PandoraPartyProject

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帝都星読キネマ譚・別譚<半影食>

 ――依然として、佐伯製作所にて発生していると思われる大量行方不明事件では被害者の行方の大多数が分かっておりません。佐伯製作所広報本部によりますと……。
 ――ネット上ではオンラインゲームに閉じ込められただなんてアニメのような話や人体実験など荒唐無稽な話も出ておりますが……。

 相も変わらず希望ヶ浜ではマスメディアとSNSで大騒ぎ。R.O.Oでのシステムエラーは彼等にとっては関知する範囲ではないからだ。
 そんな彼等の声に囁かれた事で悪性怪異:夜妖<ヨル>の活動が活発化していた。音呂木ひよの曰く『無害であった神が急速的に影響を強くしている』事例が確認されたらしい。
 其れこそが『日出建子命(ひいずるたけこのみこと)』、通称を『建国さん』と呼ばれる希望ヶ浜で幅広く信仰・認知される『国造り』『國産み』の神であった。
『佐伯製作所大量行方不明事件』の考察で多く支持される異世界に連れて行かれたという論により『建国さん』による異世界が急速に構築されたのではないか、と。
 日出(ひいずる)神社を入り口として出入りすることの出来るその異世界に足を踏み入れ、迷い込んだ一般人を救出し、希望ヶ浜へと出てこようとする悪性怪異を食い止める必要があるのだ。

 ――そう、全ては神異によるものなのだから。


イントロダクション

 そこはまるで――《東京》であった。

 ある旅人は驚愕し、その地を目にして歓喜に打ち震え涙をした。まるで故郷が其処には存在して居たからだ。
 彼等は剣も魔法も蔓延るモンスターさえ存在しない世界からやって来た。
 何の因果か、特異運命座標としてファンタジー世界に召喚された彼等に唐突に武器を持って人を殺せと乞う混沌世界はどう考えても異質であったあろう。
 だが、そんな彼等を受入れる。それが再現性東京<アデプト・トーキョー>。
 スマートフォンの通知メッセージを眺め、定期券を改札に翳しエスカレーターを昇る。到着を告げる電子音を聞き電車に乗り込んだ味気ない毎日を。この世界では有り得なかった尊い日常を。英雄に何てなれやしない人々にとっての当たり前が――時代考証もおざなりに日本人が、それに興味を持ったモノが作り出した故郷。
 その中の一つ、2010街『希望ヶ浜』も例には漏れない。だが、そんな日常にも密やかな毒が存在する。
 悪性怪異:夜妖<ヨル>と呼ばれた影たる存在に秘密裏に対抗する者達を育成する学園――『希望ヶ浜学園』
 ローレットのイレギュラーズは希望ヶ浜学園の生徒や講師として招致され希望ヶ浜での生活を楽しんでいる者も居るだろう。
 だからこそ、君たちとて知っている筈だ。

 ――佐伯製作所 大量行方不明事件――

 佐伯、と言えば練達の実践の塔 塔主の佐伯操その人だ。佐伯女史は他塔主と共にある大規模プロジェクトに携わっていた。
 それこそがProject:IDEA――『Rapid Origin Online』である。
 そのテストプレイヤーに佐伯製作所の所員や夏休みを利用するアルバイターが大多数参加した。
 だが、『参加者の大半が未帰還』の儘である。R.O.Oのシステム暴走により塔主達の制御より外れたネクストはテストプレイヤーのログアウトを不可としている。その救出にローレットも一枚噛んでいた。
 だが、フルダイブ型ゲームから帰還できません。そんなアニメやマンガのような絵空事をこの地域の人々は信じない。

 ――信じないからこそ『噂』が『夜妖』を生み出した。
 『無害であった神が急速的に力を付けて』『異界を生み出した』
 日出神社の周囲から、繋がる先は有り得てはいけない世界なのだから――  

『豊底比売』と『日出建子命』とは

 豊底比売(とよそこひめ)と日出建子命(ひいずるたけこのみこと)。
 現実と違い、神光(ヒイズル)にて信仰されている國産みの女神と希望ヶ浜では馴染み深い國造りの男神です。
 どうやらR.O.Oで遮那は豊底比売の神逐(かんやらい)を考えているようですが――強大に育った光は國を侵食しようとしているようです。
 それは希望ヶ浜も例外ではありませんでした。じわじわと滲んだ違和感は明確な『不和』として現実へと侵食してきていたのです。(→ 侵食度メーター

『真性怪異』とは?

 人知及ばぬ存在。簡易的な言葉を当てはめると『神』。人が手を出してはいけない存在。その総称です。
 悪性怪異:夜妖よりも強大な力と影響力を有し『出会ってはならない存在』『祟り』であると認識されているようです。
 それらは希望ヶ浜に存在する音呂木神社を嫌い、その血を引く音呂木ひよのを拒絶する傾向があることが確認されています。それは、彼女が希望ヶ浜で信仰される神様の巫女であるでしょう。
 ある意味でひよのの傍は安全地帯です。同時に、彼女が真性怪異に『出会えない』理由でもあります。

日出神社『豊小路』と異世界

 ひいずるじんじゃ。日出建子命をお祀りしている神社です。その周辺の地域は豊小路(とよこうじ)と呼ばれる事が多いそうです。
 所謂、異世界への出入り口です。希望ヶ浜の各地に存在して居る神社や、石碑などから異世界に出入りできます。

 広がる異世界は異質そのものです。現実とは何もかもが違う。その世界は急増されたばかりの生まれたて。理解してはいけないのでしょう。

希望ヶ浜とは

音呂木ひよの
 音呂木神社の一人娘。古くから希望ヶ浜に存在する『音呂木神社』の巫女であり、真性怪異及び悪性怪異の専門家。
 神事の奉仕、及び神職の補佐役を担っているが希望ヶ浜学園の学生及びアドバイザーとしての立場が強く、中心的な神事は両親が行って居るようである。
 真性怪異には『音呂木の娘』として受入れることを拒絶されることも多い程に『音呂木の娘』としての血が濃く、霊的存在を認め忌避感を示すことはない。
 普段は明るく元気な希望ヶ浜の皆の『センパイ』。希望ヶ浜学園の生徒を送り出した際には、彼女は『皆の帰り道』となるべき存在である。

担当IL:塩藻
澄原 晴陽
 澄原病院院長。希望ヶ浜にネットワークを広く持つ澄原財閥の直系親族。年若くして院長の座に就いている。専門は小児科及び『夜妖』
 希望ヶ浜の特異的な診療としての『夜妖総合診療』を行っており、横の繋がりは広く持つ(希望ヶ浜内に存在する夜妖診療所で対応できない場合は全て澄原病院が受入れることとなっている)
 医療的観点から夜妖への対応に当たる事より『祓い屋』に対してのスタンスは「其方で出来るのであれば此方は出る幕がない」と一歩引いた様子であるが、無理矢理の対処は患者(対象者)の負担になると非常に否定的見解を述べるようである

 佐伯製作所大量行方不明事件の被害者のケアを行っていることからマスメディアに追いかけ回される日々を送っている。その最中で異世界に関しての調査を行っているようである。

担当IL:うみちょす
綾敷・なじみ/猫鬼
 希望ヶ浜地区に存在する『普通』の高校、無ヶ丘(なしがおか)高校に通う一年生。たった一人だけのオカルト研究部。
 ――兼、夜妖憑きの異界探索者。
 なじみに憑いている夜妖は『猫鬼』と呼ばれる悪性の存在である。なじみは共存を行っており、猫鬼は『異界で活性化』し、イレギュラーズを誘う。
 どうして協力しているかって?

 ――面白いからさ!
担当IL:ぺいゆ
燈堂 暁月
 希望ヶ浜学園の教師。燈堂 廻の保護者。
 性格は優しくもあり厳しくもある。良き指導者。
 裏の顔は夜妖憑きを祓う事を生業とする『祓い屋』燈堂一門の当主。
 燈籠の明かりの様に、迷える魂を導くのが燈堂の教えである。
 祓い屋燈堂一門は古くから希望ヶ浜に存在し、夜妖関連で身寄りの無い者などを門下生として養い指導する受け皿として機能していた。副次的に戦闘の後片付けをする掃除屋も受入れている。

 腰に差している日本刀は妖刀『無限廻廊』の分霊。曰く『なまくら』とのこと。本霊は……

 かつて恋人を夜妖憑きとして斬った。
 祓えなかった後悔は、未だに暁月の中で燻っている。
 その歪みが真性怪異『繰切』を封じる封呪『無限廻廊』の力を弱めている。
 建国さんの侵食は燈堂家の敷地まで及んでいるらしい。

担当IL:最知
無名偲・無意式(p3n000170)
 希望ヶ浜学園の雇われ校長。今回の異世界ゲート発生事件が大規模かつ封じ込め不能なランダム性によって発生しているため希望ヶ浜の正常性を維持するため行動を開始する。
 従来の情報屋を使ったネットワークでは門の発生までしか察知できないため、異世界へ迷い込んだ被害者の位置や状態を探るべく様々な怪異(真性怪異)とのコネクションを活用しだした。
 天ノ神、旧土地神、妖怪、地縛霊、都市伝説、etc――あらゆる怪異の力を利用し素早く情報を獲得しているが、なぜ今までそうしなかったのかは謎。
 また、利用できるなら生徒や教師でさえも儀式魔術に利用するためよくローレット出身の教師たちがこきつかわれる。

担当IL:萬吉

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