PandoraPartyProject

シナリオ詳細

魔王

完了

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オープニング

●この忌々しくも美しい世界へ
 Bad Endが迫っている、この無辜なる混沌に、最上位の世界に破滅の跫音が響いている。最早、冠位はないと謂うのに、七つの罪は失われたと謂うのに、それ以上の何かが蠢動している。いや、だからこそ、我々には娯楽とやらが必要なのではないか。反吐が出るほどの、泥濘に嵌まるほどの、悦ばしき娯楽が不可欠なのではないか。
 練達――其処には再現性東京と呼ばれる一区画があった。それはとある世界の日本と称される国の一都市の完全再現。これに倣って出来たのが再現性アーカムであった。再現性アーカムはとある旅人が故郷を懐かしみ、テキトウに作ってしまった区画を指す。此処には『ありとあらゆる』ある『神話体系』で『ありそうな』事を詰め込まれていた。たとえば、魚面をした人の類だったり、博物館から逃げ出したアートだったり、食屍鬼どもの饗宴だったり……。混沌を極める再現性アーカム、そのとある家の地下にて一種の『ゲェム』が産声を上げていた。
 ――まあ、あれだよ、腹いせってやつさ。
 ――ボクの出番は無さそうだからね、IFってやつを楽しもうぜ?
 ――それとも、こういう願望がオマエにはないと謂うのかい?
 画面の向こう側の誰かへ何者かは囁く。

●ゲーム感覚の鬼
「成程――貴様にしては、私にしては、慰め方が上手ではないか」
 ロジャーズ=L=ナイア――何処までも真っ黒な女――はゲーム画面をじっくりと、舐るように見定めた。其処に映っているのはタイトル画面、違う、これまた真っ黒なものだ。
「まあ、つまりだ。ボクらだって這い寄る混沌、破滅の代名詞なんだから、こうしたいって願望が少なからず『ある』わけよ。でも、実際に行動するのは難しいから『体験型ゲーム』でも作って遊ぼうぜってことさ。ああ、ROOじゃないよ。あくまで、これは『世界を滅ぼす側になる』ってのが肝なんだから。方法はなんでもいい。邪神か何かを復活させる、それそのものになる、ディストピアを創る、シンプルに破壊するってのも悪くない。個人の自由さ……ああ、それと、この依頼はどっかの誰かに覗き見されてるからね、他の人にバレる可能性もある。だから、悪ってことにしといたよ」
 一般人『N』――如何視ても一般的ではない――の嗤いが脳を揺さぶる。この場に存在している時点で少なくとも、君は世界を壊したくて仕方がない筈だ。そして、実際に、行う事は難しいと知っている。せめて、ゲェムの中でくらい、殺したって良いだろう。
「貴様等の思い描く破滅とやらに期待する」
 Nyahahahahahahaha!!!

NMコメント

 にゃあらです。
 世界を破滅させたいと思っているアナタへ。

●ゲェム
 世界を破滅させるだけのゲェムです。
 現実世界に影響はまったく与えません。
 思う存分世界をぶち壊してください。
 世界観は混沌でも、元の自分の世界でも可とします。

●再現性アーカム
 とある旅人が故郷を思い創り出した練達の一区画です。
 今回の舞台ではありますが、あまり関係はありません。

●登場人物

 ロジャーズ=L=ナイア
 這い寄る混沌その1です。

 一般人『N』
 這い寄る混沌その2です。

●サンプルプレイング
 俺はな、如何にも疑問だったんだ。
 そもそも、世界なんてのを守る必要なんてあるのかってな。
 世界をぶち壊す為に兵器を造ろう。
 化学兵器でも生物兵器でもなんでも良い。
 は……ははは……俺の造ったもので世界が崩れていく。
 片隅からゆっくりと跫音を響かせて。

●注意事項
 この依頼は『悪属性依頼』です。
 成功した場合『練達』における名声がマイナスされます。

●情報精度
 このシナリオの情報精度は『A』です。
 フーリッシュ・ケイオスになんの影響も与えません。

  • 魔王完了
  • NM名にゃあら
  • 種別カジュアル
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2024年03月07日 00時45分
  • 章数1章
  • 総採用数1人
  • 参加費50RC

第1章

第1章 第1節

極楽院 ことほぎ(p3p002087)
悪しき魔女

 灰色を舞台と定めたならば、嗚々、最も長生きで在るべきは極楽院か。ことほぐ先々で見出したのは影のような揺らめきで、この狭間にこそ己の正体を映し出す事が出来る。世界滅ぼせとか、世界で遊べとか、マサに、オレにおあつらえ向きの仕事だよな! 理想の世界の壊し方を仮想とはいえ実現できるワケだよな? 楽しそうだ。愉しそうで、面白そうで、紫煙めいて嗤う他ない。さて、何から手ェ出すかってまずは世界ってヤツの定義からだな。ちゃぶ台をひっくり返すが如くに混沌の底、遊戯の為の盤を弄る。旅人連中が言う所の、生物が生存可能な星だとかそーゆーの。星の始まりなんてのは支える巨大な亀にでも訊いてくれ、兎も角。オレの考えだと個人主義っつーか、個人それぞれの主観世界が独立してあるみたいな? 懐かしき哉、何処かの牢獄、掴んで叫んで、己を主張する……。オレの赤とアンタの赤は同じ色なのかってハナシ。アレ、違うか? 正解も不正解も皆無な真っ黒画面だ、はじめからを押すと宜しい。まーいーや。
 つまり、オレがやんのは個々人、個々生物か? の内包する自我の拡散および撹拌だ。それこそ、世界を創造する為に神が下々を混ぜるが如く、その真逆をなぞると悦ばしい。この世すべてを合算した「1」になった時、それは世界とは別に何かで、だから世界の崩壊と同義だろ……? 鏖殺だ。さあ、バベルの塔を逆算しよーぜ!
 魔王は世界をひとつとした。
 光すらもない。

成否

成功


第1章 第2節

 ブッツリと世界が、ゲーム画面は暗黒に塗り潰される。
 これにて魔王は終いを唱え、仮の舞台は幕を閉じた。
 ――さて、次は世界を救う番だよ。
 ――ボクは一足先に観客席に戻っているからね。

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