PandoraPartyProject

幕間

ストーリーの一部のみを抽出して表示しています。

ブランシュ思い出作り

関連キャラクター:ブランシュ=エルフレーム=リアルト

硝子の中の海
 キラキラと輝くものが好きだった。
 長い時間を眠り過ごしたあなたにとって、初めて見るものはきらきら輝いて見えるのだから。

 たまたまローレットの依頼で寄った海辺の街。それは本来の予定より早くに片付いてしまい、あなた方一行はせっかくだからと羽を伸ばすことにしたのだ。
 せっかく海に来たのだからと仲間達と砂浜を走り回り、名物だという海鮮料理に舌鼓を打つ。
 日が暮れる前にと時間を決めてあなた達は残りわずかな時間を自由行動に当てる。

 そして。
 あなたはとある露店の前で足を止めていた。
 観光客向けに売られている硝子瓶がキラキラと輝いてあなたの目を惹きつけている。
「どうだいお嬢ちゃん、手に持って見てもいいぜ」
「ありがとうですよ!」
 店主は笑ってあなたに商品をすすめた。
 コルクで栓をした、どこにでもある小さな硝子瓶だ。
 海を象った貝殻と青い砂、小さな貝殻が詰め込まれている。
「海だ」
 寄せては返す波打ち際に、歓声を上げる仲間達の声をあなたは思い浮かべた。
「旅行の記念にどうだい?」
 安くするよという店主の誘惑にあなたは財布に手を伸ばした。
執筆:いつき

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