PandoraPartyProject

幕間

ストーリーの一部のみを抽出して表示しています。

砂塵行路

関連キャラクター:ラダ・ジグリ

楽園オアシス

「あら、ラダさん?」
「……エルスか。こんにちは」
「ええ、こんにちは。ラダさんも休憩かしら?」
「ああ、そんなところだ。長く歩いたものでな、少し涼もうかと思って」
「ふふ、どうぞごゆっくりなさってね。私はそろそろ行くけれど、ラダさんは忙しいだろうから」
「すまないな、エルス。ありがとう」
「どういたしまして!」
 エルスの隣、冷たい水に足を浸したラダはうんと伸びをして、ふぅ、と息を吐く。
 ちゃぷん、ちゃぷん、と尻尾が水面を揺らし、心地よい冷感が肌を伝った。
(……さて、)
 次はどこへ往こうか。
 砂塵舞い踊るラサの灼熱はどんな生き物にも等しく厳しく降り注ぐ。
 染み渡る冷感に目を細めたラダの道行きは、未だ長く、果てしなく。
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