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文通

『ダイヤモンド・セブン』サリナスとの文通

ダイヤモンド・セブンへ

どうせ、きみは俺を探して、この自由図書館に来るだろう。
そう思ったので、これを置いておく。

この手紙を置いていこうと思ったのは、きみに一つ、どうしても尋ねたいことがあったからだ。

最初、きみがこの図書館に現れた時は、正直驚いた。
赤の女王を倒した、俺達イレギュラーズに対してのお礼参りかと思ったし、俺達も身構えていた。

実際俺も、一瞬の隙を突かれて、きみに押し倒された時は、首を掻き切られるのを覚悟した。
でも、きみは、赤の女王の城で見せた見事なナイフ捌きを、俺に見せることはなく。

この首に、たった一度、口付けをしたな?
そして、君はその後すぐに帰った。

……あの行為は、どういうつもりだ?

俺達は、ローレットの業務で、今日は帰ってこない。
直接話をしたければまた別の日にして欲しい。

あるいは、自由図書館の、貸し出しカウンターにでも、手紙を置いておいてくれれば。
俺が、誠意を持って返事をしよう。

2021/01/16 22:45:43
(心の声)
だ、大地から手紙ダ!! いや、赤羽カ?
何だコレ!  何だコレ!!
ラ、ラブレターみたいジャン!!!
アアァァァ!!!!
ひょっとしてオマエもオレのこと、す、好き、なのカナ!?

*****

赤羽大地 へ

手紙読んだ。
あの時のアレはオマエがオマエでいられるようにというおまじないダ。
せっかく繋げた首が落ちたら痛いし、オマエがオマエでなくなってしまいそうデ。
だってオマエ、頭が赤羽で首が大地なんダロ?
あれ、逆だっけケ?
まあオレはどっちがどっちでもいいケドナ。
また会いに行くから、そしたら首嘗めさセロ。

◆7

(カードに口付けてカウンターに預ける)
2021/01/17 02:20:00
To ◆7

返答、感謝する。
きみのあの行為に、悪意は無かった……という点は、とりあえず信じよう。
信じるけど……首を……嘗める……?
それはそれで、どういう意味があると言うんだ……?

そうそウ、お前の言う通リ、俺達は『赤羽』であり『大地』でもあル。
まァ、詳しい事ハ、またお前ガ、俺の首を求めて来た時にでも教えてやるヨ。
それにしてモ、まるデ、首の落ちた人間の痛みを知っているような事を言うんだナ?
まさカ、お前モ、誰かを『やった事があるのカ』?
2021/01/17 03:27:37
(心の声)
へ、返事すぐキタ!!!!
ナンデ? ドウして!?
まさか居ないフリして隠れてたとか??
うわぁァァァッ!!!!
口付けるトコ見られてタ──!!!!!!!!!!!
ハ、ソウだ、化粧! 化粧しないト!!!!!

(ほんのりピンクのリップグロスを口唇に塗る)

*****

赤羽大地へ

首を求めに来てもいいと言うので来てミタゾ。
首を嘗めるのはちゃんとくっついてるか、血が通ってるか、痛みが残ってないか確かめるタメダ。
一度斬られた首は何かのトキにまた落ちるかもしれないカラ。

あ、オレの首は落ちてナイゾ?

◆7
2021/01/17 21:37:12
(にゃあん。図書館の住民だろうか。黒猫が一匹、カウンターの上に飛び乗ると。咥えていた便箋をぽすっ、と、カウンターに落とした。)
 
2021/01/18 02:42:27
(中身はこうだ)

To ◆7

きみの言葉に嘘は見えない。
でも、まだわからない事がある。

はじめにきみを見たのは、赤の女王の根城で、きみがナイフ投げをするのを見た時だった。
芸達者な美少年だと思っていた。

でも、きみがあれから図書館に現れて、声をきちんと聞いて、間近で顔を見てからは、わからなくなってしまった。

世で美少年と呼ばれる人は、少なからず顔立ちに女性的な要素もあるように。
逆に美女と呼ばれる人が、時として凛々しい雰囲気を纏っているように。
きみは男性、女性、どちらにも取れてしまう。
そして、そんなきみに口付けられた事が、今でも心を乱してやまない。
きみは『どちら』なんだ?

なぜ、俺の前に現れた?
なぜ、俺の首を気にする?
正直に答えてほしい。

因みニ、お前がここに来ているという情報ハ、既に俺の『友人』達から聞いていル。

お前が書いた内容モ、そこで何をしてるかも筒抜けダ。
死霊術師舐めんなヨ?
2021/01/18 03:30:44
(心の声)

猫!

やっぱ女が好きなのカナ……。
いやでも男が好きって男もいるし……。
ドッチなんダロ……。

*****

赤羽大地へ

男とか女とか、そんなの聞いてどうするんダ?
それはオマエが赤羽なのか大地なのか聞くのと同じダ。

性別のことは正直オレにもわからナイ。
嘘ついてるとか隠してるとかじゃなく、わからナイ。

オマエはどうなんダ?
オマエは女が好きなのカ、それとも男が好きなのカ知りたタイ。

オマエに会いに来たのは首を舐めたいからダヨ。
舐めたらダメ?
『死霊術師舐めんなヨ』ってコトは、死霊術師じゃなかったら舐めてもいいのカ?

◆7
2021/01/20 21:49:16
To ◆7

ここに、きみの問への回答も含めて、赤羽大地の気持ちを綴ろう。

俺は最初、俺は男であるから、やがて誰か、特定の女性を好きになるのだろう、と思っていた。

男性は女性に惹かれ、女性は男性に惹かれる、というのは、俺の出身である『地球』というところでは、常識とされている考えだ。

だけど、きみに出会ってから、わからなくなってしまった。
きみがこの首に唇を寄せた日の事は、今でも鮮明に思い出される。
正直、当時は混乱していたし、先の文でも、そのことを思い出して、勝手に取り乱してしまった。
でも、今にして思う。

例えきみが女だからといって、理由もわからぬ口付けを、喜び誇るのは違うと思う。
例えきみが男だからといって、口付けされた訳を知ろうともせず、気味が悪い、と一蹴するのもまた違うだろう。

相手が男だから、女だからと言う事だけで、好悪は決められない。
だから、俺の答えとしては、『男でも女でも好きになり得る』というところだ。

でも、俺は、今のところ、自信を持ってきみを『好き』と言えない。
何故なら、俺はきみについて、あまりに多くを知らなすぎる。

だから、ダイヤ。
赤羽大地は、きみのことをもっと知りたい。
何故、きみが俺の首を求めるようになったのか。
きみが俺に出会うまでに、何があったのかも。
きみという人間を信じるために。
きみに真剣に向き合うために。
きみという人間を、ちゃんと『好き』になるために。

でも、きみが誰にも知られたくない事は、無理に話さなくても良い。
赤羽にも、話せない過去が数多くある。

きみ自身にもわからない事は、一緒に答えを探したい。
大地は、例え答えの出ない探求であっても、思考を巡らす事は好きだから。

きみが望まないならば、きみのことを無理に暴くつもりもない。
きみの心の平穏のためにも。

そしてきみが求めるならば、俺の首を差し出してもいい。
触れてもいい。舐めてもいい。口付けしてもいい。

でも、一つ約束してくれ。
この俺以外の首を、求めないで欲しい。

かつて、無差別に人間の首を刎ねて殺す女が居た。
俺達は、その女を『首狩り兎』と呼んだ。
その女が何故、首を追い求めたか。
その真意は誰にも知られぬまま、彼女は討たれ、命を落とした。

きみがそのような道に行くのを、俺達は望まない。

何よりも、きみの想いは、赤羽大地だけが、受け止めていたいから。

もし俺が信じられなくなったなら、その時は。
この首に、容赦なく、銀の刃を突き立てればいい。
2021/01/21 00:44:22
ところで、話は変わるけれど。

俺の拠点の一つである、『自由図書館』には、一つ空き部屋がある。
赤羽大地の住居スペースでもある『管理人室』の右隣の部屋。
その部屋の鍵を、きみに預ける。

きみが常宿としている所が他にあるのなら、別に良いけれど。
その時は物置にでも使ってくれ。

ただ、俺達は、きみを信じている。
(そう締めくくられた手紙には、鍵が一つ、貼り付けてあった)
2021/01/21 00:54:24
(心の声)

鍵!!
鍵を渡すということは、いつでも夜伽に来いってコトだよな?
つまりプロポーズ……

*****

赤羽大地へ

オマエが男でも女でも気にしないならヨカッタ。
それとオレはオマエ以外の首を舐めたりしナイ。
それから首を斬るのも、斬られるのを見るのも嫌ダ。

女王様は気に入らないとすぐに「首をキレ!」って言うンダ。
たくさんのトランプ兵が首を斬られたヨ。
助けようとしたり止めてって言うと自分も首を斬られるカラ、怖くて黙ってみてるしかナカッタんダ。

でもオマエは違う。
オマエは首を斬られても生きている。
強くて凄い。
でも何かの拍子に首が取れたり、血が出かもしれないダロ?
ダカラおまじない、必要。

今度オマエの首を斬ろうとする者が出てきたら、オレが守ってやるからな!
「ツマノツトメ」ってヤツだ。

鍵、なくさないように大事にスル。

◆7
2021/01/22 22:05:27
To ◆7

思い出すのも辛かったろう、恐ろしかったんだろう。
それでも、教えてくれてありがとう。

でも、俺はけっして、君の言うような強い人間じゃない。

正直に言うと、今でも、首が急に痛みだして、目眩がして、どうにも動けなくなってしまう日がある。
じめじめとした雨の日なんかが、特にそうなりやすい。
その時は、ほぼ、この身体は『赤羽』に預ける形になるのだけれど。

でも、きみからのおまじないがあれば、少しだけ、そういう日も楽になるかもしれないな。

とはいえ、俺も、きみに守られてばかりじゃいられない。
俺やきみがかつて見たような惨劇や、理不尽な暴力。
そういったものがこの世界から無くなるまで、それを抑えるだけの実力を身に着けるまでは、まだまだ強くなりたいと、そう思っている。
だから、これから一緒に頑張ろう。
きみにはこの『赤羽』『大地』がついている。

PS:ところで、きみは、『ツマノツトメ』と言ったけど。

見たところ、きみはまだ若いというか。
(18歳くらい?)

若すぎるきみを『妻』と呼ぶのは、その、色々と、倫理的にも問題があるというか。

もう少し、その手前というか……例えば、『パートナー』とかから、始めないか?
2021/01/23 03:50:02
赤羽大地へ

首が痛む日はオレが舐めてヤルヨ。
舐めると痛いのがドコかに飛んでいき、気持ちヨクなるんだって。
だからオレがキスしたり舐めたりするのはおまじない。
いっぱいしてヤルから、一緒に色々頑張ればいいんだな?

オレは自分が幾つか知らない。
でもオレは大地が年上でも年下でも構わないし、ついでに妻でも夫でも構わないゾ。
パートナーと言うとつがいのことダナ!
つがうなら任せトケ!

で、オマエがいなくて暇なとき、ここの本読んでもイイ?

◆7
2021/01/24 22:18:13

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