PandoraPartyProject

幕間

フラグメント・キャバルリー

滅びに瀕した混沌で、絶望の軍勢に助けを求める無辜の民。
ある者は呆然とし
ある者は立ち向かい
ある者は家族だけでもと助けを乞う
彼らに共通するのは、助けを求める先は長年の大恩があるイレギュラーズ

そしてその中でも彼らの胸に刻まれているのはイーリン・ジョーンズ率いる【騎兵隊】である。

――彼女が居ても、居なくても。

それがある限り、奮い立つ。
ならば。


関連キャラクター:イーリン・ジョーンズ

信じるものへ駆け付けてこそ
 魔種。ただそれだけで我々にとっては強難敵であった。
 それが軍勢を率いて街へ殺到するのであれば、どんな困難であろう。
 それでも。そうであるからして、我々が出張らなくては。
 この街の隅々を知り尽くした自警団なのだから。
「隊長! 北門封じました!」
「これで行進ルートは狭められましたが……隊が保つか………」
「保つか、ではない。保つかせるんだ! ……せめてそう、騎兵隊が来るまで」
 ざあ、一気に現場にざわめきの波が走った。
 来るのか? あの騎兵隊が? 街だぞ?
 来てくれると信じようぜ、隊長は信じてるんだし。
 詳しくない街での戦闘かも知れないんだぞ、さすがに部が悪くないか?
「彼らには市街戦の実績もある。顔を会わせたことのある方々も少ないながらにある。故に私は確信している、ここは騎兵隊向きの戦場であると!」
「ええ、その通りだわ」
 涼やかな声だった。自警団の隊長が振り返る。
 そこには馬や練達のバイクに騎乗する集団がいた。その数は一目では数えきれないほど。
 その全員が自信を以て自警団を見つめている。
「我ら騎兵隊、確かに此処へ参った! 街の自警団よ、共闘を願いたい!!」
「……! 良かろう、詳細な地理は任せろ、騎兵隊!!」
 そうして紫の旗が、ひとつの街に立ったのだった。
執筆:桜蝶 京嵐

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