幕間
ストーリーの一部のみを抽出して表示しています。
砂塵行路
砂塵行路
関連キャラクター:ラダ・ジグリ
- 砂漠横断
- 砂漠。
日中は気温が高く、紫外線が痛い。
通常なら長袖を脱ぎ捨てたいだろうが、体中の水分が余計に奪われる。
更に低温火傷を起こして命に係わる事がある。
そして夜間。
日中とは逆に気温が下がり、着こんでいないと耐えられない。
ちなみになぜ寒暖差があるのかと言えば。
太陽の光を遮るものがない、というのがひとつとしてあるらしい。
昼は太陽が地面を熱し、熱くなる。
夜は地面の熱がどんどん奪われて気温が下がる。
他にも空気中の水分も関係しているようだが、その辺は割愛するとして。
そんな砂漠の中にラダが一人、横断していた。
砂漠はどこまでも同じ景色が広がり、生物も碌にいないように見える。
が、意外と生物はいるものだ。
目に留まったのは砂漠ワニ。
体色が砂の色と同じであり、景色に溶け込みやすい特徴を持つ。
ラダはラサ出身故に砂漠で獲物を探すのは得意である。
銃を構える。狙いをつけ、弾を放つ。
弾はワニの頭部を穿ち、苦しませずに命を奪う。
獲物は食材に。
所持している食材に余裕がない訳では無いが、たまには新鮮な肉が食べたい。
余った肉は保存食にしてもいいし、他の生物の餌にもなる。
夜のオアシス。
テントを張り、火を起こす。
昼間に狩ったワニの肉をスパイスを使い焼く。
香ばしい匂いが鼻腔をつく。
食欲をそそる。
完成が待ち遠しいラダであった。 - 執筆:アルク