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シナリオ詳細

【退廃世界グノーシス】家族の日

完了

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オープニング

●家族の日
 家族の日。それは家族を大切にする日。
 それが馴染みのあるものに例えるなら母の日や父の日、子供の日。
 それらの日の由来はそれぞれだが、それらに共通するものは一つ。
 家族を大切にする日、である。
 そんな日が退廃世界グノーシスにもかつて存在していた。
 存在していたと過去形なのは、この世界の文明が超急速的に世界へ広まった動植物化症候群によるパンデミックにより滅びたからである。
 そして境界案内人である海(カイ)以外の人間は確認はされていない。
 その日は世界的に家族を大切にする日としてあちこちでイベントが行われ、おおいに賑わっていたとされる。
 実際に病院や警察など一部を除き、仕事も定時で強制的に帰らされ家族サービスに勤しむのだ。
 飲食店なども居酒屋などを除き早めに店を閉じてしまう。
 カイも例に漏れず強制的に家に追い返され、家族と共に過ごしたという。

●書斎
「とまあ、家族の日は大体こんな感じの日だった」
ーー世界が変わっても似たような文化ってあるもんなんだな。それで?お前、家族いないだろ。俺達に何をさせたいんだ?
 カイ以外の人間がいない、という事はカイの家族もいなくなってしまっているという事だ。
「お前達の家族の話を聞かせてほしい」
 それが例えば親。嫁や旦那、子供の話。あるいは家族であるならペットの話だって構わない。
「俺の家族はもういないからな。子供なんかまだ小学校へ行っていたんだ」
ーーそして家族の日は今日。こんな日にはどうしても家族の事を思い出してしまう。
 ローレットのイレギュラーズだからこそ。いや、たとえそうでなくとも。
 誰にでも家族はいる筈だ。いなかったとしても将来、家族を持つ事だってあるかもしれない。
 ならばその家族に想いを馳せる日が1日ぐらいあってもいいのだ。
「だからよ、折角だからグノーシスの方で酒でも飲みながらゆっくり話を聞かせてくれや」
 ああ、未成年はソフトドリンクな。そう付け忘れずにグノーシスにイレギュラーズを送るカイであったが。
 ありえたかもしれない未来に想いを馳せるカイはどこか寂しそうなのにイレギュラーズは気付く事はなかった。

NMコメント

お久しぶりです、アルクです。
……最後にシナリオ出したのっていつだっけ?

●退廃世界グノーシス
動植物化症候群により人類の文明は滅びました。
境界案内人である海(カイ)以外の人間は確認されていません。

●目標
出来る事は2つあります。
①カイと家族の話をする
ご自身の家族についてお聞かせください。
ご両親や兄弟姉妹。嫁や旦那。あるいは子供達。
ペットの事だってかまいません。
たとえ血の繋がりがなかったとしても、歪な関係性だったとしても
一向にかまいません。
そんなもの自分にはいないよ、という方は
どのような家族を持ちたいかをお聞かせください。
こちらもそれが血の繋がりや歪な関係性だとしても
一向にかまいません。
カイに自身の家族の事を聞いても良いでしょう。

②廃墟の海洋都市を散策する
海洋都市はかつて観光と貿易で栄えた都市でした。
イメージ的にはネオ・フロンティア海洋王国が近いでしょう。
今は廃墟となっていますが、かつては大いに賑わっていたであろう事が窺い知れます。
この海洋都市を散策する事が出来ます。
勿論人も何もありませんが港はかつての船が並んでいますし
観光と聞いて想像するものならきっとあるでしょう。
こちらは夫婦や家族え語らったり一人で物思いにふけたりしたい人向けです。
勿論散策したい、というのも大丈夫です。

●境界案内人ミヤコについて
とあるファンタジー世界からやって来た強化案内人。
彼女も実はこっそりいますが呼ばれない限り来ません。
今回のシナリオの締めとしてカイとの会話があるかもしれません。ないかもしれません。
プロフィールについては私のクリエイターページに記載がありますので
ご参照ください。

●飲食について
お酒についてはカイが用意してくれています。
が、食べ物含めお酒の持ち込みは歓迎です。
ただし、未成年の飲酒はダメ 絶対。

それでは皆様の素敵なプレイングを心よりお待ちしております。

  • 【退廃世界グノーシス】家族の日完了
  • NM名アルク
  • 種別ラリー(LN)
  • 難易度-
  • 冒険終了日時2023年11月18日 22時10分
  • 章数1章
  • 総採用数2人
  • 参加費50RC

第1章

第1章 第1節

角倉・海華(p3p007805)
水軍少女

「ほぇー。廃墟になった海洋都市っスかぁ」
 海風が『水軍少女』角倉・海華(p3p007805)の頬を撫でる。
 ここもかつてはおおいに賑わっていた場所である。
 それが荒れ果て、静寂が支配する。
 そんな中を海華は面白そうだから、と散策する。
 通りには市場の店であろう、それらが並んでいる。
 野菜や魚などの食材や土産品、珍品など様々な商品が店ごとに並ぶ。それを目当てとする客でごった返していた事であろう。
 路地裏へ入る。
 狭い坂を、階段を下りる。
 上を見上げる。今はもう汚れ、朽ちゆく白い壁がどこまでも伸びる。
 ここはきっと居住区であろう。よくよく見れば窓から何かの紐らしきものが垂れているのをよく見かける。これは……窓から窓へ紐を渡して洗濯物を干していたのだろうか。
 窓から洗濯物を干すには日当たりが悪すぎる。ならば紐か何かを渡して干した方が日当たりが良くなるというものだ。
 そして港。その目的は船、である。海賊の海華としてはどんな船があるのか、気になるのだ。
 貨物船から客船、漁船まで様々である。流石に海賊船はないが多種多様な船がそこに存在している。
「ほうほうなるほどー。かつてはこんな船があったんスねぇ・・!」
 これらの船も例に漏れず老朽化しているが、それはそれ。
 船内を探検してまわっても、誰も怒ったりしないだろう。
 いたずらっぽい笑みを浮かべ、探検に行く海華であった。

成否

成功


第1章 第2節

フォルトゥナリア・ヴェルーリア(p3p009512)
挫けぬ笑顔

「久しぶりだね、カイさん。元気にしてた? 」
ーーとりあえず。な。お前は?
「ぼちぼちかな」
 『挫けぬ笑顔』フォルトゥナリア・ヴェルーリア(p3p009512)とカイは久々のご対面な訳だが。
 今回の依頼は家族の話を聞かせてほしい、である。
 ヴェルーリアにも家族はいた。その家族に愛されすくすくと育つ。
 そしてそれが訪れる。
 魔王討伐の為の旅立ち。
 勇者一行として、勇者の1人として。
ーー勇者様!勇者様!勇者様!
 人々の希望の象徴となった。
 しかしこの旅も苦難の連続でもあった。
ーー助けてください、勇者様。食糧が足りず村の者は皆飢えているのです。
ーー助けてください、勇者様。流行病で死人が絶えないのです。
 自分達は魔王を倒す為の力がある。
 だが、自分達は万能ではない。
 助けられる命には限りがある。
 それにこの旅は自分達が死ぬ危険性だってあった。
 家族の事はあまり考えた事がなかった。
 いや、考えたくなかったのかもしれない。
 もしその旅で命を落とす事になれば家族を残して死ぬ事になるのだから。それは嫌だ。
 魔王に関しても倒せばそれで終わりだと思っていた。それできっと世界は救われる。そう、信じた。
 だからこそ思う。もし家族を作るなら引退して練達で平穏な家庭を作りたい。
 夜妖はいるがそこに家を建て、子供を作りたい。
 トラブル防止の為に鍛錬は怠らないようにしたいね、と笑って見せるヴェルーリアだった。

成否

成功


第1章 第3節

ーーやあ、気が済んだかい?
「まあな」
 現れたのは境界案内人ミヤコ。
ーーそれで。カイにとって家族とは?
「帰る場所だった。そして今はもう無き場所だ」
 懐かしき幸せな場所。だが、もう二度とは還れぬ場所。
「お前にとって、家族とは」
ーー私?そうだね。
 少しの間思案。
ーー大切な場所。それは皆にとっても同じじゃないかな。
 皆、大切な人はいる筈なのだ。それがたとえ、思い出の中の人だとしても。
 いないのであれば。家族がわからないというのであれば。
 家族とはなんなのか。考える事は出来る。
「……そうだな。家族は全員にとって大切な存在だ」
 だからこそ。世界が何事もないまま平和に過ごす事が出来れば。
 そうは思わずにいられない2人であった。

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