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シナリオ詳細

<泡渦カタラータ>大渦に潜む屍骸使い

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●大渦の調査
 幻想楽団『シルク・ド・マントゥール』の大討伐を行い、中心人物の討伐を果したギルド・ローレット。
 しかし、その討伐を逃げ延びた魔種はどうやら拠点を海洋に移し、首都リッツパーク近海に大渦を発生させているという事が判明しているらしい。
 これまで、調査・対応依頼を行ってきたイレギュラーズの成果により、練達の研究者『佐伯・操』に渦への調査データと渦へ乗り込む為の装置の使用許可を得ることができた。
 放置していれば、渦周辺に見られる魔種の動きが活発化しまう。
 この状況を重く見た海洋の女王イザベラ、そして貴族代表ソルベ・ジェラート・コンテュール卿は、懇意にしているローレットへとこの大渦の対処を直々に依頼して来ていると言う。
 渦の中は未だ謎も多く未知の世界とも言えるが、海上に姿を現す魔種の討伐ばかり行っても、直接的な解決にはならない。
 また、このまま放置すれば、『原罪の呼び声』の影響を受け海洋自身が脅かされてしまう。
 この為、練達特製装置を使用して大渦の中へと乗り込み、渦を発生させる原因と内部の調査を行ってほしい。

●その骸は骸を操る
 そんな依頼書に、一通り目を通したイレギュラーズ達。
 沢山の依頼が出ている中、『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)もまた関連した依頼をイレギュラーズ達へと願うことになる。
「一応、状況補足も合わせて説明するのです」
 念の為にと、ユリーカは改めて事情を説明する。
 現状、海洋……ネオ・フロンティア海洋王国の近海に、謎の大渦が発生している状況にある。
 調査の結果、この大渦は自然由来ではなく、何者かが人為的に発生させていることが判明した。
「サーカスより逃げ延びた『チェネレントラ』と、死体漁りを行っている『ヴィマル』という魔種が中心人物のようなのです」
 それに対するべく多くのチームが編成され、すでに相談を始めている状況だ。
「皆さんには、大渦に現れる屍骸の討伐を願いたいのです」
 魔種は非常に手強い。敵の援護をするように屍骸が現れてはそちらを相手にするチームにも影響が出てしまう恐れがある。
 だからこそ、別途屍骸の数を減らすチームが必要となるわけだ。
「どうやら、屍骸の中に、魔種の影響を受けた屍骸使い……ネクロマンサーがいるようなのですよ」
 この屍骸使いが余計に魔種をサポートしたり、他チームを邪魔したりせぬよう、討伐してほしいというのがここでのユリーカの依頼だ。
 なにせ、この屍骸使いタルヴォはかなりの数の屍骸を使役する。この場でしっかりと倒しておきたいところだ。
 大渦の中に飛び込むことになるが、そこは練達に依頼した渦の中でも自由に息をする事が出来る装置『海中戦闘用スーツ・ナウス』が人数分用意できる。
「これを使えば、海種でなくとも問題なく水中でも活動できるのです」
 なお、海種であれば、【水中親和】のスキルを最初から持っているはずなので、これを用意すれば事足りるだろう。
「渦の中には、朽ちた巨大な古代都市が存在している……なんて話もあるのです」
 今回、できるなら多少の探索もできればとは思うが、魔種がうろついていることを考えれば、早めに撤収した方がいいだろう。
「説明は以上なのです」
 ともあれ、今回は屍骸に重点を置いて行動したい。
 海の中という世界に、イレギュラーズ達の多くは目を輝かせるが、それほどのんびりとできる状況ではないのが残念ではある。
「事態が解決すれば、のんびりと海の中をお散歩できるといいのです」
 微笑を浮かべるユリーカもまた、海の中の世界に強く興味を抱いていたようだった。

GMコメント

 イレギュラーズの皆様、こんにちは。
 GMのなちゅいと申します。

●目的
 全ての屍骸の討伐

●敵……屍骸×20体ほど
 朽ちた肉体を持つ、ゾンビどもです。

◎屍骸使い……タルヴォ
 自らも屍骸と成り果てた、いわばネクロマンサーです。
 魔種の影響もあり、並々ならぬ力をもっております。
 大鎌を所持、以下のスキルを使用します。
・シュレッドサイズ(物近列・出血)
・遠術(神遠単)
・マギシュート(神超単)
・死霊の呼び声(神中範・呪い)

◎配下……20体前後
 個々はさほど強い相手ではありませんが、数で攻めてきます。
 古代都市の住民と思われる者達ですが、
 タルヴォに使役され、直接殴りかかり、もしくは自らの肉片を飛ばして攻撃してきます。
 また、怨嗟の叫び声(神中範・呪縛)を上げることもあります。

●状況
 海中戦闘用スーツを着用の上で大渦に突入し、水中で活動することになります。(海種はその限りではありません)
 皆様には海底の古代都市において、魔種の影響で活動を始めたタルヴォの撃破を願います。
 戦場となる場所は荒れた場所でほとんど建物も残されてはおらず、身を屈めれば遮蔽物となる程度です。
 討伐後は魔種に見つかる前に撤収することになりますが、多少でしたら探索は可能です。
 うまく行けば、何か見つかる……かもしれません。

●情報精度
 このシナリオの情報精度はAです。
 想定外の事態は絶対に起こりません。

 それでは、よろしくお願いいたします。

  • <泡渦カタラータ>大渦に潜む屍骸使い完了
  • GM名なちゅい
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2018年10月23日 22時05分
  • 参加人数8/8人
  • 相談5日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

エンヴィ=グレノール(p3p000051)
ふわふわな嫉妬心
十夜 縁(p3p000099)
幻蒼海龍
フロウ・リバー(p3p000709)
夢に一途な
シグルーン・ジネヴィラ・エランティア(p3p000945)
陸の人魚
ユーリエ・シュトラール(p3p001160)
優愛の吸血種
百目鬼 緋呂斗(p3p001347)
オーガニックオーガ
エリーナ(p3p005250)
フェアリィフレンド
瑞泉・咲夜(p3p006271)

リプレイ

●いざ、大渦の中へ
 海洋を訪れたイレギュラーズ達。
 同様に大渦関連依頼を受ける他のチームメンバーの姿を目にしつつ、こちらの一行もまずは大渦の近くまで向かう船を探す。
「『シルク・ド・マントゥール』の生き残りがまだいたなんて」
 それだけでも、茶色の長髪をツインテールにした『愛の吸血鬼』ユーリエ・シュトラール(p3p001160)にとっては驚くべき話だが、今から自分達が向かうのは、なんと海の中だ。
「あまり大きな事件に関わっていないので、名にピンと来てはいないが……」
 『チャネレントラ』なる名前にも、泣きぼくろがチャーミングな幻想種の瑞泉・咲夜(p3p006271)は余り反応を見せない。
 それは、咲夜が世間の動向よりも、鍛錬に重きを置いて日々過ごしているからかもしれない。
「逃亡した先でも悪事を働くのは、どうも敵がこちらを呼んでいるように思える」
 それもあって、咲夜も依頼参加を決めたのだろう。
「今度は、皆で直接調査に行くのね」
 どうやら、水色のウェーブヘアの少女、『ふわふわな嫉妬心』エンヴィ=グレノール(p3p000051)はすでに一度大渦の近くまで行ったことがある様子。
 その時は、大渦の下の都市へと引きずり込まれそうになったと彼女は語る。
 今回の依頼は、他チームが調査しやすくなるよう、大渦内部にいる屍骸の対処が目的なのだが……。
「やっぱり、現地に行く以上、何か見つけられる事を期待してしまうわ……」
 エンヴィの気持ちは察するものの、メンバー達の興味は屍骸を操るネクロマンサーに向いている。
「屍骸使いって聞いて、つい来ちまったが……」
 そこまで呟いて、『水底の冷笑』十夜 縁(p3p000099)は小さく頭を振った。
 思い浮かべた『あれ』は、ここらの海域にはいないはずだから大丈夫なはずだと縁は自身に言い聞かせて。
「……あぁ、まったく、勘弁してくれ」
 悪態をつき、彼は1つ溜息をつく。
「魔種の影響を受けた屍骸使いですか。なかなか厄介そうな相手ですね」
 金髪碧眼の幻想種の少女、『妖精使い』エリーナ(p3p005250)は敵情報を聞き、気を引き締めて。
「これ以上、魔種の活動を活発化させるわけにはいきませんし、私も微力ながらお手伝いさせていただきます」
 エリーナの言葉に、フロウが応じて小さく頷く。
「今回の仕事は私向きですね。天敵という言葉を教えてあげます」
 生まれた場所こそ離れてはいるものの。海洋こそ我が故郷と主張する人魚姿の『夢に一途な』フロウ・リバー(p3p000709)。
 魔種や屍骸の好きにはさせないと、彼女は固く決意を抱いていた。
「魔種のせいで、人々の平穏な日々が脅かされるのは嫌だから……」
 非常に大柄で、頭に2本の角を生やす青年、『オーガニックオーガ』百目鬼 緋呂斗(p3p001347)が今回戦う理由はそれだけでなく。
「それに、屍骸と屍骸使いを再び静かに眠らせてあげたいんだ」
 これから戦う相手に対しても、優しさを見せつつこの依頼に当たっていたようだった。

 さて、船を借り、近海へと近づくイレギュラーズ達。
「入るのは、ちょっと怖いな。あはは……」
 ユーリエは近づく大渦を見つめ、やや引き気味に呟くが、とあるものを手にして。
「でも、『海中戦闘用スーツ・ナウス』があれば、大丈夫ですよねっ」
 これからの作戦に当たり、メンバー達は入念に準備を行う。
 多くのメンバーは海中戦闘用スーツを着用し、大渦突入に備えていた。
「この何とかスーツってすごいね。海の中で息ができるんだ……!」
 水中へとダイブした緋呂斗は、その性能を直に確認する。
 エリーナなどは念の為にと酸素ボンベも持ち込んではいたが、これならしばらくは大丈夫そうだ。
「でも、海の中で戦うなんて初めてだから、ちょっと緊張しちゃうけど僕にできることを一生懸命頑張る……!」
 意気込む緋呂斗に、ユーリエも気付く。
 彼女は海底に沈むという古代都市に神秘を感じ、興味津々の様子。
「安全な探索をする為にも、頑張っていきましょう!」
 ユーリエの叫びの直後、大渦へと飛び込むメンバー達は水の流れにのり、海へと飲み込まれていく。
 引き込まれるかのような暗い海の底。
 泡の渦がキラキラと光る水面へと昇る。
 それは、何かを求めて空へと手を伸ばすかのようだ。
(……そんな風に思えるのは、何故だろう)
 咲夜は頭を振り、真下へと視線を向けて負けるものかと気持ちを引き締めていた。
 一方で海種のフロウはスーツを受け取ることなく変化を解いて人魚形態へと移行しており、悠然と海中を泳いでみせる。
「なうす……だったかしら?」
 エンヴィもまた、折角用意してもらった装備をありがたくも辞退していた。
 海種ではなく、旅人のエンヴィ。
 スーツに動きにくさを感じたこともあって、彼女はスキルを使うことで水中でもいつも通りに動けるよう対処する。
「やっぱり普段通りじゃないと、……細かい照準調整はし辛いから……」
 スーツを着ていない分、着用しているメンバーをフォローできるようにとエンヴィは考えていたようだ。
 色黒な肌を持つ『自称カオスシード』シグルーン(p3p000945)は敢えて……いや、自身に言い聞かせるようにして海中戦闘用スーツを着用していた。
「ううん、動きにくいけど、仕方ないよね」
 本来、海種ではあるが、彼女は自らを偽ってまで『人間種のシグルーン』を装う。
 皆、海の中の世界に神秘を感じる中、シグルーンだけは異なる反応を見せる。
(海の中は暗くて、冷たくて、どこまでも孤独だ)
 ――だから、そんな場所にとどまらせようとする君が、シグは大嫌い。
 水中に、シグルーンは本来の自身の姿が自分を見つめてくるような気がして。
「見ないで。お願い。私は……違うの。ディープシーなんかじゃ、ない」
 本来の自分は……、ジネヴィラはただ見つめてくるのみ。
 それから、シグルーンは視線を逸らしてしまうのだった。

●立ち塞がる屍骸の殲滅を
 やがて、イレギュラーズ一行は海の底へと降り立つ。
 沈んで久しい古代都市が広がる場所で、すでにそいつらは行く手を遮るように待ち構える。
「ククク、行かせはせぬぞ……」
 虚ろな瞳の中から、怪しく光を煌かせる屍骸使いタルヴォ。
 チェネレントラのネクロマンシーによって復活したと思われるそいつは、『ヴィマル』という魔種の影響もあって並々ならぬ力を持っている。
 そいつが一度大鎌を振るうと、周囲に多数の屍骸が現われた。
 海洋の地を荒らすアンデッド達に、縁は僅かに顔をしかめる。
 間もなく始まる戦闘に備え、ユーリエは不動の構えをとり、咲夜も自身の体に流れる血潮を沸き立たせる。
「【タルヴォ集中】班と【配下集中】班に分かれて、早期撃破……でいいんだよね?」
 緋呂斗の問いに、皆が頷く。
 縁はタルヴォへと直接仕掛けようと、前に並ぶ邪魔な配下の屍骸達を如何にしてやり過ごすか考えていたようだ。
 すでに、フロウなどは範囲攻撃スキルの準備に入っていた。
「それでは、打ち合わせ通りに……!」
 フロウは前方に群がる屍骸らへ、破壊のルーン『H・ハガル』を行使していく。
 敵陣へと降り注ぐ無数の雹が屍骸達の体を激しく打ちつけ、さらにそれらが及ぼす凍てつく空気が敵の足を鈍らせる。
 エリーナもまた配下の数を減らすべく、氷の妖精『スティーリア』を呼び出す。
 水中でも空中と変わらぬ動きで踊る妖精は戦場に無数の氷柱を降り注がせ、屍骸の身体を打ち砕いていく。
 さらに、ユーリエは闇の霧を生み出し、そこから飛び出す拘束する鎖で個別に屍骸の動きを止めてしまう。
「後は、相手の出方次第ですが……」
 フロウが前方へと視線を向けると、タルヴォは配下の合間から魔力を弾丸に変えて発射してくる。
 それを緋呂斗が受けながらも、全力でタルヴォへと接近していく。
 縁もまた巨大盾『SCR』……『セイントクロスレプリカ』を手に、不動の構えのままタルヴォに近づいていた。
 また、配下の屍骸達は叫び声を上げながら、ゆらゆらと後方のイレギュラーズ達へと近づこうとしてくる。
 咲夜はその配下目掛け、殴りかかっていく。
 叫び声を上げるその喉へと彼女はノービスナックルを叩き込み、衝撃の瞬間に相手の再生能力を逆転して破壊していた。
 屍骸配下達から一斉に声を上げられると、それだけでメンバー達は動きを止められてしまう。
 敵の数が多いだけに、連続して配下に叫ばれるとイレギュラーズ達は何もできなくなる恐れがあるのだ。
「これだけ多くの配下を使役してるだなんて、……妬ましいわ」
 冷静な表情で、敵陣を見つめるエンヴィが一言。
 妬みを力へと変換する彼女はその悪意によって殺傷の霧を生み出し、タルヴォを含めて配下達の身体を傷つけていく。
 しかし、多少体が崩れても、恨み辛みを訴える屍骸の声は収まらない。
「そうだよね、寒いよね。寂しいよね」
 それを耳にするシグルーンは、大きく動揺していた。
「大丈夫、今、シグ達が解放してあげるから……」
 彼女は屍骸を操るタルヴォを標的とし、幻惑のステップを踏みつつ接近していく。
 すでにタルヴォの近くまで迫っていた緋呂斗は筋肉を強化し、そのまま鋭く踏み込んで両手剣「ツヴァイヘンダー」を使って殴りかかる。
 逆側からは、縁が攻め込む。
 微笑を浮かべて飄々とした態度の彼はその動きが悟られにくく、相手を戸惑わせる。
「なっ……」
「おっさんは今のゆるーい暮らしに満足してるんだ。うちで不穏な事件を起こさんでくれや」
 タルヴォの懐へと潜り込んだ縁は一言告げ、手にする大盾で強烈な一撃をそいつに叩き込んだのだった。

 屍骸使いタルヴォは序盤こそイレギュラーズの力に驚きを見せていたが、自身のペースを取り戻せば、淡々とした態度で攻撃を行う。
「お前達、生ある者が羨ましいだろう?」
 タルヴォの呼びかけに応じて、屍骸の群れはわらわらとイレギュラーズ達へと近寄ってくる。
 序盤、範囲攻撃を仕掛けたことで、3分の1ほどの配下が身体を崩して物言わぬ骸へと戻っていた。
 しかし、残りの配下はそれぞれ後方から攻撃するメンバーへと近寄って殴りかかり、あるいは肉片を飛ばして攻撃してくる。
「私は無防備に見えましたか?」
 狙われたフロウが屍骸達へと呼びかけ、魔力の障壁でそれらの攻撃を防ごうとする。
 両手がフリーになっているのを活かし、フロウはできる限り屍骸達の叫びを耳を塞いで抵抗しようとしていた。
「大丈夫ですか?」
 その上で、彼女は水中を自在に動き、水の中に不慣れな仲間をカバーしようと動く。
「特殊な装備があっても、陸と海では勝手が違いますからね」
「そうですね」
 ユーリエは地上と違った感覚にやや戸惑い気味だったが、それでも聖なる光を発して屍骸を1体ずつ地に還していた。
 少し距離を置いて立ち回るエリーナは、妖精ネリーを召喚していた。
「お願いしますね」
 エリーナが一直線に飛ばしたネリーは敵の体を貫通し、ボロボロとそいつの身を崩していく。
 イレギュラーズ達の攻撃によって、徐々に減ってくる配下。
「近づけさせない」
 咲夜も仲間に加勢をし、しっかりと仲間に合わせて攻撃を叩き込んで屍骸の無力化を目指す。
「正しく導くのが筋というものです」
 さらに、フロウが自身の銀の指輪から衝撃波を放ち、その敵を確実に倒してしまう。
「アンデットが面倒なのは、駆け出しの依頼で学習済みです」
 周囲を泳ぐフロウは自らの力の優位を存分に活かし、配下の数を減らしていたようだ。
 その間、タルヴォは存分に魔種達に与えられた力を発揮してくる。
「ふはは、食らうがいい!」
 近づいてきたメンバーに攻撃の対象を移したそいつは、イレギュラーズ達の体を大鎌で纏めて切り裂かんと襲い掛かってきた。
「シュレッドサイズには気を付けて」
 戦いの最中、シグルーンは仲間達へと注意喚起する。
 威力自体もそうだが、海中戦闘用スーツが斬られて破壊されることを懸念したのだ。
 それについては皆気を払っていたようだが、タルヴォはそれ以上に神秘攻撃、スキルの威力の高さが恐ろしい。
 一度術がクリーンヒットすれば、前のめりに両手剣で切りかかっていた緋呂斗がいとも簡単に意識を失いかけてしまう。
「……っと、やっぱり油断できないね」
 パンドラにすがりつつも、緋呂斗はなんとか気力を振り絞って全力での攻撃を再開していたようだ。
 縁は仲間の疲弊を見て恐怖を打ち払いつつ癒し、さらに攻撃をと相手が魔術を発動したタイミングで大盾によるカウンターを叩き込む。
 エンヴィも、相手がしっかり牽制の術を飛ばしてくるのに対処しつつ。
「大人しく倒されるつもりは無いわ」
 死者の怨念を一条に束ねて、タルヴォ目掛けて投擲した。
「……ところで、配下の屍骸は……、やっぱり海種なのかしら?」
「ご明察。この辺りで眠っておった連中よ」
 にやけつつ語るタルヴォに、眉を顰めて攻撃集中したエンヴィはさらに死霊弓を放つ。
 シグルーンも時にはステップを踏み、時には防御を織り交ぜて魔力による破壊の力をタルヴォへと叩き込む。
 タルヴォが抵抗を続ける中、残る配下も数えるほどに減っていて。
 エリーナが妖精ネリーを再度飛ばし、突撃させた1体を倒す。
 ふらふらする相手の動きを読んだ咲夜は、その喉へと拳を叩きつけて撃破する。
 フロウは自らの指に嵌めたシルバーリングで衝撃を発し、最後の1体の体を粉砕していた。
 そうして、全ての配下を倒したメンバーがタルヴォの元へと駆けつけてくる。
 傷の深い緋呂斗を診て、エリーナは愛の妖精『アモル』を呼び出す。
 アモルは優しく緋呂斗へと癒しをもたらし、彼の傷を塞いでいく。
 ユーリエが放つ霧から飛び出す鎖。それがタルヴォの身体を素早く、きつく締め付ける。
「なにっ……?」
 さすがに立て続けに攻撃を受け続ければ、不死の身体を持つタルヴォであれども一溜まりもない。
 敵は、抵抗する力もなくなって来ている様子だ。
 そこで、緋呂斗が渾身の力を込め、手にする両手剣で相手の体を切り裂く。
「どうか、今度こそ安らかな眠りを」
「死人に口なし、未来なし。――大人しく眠っててくれや」
 同時に、縁もまた聖なる光を発し、タルヴォを背中より射抜いていった。
「おおっ、おおおおおぉぉっ……!!」
 光に浄化され、タルヴォは裂かれた体を全て塵へと化していき、海中へと消えていく。
 それを見届け、メンバー達は襲ってきた敵を全て討伐したことを確認すべく、周囲を見回すのである。

●沈んだ都市に想いを馳せて
 屍骸を全て、撃破したイレギュラーズ達。
「遺品になりそうなモンでも持ってねぇかね」
 縁はその屍骸に近づき、調査を始める。
 同じく、モンスター知識を駆使して、エリーナは配下の屍骸を調べていく。
 さらに、エリーナは妖精ネリーを飛ばし、古代都市や魔種についてできる限り情報を集めさせようとする。
 他メンバーもまた、この場所での探索を開始していた。
「海の中、色々探検してみたいです!」
 この海中の古代都市に未だ誰も見た事のないアイテムがあるのだろうかと、ユーリエは目を輝かせる。
 明らかに、人が住んでいた形跡のある都市。ただ、それがなぜ水の底に沈んでしまったのか……。
 緋呂斗はそんな古代都市に浪漫を感じ、あちらこちらを歩いて自然知識を使って目新しいものがないかと見て回る。
 シグルーンも仲間に倣い、海底探検を行っている様子。
 その近場では、ユーリエが何かを発見する。
 手に取ったのは、なんの変哲もない真珠のネックレス。
 ギフトを使ったこともあって、このネックレスに特別な力は間違いないとユーリエは判断する。この地に住んでいた海種の人々が使っていたものだろうか……?
「なぜ、大渦なのか?」
 この地に降り立つ為、自分達は大渦に乗ってやってきたわけだが、こういった手段を使う理由を咲夜は考える。
 とはいえ、情報が少ない。もう少し奥まで進むことができれば、何か大きな手がかりがつかめるのかもしれないが……。
「でも、あまり奥深くまで行くと、危険というか嫌な予感が……」
 ユーリエの言葉通り、怪しい影が近づいてくる。
「誰か来ます」
「仕方ないわね。撤収しましょう」
 フロウがそれを察して仲間達へと伝えると、超聴力を駆使して辺りを調べていたエンヴィも小さく肩を落としつつ探索を打ち切って。
 疲弊した状態で、強敵と戦うわけにもいかない。
 イレギュラーズ達はこの場から離れ、海上に向けて浮上を開始したのだった。

成否

成功

MVP

十夜 縁(p3p000099)
幻蒼海龍

状態異常

なし

あとがき

大渦内部の屍骸退治、お疲れ様でした。
MVPは屍骸使いを大盾で抑えていた貴方へ。
今回は参加していただき、本当にありがとうございました!!

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