PandoraPartyProject

幕間

ストーリーの一部のみを抽出して表示しています。

星空

関連キャラクター:ガイアドニス

いってらっしゃい
 みんなが海に向かって敬礼をしている。
 おねーさんは一番後ろから見守るわ。
 よく考えれば、もうすぐ夜明けなのに日傘はいらなかったかしら?
 でもおねーさんのお気に入りのコなのだもの、これがないと落ち着かないわ?
 そんなことを思いながら、みんなの顔を見てみた。

「あらあら、みんな泣きそうな顔しちゃって!」
 よく見れば、目が赤い子もいるし、瞼が腫れてしまっている子もいる。
(いいえいいえ、泣いてくれたのよね、おねーさんの為に)
 みんなが泣いているのに、抱きしめてあげられないのは胸が切なくなるけれど。
 おねーさん、嬉しいとも思っちゃった。ごめんなさいね?
 でも、やっぱり。
 おねーさんを想ってくれるのが伝わってきて嬉しいと思っちゃうの。許してね。
 そんなこと思ってたら海の向こうから、真っ白な光。夜明けの時間が来たみたい。
「まぁ、綺麗な朝日! 今日も一日が始まるのね」
 本当はね、おねーさんちょっとだけ寂しいの。
 もう少しみんなといろんな景色を見たかったの。
 美味しい物もたくさん食べたかったわ。
 みんなの御話だって、もっと聞いていたかったわ。
「でもね、後悔はしてないのよ。おねーさん、この世界を、たくさんの命を護れたんだもの。勿論、みんなの事もね」

 だからね、みんな。
 ゆっくりおいでなさいな。
 いろんなものを見て、聞いて。
 いろんな人を助けて、愛して、愛されて。
 もう十分! と笑顔で言えるくらい楽しんでから、此方へおいでなさいな。

「美味しいお茶とお菓子を用意しておくから、いろんなお話を聴かせてね」

 大好きなみんな。
 いつまでも愛してるのだわ!
執筆:

PAGETOPPAGEBOTTOM