはやめてくれたまえ……やめてください」
 なにはともあれ、鎮圧まであと、もう少し。


 すべてのパンツはあるべき場所へと納められた。
「わぁー……」
 病院へと戻ってきたイレギュラーズを迎えた嘴は、形容しがたい笑みを浮かべてそれを見る。
 ぶちのめされて逆に血色の良くなった患者と対照的に、イレギュラーズの顔色は悪い。
 よほど酷い戦闘だったのだと、察しがつく。
 なんならレッドはむしろ患者なのではと思うレベルで四足歩行しているし。
「おつかれさまだー、残念なことに、治療薬の開発には時間が足りなさ過ぎデシタなぁ~」
 ただ、わかった事に関しては後日、レポートにすることが可能だと嘴は言う。
「というか、これ、患者さんにとっても黒歴史になりかねないのでは……?」
「ある意味世界の終わりですね……」
 疲れきった言葉が、カラカラの寒空に吸い込まれて消えていく。
 こんな年末で、本当によかったのだろうか。
 とても、悲しい事件だった。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

今までで一番酷いノリで書きました。
マジで酷いパンツです。

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