PandoraPartyProject

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神威神楽の噂話

神威神楽の噂話

「――ねぇ聞いた? なんでも神使が沢山海向こうからやってきたんやて」
「聞いた聞いた。龍神様にまやかしの術を掛けたとか……」
「でも天香家の麻呂の言う事だからなぁ……」
 カムイグラの首都『高天京』から少し離れた村にて話されるは、先日よりこの地へと訪れた神使――
 つまり既知の混沌世界でいう所の『特異運命座標』達の事だ。
 龍神を封じ、海を越え、この黄泉津の大地へとやってきた来訪者達。
 その存在に対する認識は様々であった。
 龍神を封じた者共――いやいや危険な存在へとなりつつあった神を鎮めた英雄――巫女姫様が許した正式な客人――
 戸惑いもあらば歓迎する者もいる。そのような次第か。
 いずれにせよ以前は『此岸ノ辺』から時たまやってくる事があるかないかだったが。これよりは異邦なる者達が更に多く、このカムイグラの地へとやって来る事だけは確かであったのだろう。村娘たちは興味津々そうに連日話題に出している。
「そうそう、なんでも巫女姫様は力を示せば留まる事を許したとか……」
「ああ。だからなのかしらね? 都の方で、怨霊退治が盛んに行われる話があるとか聞いたで?」
「ほんま!? 村の近くにも度々出てて、困ってたんよね……」
 それもその筈。なぜならば彼女らにとっても、遠いどこかの誰かの話ではないのだ。
 『力を示す』と言うのは単純に言ってカムイグラにとって益となる行動――例えば民衆に直接関わりがある範囲では、都の外に跋扈する魑魅魍魎共の退治がソレに当たるだろうか。酷使される鬼人達だけでは手の届かぬ範囲を、彼らが受け持つ。

 その為の依頼も既に出ているとの話だ――

 外の神使の方々が活躍してくれるのならば、我々が妖に怯える日々も少しはマシになるだろうか。
「ありがたい話やねぇ……ほら、もうすぐ『お祭り』の時期でもあるやろ?」
「ああ! 今年もそうね、夏のね――その前に妖の出現も減ると良いのやけど……」
「神使様たちも参加しはるんちゃうんか? そうしてくれると良いんやけどねぇ……」
 和気藹々。話が弾んで井戸端会議は更に続く。
 カムイグラ。旧『絶望の青』により阻まれていた新天地。
 かの地に吹く新たな風は――さて、何を齎すのであろうか。



 *期間限定クエスト『神威神楽・妖討滅』が開始されました!
 *また、カムイグラではお祭りの話が出ている様です……?

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