PandoraPartyProject

文通

カタラァナ=コン=モスカとの文通

ひめくり かぞえて
しおめを よんで
あしたまでは どれくらい

おねえちゃんへ。

つぎは、いつ、あえますか?
2021/01/16 23:50:55
ゆめみるさんご ゆらいだみなも
ひびのいとなみ いくさのかおり
おそれるひとを たすけるひとびと
ぼくは それが とっても きれいにおもったんだ♪

僕(クレマァダ)にいつか見せてあげよう
おねえちゃんは
すごいことを しているんだよ って

――ローレットに残された日記の1頁
2021/01/17 11:57:18
部屋から彼女の歌が聞こえない。
体調でも悪いのだろうか。

近頃はお父様も我の出入りを大分許してくだすっている。
もしかして、きっと、お父様も心を入れ替えて姉を愛してくれる気になったに違いない。

そうならケーキを侍女に頼もう。
いやクッキーを自分で焼こう。
またあの頃のように、姉妹で仲良く過ごせる日が来たのだ!

――カタラァナ=コン=モスカが召喚された日の夜の日記
2021/01/18 20:59:00
「海洋王国のお仕事に行ってきます、ってカタラァナさんが」

僕(クレマァダ)に会えるかな? 会えたら何て言おうかな。
教えたいことも紹介したいことも沢山あるんだ。
お姉ちゃんだよ、お久しぶりだねってぎゅってしてあげようかな?
友達が出来たよ、ハナちゃんだよ。仲良くしてねって無理矢理引っ張ってこようかな?

ううん、いつもの通り歌おう。僕(クレマァダ)はそれで分かってくれるから。

――ある情報屋の語った想い出
2021/02/03 23:45:07
 ――昏い。
 悲壮な程に鳴く風の中、猛る荒波が白き泡沫をも飲み込んでゆく。
 ――昏い。怯える程に、昏い。
 海と空、その交わる狭間の美しき地平。世界の底にまるで大穴でも空いたかのように全てを呑み込む濁流は、地平の栓が抜けたかのようだった。
 影が見える。強大な、虚空さえ飲み喰らう様なものだ。
 神聖なる絶望の青――見渡す程の美しき聖域に嵐の獣が存在しているのだ。
 闇が喰らう。全てを。この世界の終わりを思わす様に、大口を開いて。


 なのに。あれが、我のところに来た。
 あれがモスカに戻ってくる意味があるのだろうか。
 きっとローレットに居た方が、あれは自由で居られるのに。
 いっそ使命感など微塵も持っていなかったくせに。
 我の呼びかけに、一も二もなく飛びついてきた。

 ……わかっておる。
 すべては我の為じゃ。
 我が助力を乞うたからあれは来た。
 それを分かっていて我はあれを呼んだ。

 おねえちゃん。
 もし我が助けて、と(この先はインクで遮二無二塗りつぶされている)

――リフレイン:モスカの聖域
2021/02/13 01:04:05
 ――音が聞こえた。

 僕(クレマァダ)が呼んでる気がする。綺麗な鈴の音だ♪
 僕(クレマァダ)が困ってる気がする。綺麗な鈴の音だ♪

 ころころと、転がせ、鳴らせ、ゆらゆらと。
 その音どこへ、手招くか。
 さあさ、柏手、『僕を誘って』――

 ……大丈夫だよ。
 お姉ちゃんがついているから。なんにもこわいことはない。
 僕はおねえちゃんだから。僕(クレマァダ)を何時だってまもってあげる。

 だから、怖くなったら僕を呼んで。
 いつだって、傍に―――

 ――希譚:ある日の『呼び声』
2021/03/14 16:04:51
どうしてもうおねえちゃんと一緒に寝ちゃいけないの?

どうしてもうおねえちゃんと一緒にご飯が食べられないの?

どうしてもうおねえちゃんとかくれんぼができないの?

どうしてもうおねえちゃんは僕と一緒に歌ってくれないの?

ねえ、答えてよ、メリンガァタ……!!

――在りし日の叫び。
2021/05/22 22:51:36
 旅路はどこまでも

 されど、旅人はすすむ

 がたんごとん、馬車に揺られて

 がたんごとん、僕を乗せて

 おねえちゃんは、ひとりのおんなのこになったんだ

 ごめんね、クレマァダ

 おねえちゃんは、やっぱり――

 ――『とある世界線』の娘。えいえんのうた。
2021/08/24 15:52:30

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