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シナリオ詳細

紅葉狩り紅葉狩られ

完了

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

オープニング

●秋といえばコレですよね
 キノコが生え川魚が盛り木の葉色づくこの季節。
 山へやってくればこんな光景が見られることでしょう。
「モミジー!」
「モーミジー!」
 人の手みてーな形をした葉っぱが宙を舞い、道行く人々へ襲いかかるこの光景が。
 そう、この光景こそ秋の風物詩。
 紅葉狩られである!

●なんでもあるしなんでも利用する。それが混沌の文化。
「今日はとっても疲れたのです。どっこいしょーっと」
 座敷に座ってころころし始める『新米情報屋』ユリーカ・ユリカ(p3n000003)。
「今日は情報屋さんのお仕事もうないしにゃんこカフェにでもいってぬくぬく過ご――ハッ!」
 同じ座敷にイレギュラーズたちがいることに気づいて、ユリーカはがばっと起き上がった。
「お仕事残ってたのです!」
 ぴゃーいとか言いながら鞄から取り出したのは、『秋の紅葉狩り祭り』というチラシだった。

「『フライング紅葉』は秋に発生する植物系モンスターなのです。
 山中に生息するわずかな木を媒介にして発生して、人々の生気を吸い取ってしまうと言われているのです。
 風に舞うかのように飛行して、攻撃をひらひらかわしてしまうことから退治も難しくて、毎年駆除業者がかり出されるのです」
 もし山に近い場所で暮らしていたなら、熊が出るのと同じくらいの割合でフライング紅葉問題を目にしていたことだろう。
 それくらい人の暮らしに密着した問題なのだ。
「けれどこのフライング紅葉の葉っぱ(死体)は魔除けのお守りとしてたいへんよく取引されていて、駆除業者とはまた別に採取業者もよく入り込むのです」
 ただ燃やしたり切り裂いたりすればフライング紅葉は破壊されてばらばらになってしまうが、状態のよいまま(不殺スキルで)倒したフライング紅葉は綺麗な状態が保たれ、魔除けのお守りになるらしい。
「今回は駆除業者と採取業者の両方から人手が欲しいという依頼が来ているのです。どっちを受け手もよいので、好きな方を受けてください。なのです!」

GMコメント

【フライング紅葉】
 空を飛んでる紅葉的モンスターです。地味に幅が40センチくらいあり、葉っぱのとげとげしたところを使って切り裂くように攻撃したり、紅葉エキスを飛ばして生気を吸い取ったりします。
 これが山中のあちこちにそれはもうわさわさ出ているので、駆除したり採取したりしましょう。

【駆除? 採取?】
 攻撃して倒すことで退治できますが、不殺スキルで倒すことで採取することができます。
 どっちルートを選択してもいいですが、協力プレイをするなら統一したほうがいいでしょう。
 好みのスタイルで選んで貰って構いませんし、なんなら『採取チーム』と『駆除チーム』で分かれて山中別々の場所に入っていっても構いません。

【擬態紅葉に注意!】
 フライング紅葉はたまに普通の紅葉に擬態して木々に紛れ込んでいる時があります。
 こうなると見た目ではさっぱり分からないので、独特のエキスの臭いやモンスター特有のとても小さな呼吸音などが探し出す手がかりになるでしょう。

【アドリブ度】
 ロールプレイをよりお楽しみいただくため、リプレイにはキャラクターのアドリブ描写を用いることがございます。
 プレイングやステータスシートに『アドリブ歓迎』『アドリブなし』といった形でお書きくだされば、度合いに応じて対応いたします。ぜひぜひご利用くださいませ。

  • 紅葉狩り紅葉狩られ完了
  • GM名黒筆墨汁
  • 種別通常
  • 難易度NORMAL
  • 冒険終了日時2018年10月23日 21時50分
  • 参加人数8/8人
  • 相談7日
  • 参加費100RC

参加者 : 8 人

冒険が終了しました! リプレイ結果をご覧ください。

参加者一覧(8人)

アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)
灰雪に舞う翼
エクスマリア=カリブルヌス(p3p000787)
愛娘
七鳥・天十里(p3p001668)
イグナート・エゴロヴィチ・レスキン(p3p002377)
黒撃
エスラ・イリエ(p3p002722)
牙付きの魔女
最上・C・狐耶(p3p004837)
狐狸霧中
ゼンツィオ(p3p005190)
ポンコツ吸血鬼
空木・遥(p3p006507)
接待作戦の立案者

リプレイ

●紅葉狩りの狩りってほんとになんなの
 ピエロの着ぐるみをすっぽり被った『ポンコツ吸血鬼』ゼンツィオ(p3p005190)が、頭のあたりをごとごといわせながら歩いている。
「んー、やっぱり動きにくいけど……日光にあたるのはなあ。あ、フライング紅葉? っていうのがいるんだね。良くはわからないけど見ればわかるだろうし、稼がないとっ」
 急に話を転換されて、『隣に侍る伊達男』空木・遥(p3p006507)がちらりと振り返る。
「また随分と変わったモンもいるじゃねえの。紅葉型モンスターらしいが……魔除けのお守り、か。置いてきた故郷を思い出すぜ」
 山の景色は赤と黄色に彩られ、もみじの葉が風にそよぐかわいた音がしていた。
 秋を感じるどこか香ばしくも冷たい風。
 『空歌う笛の音』アクセル・ソート・エクシル(p3p000649)はそれを翼にうけて、とどこか遠くを見た。
「40センチあって人を襲う紅葉……フライング紅葉の本物をオイラは初めて見るけど、かなりきれいでかなり怖いね?」
「ま、40センチもあれば攻撃する時に困ることはなさそうだけど……擬態とか臭い出す所とかが要注意ってことになりそうね」
 『牙付きの魔女』エスラ・イリエ(p3p002722)が試しに自然会話をしてみたところ、断片的ながら『紅葉じゃねーやつがなんか混じってる』という紅葉の意志が読み取れた。
 見た目で騙されがちだが、葉っぱ虫や枝バッタのように擬態する虫の一種と考えるのが妥当かもしれない。
「山にフライング紅葉がいるのは間違いなさそうね。けど、すぐそばに居るときにまで自然会話をして回るのは得策じゃなさそうだわ」
 今まさに真上で牙を剥いているモンスターの居場所を尋ねるのは、進んで隙を作る行為に他ならない。近くに混じっているのかどうかを判別するのに、有用になるだろう。
「ところで、クマと同じくらいのソウグウ率らしいけど、クマとどっちが強いんだろう?」
 『無影拳』イグナート・エゴロヴィチ・レスキン(p3p002377)が急にかわったことを言い始めた。
「熊の種類にもよるだろうけど……十中八九熊の勝ちじゃない?」
「けど40センチだよ? ハバが40センチもあるモミジってギタイしないとスゴイ存在感だろうね」
 手で40センチの幅を示してみる。
 普通に考えて顔より大きい。こんなものがよく擬態できるものだと思うが、こうわっさーとしてると案外わかんないもんなんだろうか。
「うん……」
 『神話殺しの御伽噺』エクスマリア=カリブルヌス(p3p000787)が試しに近くにある紅葉の葉っぱを引っこ抜いてぴらぴらと振ってみる。
「音と臭いに気をつければ、見つけられるだろう」
「それじゃ、僕におまかせだねっ」
 七鳥・天十里(p3p001668)がぱっちんとウィンクした。
「そういえば僕、紅葉狩りってしたころなかったんだよね。まさかこんなデンジャー感のあるイベントだったなんて、楽しそう!」
「直喩ですよ……」
 『狐狸霧中』最上・C・狐耶(p3p004837)がほあーっとした顔をした。
「もうちょっと捻ってもいいと思うんですよ、ダイレクトに紅葉狩るってどんだけせっかちなんですか。繊細なニュアンス読めない人なんですか。いや、紅葉が襲ってくるのもどうかと思うんですけど。紅葉の領分を護った方がいいと思いますよ、私は」
 紅葉狩りを紅葉の葉っぱをひっこぬく祭りだと勘違いするおっさんみたいなことを……と。割と沢山の人が思ったであろうことを代弁する狐耶である。
 紅葉狩りの語源はぶっちゃけハッキリしてないのだが、鹿狩りに来たのに紅葉とか見てるだけでもえんやんとか言い出す平安貴族のおたわむれみたいなのが始まりだという説がある。遊園地に来といてゲーセンから出てこない人みたいな。
「まーまー、郷に入ってはひろみに従えだよっ」
 もっかいウィンクする天十里。
「幻想での紅葉狩り、楽しんじゃおう!」

●紅葉を見たがることを転じて紅葉狩りという説はあんまり信憑性がない
 ざっくざっくと枯れ草を踏んで歩く。
 エスラはあちこちに木に自然会話をしかけては、意思疎通をはかっていた。
 はたから見るとなんかすごく紅葉が好きな人、にしか見えないのがおかしなところである。
「なんだか犯人を聞き込みして回る警察官みたいな気分だわ。いや、むしろ街頭アンケートかしら……」
 聞き込みに集中するエスラはどうしたって隙だらけになる。
 そんな彼女をガードするように、狐耶やイグナートたちが脇を固め、遥が先行して気を引くようにしていた。コンディション的なものなのか今回は遥のフェロモン効果が弱めに感じたが、だとしても先行するだけの価値はあるはずだ。
「この辺りをフライング紅葉が通ったことがあるみたい。ついさっき……かしら」
 ものすごくザックリものを言ってるのは、ざっくりしか分からないからである。植物も時計とか持ってないし。ものによっちゃ日付感覚すらあやしいし。
「木の一本一本に意思疎通して回ってるから、たぶん間違いないはずよ、きっと」
「たぶんなの? 間違いないの?」
「うーん……」
 半目で虚空を見上げるエスラ。
 最初は紅葉の葉っぱ全部に話しかける積もりだったが、葉っぱ部分が植物の一個体となるかについてはちょっと不自然なところがあったし、仮にあったならそれはもう大量にワーッてくるので聞き分け(?)がつきそうにない。会話レベルの意思疎通ってわけでもないしゆっても過去のそれも主観的な情報を断片的に得るだけなので、アテにしすぎるとどっかで致命的にコケる。ざっくり使うくらいが丁度いいのだ。
 と、そうしていると、遥めがけて複数枚のフライング紅葉が飛びかかってきた。いや、気づいたときには遥の腕に深めの傷が走っていた。
「おっと、早速来たぜ」
 なんとなく警戒していた遥は初撃をわずかにかわし、次なる攻撃に備えて全力で防御と回避に集中した。
 複数の方向から飛来して切りつけ、エキスを飛ばして生気を吸い取っていくフライング紅葉。
 イグナートはぎゅっと拳を握り込むと、ターンして再攻撃を仕掛けようとするフライング紅葉の前へと割り込んだ。
「ソッチはたのむよ」
 頼まれた狐耶は頷いて榊神楽を使用。仲間たちの、特に遥の回避能力を引き上げにかかる。
「あまり紅葉らしくないことばかりしてるとアイデンティティを失って別の物になっても知りませんよ、楓とか。カナディアン……」
 ヨシ、と小さく唱えたイグナートは顔面めがけて飛来するフライング紅葉にストレートなパンチで対抗。
 拳を切り裂こうと回転するフライング紅葉を、それよりも早く頑丈な拳で打ち払った。振り抜く勢いを利用して蹴りにつなげ、フライング紅葉を撃墜する。
「紅葉らしさは後日の課題ということで」
 一方で狐耶はスティグマを用いた威嚇術で迎撃。エキスを飛ばすべく距離を開こうとしたフライング紅葉を撃墜していく。
 はらはらと落ちるフライング紅葉。仲間が倒されたことで不利を悟って逃げ出すフライング紅葉を、エスラが駆け足で追いかけた。
「逃がさないわよ、立派な魔除けになって貰うわ」
 二本指を突き出して非殺傷魔術を発動。鋭く走った螺旋状の魔方陣がフライング紅葉を貫き、はらはらと墜落させた。
 手のひらにのせ、満足げに頷くイグナート。
 殺さずに倒した紅葉を重ねて箱に詰めていく。

 魔除け素材として採取する一方で、駆除も同時に行なう。エクスマリアたちのチームは駆除を専門とするチームだ。
 温度視覚を用いてじっくりと木々を観察するエクスマリア。
 幅40センチとはいえ平たいものを正面から見た際のサイズなので、遠いと鳥や小動物と見間違えることもありそうだ。ある程度近くまでいかねば難しく、近いと近いで他の葉によって視界から隠れてしまうこともある。
 あくまで、すぐ近くに迫った時に気づけるようにという予防策である。
 探索に最も効果を発揮したのはやはり天十里のほうで。
 嗅覚と聴覚を鋭くしてわずかな呼吸音やエキスの香りをかぎ分けることができた。
「気をつけて、このあたりに居るよ」
 天十里は銃に手をかけ、ブレスレット状の術具の表面を撫でた。
 浮き上がった祈りの言葉が三連の輪をつくり、それぞれが反転して回転していく。
「えっ、どこどこ!?」
 アクセルはきょろきょろと捜索スキルを用いて探してみたが、今日は調子が悪いのかうまく見つからない。
 が、ギリギリのところで隠れているフライング紅葉を見つけることができた。
「危ない」
「わっ!」
 エクスマリアがアクセルの足に頭髪を巻き付けて引っ張り、別の髪で渦巻き状の盾を生み出した。
 のこぎりのように回転しながら迫るフライング紅葉が弾かれる。
「囲まれているようだな」
「らしいねえ」
 ゼンツィオはかついでいた鎌を握り直し、迎撃の構えをとった。
「おっと!」
 飛んでくるフライング紅葉を鎌を回転させることで防御すると、大きく飛び退いて死骸盾の術を発動させた。
「あっ、ぶないなぁ! もう!」
 自らの影からアンデッドのできそこないを無理矢理呼び出し、盾にしてしのぐ。
 その一方で天十里は己の血液を弾頭化した銃弾をリボルバー弾倉に押し込み、右へ左へとんで攪乱をねらうフライング紅葉に向けた。
 わずかな空気の音。葉がみせる飛行の動作。
 その全てを読み取り、一瞬先を予知するかのように銃弾を発射。
 フライング紅葉に直撃した弾は素早く網のように広がり、フライング紅葉の肉体をばらばらに切り裂いていった。
「まずは一体!」
「手伝うよっ」
 アクセルが飛び退きながらマジックミサイルを乱射。
 ラインを見極め、フライング紅葉をいっぺんに狙える位置まで回り込んで魔砲を発射した。
 むろん。直線上の敵を複数巻き込める位置というのは敵の目の前に飛び出すのと同義。きたる反撃に備えて防御に転じる。
 狙いはエクスマリアも同じだった。大きく飛び退いてフライング紅葉たちへまとめて狙いを定めると、ルーンの魔術を発動。
 雹を大量に発射してフライング紅葉たちを打ち抜いていく。
 フライング紅葉が弱ったところでゼンツィオが死霊弓を発射。影を練り上げて作り出した螺旋状の矢が相手を打ち抜き、破砕させた。
「ぺらっぺら。食べるところなさそうだなあ……」
 落ちたフライング紅葉の破片を拾い上げ、ゼンツィオはどこか残念そうに肩を落とした。

●結局紅葉狩りってなんなんだよ!
「うー、日が当たってひりひりする気がする……」
「日光に弱いのだったか?」
 破れた服(?)の部分を手で押さえるゼンツィオに、エクスマリアが問いかけてきた。頭髪をなんかよくわかんな形にうにょうにょ動作させている。エクスマリア専門家(誰だろう)の話によれば彼女の頭髪はなんか自由自在に動く上に高度や密度を調節できるという。あまりに自在に動くためか感情まで表現されるらしく、怒ってる時なんかはもうめらめら燃え上がるように頭髪が吹き上がるという話だ。
 ……じゃあ今のうにょうにょはなんだろう。
 ゼンツィオが暫く考えていると、エクスマリアの頭髪がうにょーっと伸びてきてゼンツィオを包み始めた。別に無限に伸びるわけじゃないとは思うが、思ったより長いらしい。
「あー、なんかぬくい……」
「そうか」
 髪に出るからか素の表情がまるでわからんエクスマリアである。
「あ、見て、あそこにフライング紅葉が群がってる」
 アクセルが指をさす。
 言われた方向を天十里が覗いてみると、たしかにフライング紅葉が無数に一箇所に集まっていた。
 草の平地にただ群がるというのもおかしな話だ。が、天十里は目を細めてみて、そしてほんのり漂う鉄臭さで事情を察した。
 よく見ればわかるだろう。
 フライング紅葉たちの中心に、羽根を切り取られてぴくぴくとする血まみれの鳥がいることが。
「動物を食べてるんだ」
 フライング紅葉の捕食風景は独特である。
 体表の側面にそろったのこぎり状の刃で対象を切り裂いて動きの自由を奪い、取り囲んで逃げ場を無くし、生気を吸い上げるための霊的端末を塗布して死ぬまで吸い上げ続ける。この霊的端末が紅葉エキスであり、その様子があまりにえげつないことからおぞましき害虫として見られることもしばしばある。
「鳥さんにはごめん、だけど……今、楽にしてあげるね」
 天十里はあえて微笑みを浮かべて、手榴弾のピンを抜いた。

 狐耶が襲いかかってくるフライング紅葉の群れを片っ端からたたき落としていた。
 よけてははたきよけたははたきの繰り返しである。
 榊神楽で回避能力を引き上げ防御に集中していればこのくらいはまあまあできる。
 本当にヤバくなったら神薙でズバッとやれる所も含めて、狐耶の安定感は皆を安心させた。
 一通りのフライング紅葉が片づき、再びの安息が訪れる。
「しかし、これが魔除けになるとは変な話だな。不気味な虫なんだろ?」
 集まったフライング紅葉の死体(?)をぺらぺらとやる遥。
 エスラは腕組みをして首を傾げた。
「確かに不思議ね。害虫として嫌われているのに、魔除けとしても重宝されるのって……」
 『エスラ的』に言えば、魔除けとは悪魔を祓う聖なるものであり、光と闇のようにきっぱり分かれて存在しているものだ。
 勿論、それらがなんやかんやで混ざり合ってどっちにもつかなくなるケースも少なくない。
「そうかな。キミョウだけど、珍しくは無いんじゃない?」
 イグナートが魔除けのメダルを取り出してみせる。割とどこにでも売ってるお守りだ。
「こういうのもある」
 悪魔の絵を飾ることで同じ悪魔が寄りつかないようにするものや、いかめしい鬼の石像を飾ることで鬼が寄ってくるのを防ぐという魔除けは多い。
 特に魔除けを意図する場合はそういった不気味なものが多いくらいだ。
「たしかにね。ということは、これも迷信なのかしら」
「さあ?」
 肩をすくめる狐耶。
「まあでも、エキスには生気を放出させる効果がありそうだから、できれば近寄りたくないっていうのはわかるかも」
 エスラはそんな風に言って、束ねたフライング紅葉を鞄にしまい込んだ。

 こうして、二つのチームに分かれての採取と駆除は終了した。多少の怪我はあったものの、おおむね無事に終わったといえるだろう。

成否

成功

MVP

なし

状態異常

なし

あとがき

 ――mission complete

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